FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/08/03/07:19:26

米国株式市場は下落:米国債の格下げを警戒した売り優勢に

NYダウは348.16ドル安の35282.52ドル、ナスダックは310.46ポイント安の13973.45ポイントで取引を終了した。格付け会社フィッチ・レーティングスによる米国債の格下げを警戒した売りに寄り付き後、下落。その後も強い雇用関連指標を受けて10年債利回りが年初来で最高水準に達するなど金利上昇に連れ、一段安となった。金利高を嫌気し、ハイテクも弱く、終日戻りなく軟調に推移。終盤にかけて下げ幅を拡大し終了した。VIX指数は13.93から16.09へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利の上昇で全般ドル買い優勢に

ドル/円は、7月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が32.4万人増と予想の18.9万人増を上回ったことが伝わると米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが先行し、一時143.47円と日通し高値を更新した。米格付け会社フィッチ・レーティングスが米国の格付けを「AAA」から「AA+」に引き下げたことを受けて、ダウ平均が一時400ドル超下落するとドル円も143.06円付近まで下押しする場面もあったが、下値は堅かった。

 

ユーロ/ドルは、米国債の格下げを受けて、市場混乱への警戒感から投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めるとユーロ売り・ドル買いが優勢となった。米10年債利回りが一時4.1221%前後と昨年11月9日以来の高水準を付けたことも相場の重しとなり、1.0918ドルと日通し安値を更新した。予想を上回る米雇用指標が発表されたこともドル買いを誘った。

 

NY原油先物市場は続落:リスク回避の売りに押される

NY原油先物市場は79.05ドル‐82.43ドルのレンジ相場となった。米格付け会社フィッチ・レーティングスが米国の格付けを引き下げたことでリスク回避の売りに押された。なお、この日公表された米エネルギー省(EIA)週間石油在庫で、原油在庫は1982年以降で最大の取り崩しとなる1704.9万バレル減となったが、米格下げを手掛かりにした売りの流れを転換するには至らなかった。アジア市場の序盤に82.43ドルまで買われたが、ドル高や株安を受けた売りが強まり、米国市場の後半にかけて79.05ドルまで下落。通常取引終了後の時間外取引で79.92ドルまで戻したが、上値の重さは消えなかった。

 

NY金先物市場は続落:米ドル高と米長期金利上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1969.10‐1992.20ドルのレンジ相場となった。時間外取引では米格下げ報道を受けて安全資産としての金需要を意識した買いが入る場面もあったが、その後は下げに転じた。7月ADP全米雇用報告が予想より強い結果となり、米労働市場の力強さが示されたことが相場の重しとなった。ロンドン市場で1992.20ドルまで買われたが、ドル高を意識した売りが強まり、米国市場の中盤にかけて1969.10ドルまで下落した。ただ、通常取引終了後の時間外取引では押し目買いが入っており、主に1972ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米債券格下げと発行増発を嫌気した売り

米国債券市場で中期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)4.89%で終了した。また、長期ゾーンは続落(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)4.08%で終了した。米国債の格下げや米国債の発行が想定以上に増える見通しとなったことが売りを誘った。7月ADP全米雇用報告が予想より強い内容だったことも相場の重しとなり、利回りは一時4.1221%前後と昨年11月9日以来の高水準を付けた。

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2023/08/02/07:11:11

米国株式市場はまちまち:米長期金利が相場の重し

NYダウは71.15ドル高の35630.68ドル、ナスダックは62.11ポイント安の14283.91ポイントで取引を終了した。重機メーカーのキャタピラー(CAT)の決算が想定外に強く、世界経済の減速懸念を払しょくし、寄り付き後は上昇した。国内経済もソフトランディング期待が根強く、ダウは終日堅調に推移した。一方で、金利の上昇でハイテクは売られ、まちまちで終了した。VIX指数は13.63から13.93へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドルが底堅い展開

ドル/円は、米10年債利回りが4.0552%前後と7月10日以来の高水準を付けたことを手掛かりに全般ドル買いが優勢となり、一時143.55円と7月7日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。7月米ISM製造業景況指数が46.4と予想の46.8を下回り、6月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が958.2万件と予想の961.0万件より弱い内容だったことが分かると、一時142.89円付近まで売られる場面もあったが、下押しは限定的だった。市場では『日銀の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の柔軟化後も国内金利の上昇は限定的で、円を売って高金利のドルを買う動きが続いている』との声が聞かれた。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇などが相場の重しとなり、一時1.0952ドルと日通し安値を更新した。欧州を代表する株価指数のひとつユーロ・ストックス50指数が1.4%超下落したことも投資家のリスク志向を後退させ、ユーロ売り・ドル買いを促した。半面、米経済指標の下振れを受けて一時1.0989ドル付近まで買い戻される場面もあった。なお、グールズビー米シカゴ連銀総裁は『米連邦準備理事会(FRB)は大規模な景気後退を引き起こすことなくインフレ率を低下させる軌道にある』『9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)における自身の判断は物価動向に左右される』と述べたほか、ボスティック米アトランタ連銀総裁は『9月に利上げが必要になるとは思わない』『早くても2024年後半まで利下げはないだろう』などと語った。

