FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 一時米中貿易協議の進展期待高まったが?

2019/10/08/07:31:31

 

★欧州市場朝方の取引では、ドルは主要通貨に対して全般もみ合い商状となった。なお、欧州株は軟調に推移した。欧州関連の経済指標の発表がない中、欧州株は小幅高安まちまち、NYダウ先物が下落し、米長期金利が1.51%まで低下したが小動きの展開となった。米中次官級貿易協議の行方を見極めたいとの思惑から様子見ムードが強く小動きが続いた。106.80円台を中心とするもみ合いが継続した。米長期金利が上昇に転じたほか、NYダウ先物は下げ幅を縮小したものの、相場への影響は限られた。

 

今週米国債の入札を控えており、米長期金利は1.50%から1.55%へ上昇したことでドルがじり高となった。米長期金利が上昇したほか、一時150ドル近く下落したNYダウが下げ幅を縮小したため円売り・ドル買いがじわりと強まった。NYダウがプラス圏に浮上したことや米長期金利が1.54%台で上昇気味に推移したことでドル買いが優勢となった。その後、中国商務省は『米国と一部合意する準備がある』『来年にかけてより困難な問題を解決するためのタイムスケジュールを準備する用意がある』との報道を受けドルが急伸した。しかし、米政府は中国企業8社を新たにブラックリスクと加えたことで、貿易協議にも影響する可能性があるとの見方からドルの上値も重くなった。

 

★欧米主要経済指標

・米・8月消費者信用残高:+179.01億ドル(予想:+150.00億ドル、7月:+230.46億ドル←+232.94億ドル)

 

★欧米市場のポイント

・106.76-107.46円のレンジ相場

・トランプ大統領がトルコ軍によるシリア北部への軍事作戦に警告

・米中貿易協議の進展基地亜が高まり一時ドル急騰

・米国債は重要イベントを控え持ち高調整の売り(金利は上昇)

・米政府が中国企業8社をブラックリストに加える

・VIX指数は17.04から17.86へ上昇

 

カテゴリー: ホットニュース

過去3ヶ月間の新興3通貨のパフォーマンスは!

2019/10/07/08:38:42

 

トルコリラ/円(黒線)メキシコペソ/円(青線)南アランド/円(赤線)の7月8日を100として本日までのパフォーマンスを見てみる。

3通貨ともに8月に入ると急速に円高基調となった。。その際にトルコリラ/円は意外にも底堅い展開となったものの、メキシコペソ/円と南アランド/円は円に対して大きく下落した。特に南アランド/円の下落基調が強まった。

ほぼ3通貨ともに8月23日がボトムとなり、その後は持ち直す展開となった。

しかし、9月18日が戻りのピークとなりメキシコペソ/円と南アランド/円は円に対して下落基調となったものの、トルコリラ/円は7月8日の為替水準で上下にもみ合う展開となっており、3通貨の中では一番底堅い展開を維持している。

トルコは、昨年のリラ安に伴いインフレが急加速するも一転して頭打ちとなり、9月は+9.26%と一桁台までインフレが落ち着きを見せた。しかし、これは昨年の加速の反動が影響するなど再加速の懸念は残っている。一方で、年明け以降のトルコ経済は2四半期連続でプラス成長となるなど『最悪期』を過ぎつつある。財務相は最新の経済見通しで来年の成長率見通しを+5.0%と上方修正するなど、景気を重視する姿勢を見せている。ファンダメンタルズの脆弱性が残るなか、外部環境の急変リスクもあり、目が離せない状況が続く。

 

南アランド/円は、9月製造業PMIが予想を大幅に下回り、2009年8月以来の水準まで低下したことが嫌気され、南アランド/円は軟調に推移した。また、米経済指標の弱さを背景に市場全体がリスクオフに傾いたことも南アランドの上値を圧迫している。

メキシコペソ/円は、米国向け輸出伸び悩みの可能性があり、しばらくは上値の重い展開が続く可能性がある。

 

10月7日現在では、トルコリラ/円:98.68、メキシコペソ/円:95.27、南アランド/円:92.47と3通貨とも100割れとなっている。ただ、トルコリラ/円はこの3ヵ月間は底堅い展開が続いている。

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CFTCの金投機筋の動向と金価格!

2019/10/07/07:02:21

 

★NYのCFTC金投機ネットの動きを見てみると、9月3日付けで買越残高300,547枚まで増加した後、9月10日付けに買越残高は269,725枚で減少したものの、9月24日付けに再び買越残高は312,444枚まで増加した。しかし、最新の10月1日付けでは再び買越残高は268,993枚まで一気に減少する展開となった。

直近の投機筋の動きを見てみると、買越残高が30万枚を超えるとポジション調整による利益確定売りが出て買越残高が減少する展開となっている。

直近の買越残高が30万枚を割っているので再び買越しを増加させてくる可能性がある。

NY金のもう一つの特徴として月足でみると、投機筋の残高がダブルトップの様相となった後に、買越残高が減少するとともにNY金も下落しやすくなる。ダブルトップの期間は2~3ヵ月程度の周期とで形成されてその後減少傾向となる。今回9月に一旦のピークを形成したことから、11-12月にもう一度買越残高のピークを付けてその後は減少傾向となる可能性が高まる。

ただ、時々スパイクトップのような急速に買越残高が増えても長続きせず、その後反動で急速に減少する様相となることもあるので、注意する必要はある。

ダブルトップの次の山を形成するまでは高止まりする可能性があるものの、ダブルトップが崩れる展開となると、金価格も急速に下落する展開となりやすい。現段階では次の山を形成するまでは押し目買いの展開となりやすい一方で、次の山の形成後の来年以降は下落調整となりやすいことを過去のリバーサル・フォーメーション(パターン)が示している。

 

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イールドスプレッドで10月7日の米国株市場を先取り!

