FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/08/10/07:13:43

米国株式市場は続落:7月CPI発表を警戒した売り優勢に

NYダウは191.13ドル安の35123.36ドル、ナスダックは162.31ポイント安の13722.02ポイントで取引を終了した。イタリア政府が銀行の追加課税案を巡り一部緩和を発表し、欧州株反発に連れて寄り付き後は上昇した。ただ、明日発表が予定されている消費者物価指数(CPI)を警戒した売りに押され大きく下落に転じた。金利の低下に伴いNYダウは一時プラス圏回復も原油高を嫌気した売りや戻り売りに押され、株式相場は下落で終了した。VIX指数は15.99から15.96へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:ロンドンフィキシングに絡んだ円売りフロー観測

ドル/円は、イタリア政府が前日の株式市場混乱の収拾を図るため、銀行の「超過利潤」に課す新税の縮小を表明するとイタリア株中心に欧州株相場が反発した。投資家のリスク回避姿勢が和らぎ円売り・ドル買いが先行した。ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだ円売りのフローが観測されると、一時143.73円まで値を上げた。フィキシング通過後は米10年債利回りが低下に転じたことが相場の重しとなったほか、3日の高値143.89円がレジスタンスとして意識されたため、伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的で、一時143.75円と日通し高値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、イタリア政府は銀行の「超過利潤」に課す新税の一部を撤回し、多くの銀行にとって影響を抑制する措置を導入すると表明した。前日に大幅安となっていた欧州の主要株価指数が反発すると、投資家のリスク回避姿勢が後退しユーロ買いが優勢となり、一時1.0995ドルと日通し高値を更新した。ただ、買い一巡後はもみ合いに転じた。明日10日の7月米消費者物価指数(CPI)や11日の7月米卸売物価指数(PPI)など、注目度の高い米経済指標の発表を控えて様子見ムードが広がった。NY時間の値幅は0.0033ドル程度と比較的小さかった。

 

NY原油先物市場は続伸:中間留分の在庫の取り崩しが下支え

NY原油先物市場は82.67ドル‐84.65ドルのレンジ相場となった。米エネルギー省(EIA)発表の週間石油在庫(8/4時点)で原油在庫は+585.1万バレル(前週 -1704.9万バレル)と積み増しに転じた。しかしガソリン在庫は-266.1万バレル(前週 +148.1万バレル)と取り崩しに転じ、中間留分(含む暖房油)の在庫は-170.6万バレル(前週 -79.6万バレル)と取り崩しが続いたことが下支えとなった。アジア市場で82.67ドルまで売られた後、米国市場の前半にかけて84.65ドルまで買われた。ただ、株安を嫌気した売りが入っており、一時83.02ドルまで下落した。通常取引終了後の時間外取引では主に84ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は3日続落:ドル高を意識した売りが優勢に

NY金先物市場は1948.80‐1966.10ドルのレンジ相場となった。昨日のリスク要因とみなさたイタリア政府による銀行の「超過利潤」に課す新税が一部撤回されたことで市場のリスク回避姿勢が後退。欧州株は買われ、リスク回避資産である金に買いが集まりにくい状態になった。欧州債金利が上昇したことも金利が付かない資産である金への投資妙味低下を意識させた。米株が下落して米金利は低下したが反発は限定的で、金下落の流れは止まらなかった。ドル高を意識した売りが観測されており、一時1948.80ドルまで下げた。通常取引終了後の時間外取引では主に1950ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:7月米CPI発表を控えポジション調整の売買

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)4.80%で終了した。また、長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)4.01%で終了した。明日10日の7月米消費者物価指数(CPI)の発表を前に様子見ムードが広がる中、小幅に買いが入った。なお、10年債入札については「無難」との見方が多かった。

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2023/08/09/07:16:12

米国株式市場は反落:中国の経済の低迷や銀行の格下げを嫌気

NYダウは158.64ドル安の35314.49ドル、ナスダックは110.07ポイント安の13884.32ポイントで取引を終了した。中国の7月輸出入が予想以上に悪化したため同国経済の回復低迷が世界経済に与える影響を警戒した売りに寄り付き後は下落した。加えて、格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが主要銀6行格付見直しや中小銀10行格下げを発表したため金融不安が再燃し同セクター中心に売られ、大幅続落となった。しかし、金利の低下で安値からは押し目買い意欲も強く、終盤にかけて下げ幅を大幅に縮小し終了した。VIX指数は15.77から15.99へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:様子見ムードが強くドルは底堅い展開

