FITS エコノミックレポート

東京金60分足ではじり高継続!

2019/10/10/08:33:08

 

★10月3日以降の東京金60分足では、緩やかに上昇トレンドが継続している。ちょうどトレンドライン上に位置しており、24時間SMA(緑線)がサポートラインとして意識される。寄付き後に雲のネジレがあることから、反転や加速など相場の節目となりやすいので注意が必要となる。

 

NY金先物市場は1505.10-1518.00ドルのレンジ相場となった。10日に行なわれる米中閣僚級協議で何らかの進展があることが改めて期待されたことから、安全逃避の金買いは一巡した。しかし、デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁の発言を背景にドル安・ユーロ高となり、金は買いが優勢となったほか、英国が欧州連合(EU)からの合意なき離脱に対する警戒感が高まっており、金先物の押し目買いも観測された。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯の上方に位置していることから、上値が重くなると買い方からの利益確定売りが入りやすい。そのため、高値圏で出来高が膨らんでくるかが焦点となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上昇で緩やかに上昇基調となっているものの、MACDとシグナルの間にかい離幅がほとんどないことから、上昇の勢いは鈍化している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20.80)は、高水準で%DがSlow%Dを下抜けしてきたことから、下落調整の兆しとなっている。

 

東京金の日足では、レジスタンスとして意識されていた25日SMAの5,185円を上抜けしてきた。そのため、明確に上抜け出来るようなら、再び上昇基調に戻る可能性が高い。5日SMAの5,168円が10日SMAの5,154円を上抜けるゴールデンクロスしていることも上昇基調の兆しとなっている。NY金は、米中貿易問題の警戒感や10日から始まる予定の両国の閣僚級貿易協議の先行き不透明感が意識されているため買い材料となりやすく、底堅い展開が予想される。ただ、為替市場では一旦リスク回避の円買いとなりやすく、東京金の上値を抑える。

本日の注目点は、25日SMAを維持して再び上昇基調となるかが焦点となる。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 リスク回避が後退しドルの買い戻し優勢!

2019/10/10/07:27:57

 

★欧州市場朝方の取引では、欧州株が高く始まったほか、日米株価先物も強含んだことをながめドル買いが先行した。米長期金利が1.54%台後半に上昇したが、その後は上げ渋り、一段のドル買いは抑制された。一部報道で『中国は米国との部分的な貿易合意に対してオープン』と伝わり、米中対立への懸念後退でドル買いが優勢となった。英国の合意なきEU離脱への懸念がいったん後退したことや、米中通商協議の進展期待の再燃で円売りが優勢となった。

 

米長期金利の上昇が一服したため、やや上値が重くなった。上値が伸び切らない一方で、107.30円台前半の下値も買いたい動きとなり、サンドイッチ状態が継続した。米長期金利が1.57%台まで上昇したことをながめ円売りが優勢となった。FOMC議事要旨への反応は限定的となった。緩和政策の終了期について議論したとし、多くのメンバーはインフレが9月利下げを正当化するとの認識を示したことが明らかになった。その後、中国政府は交渉進展の期待を弱めているとの一部報道で伸び悩む展開となった。

 

★欧米主要経済指標

・米・8月JOLT求人件数:705.1万件(予想:725万件、7月:717.4万件←721.7万件)
・米・8月卸売在庫改定値:前月比+0.2%(予想:+0.4%、速報値:+0.4%)
・米・8月卸売売上高:前月比+0%(7月:0.2%←+0.3%)

 

★欧米市場のポイント

・107.11-63円のレンジ相場

・英国の合意なき離脱への懸念がいったん後退したがEU当局者が否定

・ECBの早期利下げ観測が後退

・中国が米国との貿易協議で『部分合意』に前向きとの報道で対立懸念後退

・FOMC議事要旨への反応は限定的

・VIX指数は20.28から18.64へ低下

カテゴリー: ホットニュース

東京金・白金・銀の年初からの価格変動比較!

2019/10/09/12:26:16

 

★2019年1月4日を100として、東京金(青線)東京白金(赤線)東京銀(緑線)の価格変動を見てみる。年初は三指数ともにもみ合い相場ながら特に特徴のない相場付きだった。2月中旬以降から東京白金が他の指数に対して上昇幅を拡大する展開となった。その間、東京金と東京銀は緩やかに下落基調が継続して5月下旬まで下落基調が続いた。東京金よりも東京銀の方が下落率は大きかった。一方東京白金は上昇幅が大きかっただけに下落調整も一気に進んだものの、年初時の価格前後で下げ止まる展開となった。

6月以降は三指数と共に上昇基調が続いたが、東京金は上下幅の少ない上昇基調が続いた。一方、東京白金は東京金の上昇につれて戻り基調となった。東京白金は8月に入ると一旦下落基調となり、東京金とのかい離幅が広げたものの8月中旬からは東京金のかい離幅を縮小する動きとなった。

東京銀も、東京金につれる形で戻り基調となったが、東京金と東京白金の戻りペースより遅い戻りとなった。そのため、東京銀は7月中旬と8月後半に東京金と東京白金に追いつくような上昇基調となった。

9月以降は、ほぼ三指数とも年初来からの112~117でのもみ合い相場となった。ただ、直近の相場では、東京白金と東京銀が急落したことで東京金とのかい離幅を広げている。

今年の特徴は、東京金を中心に東京白金と東京銀が上下にかい離しながら推移している。そして、東京金とのかい離幅が拡大すると調整するように上昇と下落が生じる展開となっている。

そのため、東京金とのかい離幅が大きくなったところで、調整的な動き捉えるような戦略が役立ちそうである。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで10月9日の米国株市場を先取り!