 

NY原油先物市場は4営業日ぶりに反落:生産調整を期待した買いは一巡

NY原油先物市場は80.59ドルー81.91ドルのレンジ相場となった。前日に約3カ月半ぶりの高値をつけた後とあって、利益確定目的の売りが出やすかった。米国市場の序盤にかけて80.59ドルまで売られた後、一時81.91ドルまで戻したが、生産調整を期待した買いは一巡し、通常取引終了後の時間外取引では81ドル台でのもみ合いが続いた。

 

NY金先物市場は3営業日ぶりに反落:ドル高と金利高を嫌気した売り

NY金先物市場は1978.30‐2004.40ドルのレンジ相場となった。外国為替市場でドル高が進み、ドル建てで決済される金の割高感が意識された。また、米長期金利の上昇も金利を生まない商品である金の重しとなった。アジア市場の序盤に2004.40ドルまで買われたが、ドル高を意識した売りが強まり、アジア市場の後半にかけて節目の2000ドルを下回った。その後も売りは続き、米国市場の後半にかけて1978.30ドルまで下落した。ただ、通常取引終了後の時間外取引では押し目買いが入っており、主に1980ドルを上回る水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:需給が緩和するとの見方から売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)4.91%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い4.02%で終了した。米国債の発行増加で需給が緩和するとの見方から債券売りが優勢となった。利回りは一時4.0552%前後と7月10日以来の高水準を付けた。ただ、7月米ISM製造業景況指数が予想を下回ったことなどを受けて買い戻しが入ると下げ渋る場面もあった。

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2023/08/01/06:49:53

米国株式市場は続伸:ハイテク株の好決算を期待した買い優勢に

NYダウは100.24ドル高の35559.53ドル、ナスダックは19.37ポイント高の14346.02ポイントで取引を終了した。月末の調整で、まちまちで寄り付いた。その後も金利が上下し、動意は乏しく売り買いが交錯して小動きに終始した。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了に近づいたとの見方が根強く、さらに、今週発表される携帯端末のアップル(AAPL)などの主要ハイテク企業の好決算を期待した買いに引けにかけて上げ幅を拡大して終了した。VIX指数は13.33から13.63へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米重要指標の発表控え方向感出ず

ドル/円は、日銀の臨時国債買い入れオペ実施を受けた円売りの流れがNY市場に入っても続き、一時142.68円と日通し高値を付けた。ただ、7月米シカゴ購買部協会景気指数が予想を下回ったことが伝わると142.01円付近まで伸び悩んだ。10日の高値143.01円がレジスタンスとして意識された面もあった。もっとも、NY時間に限れば大きな方向感は出なかった。市場の関心は明日1日発表の7月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数や3日の7月米ISM非製造業指数、4日の7月米雇用統計など、米重要指標の結果に向かっており、積極的な売買は手控えられた。

 

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の7月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)コア速報値や4-6月期ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値が予想より強い内容となったことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行した。7月米シカゴPMIが予想を下回ったこともユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.1046ドルと日通し高値を更新した。ただ、前週末の高値1.1047ドルが目先レジスタンスとして働くと失速した。月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだユーロ売りのフローが観測されると、一時1.0994ドルと日通し安値を更新した。

 

NY原油先物市場は3日続伸:原油需要の拡大期待から買い優勢に

NY原油先物市場は80.13ドル‐82.00ドルのレンジ相場となった。サウジアラビアなど主要産油国による減産が延長されるとの期待が相場を下支えした。その一方で世界的な原油需要は今後拡大していくとの見方から買いが入った。アジア市場で80.13ドルまで下げたが、生産調整への思惑で押し目買いが入っており、通常取引終了後の時間外取引で一時82.00ドルまで買われた。

 

NY金先物市場は続伸:米利上げ観測の後退を手掛かりにした買い

NY金先物市場は1986.70‐2010.90ドルのレンジ相場となった。前週末に公表された米インフレ関連指標で伸び鈍化が確認され、米利上げ観測の後退を手掛かりにした買いが入った。終値としては約2カ月半ぶりに2000ドルの大台を回復した。ロンドン市場の序盤にかけて1986.70ドルまで売られたが、米長期金利の低下を想定した買いが入ったことで米国市場の序盤にかけて2010.90ドルまで買われた。ただ、その後は伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では主に2004ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:重要指標控えポジション調整的な売買

