FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向  米中対立への懸念が高まりリスク回避!

2019/10/09/07:29:45

 

★欧州市場朝方の取引では、欧州株が軟調に推移し、米長期金利も失速する中、リスク回避を受けて円買い戻しが優勢となった。米国がウイグル族への人権侵害関与として中国政府機関や企業への禁輸措置を発表したことに対して中国が反発し、対抗措置を示唆したことから円買いが優勢になった。NYダウ先物が100ドル超安に続落、米長期金利も低下幅を広げる中、リスク回避の円買いが強まった。米中対立への懸念が急速に高まる中、市場ではリスクオフムードが強まり、株安や米長期金利低下とともにドル売りが進んだ。

 

米9月生産者物価指数(PPI)が予想を下回る結果となったが、相場への影響は一時的だった。ポンド/円やユーロ/円などクロス円の下落につれたドル売りが出た半面、対ユーロなどでのドル買いが相場の支えとなり107円台を回復した。パウエル米FRB議長の講演を控える中、一時330ドル超下落したNYダウが120ドル安前後まで下げ渋るとドルの買い戻しが入った。米政府が中国当局者へのビザ発行を停止するとの報道を受けて米株が再び下げ幅を拡大し、ドル売りが優勢になった。パウエル米FRB議長の講演内容が明らかになったが、為替市場の反応は限定的だった。

 

★欧米主要経済指標

・米・9月生産者物価指数:前月比-0.3%(予想:+0.1%、8月:+0.1%)
・米・9月生産者物価コア指数:前月比-0.3%(予想:+0.2%、8月:+0.3%)
・米・9月生産者物価指数:前年比+1.4%(予想:+1.8%、8月:+1.8%)
・米・9月生産者物価コア指数:前年比+2.0%(予想:+2.3%、8月:+2.3%)

 

★欧米市場のポイント

・106.76-107.37円のレンジ相場

・英国とEUの対立激化で合意なき離脱懸念高まる

・米中対立への懸念が急速に高まり投資家心理悪化

・米株安と米長期金利低下で円買い優勢

・パウエル米FRB議長の講演の反応は限定的

・VIX指数は17.04から20.28へ上昇

カテゴリー: ホットニュース

日経225の週足ではSMAが集中してサポート!

2019/10/08/17:27:07

 

★日経225の週足では、9月20日週の高値22,255円がピークとなり下落基調となったが、13週SMA(赤線)21,298円26週SMA(青線)21,365円52週SMA(緑線)21,324円がサポートラインとして意識され下げ止まる展開となっている。21,300円前後が強いサポートラインとなっている。

そのため、下抜けすると強力なレジスタンスとなりやすい。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、20、80)は、%Dが高水準で横ばいとなってきたことで、上昇の勢いが鈍化していることを示している。

 

そのため、21,300円の抵抗ラインを下抜けすると200週SMA(紫線)20,078円が視界に入ってくる。

 

現在は下値支持ラインに支えられ戻り基調を継続している。ただ、ストキャスティクスでは上昇の勢いが鈍化してきていることで、油断出来ない状態となっている。明日も21,300円台を維持出来るかが焦点となる。

カテゴリー: ホットニュース

東京白金の日足と週足を比較分析!

2019/10/08/11:45:20

 

★東京白金の日足では、高値圏でライン・フォーメーションとなっていたが、25日SMA(青線)を一気に下抜けする下落基調となった。ただ、75日SMA(緑線)がサポートとして意識され下げ止まる展開となっている。一方上値では、5日SMA(赤線)がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%D:7.37、Slow%D:7.23とかなり売られ過ぎ過熱感が出ていることから、押し目買いも入りやすい地合いとなっている。

週足では、一時レンジの上限上抜けたもものの、高値圏でももみ合い後前週に大幅下落となった。13週SMA(赤線)3,075円を下抜けしたものの、26週SMA(青線)3,010円52週SMA(緑線)の2,982円がサポートラインとして意識され下げ止まる展開となっている。ただ、13週SMAがレジスタンスとして意識されやすい。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることから、下落基調が継続している。

東京白金は往来相場となることが多いので、モメンタム系のオシレーターと相性が良い値動きをしている。

 

まとめると、大幅下落したものの、日足の75日SAMと週足の26週SMAがともにサポートラインとして意識され下げ止まる展開となっている。一方で、日足では5日SMAと週足では13週SMAがレジスタンスとして意識されている。買い方からすると日足と週足での下げ止まりと日足のストキャスティクスの売られ過ぎによる修正反動が買い材料となる。一方で、売り方からすると5日SMAと13週SMAのレジスタンスと週足のストキャスティクスが下落基調が売り材料となる。短中期的に一旦相場の節目にあり、買い方と売り方でそれぞれ理由付けしやすいことから、しばらくもみ合う可能性がある。売買に際しては、上下どちらの力が強いか見極めにくいことから、想定と違った動きとなった時の手仕舞いの準備をしておくことも重要となる。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで10月8日の米国株市場を先取り!