2019/10/09/09:49:03

 

★NY株式市場では、三指数ともに下落したうえ、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドが一気に拡大した。そのため、三指数ともに過去のイールドスプレッドを比較して割安感が強まっている。さらに、米長期金利が低下するようなら、米国株価指数の下押しも限定的になりやすい地合いとなっている。

NYダウは、下向きの5日SMAの26,299ドルと100日SMAの26,431ドルを下抜ける展開となった。10-11日の米中閣僚級貿易協議への不透明感が強まり、リスク回避の動きとなり三指数ともに下落して終了した。サポートラインを下抜けしたことで、200日SMAの25,900ドルや260日SMAの25,748ドルが視界に入ってくる。しかし、リスクパリティ戦略において、株価には割安感が出ていることから、好材料が出ると戻りも速い展開となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.562%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・10月7日:▲3.969%⇒10月8日予想▲4.064%

 

10月8日はNYダウは下落した一方で、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.562%から▲0.498%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%を▲0.162%とかい離した。19年6月3日の大底4.038%を+0.026%と上回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.038%とかい離した。

 

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。また、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大した。米国債に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。米中通商協議を控えて米中対立への懸念が高まり、米国株式市場が不安定となった一方で、リスク回避の動きから債券買いが強まり米長期金利は低下した。イールドスプレッドは再び▲4.0%台に拡大してきたことから、割安感が強まってきている。株価が下落し米長期金利も低下すると、イールドスプレッドの拡大幅が加速する。そのため、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.900%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・10月7日:▲3.933%⇒10月8日予想▲4.048%

 

S&P500が下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.900%から+0.148%と平均値を上回っている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して+0.179%と上回った。19年6月3日の大底となった3.881%から+0.167%とイールドスプレッドが上回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%から+0.046%上回った。19年8月15日の▲4.179%とは▲0.131%とかい離した。イールドスプレッドは拡大傾向にあり割安感を強めている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.420%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・10月7日:▲2.402%⇒10月8日予想▲2.499%

 

NASDAQが下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドが前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.420%から+0.079%上回った。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.320%上回った。19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して+0.171%上回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%から+0.116%と上回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%から+0.001%上回った

 

NASDAQのイールドスプレッドは拡大し直近でのかい離幅が最大に拡大している。そのため、割安感が強まっており買い戻される可能性が高まっている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、株価指数は下落したうえ米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは大幅に拡大する結果となった。そのため、米国株への割安感が強まった。昨日は米中通商協議などのイベントを控えて米中間の対立懸念が高まりリスク回避の動きが強まった。そのため、米国株には割安感が強くなり、下押しも限定的になりやすい。さらに、米長期金利が低下するようなら一層割安感が強まる。そのため、今後も米長期金利の動向にも注意が必要となる。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では240時間SMA上抜け出来るか!

2019/10/09/08:38:38

 

★10月2日以降の東京金60分足では、雲の上限を上抜けしたものの、直近でもレジスタンスとして意識された240時間SMA(茶線)が今回も上値を抑える展開となっている。26期間先の先行スパンでは先行スパン1が先行スパン2を上抜けしてきたことで、下落基調から上昇基調へ転換してきた。

 

NY金先物市場は1492.10-1515.30ドルのレンジ相場となった。中国が米国による中国企業の禁輸措置に対して内政干渉だと批判し、米中通商協議への警戒感が高まり、逃避資産の金は買いが先行した。米国株安を意識して通常取引終了後の時間外取引で1515.30ドルまで上昇した。

 

価格帯別出来高では、最も出来高の多い価格帯を回復してきたものの、5,170円前後でも出来高が多く上値を抑える展開となっている。出来高が膨らむかがポイントとなる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、MACDがゼロラインを上抜けしてきたことで戻り基調の継続が期待される。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、一旦は%DがSぉw%Dを下抜け下落基調となったが、再び回復傾向のあることから、240時間SMAの上抜けトライとなっている。

 

東京金の日足では、5日SMAの5,161円と10日SMAの5,155円を上抜け回復基調となっているが、25日SMAの5,185円がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。NY金は、米中対立への懸念が急速に高まったことで米長期金利の低下もあり、心理的な節目となる1,500ドルを回復する展開となっている。市場全体にリスクオフのムードが漂っていることで底堅い展開が予想される。一方、為替市場ではリスク回避の円買いが強まりやすく、ドルの上値を抑える可能性が高い。そのため、東京金の重石となりやすい。

本日の注目点では、25日SMAを回復出来るかが焦点となる。

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