FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/08/17/07:06:40

米国株式市場は続落:米追加金融引き締めを警戒した売り優勢に

NYダウは180.55ドル安の34765.74ドル、ナスダックは156.42ポイント安の13474.63ポイントで取引を終了した。中国株式相場の下落を警戒した売りに、寄り付き後は下落した。その後、主要小売り企業の好決算を好感し一時プラス圏を回復も、予想を上回った住宅着工件数や鉱工業生産を受けて金利が上昇すると再び売られた。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月開催分)で、インフレリスクにより追加金融引き締めが必要となる可能性が示唆されたため金利高を警戒し続落した。終盤にかけて下げ幅を拡大し終了した。VIX指数は16.46から16.78へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:米金融引き締めの長期化観測からドル買い優勢に

ドル/円は、米長期金利が上昇傾向を強めるなか、一時146.41円と昨年11月以来9カ月ぶりの高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)が発表した7月米鉱工業生産が予想を上回ったことなどを手掛かりに円売り・ドル買いが先行した。しかし、7月25-26日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で「大半の当局者はインフレに著しい上振れリスクがあるとみている」「インフレリスクによりさらなる金融引き締めが必要となる可能性がある」との見解が示されると、FRBによる金融引き締めが長期化するとの観測が高まりドル買いが加速した。なお、市場では「夏季休暇で取引参加者が減少しており、市場流動性が低下。薄商いとなる中、値が振れやすい面がある」との声が聞かれたほか、「円安に歯止めをかけるため、政府・日銀が為替介入に踏み切るかどうかが焦点となっている」との指摘があった。

 

ユーロ/ドルは、独10年債利回りが2.65%台まで低下した一方、米10年債利回りが4.27%台と昨年10月24日以来の高水準を記録すると、欧米金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.0872ドルと7月7日以来の安値を更新した。

 

NY原油先物市場は3日続落:株安とドル高を嫌気した売り強まる

NY原油先物市場は79.05ドル‐81.43ドルのレンジ相場となった。中国経済の先行き不透明感の高まりを背景とした原油売りが継続した。また、為替相場でドル高が進んだこともドル建ての原油に割高感が生じ、売りを後押した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した在庫統計で、原油在庫は予想以上に減少したが、ガソリン在庫は予想ほど減少せず、まちまちの結果に反応は限られた。米国市場の序盤にかけて81.43ドルまで買われたが、株安やドル高を嫌気した売りが強まり、通常取引終了後の時間外取引で一時79.05ドルまで反落した。

 

NY金先物市場は8日続落:米金利上昇とドル高を嫌気した売り優勢に

NY金先物市場は1922.00‐1938.20ドルのレンジ相場となった。根強いインフレ高懸念で米利上げ局面が長期化するとの思惑で、米長期金利の上昇が続いており、金利が生じない金は売りが継続した。為替相場でドル高の流れが続いていることもドル建てで取引される金の割高感につながっていることも、金の上値を重くした。ロンドン市場の序盤にかけて1938.20ドルまで買われたが、米国市場では米長期金利の上昇やドル高進行を意識した売りが強まる展開となった。通常取引終了後の時間外取引で1922.00ドルまで下げ幅を拡大した。

 

米国債券市場は下落:米FRBが一段の金融引き締めの可能性を示唆で売り

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)4.96%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い4.25%で終了した。予想を上回る7月米鉱工業生産を受けて売りが先行した。7月25-26日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で一段の金融引き締めの可能性が示唆されると売りが加速した。利回りは一時4.2760%前後と昨年10月24日以来の高水準を付けた。

 

米住宅着工は市場予想以上に増加:US Dashboard

16日に発表された7月の米住宅着工件数は145万2000戸と前月比から3.9%増えた。増加は2カ月ぶりで市場予想の144万戸を上回った。住宅ローン金利の高止まりを受け買い替え需要が減退、中古住宅が不足するなか、新築住宅市場は堅調だった。先行指標の建築許可件数は144万2000戸と前月144万1000戸と同レベルだった。

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2023/08/16/07:08:58

米国株式市場は反落:米長期金利や銀行の格下げの警告を嫌気

NYダウは361.24ドル安の34946.39ドル、ナスダックは157.28ポイント安の13631.28ポイントで取引を終了した。中国経済指標が予想を下回ったため、世界経済のリスク上昇を警戒した売りに寄り付き後は下落した。7月小売売上高が予想を上回り金利先高観が再燃したほか、格付け会社フィッチが一部銀行の格下げの可能性を警告したことも一段の売り材料となり続落となった。長期金利の上昇を嫌いハイテクも売られ、株式相場は終日軟調に推移した。終盤にかけて下げ幅を拡大して終了した。VIX指数は14.82から16.45へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇がドルを下支え

