★2013年2月高値5,081円を起点として2015年1月高値4,958円を結んだトレンドライン(R1)は上値を切り下げる展開となっていた。また、2013年6月安値3,750円を起点として2016年1月安値4,046円を結んだトレンドライン(S1)は下値を切り上げる展開となっていた。
所謂三角持合いの様相が明確となっていた。
その上限のR1を6月に上抜け、7-8月も引き続き上昇基調となっていることから、明確に上放れしたことになる。
RSI(パラメータ:14)は72.94%とやや過熱感は出てきているものの、RSIは上向きを維持しており、上向きバイアスが強いことを示している。そのため、上昇基調が継続していることを示している。
ロウソク足でも、上値・下値を切り上げ上昇基調が継続しており、トレンドを維持している。
東京金の長期トレンドの特徴は、下落する前に上ヒゲの長いロウソク足となりやすい。そのため、陰線でも陽線でも上ヒゲの長いロウソク足になったら翌月は下落調整しやすいサインとなる。
★NY株式市場は三指数とも上昇したものの、米長期金利は横ばいとなったことでイールドスプレッドは三指数ともに縮小したが引き続き割安感が残っている。そのため、一旦市場が落ち着く場面があると、急速に買い戻されやすい地合いとなっている。
NYダウは、米中貿易摩擦の激化懸念から失速するような下落基調となった。しかし、200日SMAと260日SMAがサポートラインとして意識され、下げ止まる展開となっている。一方では、5日SMAと10日SMAがレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。日足ではレンジ相場的な様相となっており、上抜けするのかそれとも下抜けするのかが注目される。
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.703%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、19/8/5-▲4.102%
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・8月23日:▲4.251%⇒8月26日予想▲4.193%
8月26日はNYダウは大幅反転し、米長期金利はほぼ横ばいだったことから、イールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.703%から▲0.510%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.033%かいりした。19年6月3日の大底4.038%から+0.155%、19年8月5日の大底▲4.102%から+0.091%と過去のスプレッドを上回った。。
NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。一方、米長期金利はほぼ横ばいだったことで、イールドスプレッドは前日比では縮小した。米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債を買った方が良いということになる。イールドスプレッドが直近の水準を上抜けしてきたことから、非常に割安感で出てきている。今後も、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲4.022%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、
19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%
・8月23日:▲4.178%⇒8月26日予想▲4.119%
S&P500が上昇したうえ、米長期金利は横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.022%から+0.097%と平均値のイールドスプレッドを上回っている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して+0.250%、19年6月3日の大底となった3.881%から+0.238%とイールドスプレッドを上回っている。さらに、19年8月5日の大底となった▲4.002%も+0.117%とイールドスプレッドを上回った。19年8月15日の4.179%とは▲0.06%かい離した。イールドスプレッドは縮小したものの、引き続き割安感が残っていることから、外部環境が好転すると買い戻されやすい。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.496%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%
・8月23日:▲2.554%⇒8月26日予想▲2.503%
NASDAQは上昇し米長期金利は横ばいだったことで、イールドスプレッドが前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.496%から+0.007%と上抜けた。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.324%を上回っている。さらに、19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して+0.175%上回っている。さらに、19年8月5日の大底となった▲2.383%から+0.120%、19年8月15日の大底となった▲2.498%から+0.005%上抜けした。