米国債券市場で中期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)4.85%で終了した。また、長期ゾーンは小反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)3.96%で終了した。7月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数や7月米ISM非製造業指数、7月米雇用統計など重要指標の発表を控える中、ポジション調整目的の売りがやや優勢となった。ただ、市場では『月末の機関投資家による保有債券の残存年限を長期化するための買いが入った』との声も聞かれ、下値は限定的だった。

 

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2023/07/31/03:00:09

米国株式市場は反発:インフレ鈍化を好感した買い優勢に

NYダウは176.57ドル高の35459.29ドル、ナスダックは266.55ポイント高の14316.66ポイントで取引を終了した。コアPCE価格指数の伸びが予想以上に鈍化しインフレ鈍化傾向を再確認したため寄り付き後は上昇した。同時に、消費も強く、ソフトランディング期待も買い材料となった。さらに、消費財メーカーのプロクター・アンド・ギャンブル(PG)や半導体のインテル(INTC)の好決算を受け投資家心理が改善した。金利の低下でハイテクの買いも再燃し相場上昇を後押しし、終日堅調に推移し終了した。VIX指数は14.41から13.33へ低下した。

 

NY外国為替市場:投資家のリスク志向改善から円売り優勢に

ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断するうえで重視している6月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが前年比4.1%上昇と予想の4.2%を下回った。また、賃金インフレの動向をみる上で重要な4-6月期米雇用コスト指数が前期比1.0%上昇と予想の1.1%上昇を下回ったことが伝わると、FRBによる現在の利上げサイクルが終了するとの観測が高まり、米国株相場が底堅く推移した。投資家のリスク志向が改善し、全般円売りが優勢となった。ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比370円高の3万3140円まで上昇したことも相場の支援材料となり、アジア時間に付けた高値141.07円を上抜けて一時141.18円まで値を上げた。なお、東京市場では荒い値動きだった。日銀が今日まで開いた金融政策決定会合で、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の運用を見直したことが伝わり、短時間で141.07円から138.07円まで急落する場面があった。

 

ユーロ/ドルは、欧州時間発表のユーロ圏各国の4-6月期国内総生産(GDP)速報値が底堅い結果だったことを受けて、ユーロ圏経済の過度な悪化懸念が後退し、ユーロ買い・ドル売りが先行した。この日発表の米経済指標がインフレ圧力の高まりを示さなかったこともユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.1047ドルと日通し高値を更新した。

 

NY原油先物市場は小幅続伸:主要中銀の利上げサイクル終了観測から買い

NY原油先物市場は79.07ドル‐80.71ドルのレンジ相場となった。80ドル台から利益確定売りで79ドル付近へ下押す場面もあった。しかし主要中銀の利上げサイクル終了観測が広がり各国の景気が下支えされ、エネルギー需要を支援するとの見方が根強く下落幅を帳消しにした。米国市場の序盤にかけて79.07ドルまで下げたが、株高を受けた買いが入ったことで通常取引終了後の時間外取引で一時80.71ドルまで買われた。

 

NY金先物市場は反発:米長期金利低下を好感した買い優勢に

NY金先物市場は1983.90‐2002.00ドルのレンジ相場となった。6月米個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)がコアで前年比+4.1%と、+4.2%程度を見込んでいた市場予想以上に5月の+4.6%から鈍化した。ユーロなど主要通貨に対してドル売りが進んだ。ドル安によりドル建て金相場の換算値に割安感が生じ、金を買う動きにつながった。ドルの価値低下が、ドルの代替資産とみなされることもある金の相対的な価値上昇につながった点も買い材料と受け止められた。アジア市場で1983.90ドルまで売られたが、ユーロ安が一服したことや米長期金利の低下を受けて米国市場の後半にかけて2002.00ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では2000ドルを下回る水準で推移した。

 

米国債券市場は反発:米インフレ懸念が和らぎ買いが優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)4.87%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い3.95%で終了した。6月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)や4-6月期米雇用コスト指数が鈍化したことを受けて米インフレ懸念が和らぐと、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ継続観測が後退した。債券を買う動きが優勢となった。

 

 

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2023/07/28/07:19:47

米国株式市場は大幅反落:米追加利上げ観測が再燃して売り優勢に

NYダウは237.40ドル安の35282.72ドル、ナスダックは77.17ポイント安の14050.11ポイントで取引を終了した。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で、タカ派色を弱めたため金利高を警戒した売りが後退し寄り付き後は上昇した。4-6月期の国内総生産(GDP)の伸びが予想外に加速したほか、週次失業保険申請件数も前回から予想外に減少し労働市場の強さがあらたに証明されたためリセッション懸念が後退して一段高となった。しかし、同時に年内の追加利上げ観測も再燃し長期金利上昇が警戒され売りに転じ、終盤にかけ下げ幅を拡大し終了した。VIX指数は13.19から14.41へ上昇した。