2019/10/08/09:52:07

★NY株式市場では、三指数ともに下落したものの、米長期金利が大幅上昇したことで、イールドスプレッドが縮小した。しかし、三指数ともに過去のイールドスプレッドを比較しても割安感は残っている。米長期金利が低下するようなら、米国株価指数の下押しも限定的になりやすい地合いとなっている。

NYダウは、下向きの5日SMAの26,381ドルと100日SMAの25,749ドルがサポートラインとして意識されている一方で、10日SAMの26,631ドルと75日SAMの26,651ドルがレジスタンスとして意識され上値が抑えられている。10-11日の米中閣僚級貿易協議への期待感と不透明感が錯綜する展開となり、リスク選好の動きから引けにかけてはリスク回避の動きとなり三指数ともに下落して終了した。上下の抵抗帯に挟まれる展開となっているものの、イールドスプレッドでは割安感が残っていることから、上抜けする可能性がある。もし、下抜けした際も、割安感から押し目買いが入りやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.570%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・10月4日:▲3.985%⇒10月7日予想▲3.972%

 

10月7日はNYダウは下落したものの、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.570%から▲0.598%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%を▲0.254%とかい離した。19年6月3日の大底4.038%を▲0.066%とかい離した。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.130%とかい離した。

 

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。しかし、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小した。米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債を買う方が良いことになる。米中通商協議を控えて米国株式市場が不安定となった一方で、米長期金利はイベントを控えてポジション調整による売りが出たことで、金利が大幅上昇する結果となった。イールドスプレッドは▲4.0%台を維持出来なかったものの、なお割安感は残っている。株価が下落しても、米長期金利が大幅上昇すると、イールドスプレッドが縮小する。そのため、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.905%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・10月4日:▲3.942%⇒10月7日予想▲3.933%

 

S&P500は下落したものの、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.905%から+0.028%と平均値をわずかに上回っている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して+0.064%と上回った。19年6月3日の大底となった3.881%から+0.052%とイールドスプレッドが上回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%から▲0.069%下回った。19年8月15日の▲4.179%とは▲0.246%とかい離した。イールドスプレッドは縮小したものの割安感は残っている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.436%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・10月4日:▲2.436%⇒10月7日予想▲2.413%

 

NASDAQは下落したものの、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドが前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.436%から▲0.023%下回った。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.234%上回った。19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して+0.030%上回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%から+0.030%と上回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%から▲0.085%かい離した。

 

NASDAQのイールドスプレッドが縮小したものの、かい離幅が拡大していることからかなり割安感は残っている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、株価指数は下落したものの米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは縮小する結果となった。しかし、米国株に割安感が残っている。米国の景気減速懸念や世界的な景気減速懸念もあって、米長期金利は低下基調にある。ただ、昨日は米中通商協議などのイベントを控えてポジション調整となる売りが出た。割安感が残っていることから米国株の下押しも限定的になりやすく、米長期金利が低下するようなら割安感が強まる。そのため、今後も米長期金利の動向にも注意が必要となる。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金の60分足では雲の下限を下抜け!

2019/10/08/08:26:47

 

★10月1日以降の東京金60分足では、一目均衡表の雲の下限を下抜けしたものの、底堅い展開が続いている。ただ、本日のお昼前後に雲のネジレがあり反転や加速など相場の節目となりやすいので注意が必要となる。上値では雲の下限のほか、各移動平均線もレジスタンスとして意識されており、上値の重い展開となっている。

 

NY金先物市場は1493.30-1518.80ドルのレンジ相場となった。中国は米国と一部で合意の準備があり、来年にかけてより多くの課題に取り組む用意があるとの報道を受けて、米中通商協議への期待感が高まり、リスク回避資産の金が売られた。通常取引終了後の時間外取引で金先物は1500ドルを下回った。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯近辺では買い方からの『やれやれ売り』が入りやすく戻りの上値の重石となっている。今後出来高が膨らむかがポイントとなる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、MACDがゼロラインを下抜けさらに下向きとなっており下落基調が継続している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることで、やはり下落基調となっている。引けにかけて陽線となったものの、下押しバイアスが残っていることから、短期的には下押し地合いが続いている。

 

東京金の日足では、25日SMAの5,185円や10日SMAの5,164円がレジスタンスとなり、上値の重さが意識された。また、5日SMAの5,147円も下抜けしたことで、短期的には下押しバイアスがかかっている。5日SMAを回復出来るかがポイントとなる。NY金先物市場でも、心理的な節目となる1500ドルを下回っていることから、もう一段下落するとストップロスが入りやすくなり、一時的な下落基調となりやすい。為替市場では、米中通商協議の進展期待もあり107円台を回復する展開となっている。しかし、米中通商協議では懸念材料も根強くあり、ドルの上値追いにはなっていない。米中通商協議については、好悪材料を抱えていることから要人発言でリスク回避とリスク選好が錯綜しやすい。ただ、基本的には直ぐに解決出来るものではないので、相場が一喜一憂した時こそがチャンスなのかもしれない。

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