NASDAQのイールドスプレッドは昨日縮小したものの、引き続き割安感が出ている。そのため、市場が一旦落ち着くと大きく買い戻される可能性が高い。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。
三指数のイールドスプレッドは、今年に入って最大に拡大したことで株価への割安感が出ている。そのため、下落相場では押し目買いが入りやすい地合いとなっており、米中貿易摩擦に一旦の落ち着きが出ると大幅に買い戻される可能性が高い。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
★8月20日以降の東京金60分足では、24時間SMA(緑線)がサポートラインとなり、高値圏でのもみ合う展開となっている。一目均衡表の雲の上限が徐々に接近していることから、下押しではサポートラインとして意識されやすい。
NY金先物市場は1534.80-1565.00ドルのレンジ相場となった。米中報復関税合戦のエスカレートを背景に週明けも金先物は買いが先行し、一時1565.0まで上昇した。ただ、その後は米中通商協議の再開が示唆されたため、利益確定売りが入り、上げ幅をほぼ吐き出した。
価格帯別出来高では、窓を空けて上昇したことで出来高の少ない価格帯があり、出来高の少ない価格帯では値が飛びやすいので注意が必要となる。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方からMACDとシグナルがデッドクロスして下落基調となっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、価格は上昇しているものの、ストキャスティクスは上値を切り下げるダイバージェンスが発生していることから、短期的には下落調整する可能性が高まっている。
東京金日足では、5日SAMの5,154円と10日SMAの5,147円の上方に位置していることから、短期的には上昇基調は継続している。ただ、一旦高値を付けたことから利益確定売りが入りやすく、短期的な下落調整となる可能性もある。その際は5日SMAや10日SMAがサポートラインとして意識される。NY金先物は米中貿易協議再開期待から、リスク回避の動きが後退したことで一旦上値の重い展開となっている。しかし、トランプ大統領の発言次第では、直ぐにリスク回避の動きとなることから、押しも限定的となっている。為替市場では、昨日朝方はリスク回避の動きから円買いが強まった。しかし、欧米株市場が上昇したことや、米中貿易通商協議の再開が期待されることで、ドルの買い戻しが強まり、106円台前半で推移しており東京金の下支えとなりやすい。
本日の注目点は、一旦高値を付けたことや、リスク回避の過度な動きが緩和されたことで、売られやすい展開となっている。そのため、調整的な下落場面では5日SMAや10日SMAを維持出来るかが焦点となる。
★欧州市場朝方の取引では、トランプ大統領の発言を受け、円相場が激しく上下動する展開が続いており、トランプ大統領が『中国の習国家主席は偉大な指導者、ディールを望む姿勢を歓迎』などと発言したことをきっかけに円売りが加速した。中国側がトランプ大統領発言を否定すると105.50円台まで失速したが、NYダウ先物が底堅く推移したことでドルの下値も限定的となった。米中対立への懸念が緩和され、米金利先物市場でFRBによる9月の大幅利下げ観測が後退しドルは底堅い展開となった。トランプ米大統領発言を中心に米中貿易関連ニュースのヘッドラインに敏感に反応する地合いが継続した。
NY勢が本格参入し、米長期金利が上昇に転じると買いが強まり、目先のストップロスを巻き込み106.40円台まで買い上げられた。米長期金利が再び低下に転じると、ドルは伸び悩んだ。また、NYダウの上げ幅も相場の重石となった。しかし、その後NYダウが再び300ドル高水準まで上げ幅を拡大するなか、ドルは切り返すなど底堅く推移した。
★欧米主要経済指標
・米・7月耐久財受注速報値:前月比+2.1%(予想:+1.2%、6月:+1.8%←+1.9%)
・米・7月耐久財受注(輸送用機除く)速報値:前月比-0.4%(予想:0.0%、6月:+0.8%←+1.0%)
・米・7月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)速報値:前月比-0.7%(予想:+0.1%、6月:0←+0.3%)
・米・7月シカゴ連銀全米活動指数:-0.36(予想:0.00、6月:0.03←-0.02)
・米・8月ダラス連銀製造業活動指数:+2.7(予想:-1.0、7月:-6.3)
★欧米市場のポイント
・105.50-106.41円のレンジ相場
・米中貿易戦争への協議再開の期待で過度の警戒感が和らいだ
・独8月IFO企業景況感指数の悪化を受けユーロ売り先行
・欧米株価はほぼ全面高
・VIX指数は19.87から19.32へわずかに低下
★日経225の週足では、200週SMA(紫線)の20,011円が意識される展開となっている。下抜けすると18年12月28日週安値18,948円が視界に入ってくる。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)も%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きを維持していることから、下落基調が継続している。
日経225では、20,300円でPBR=0.9998倍とほぼ1倍となる。
そのため、一旦の押し目買いが入りやすい。
ただ、方向的には下落基調となっていることから、慎重に見ていく必要がある。
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