★欧州市場朝方の取引では、NYダウ先物が堅調に推移する一方、米長期金利が伸び悩みとなったが、ドルは主要通貨に対してやや反発した。ただ、クロス円が軟調に推移していることを受け、ドル/円の戻りは鈍かった。米長期金利が低下に転じたことを受け、全般的にドルが伸び悩み106.80円台まで下落した。しかし、米長期金利が2.90%付近で落ち着き、ドル売りは一服した。その後、欧州株が一時全面安となり米長期金利が2.88%台まで低下したことで、ドル売り・円買いが優勢となった。欧州市場終盤に106.60円台へ下落したが、NY勢参入後も反発は限定的で戻り売り優勢の地合いとなった。トランプ大統領の保守政治活動会議(CPAC)での保護主義的な演説内容を受け、米長期金利が2.9%を割り込み2.87%まで低下したことでドル売りが優勢となった。NYダウが引けにかけて350ドル超高まで上昇したことを背景にショートカバーが入り106.90円台まで持ち直した。なお、ダドリー米NY連銀総裁は『量的緩和は依然として有用な手段』ウィリアム米サンフランシスコ連銀総裁は『FRBのガイダンスは段階的な利上げを示している』などと述べたが相場の影響は限定的だった。
欧米市場に入ると、106.90円近辺が上値目処となり上値の重い展開となった。そのため、107.00円が近くて遠い展開だった。週明けも107.00円が一旦上値目処となりやすい。一方、下値では106.50円が下値目処として意識された。トランプ大統領が再び保護主義的な発言が増えてきたことで、ドルの上値を抑える可能性が高まってきた。NY市場でも106.90円台から下落した一因となるなど、トランプ大統領の保護主義的な発言はドル安を誘発することには注意が必要となる。また、パウエル新FRB議長の28日の米下院議会での議会証言が、27日に1日前倒しとなった。ただ、3月1日の予定の上院での証言は変更されない見通し。
★ドル建て日経225週足は、日経225をドル/円で割ったものであるが、一目均衡表の有効性が高い。これで外国人目線で日経225の動きをみることが出来る。
週足なので中期的トレンドを見ていくものである。2016年6月以降で日経225が下押しした場合でも基準線(青線)が下値支持ラインとなり上昇基調を継続してきた。今月2月5日以降の急速な大幅下落の際でも、下げの勢いが強まったことから基準線を若干下回ったものの、結局は基準線が下値支持ラインとなり戻り基調となっている。
外国人投資家から見ると、日経225の回復と円高が同時に進むことは、株価による利益と為替による利益が同時に発生することになる。そのため、外国人目線からは、日本株の投資妙味が出ていることを示している。
2月5日以降の下げ大幅下落となったものの、一目均衡表の雲の上限の上の位置にあり、基準線を上回っていることから、外国人投資家目線では悲観的な見方にはなりにくい。ただ、上値では転換線9日(赤線)202.59ドルが上値抵抗ラインとして意識される。
ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%Kと%Dがかい離幅を広げて両線とも下向きとなっていることから、下落圧力はまだ強く油断できない状況となっている。
基準線の198.11ドルを下抜けしてしまう展開となると、外国人投資家からの売りが強まる可能性は残る。
★ユーロ/円の中期トレンドとなる週足では、13週線(赤線)134.21円、26週線(青線)133.24円を下抜けた。また、今週は26週線が上値抵抗ラインとなり、上ヒゲ陰線となり下押し圧力が強まっている。
ロウソク足でも、2月2日週がピークとなり、上値・下値を切り下げる陰線が3週続いていることで、下落基調が継続していることになる。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%Kと%Dがかい離幅を拡大して両線とも下向きとなっていることから、下落の勢いが強いことを示している。
昨年7月中旬から9月にかけて上値低ラインとなっていた200週線(紫線)129.67円が下値支持ラインとなりやすい。また、52週線(緑線)128.80円が上向きとなっており、中期的には上昇基調が継続している。そのため、52週線も下値支持ラインとして意識される。現在は戻り売り目線となるが、200週線や52週線近辺まで下落したら、下値支持ラインとなるか見極める必要がある。
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