 

NY外国為替市場:日銀のYCCの修正案報道を受け円買い優勢に

ドル/円は、4-6月期米国内総生産(GDP)速報値や前週分の米新規失業保険申請件数、6月米耐久財受注額、6月米住宅販売保留指数など、この日発表の米経済指標が軒並み予想を上回ったことが分かると、米景気の底堅さを意識したドル買いが先行した。米10年債利回りが4.02%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、一時141.32円と日通し高値を更新した。ただ、日経新聞電子版が「日銀は28日まで開く金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正案を議論」「長期金利の操作の上限は0.5%のまま据え置くものの、市場動向に応じて0.5%を一定程度超えることも容認する案が浮上」と報じると一転下落した。日本の長期金利がYCCの上限となっている0.5%より上昇し、日米の金利差が縮小するとの観測から円買い・ドル売りが進んだ。アジア時間の安値139.38円を下抜けて一時138.77円まで値を下げた。

 

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り0.25%の利上げを決めたと発表した。声明では「金利はインフレ率を2%の中期目標に適時に戻すために必要な限り、十分に制限的な水準に設定されることになる」と表明し、「金利を十分に景気抑制的な水準にすることを確実にする」とした前回と異なり、次回会合での追加利上げを示唆しなかった。また、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で、9月以降の金融政策方針について「金利据え置きもあり得る」と述べ、データ次第の姿勢を強調。ECBの明確な利上げ継続方針が示されなかったことから、全般ユーロ売りが優勢となった。さらに、良好な米経済指標が相次いだことで米金利が上昇すると、ドルを買う動きも強まり一時1.0966ドルと10日以来の安値を付けた。

 

NY原油先物市場反発:米経済指標改善を受け買い優勢に

NY原油先物市場は78.87ドル‐80.60ドルのレンジ相場となった。4-6月期米国内総生産(GDP)速報値や6月米耐久財受注額など軒並み強い結果となった経済指標が米景気の先行きに対する明るい見方につながりエネルギー需要を支援するとの連想を誘った。石油輸出国機構(OPEC)や他の主要産油国で構成するOPECプラスの減産や露・ウクライナ情勢を受けた供給体制への不安も下支えとなっている。アジア市場の序盤で78.87ドルまで下げたが、米経済指標の改善を受けた買いが入ったことで米国市場の後半にかけて80.60ドルまで一段高となった。ただ、日本銀行の金融政策を巡る思惑で株安となったことから、利食い売りが強まり、通常取引終了後の時間外取引で一時79.53ドルまで下げる場面があった。

 

NY金先物市場は大幅反落:ユーロ安と米長期金利上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1981.20‐2022.10ドルのレンジ相場となった。欧州中央銀行(ECB)追加利上げ観測後退を受け下落したユーロなど主要通貨に対してドル高が先行したことや、強い経済指標を反映した米金利上昇が重しとなった。ドル高がドル換算の金相場を押し下げ、ドルの代替資産とみなされることもある金の相対的な価値下落にもつながった。米金利上昇は金利がつかない資産である金への投資妙味低下を意識させた。アジア市場で2022.10ドルまで買われたが、利食い売りが次第に強まり、米国市場の後半にかけて1981.20ドルまで反落した。米長期金利の上昇やユーロ安を意識した売りが観測された。通常取引終了後の時間外取引では主に1983ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:良好な米経済指標受け売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.07%高い(価格は下落)4.92%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.13%高い4.00%で終了した。4-6月期米国内総生産(GDP)速報値など、この日発表の米経済指標が軒並み予想を上回ったことを受けて債券売りが広がった。「日銀がYCC修正議論」との報道も意識されて、利回りは一時4.0222%前後と10日以来の高水準を付けた。

 

米仮契約住宅販売は4カ月ぶりのプラスで住宅市場の回復示唆:US Dashboard

27日に発表された6月の米仮契約住宅販売指数は76.8と前月比で0.3%増加した。市場予想77.6には届かなかったものの、2月以来4カ月ぶりにプラスとなった。住宅ローン金利の高止まりと中古住宅の品薄が足かせとなっている状態が続いているものの、住宅市場の低迷が回復に向かっている兆しが示された。

 

米失業保険の申請は予想を下回る2月以来の低水準:US Dashboard

27日に発表された7月16日~22日の週間の米新規失業保険申請件数は前週比7000件減の22万1000件と市場予想23万5000件を下回った。2月以来の低水準となり、米労働市場の堅調さが示された。季節調整前の数字でも21万3677件と前週比で4万4487件減少し、4週間移動平均でも23万3750件と前週比で3750件減少した。7月9~15日の週の総受給者数の169万人と前週比で5万9000人減った。

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