ドル/円は、予想を上回る7月米小売売上高をきっかけにドル買いが先行すると一時145.82円付近まで値を上げたものの、同時に発表された8月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を下回ったが分かるとすぐに失速した。日本時間夕刻に付けた年初来高値145.87円がレジスタンスとして意識された面もあった。市場では「政府・日銀が昨年9月に為替介入に踏み切った145円台後半では介入警戒感が強まっている」との声も聞かれた。その後発表された8月米NAHB住宅市場指数が予想より弱い内容となったことが分かると一段とドル売りが進み、145.11円と日通し安値を更新した。ただ、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを打ち止めにするとの観測が後退する中、米長期金利が上昇傾向を維持すると再びドル買いが優勢になった。145.00円に観測されているオプション絡みの買いも相場を下支えし、145.67円付近まで持ち直した。

 

ユーロ/ドルは、予想を上回る米小売指標を受けて一時1.0898ドルと日通し安値を付けたものの、そのあとは低調な米指標を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが進み、1.0953ドルと日通し高値を更新した。ただ、前日の高値1.0961ドルが目先レジスタンスとして働くと再び弱含んだ。米金利上昇に伴うドル買いも根強く、1.0899ドル付近まで押し戻された。なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁は「インフレ率は現在、鈍化しつつある。順調な進展を一定程度遂げてきた」と述べた一方、「インフレ率は依然として高過ぎる」との認識を示した。

 

NY原油先物は続落:中国の需要減退懸念から売り優勢に

NY原油先物市場は80.40ドル⁻82.91ドルのレンジ相場となった。この日発表された中国の7月鉱工業生産・小売売上高が予想を下回るなど、最近の中国経済指標は景気の鈍化懸念を強めており、エネルギー消費大国である中国の需要減退が懸念され、原油相場は続落した。アジア市場で82.91ドルまで買われたが、ドル高を意識した売りが増えたことで米国市場の中盤にかけて80.40ドルまで反落した。その後はもみ合いとなり、通常取引終了後の時間外取引では主に81ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は7日続落:米長期金利上昇を嫌気した売り優勢に

NY金先物市場は1927.50‐1944.30ドルのレンジ相場となった。米引き締め継続の観測で、米長期金利の上昇傾向が続いており、金利のつかない資産である金は続落した。金の消費大国である中国の景気不安も金の売りを後押した。米国市場の序盤にかけてドル高に振れたことから、1927.50ドルまで売られたが、株安を意識した買いも観測されており、1944.30ドルまで反発した。その後は上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に1934ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米金融引き締めの長期化観測強まり売り

米国債券市場で中期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)4.95%で終了した。また、長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)4.21%で終了した。7月米小売売上高が予想を上回ったことで、米金融引き締めが長期化するとの観測が強まると売りが広がった。利回りは一時4.2681%前後と昨年10月以来の高水準を付けた。8月米ニューヨーク連銀製造業景気指数や8月米NAHB住宅市場指数が予想を下回ったことで買い戻しが進む場面もあったが、戻りは鈍かった。

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2023/08/15/06:49:05

米国株式市場は上昇:ハイテク株や半導体関連株が下支え

NYダウは26.23ドル高の35307.63ドル、ナスダックは143.48ポイント高の13788.33で取引を終了した。先週発表された消費者物価指数(CPI)でインフレ鈍化基調が確認されたため利上げ終了観測に、寄り付き後は上昇した。その後、中国の住宅市場を巡る混乱が世界経済の成長リスクになるとの投資家の不安も浮上し下落に転じた。長期金利の上昇も嫌気され売り材料となったが、今週予定されている主要小売り企業の決算発表を控え、下値も限定的だった。また、ハイテクは一部エコノミストが来年の利下げ予想を示したほか、NY連銀の7月消費者調査でインフレ期待が大幅に低下し金利先高観が緩和したため買戻しに拍車がかかり終日堅調に推移した。NYダウも終盤にかけてプラス圏を回復し終了した。VIX指数は14.82から14.84へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利変動に振れる展開

ドル/円は、米10年債利回りが一時4.2129%前後と昨年11月以来の高水準を更新すると、日米金利差拡大への思惑から円売り・ドル買いが先行し、一時145.58円と昨年11月以来の高値を付けた。ただ、米10年債利回りが4.14%台まで低下した場面ではドル/円も145.18円付近まで伸び悩んだ。NY連銀の調査で米消費者の短期インフレ見通しが7月に4カ月連続で低下し、2021年4月以来の低水準となったことも相場の重しになった。もっとも、引けにかけては145.57円付近まで再び強含んだ。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇を手掛かりに全般ドル買いが先行すると、一時1.0875ドルと7月7日以来の安値を付けた。ただ、米長期金利が低下に転じた場面では1.0936ドル付近まで買い戻された。

