★シカゴIMM投機筋の円売りポジションは、2月13日付▲115,509枚から2月20日付▲108,338枚と若干減少した。ただ、2月14-20日では一時106円台割れとなり一気に105円半ばまで円高が進行した。ストップロスを巻き込み円高が進行したことから、円ショートのポジションが大幅に減少すると見られていただけに、今回の減少幅は思いのほか少ないと思われる。
それだけに、円高地合いではドルの押し目買いが入っていることになる。ヘッジファンドは通常順張り戦略をとることから、珍しい現象となっている。また、本日の日経新聞でも報道されているが、1月の外国為替証拠金(FX)取引での外貨の買越額は1月末時点で1兆9860億円となり、前月の12月末時点の4936億円から4倍以上に増えた。個人投資家も円売りで逆張りの動きとなっている。それでは、誰がドルを売っているのかになる。これは憶測となるが、本邦機関投資家が米国の急速な金利上昇や株安を嫌気して、外貨資産を一旦売却して国内に資金を回帰する円買い・外貨売りのリパトリをしているのではないか。また、日米長期金利差拡大から、本邦輸出企業が決算に伴ったリパトリを遅らせていたところに、今回の円高進行で急いで外貨売り・円買いを進めたことが要因と思われる。
本邦機関投資家や本邦輸出企業の決算に伴う動きが一巡するまでは、ドルの上値の重い展開が続くが、それも一巡すると反転ドル高となる可能性が高いと思われる。
★ユーロ/円の日足では、200日線(紫線)131.23円が一旦下値サポートとして意識され反転しているものの、上値では5日線(赤線)131.84円や10日線(黄線)132.25円がレジスタンスとして意識され上値の重い展開となっている。
25日線(青線)が75日線(緑線)をデッドクロス寸前となっており、デッドクロスするとより下落基調がはっきりしてくる。
一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%K:9.08、%D:10.06とかなり売られ過ぎ過熱感がでているが、現在のようにトレンドが出ている時はダマシが多くなる。ストキャスティクスはトレンド発生時には、一旦戻りや押し基調となっても、そのタイミングが戻り売りや押し目買いのタイミングになってしまうことが多い。そのため、5日線や10日線を上回る戻りを確認するまでは戻り売り目線となる。
本日の注目点では、200日線を維持できるかにあるが、23日安値130.89円の安値を下抜けすると、上値の重さが嫌気され260日線(茶線)128.77円近辺が意識される。
★『ボラティリティショック』の震源地となったNYダウは、飛び火を受けた日本株よりも早々に戻り基調となっている。1月26日の直近高値26,616.71ドルと2月9日の直近安値23,360.29ドルをフィボナッチリトレースメントと白銀比率で分析する。
ちょうど半値戻りの24,988.50ドルを挟んで上限に振れている。ただ前週末には半値戻りを上抜けしたことで、2月16日の上値抵抗ラインとなった61.8%戻し25,372.75ドルが意識される。
2月9日に長い下ヒゲ陽線となって一旦底打ちしたようなロウソク足となった。その後も上下に振りながら徐々に戻り基調となっている。ここで気になるのは、フォーメーションのフラッグのような形になっている。大幅下落基調の後、上値・下値切り上げる上向きフラッグは『下降フラッグ』といい結果的に下抜けすることが多い。
そのため、しばらくはレンジの下抜けに注意する必要がある。
注意する必要があるものの、半値戻しを上抜けしてきていることは、『半値戻しは全値戻し』とも言われ強い戻り基調となっていることも確かである。そのため、2月16日の上値抵抗ラインとなった61.8%戻しや16日高値25,432.42ドルを上抜け出来るかが焦点となる。
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