ドル/円は、市場では「10日の7月米消費者物価指数(CPI)や11日の7月米卸売物価指数(PPI)など、注目度の高い米経済指標の発表を控えて様子見ムードが広がっている」との声が聞かれ、しばらくは143円台前半でのもみ合いが続いた。ただ、NY午後に入ると徐々に強含んだ。一時は460ドル超下落したNYダウが130ドル安程度まで下げ幅を縮めると、投資家のリスク回避姿勢が和らぎ円売り・ドル買いがじわりと強まった。米10年債利回りが3.98%台から4.03%台まで低下幅を縮めたことも相場を下支えした。アジア時間の高値143.43円を上抜けて一時143.49円まで値を上げた。

 

ユーロ/ドルは、イタリア政府が銀行に超過利潤税を課すことを承認したと伝わると、同国の銀行株が急落し欧州株全般に売りが波及した。リスク回避のユーロ売り・ドル買いが強まり、一時1.0929ドルと日通し安値を更新した。ただ、3日の安値1.0912ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。米国株相場が底堅く推移したことも相場を下支えした。

 

NY原油先物市場は反発:需給ひっ迫の思惑再燃して買い優勢

NY原油先物市場は79.90ドル‐83.08ドルのレンジ相場となった。7月中国貿易収支の内容で同国の原油輸入が前年比で減少したことが判明した。前日比マイナス圏へ沈んだがサウジアラビアの減産やロシアの輸出減少が下支えとなり下落幅を縮小し、小幅高で引けた。米国市場の序盤にかけて79.90ドルまで売られたが、米長期金利の低下や需給ひっ迫の思惑が再浮上したことを受けて83.08ドルまで反発した。通常取引終了後の時間外取引では主に82ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続落:ドル高を嫌気した売り優勢に

NY金先物市場は1956.50‐1972.80ドルのレンジ相場となった。弱い7月中国貿易収支が同国の経済停滞を意識させ、リスク回避のドル買いが先行した。イタリア政府による金融機関の超過利潤への課税を嫌気してユーロが売られたこともドルを押し上げる要因となった。ドル建て金相場に割高感が生じ、売りを誘った。アジア市場の序盤に1972.80ドルまで買われた後、売りが次第に強まり、ドル高を意識して米国市場の序盤にかけて1956.50ドルまで下げた。その後は下げ渋り、一時1962.90ドルまで値を戻した。通常取引終了後の時間外取引では主に1959ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は上昇:リスク回避の買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)4.75%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い4.03%で終了した。米格付け会社ムーディーズが一部の米銀行の格付けを引き下げたことを受けて、投資家のリスク回避姿勢が強まると相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。

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2023/08/08/07:10:19

米国株式市場は反発:利上げ終了期待高まり反発

NYダウは407.51ドル高の35473.15ドル、ナスダックは85.16ポイント高の13994.40ポイントで取引を終了した。NY連銀のウィリアムズ総裁がインタビューで、インフレ動向次第で来年の利下げが正当化される可能性に言及したと7日付けのNYタイムズ紙が報じたため、寄り付き後は上昇した。先週発表された7月雇用統計で雇用の伸びが予想を下回ったことも手伝い、利上げ終了期待に反発した。金利先高観の後退でハイテクも買い戻され、終盤にかけて上げ幅を拡大し終了した。VIX指数は17.10から15.77へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国株高でリスク選好の円売り優勢に

ドル/円は、米10年債利回りが4.06%台まで上昇幅を縮めると円買い・ドル売りが先行し、一時141.80円付近まで下押しした。ただ、アジア時間に付けた日通し安値141.52円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。NYダウが一時430ドル超上昇したことで、リスク選好の円売り・ドル買いも出て、142.58円と日通し高値を更新した。なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は7日付のニューヨーク・タイムズ紙(NYT)で、「政策金利はピークにかなり近づいている」「追加利上げの是非については率直に言って、何も決まっていない」「今後の政策判断はデータ次第」「データ次第では来年初めの利下げの可能性を排除しない」との考えを示したと伝わった。

 

ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.0965ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は徐々に買い戻しが進んだ。ユーロ円の上昇につれたユーロ買い・ドル売りが入り、一時1.1012ドル付近まで持ち直した。ただ、週明け早朝取引で付けた日通し高値1.1019ドルを上抜けることは出来なかった。

 

NY原油先物市場は反落:米長期金利上昇や米ドル安一服で売り優勢に

NY原油先物市場は81.52ドル‐83.30ドルのレンジ相場となった。サウジアラビアの独自減産やロシアの輸出減少を支援とした買いは先週に終値ベースで約3カ月半ぶりの高値をつけたところで一服した。利食い売りも入り小安くなった。アジア市場の序盤に83.30ドルまで買われたが、米長期金利の反発やドル安が一服したことを受けて米国市場の中盤にかけて81.52ドルまで売られた。通常取引終了後の時間外取引では主に82ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反落:米長期金利の上昇を嫌気した売り優勢に