 

ロシアの通貨ルーブルは対ドルで一時102.23ルーブル前後と昨年3月以来1年5カ月ぶりの安値を付けた。欧米による対ロシア制裁の影響で経常収支が悪化する中、ルーブル売りが加速した。市場では「ルーブル安による資産の目減りを警戒したロシア国民のルーブル売り・外貨買いが出ている」との声も聞かれた。ただ、ロシア中銀が「政策金利について討議するために明日15日に臨時会合を開く」と発表するとルーブルを買い戻す動きも見られ、99ルーブル台後半まで下げ渋る場面があった。

 

NY原油先物市場は反落:中国の経済に対する先行き不安から売り

NY原油先物市場は81.76ドルー83.20ドルのレンジ相場となった。エネルギー消費大国である中国の経済に対する先行き不安が強まりで需要減退が懸念され、原油相場は反落した。米長期金利の上昇に伴ったドル高もドル建てで取引される原油に割高感を強めたことも相場の重しとなった。米国市場の序盤に81.76ドルまで下げた後、83.20ドルまで戻したが、ドル高を意識した売りが増えたことで上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に82ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は6日続落:米長期金利上昇とドル高を嫌気した売り

NY金先物市場は1934.20‐1948.20ドルのレンジ相場となった。米10年債利回りが一時4.21%台と昨年11月以来の高い水準まで上昇するなど、米長期金利の上昇傾向が続いていることが引き続き金利のつかない資産である金の上値を重くしている。アジア市場の終盤にかけて1948.20ドルまで買われたが、その後はドル高を意識した売りが強まり、米国市場の序盤にかけて1934.20ドルまで売られた。ただ、押し目買いも観測されており、通常取引終了後の時間外取引では1940ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続落:米金融引き締めの長期化観測から売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)4.96%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い4.19%で終了した。米金融引き締めが長期化するとの観測が根強い中、債券売りが続いた。利回りは一時4.2129%前後と昨年11月以来の高水準を付けた。

 

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2023/08/14/03:00:42

米国株式市場はまちまち:サービス需要の強さが再確認され下支え

NYダウは105.25ドル高の35281.40ドル、ナスダックは93.13ポイント安の13644.85ポイントで取引を終了した。7月生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなったため、利上げ終了期待が後退し、寄り付き後は下落した。同時に、サービス需要の強さが再確認されたためソフトランディグ期待を受けた買いが強まり、NYダウは上昇に転じた。一方、金利上昇でハイテクは引き続き弱く終日軟調に推移し、まちまちで終了した。VIX指数は15.85から14.84へ低下した。

 

NY外国為替市場:米経済指標の結果に振れる展開

ドル/円は、欧州株相場の下落などを背景にリスク回避の円買い・ドル売りが先行し、一時144.42円と日通し安値を付けた。ただ、米労働省が発表した7月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことが分かると一転円売り・ドル買いが優勢になった。アジア時間の高値144.90円を上抜けて一時145.00円まで値を上げた。米10年債利回りが4.1737%前後まで上昇したことも相場の支援材料になった。なお、米ミシガン大学が発表した8月消費者態度指数(速報値)は予想を上回った一方、消費者の期待インフレ率は1年先・5年先のいずれも前月から低下し、予想を下回った。インフレ期待の下振れにドル売りで反応すると、一時144.47円付近まで下押しする場面もあった。

 

ユーロ/ドルは、欧州債利回りの上昇などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1005ドルと日通し高値を付けた。ただ、米PPIの上振れをきっかけにユーロ売り・ドル買いが優勢になると一時1.0943ドルと日通し安値を付けた。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出た。なお、米期待インフレ率の下振れを受けて一時1.0984ドル付近まで買い戻される場面もあったが、戻りは鈍かった。

 

NY原油先物市場は小反発:ドル高が意識され上げ渋り

NY原油先物市場は82.23ドル‐83.81ドルのレンジ相場となった。国際エネルギー機関(IEA)は月報で石油輸出国機構(OPEC)加盟国と他の主要産油国で構成するOPECプラスの供給削減により石油価格が上昇する可能性を指摘した。この観測が下支えとなったものの、予想を上回る米卸売物価指数(PPI)を受けた米金利上昇・ドル高が、景気抑制によるエネルギー需要後退やドル建て価格の押し下げの要因になるとされ上昇幅縮小につながった。ロンドン市場で82.23ドルまで下げた後、米国市場の後半にかけて83.81ドルまで反発した。ただ、ドル高を意識した売りが入ったことで上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に83ドル台前半で推移した。

 

