★ポンド/円の日足では、5月6日に25日SMA(青線)を下抜けしてからレジスタンスとなり下落基調を継続してきた。
8月12日の126.52円が底値となり、徐々に下値・上値を切り上げ戻り基調となってきた。ただ、8月22日から25日SMAがレジスタンスとなり上値を抑える一方で、5日SMA(赤線)と10日SMA(黄線)がサポートラインとなり下値を抑えてきた。
いよいよ25日SMAを上抜けするのか、それとも5日SMAや10日SMAを下抜けするのかの節目に来ている。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は%DとSlow%Dが上昇基調を維持していることから、25日SMAを上抜けするか注目される。
トレンドの節目にきていることから、欧米市場での動向がポイントとなる。
★2018年1月3日以降の東京金価格と原油価格を見比べてみると、相関関係よりも逆相関で動いていることが多いことが分かる。
実はVIX指数の動向がそのヒントになりやすい。
VIX指数が低下傾向となると、東京金はVIX指数と同様に低下基調となる一方で、東京原油は上昇基調にとなりやすい。一方で、VIX指数が上昇するとともに原油価格は下落しやすく、東京金は上昇しやすい。
米中貿易摩擦の激化懸念や世界的な景気減速懸念からVIX指数が上昇したことで、東京金は上昇しやすく、東京原油は下落しやすい地合いとなっている。
そのため、VIX指数が下落基調になるまでは東京金は強く、東京原油は弱くなりやすいと言えそうだ。
★NY株式市場は三指数とも下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは三指数ともに大幅に拡大し割安感が強まっている。そのため、一旦市場が落ち着く場面があると、急速に買い戻されやすい地合いとなりやすい。
NYダウは、米中貿易摩擦の激化懸念から失速するような下落基調となった。しかし、200日SMAと260日SMAがサポートラインとして意識され、下げ止まる展開となっている。一方では、75日SMAと100日SMAがレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。日足ではレンジ相場的な様相となっており、上抜けするのかそれとも下抜けするのかが注目される。
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.669%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、19/8/5-▲4.102%
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・8月26日:▲4.184%⇒8月27日予想▲4.274%
8月27日はNYダウは下落したうえ、米長期金利も低下したことから、イールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.669%から▲0.395%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%を+0.048%上回った。19年6月3日の大底4.038%を+0.236%、19年8月5日の大底▲4.102%を+0.172%と過去のスプレッドを上回った。。
NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。また、米長期金利も低下したことで、イールドスプレッドは前日比では拡大した。米国債に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債を買うよりもNYダウを買った方が良いということになる。イールドスプレッドが直近の水準を上抜けしてきたことから、非常に割安感で出てきている。今後も、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.993%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、
19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%
・8月26日:▲4.119%⇒8月27日予想▲4.202%
S&P500が下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.993%から+0.209%と平均値のイールドスプレッドを上回っている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して+0.333%、19年6月3日の大底となった3.881%から+0.321%とイールドスプレッドを上回っている。さらに、19年8月5日の大底となった▲4.002%も+0.200%とイールドスプレッドを上回った。19年8月15日の4.179%も+0.023%上回った。イールドスプレッドは拡大し、引き続き割安感が強まったことから、外部環境が好転すると大きく買い戻されやすい。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.466%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、
19/8/5-▲2.383%、19/8/15-▲2.498%
・8月26日:▲2.493%⇒8月27日予想▲2.570%