NY金先物市場は1966.10‐1981.70ドルのレンジ相場となった。米10年債利回りが先週末の水準を上回って推移したことや、対主要通貨でのドルの底堅さが重しとなった。長期金利上昇が金利の付かない資産である金の投資妙味低下を意識させたほか、ドル高がドル建て金価格の割高感につながり金の売りを誘った。アジア市場の序盤で1981.70ドルまで買われたが、その後はじり安となり、米国市場の前半にかけて1966.10ドルまで下落した。米長期金利の反発を意識した売りも観測された。通常取引終了後の時間外取引では1972ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米国入札前に需給悪化を警戒した売り優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)4.76%で終了した。また、長期ゾーンは反発(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)4.09%で終了した。今週予定されている3・10・30年債入札を前に、需給悪化を警戒した売りが先行したものの、売り一巡後は下げ渋る展開に。ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が「政策金利はピークにかなり近づいている」「データ次第では来年初めの利下げの可能性を排除しない」との考えを示したことなどが相場を下支えした。

 

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2023/08/07/03:00:03

米国株式市場は続落:アップルの低調な決算が相場全体を押し下げ

NYダウは150.27ドル安の35065.62ドル、ナスダックは50.48ポイント安の13909.24ポイントで取引を終了した。7月雇用統計が労働市場のひっ迫緩和を示し金利先高観の後退に伴い買われ、寄り付き後は大きく上昇した。その後も長期金利の低下やオンライン小売アマゾン(AMZN)の好決算を好感しハイテクも強く、一段高となった。しかし、賃金の上昇が予想を上回り連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測も完全に払しょくせず、さらに、終盤にかけ、来週に消費者物価指数(CPI)の発表を控えた警戒感に加え、携帯端末のアップルの低調な決算に失望した売りが加速すると相場全体を押し下げて下落に転じ終了した。VIX指数は15.92から17.10へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米雇用統計結果を受け米長期金利低下でドル売り優勢に

ドル/円は、米労働省が発表した7月米雇用統計では非農業部門雇用者数が18.7万人増と予想の20.0万人増を下回った一方、失業率が3.5%、平均時給が前月比0.4%/前年比4.4%と予想より強い内容となった。非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回ったことを受けて、FF金利先物市場が織り込む年内の追加利上げ確率は低下した。全般ドルを売る動きが優勢となり、一時141.55円と日通し安値を付けた。一時は4.2043%前後と昨年11月8日以来約9カ月ぶりの高水準を記録した米10年債利回りが4.03%台まで急低下したことも相場の重しとなった。

 

ユーロ/ドルは、米雇用統計で景気動向を反映しやすい非農業部門の雇用者数が予想を下回ったことが分かると、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続への過度な警戒が緩和した。米金利が低下し、ドル全面安の展開となり、一時1.1042ドルと日通し高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.74まで低下した。なお、グールズビー米シカゴ連銀総裁はこの日、「7月雇用統計はほぼ予想通りだった」「雇用市場は若干落ち着いたものの、依然として非常に堅調」「いつまで金利を維持するかについて検討を始めるべき」と述べたほか、ボスティック米アトランタ連銀総裁は「米雇用の伸びは秩序だった形で減速している。インフレ抑制に向けた一段の利上げは必要ない」との考えを示した。

 

NY原油先物市場は続伸:引き続き需給ひっ迫懸念の買い

NY原油先物市場は81.51ドルー83.24ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)プラスは現行の協調減産を維持する方針を確認した。前日にはサウジアラビアの独自減産やロシアの輸出減などが伝わっていたこともあり、この日も需給ひっ迫懸念を手掛かりにした買いが入った。米国市場の序盤にかけて81.51ドルまで売られたが、米長期金利の低下やドル高が一服したことを受けて83.24ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に82ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は4営業日ぶりに反発:米ドル安と米長期金利低下を好感した買い

NY金先物市場は1954.50‐1984.20ドルのレンジ相場となった。7月米雇用統計後に米長期金利が低下すると、金利を生まない資産である金には買いが入った。外国為替市場でドル安が進んだことも、ドル建てで取引される金の割安感を意識させて買いを促した。ロンドン市場で1954.50ドルまで売られたが、米雇用統計発表後に1984.20ドルまで反発した。ただ、その後は伸び悩み、1973.00ドルから1979.50ドルの範囲内で上下し、通常取引終了後の時間外取引では1977ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は上昇:米雇用統計の結果受け買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.11%低い(価格は上昇)4.77%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.14%低い4.04%で終了した。7月米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回り、米利上げ継続観測が後退すると債券買い優勢となった。ただ、指標発表直後は売りが強まる場面もあった。平均時給が予想を上回ったことなどを手掛かりに、利回りは一時4.2043%前後と昨年11月8日以来約9カ月ぶりの高水準を付けた。