NY金先物市場は5日続落:ドル高や金利上昇を意識した売り

NY金先物市場は1942.70‐1953.60ドルのレンジ相場となった。予想を上回る米卸売物価指数(PPI)を受けた米金利上昇・ドル高が売り材料となった。インフレ期待の低下で持ち直す場面はあったものの反発は限定的だった。金利上昇が金利のつかない資産である金の上値を重くしたり、ドル高でドル建て価格に割高感が生じて売られやすくなったりといった地合いが週を通じて続いた。アジア市場で1942.70ドルまで下げた後、米国市場の前半にかけて1953.60ドルまで買われたが、ドル高や金利上昇を意識した売りが観測されており、通常取引終了後の時間外取引で1944.10ドルまで下げている。

 

米国債券市場は続落:インフレ圧力の強さが意識され売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)4.88%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い4.15%で終了した。7月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことが伝わると、米国のインフレ圧力の根強さが意識され、債券売りが広がった。

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2023/08/11/07:23:21

米国株式市場は反発:米長期金利上昇で上げ幅縮小

NYダウは52.79ドル高の35176.15ドル、ナスダックは15.97ポイント高の13737.98ポイントで終了しました。7月消費者物価指数(CPI)が予想通り鈍化傾向を証明したため金利先高観の後退に寄り付き後は大きく上昇した。しかし、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁がまだ仕事があると、追加利上げを否定しなかったため手仕舞い売りが強まり、上げ幅を縮小した。その後、30年債入札の結果を受けて長期金利が上昇に転じると一段と失速した。終盤にかけて、上げ幅をさらに縮小し終了した。VIX指数は15.96から15.85へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利が上昇したことでドル買いが優勢に

ドル/円は、米労働省が発表した7月米消費者物価指数(CPI)が総合・コアともに前年比で予想を下回ったことが伝わると、全般ドル売りが先行し、一時143.30円と日通し安値を更新した。ただ、前日の安値143.00円がサポートとして働くと買い戻しが優勢になった。米CPIの結果を受けて米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの警戒感が和らぐと、NYダウが一時450ドル超上昇した。リスク選好の円売りも広がった。その後、NYダウは急速に伸び悩んだものの、米30年債入札が低調だったことを受けて米長期金利が上昇したためドル買いの様相が強まり、一時144.82円と7月3日以来の高値を付けた。なお、米10年債利回りは米CPI公表直後に3.9417%前後まで低下したものの、米30年債入札の結果を受けて4.1113%前後まで上昇した。

 

ユーロ/ドルは、7月米CPIが前年比で予想を下回ると、当初はドル売りが優勢となり一時1.1065ドルと日通し高値を更新した。ただ、買い一巡後は上値が重くなった。米長期金利が上昇に転じたことでユーロ売り・ドル買いがじわりと強まり、一時1.0976ドル付近まで下押しした。なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「CPIは予想通りで、朗報」「インフレデータは正しい方向に向かっている」とした一方、「インフレに関してまだやるべき仕事がある」「利下げに関する議論には程遠い」との考えを示した。

 

NY原油先物市場は3日ぶりに反落:ドル高と米長期金利上昇を嫌気した売り

NY原油先物市場は82.58ドル‐84.89ドルのレンジ相場となった。昨日84ドル台と約9カ月ぶりの高値に達したことで利益確定の売りが先行した。米金利上昇・ドル高も、景気抑制によるエネルギー需要の後退やドル建て相場の割高感を意識させ売りを誘った。アジア市場で84.8ドルまで買われたが、米国市場の終盤にかけて82.58ドルまで反落した。ドル高や金利上昇が嫌気された。通常取引終了後の時間外取引では主に82ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は4日続落:ドル高と米長期金利上昇を嫌気した売り

NY原油先物市場は1945.10‐1963.50ドルのレンジ相場となった。米10年債利回りが4.09%まで上振れるなど米金利が上昇した。主要通貨に対してドルが強含むなか金は重く推移した。金利上昇は金利のつかない資産である金への投資をためらわせる材料となった。ドル高でドル建て金相場に割高感が生じたことも金への買いが集まりにくくなる要因となった。7月米消費者物価指数発表後に1963.50ドルまで買われたが、ドル高や金利上昇を意識した売りが観測されており、米国市場の中盤にかけて一時1945.10ドルまで下げた。通常取引終了後の時間外取引では主に1946ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:低調な米30年債入札受け売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)4.83%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.10%高い4.11%で終了した。7月米消費者物価指数(CPI)が総合・コアともに前年比で予想を下回ると買いが先行したものの、すぐに失速した。米30年債入札が低調だったことが分かると売りが加速し、利回りは一時4.1113%前後まで上昇した。

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