2019/10/07/03:03:17

 

★NY株式市場では、三指数ともに上昇したものの、米長期金利が横ばいだったことで、イールドスプレッドの縮小も限定的となった。そのため、三指数ともに割安感が残っている。米長期金利が低下するようなら、米国株価指数の下押しも限定的になりやすい地合いとなっている。

NYダウは、10月3日に200日SMAと260日SMAまで下落後、下ヒゲを伴って戻り基調となった流れが4日も続いた。9月米雇用統計が想定以上の悪化しなかったことで、過度な景気減速感が和らいだことや、10-11日の米中閣僚級貿易協議への期待感が広がったことでリスク選好の動きが強まった。一方で、FRBによる追加利下げ観測も強く米長期金利の上昇を抑えた。8月は100日SMAがレジスタンスとして意識されていたが、一気に上抜け5日SMAをも上抜けた。しかし、上値では75日SMAの26,654ドルや、下向きとなっている10日SMAの26,678ドルがレジスタンスとして意識される。一方で、下値目処では、200日SMAの25,868ドルや260日SMAの25,749ドルがサポートラインとして意識される。イールドスプレッドでは割安感残っていることから、下押しも限定的となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.613%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・10月3日:▲4.071%⇒10月4日予想▲4.000%

 

10月4日はNYダウは上昇した一方で、米長期金利はほぼ横ばいとなったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.613%から▲0.613%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%を▲0.226%とかい離した。19年6月3日の大底4.038%を▲0.038%と下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.102%とかい離した。

 

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。そして、米長期金利が横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小した。米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債を買う方が良いことになる。米9月雇用統計の結果を受け、過度な景気減速感が和らいだことや、米中貿易摩擦の緩和期待もありリスク選好の株高となった。一方で、追加利下げの思惑も強く米長期金利も横ばいで推移した。イールドスプレッドが▲4.0%台を維持しており割安感は残っている。株価が上昇しても、米長期金利が横ばいだったり低下すると、イールドスプレッド縮小が抑えられる。そのため、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.944%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・10月3日:▲4.022%⇒10月4日予想▲3.948%

 

S&P500が上昇した一方で、米長期金利が横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.944%から+0.004%と平均値をわずかに上回った。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して+0.079%と上回った。19年6月3日の大底となった3.881%から+0.067%とイールドスプレッドが上回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%から▲0.054%下回った。19年8月15日の▲4.179%とは▲0.231%とかい離した。イールドスプレッドは縮小したものの割安感は残っている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.460%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・10月3日:▲2.482%⇒10月4日予想▲2.432%

 

NASDAQは上昇した一方で、米長期金利が横ばいだったことでイールドスプレッドが前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.460%から▲0.028%下回った。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.253%上回った。19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して+0.104%上回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%から+0.049%と上回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%から▲0.066%かい離した。

 

NASDAQのイールドスプレッドが縮小したものの、かい離幅が拡大していることから割安感は残っている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、株価指数は上昇し米長期金利が横ばいだったことでイールドスプレッドは縮小する結果となった。しかし、米国株に割安感が残っている。米国の景気減速懸念や世界的な景気減速懸念もあって、米長期金利は低下基調にある。そのため、米国株の下押しも限定的になりやすく、米長期金利が低下するようなら過度な割安感が出てくる。そのため、今後も米長期金利の動向にも注意が必要となる。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足ではトレンドレスのもみ合い相場!

2019/10/07/03:02:00

 

★9月30日以降の東京金60分足では、10月3日以降もみ合い相場が続いている。ただ、一目均衡表の雲の上限を下抜けしてきたことから、上値の重い展開となってきた。また、24時間SMA(緑線)を下抜けしたことで、レジスタンスとして意識されている。先行き雲の厚みが薄くなっており、上抜け・下抜けしやすくなる。

 

NY金先物市場は1501.40-1522.20ドルのレンジ相場となった。注目された米雇用統計は、非農業部門雇用者数変化が市場予想を下回る結果だったことで、金先物価格は一時1522.2ドルまで買われた。しかし、前月分が上方修正されたことや、失業率がこの50年で最低となる3.5%まで下がったことで、市場はリスクオンの動きになり金先物は1501.4ドルまで弱含んだ。もっとも、その後は株式市場は堅調を維持したものの、米金利が低下し、ドルも上値が限られたことで前日とほぼ変わらない水準まで戻した。 

 

価格帯別出来高では、買い方からの『やれやれ売り』が入りやすく上値の重石となっていることで、もみ合い相場が続いている。下押しするようならシコリ建玉が膨らむことから、さらに上値を重くする。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、緩やかに下落基調が続きゼロラインを下抜けしてきたことで、調整的な下落基調が続いている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も%DがSlow%Dを下抜け緩やかに下落基調となっており、じり安基調が継続している。

 

東京金の日足では、10日SMAの5,174円と25日SMAの5,188円がレジスタンスとして意識され上値を抑えられている。一方で、5日SMA5,133円がサポートラインとして意識されている。そのため、小幅な値幅となり方向感を欠く展開となっている。NY金先物市場は、リスク選好の動きとなったものの、長期金利が低位推移したことで底堅い展開となり1,500ドル台を維持した。為替市場は、米長期金利低下傾向からドルの上値は重いものの、過度な円高基調にもならない展開となっている。

週明けの注目点では、短期的には下落基調となっていることから5日SMAを維持出来るかが焦点となる。また、一目均衡表日足の雲の上限5,115円もサポートラインとして意識されている。

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