NASDAQは下落し米長期金利も低下したことで、イールドスプレッドが前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.466%から+0.104%と上抜けた。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.391%を上回っている。さらに、19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して+0.242%上回っている。さらに、19年8月5日の大底となった▲2.383%から+0.187%、19年8月15日の大底となった▲2.498%から+0.072%上抜けした。
NASDAQのイールドスプレッドは拡大し、割安感が強まっている。そのため、市場が一旦落ち着くと大きく買い戻される可能性が高い。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。
三指数のイールドスプレッドは、今年に入って最大に拡大したことで株価への割安感が出ている。そのため、下落相場では押し目買いが入りやすい地合いとなっており、米中貿易摩擦に一旦の落ち着きが出ると大幅に買い戻される可能性が高い。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
★8月21日以降の東京金60分足では、ネックラインとなる5,181円がサポートとなり反転したものの、24時間SMA(緑線)がレジスタンスとして意識され上値を抑えている。ネックラインや雲の上限がサポートとして意識されやすい。
NY金先物市場は1535.30-1554.50ドルのレンジ相場となった。清算値として約6年4カ月ぶりの高値をつけた。独4-6月期GDPが3四半期ぶりのマイナス成長になるなど、米中貿易摩擦の激化を背景とした世界経済の鈍化懸念が強く、安全資産とされる金が買われた。世界各国の緩和姿勢が強まっているなか、金の先高観は根強い。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を下抜けしていることから、戻り基調では買い方からの『やれやれ売り』で上値の重石となりやすい。また、所々出来高の少ない価格帯があり、上下に振れやすい。
MACD(パラメータ:12、26、9)では、ゼロラインの手前でMACDが横ばいになってきていることで、ゼロラインがサポートラインとして意識されている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は売られ過ぎ域から%DがSlow%Dを上抜けていることで、戻り基調となっている。
東京金日足では、『十字線』のようなロウソク足となっており、相場に気迷いが出ている。そのため、寄付き後の動向が注目される。下落調整となるようなら、5日MSAの5,153円や10日SMA5,146円で下げ止まるかが注目される。NY金先物市場は世界的に金融緩和方向にあり、押し目では金買い根強い。米長短金利逆転現象も先行きの米景気減速懸念が浮上していることも金の下支えとなる。為替市場では、月末絡みのドル売りが上値を抑えており、106.00円が上値目処となりやすい。
本日の注目点では、高値圏で相場の気迷いとなる『十字線』が出現したことで、下押しした場合は、5日SMAや10日SMAで下げ止まるかが注目される。ただ、世界的な金融緩和や景気減速懸念が強いことから、下押しでは押し目買いが入りやすい。
★欧州市場朝方の取引では、NYダウ先物が130ドル超下落し、米長期金利が低下したため一時105.60円割れまで円買いが進んだ。米長期金利が低下幅を縮小するにつれてドルが持ち直す展開となった。欧州株がイタリアを除き軟調に推移する中、105.80円近辺でもみ合い商状となった。NYダウ先物は100ドル超高と堅調に推移しているものの、米長期金利は低下基調のためドル/円は動き難い展開となった。
NY序盤、コンファレンス・ボード(CB)が発表した8月の米消費者信頼感指数が予想を上回り、19年ぶり高水準を記録したことを背景にドルが堅調推移した。月末絡みの本邦輸出企業の売り注文が厚く直ぐに押し戻された。106円台では売り圧力が強い中、米株の反落や米長期金利の低下を手掛かりに失速するも、105円台後半では下げ渋り、105.70円台でもみ合う展開となった。
★欧米主要経済指標
・英・7月銀行協会住宅ローン承認件数:43342件(予想:42854件、6月:42775件←42653件)
・米・6月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数:前年比+2.13%(予想:+2.30%、5月:+2.37%←+2.39%)
・米・6月FHFA住宅価格指数:前月比+0.2%(予想:+0.2%、5月:+0.2%←+0.1%)
・米・8月消費者信頼感指数:135.1(予想:129.0、7月:135.8←135.7)
・米・8月リッチモンド連銀製造業指数:1(予想:-4、7月:-12)
★欧米市場のポイント
・105.54-106.06円のレンジ相場
・英労働党は合意なき離脱阻止の法案提出目指す
・ドイツの景気減速が懸念されユーロ売り
・米8月の経済指標は予想を上回る強い内容
・中国が自動車購入制限の緩和や撤廃を検討
・月末絡みの本邦輸出企業のドル売り注文厚い
・米国では長短金利の逆転現象が強まるとリスク回避
・VIX指数は19.87から20.31へ上昇
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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