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2023/08/04/07:12:47

米国株式市場は続落:金利高を警戒した売り優勢に

NYダウは66.63ドル安の35215.89ドル、ナスダック総合指数は13.73ポイント安の13959.71ポイントで取引を終了した。金利高を警戒し、寄り付き後は下落した。その後発表された7月ISM非製造業景況指数やサービス業PMIが予想を下回ったことも売り材料となり、軟調推移となった。しかし、雇用統計や主要ハイテク企業の決算を控えて様子見気配も強く、下値も限定的だった。終盤にかけて、一時プラス圏に回復も戻り高値からは売り圧力も強く小幅安で終了した。VIX指数は16.09から15.92へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:142.00円が目先サポートとして意識され反発

ドル/円は、米国債の格下げで市場の混乱が警戒される中、日本や欧州の株式相場が下落したことを受けてリスク回避の円買いが先行した。4-6月期米単位労働コスト・速報値や前週分の米新規失業保険申請件数、7月米ISM非製造業景況指数が予想より弱い内容だったことも相場の重しとなり、前日の安値142.24円や1日の安値142.21円を下抜けて一時142.07円と日通し安値を付けた。なお、格付け大手フィッチ・レーティングスの米国債格下げや米財務省による中期債発行額の引き上げなどを背景に米国債相場は続落(利回りは上昇)した。米10年債利回りは一時4.1955%前後と昨年11月8日以来の高水準を付けた。ただ、節目の142.00円が目先サポートとして働くと下げ渋った。一目均衡表雲の上限142.37円より下の水準では押し目買いなども入りやすく、4時過ぎには142.75円付近まで下げ幅を縮めた。

 

ユーロ/ドルは、円絡みの取引が中心となったため、しばらくは1.09ドル台前半でのもみ合いが続いた。ただ、NY午後に入ると1.0963ドルの本日高値まで強含む場面があった。

 

NY原油先物市場は3営業日ぶりに反発:需給ひっ迫への懸念から買い優勢

NY原油先物市場は78.69ドルー81.86ドルのレンジ相場となった。サウジアラビアが日量100万バレルの自主減産を9月まで延長する方針を明らかにしたほか、ロシアも原油輸出を日量30万バレル減らす方針を表明した。需給ひっ迫への懸念から買いが強まった。ロンドン市場の序盤にかけて78.69ドルまで売られたが、ドル高が一服したことやサウジアラビアの減産継続を受けた買いが強まり、米国市場の後半にかけて81.86ドルまで反発。通常取引終了後の時間外取引でも81ドル台を維持した。

 

NY金先物市場は3日続落:米長期金利の上昇が重しに

NY金先物市場は1964.50‐1974.50ドルのレンジ相場となった。連日で米長期金利の上昇が続くなか、金利を生まない資産である金の投資妙味低下が意識された。米国市場の序盤にかけて1964.50ドルまで売られたが、株安を意識した買いが入ったことで1974.50ドルまで反発した。ただ、株安を意識した買いは続かず、通常取引終了後の時間外取引では1969ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米債券増発を嫌気した売り継続

米国債券市場で中期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)4.88%で終了した。また、長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.10%高い(価格は下落)4.18%で終了した。米国債格下げや米財務省による中期債発行額の引き上げなどを背景に債券売りが続いた。利回りは一時4.1955%前後と昨年11月8日以来の高水準を付けた。

 

フィッチの米国債格下げは選挙政治と秋の議会予算闘争に影響か:ユーラシア

1日に大手格付け会社フィッチ・レーティングが米国債の格付けを最上位から引き下げ、不安定な相場展開が続いている。ユーラシア・グループは3日付のリポートで、「フィッチは米国の『統治能力の低下』を主な焦点として格下げを行ったが、米国をAAA格に維持する唯一の主要格付け会社であるムーディーズを残すこの決定は、選挙政治と、間もなく始まる秋の議会予算闘争に影響するだろう」との見解を示した。リポートでは、共和党の財政保守派は、財政保守派ではないトランプ前大統領に復帰しない限り、債務と赤字の重要性を高めるための材料として格下げを利用するだろうとしながら、「トランプ氏が大統領になれば、このシナリオは別の方向に反転すると予想される」と指摘した。また、米国の政治システムの機能不全は深く根付いており、「今後10年間で変わる可能性は極めて低い」とも指摘した。24年の大統領選挙でトランプ氏が勝利した場合、問題は悪化する可能性が高いともみていた。

 

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