★日経225の日足では、18年12月26日安値と19年3月25日安値を結んだトレンドライン(S1)を5月8日に窓を空けて下抜けしたことでアイランドリバーサルとなった。4月24日高値と5月10日高値を結んだトレンドライン(R1)をじわりと上抜けしてきた。そのため、5月14日安値と5月16日安値を結んだトレンドライン(S2)がサポートするかが焦点となる。
移動平均線では、75日SMA(緑線)21,416円がレジスタントなり、ロウソク足も2日連続『上十字線』となり騰勢の鈍化が見られる。75日SMAが早期に上抜け出来ないと上値の重さが意識される。
ただ、下値では5日SMA(赤線)の21,174円が上向きとなってきており、100日SMA(黒線)の21,185円とともにサポートラインとして意識される。
出来高では、5月14日の安値を付けた時がピークとなり、価格は上昇しているものの、出来高は徐々に減少傾向となっている。上値追いには出来高の増加が必要となることから、このまま減少傾向が続くようなら再び下落基調となりやすい。
RSI(パラメータ:14、28、20、80)は、短期線(緑線)は20%近辺から緩やかに戻り基調となっている一方で、中期線(赤線)は50%を若干下回る位置で横ばいとなっている。短期線が上向きとなり中期線を上抜けし、50%ラインを上抜けするまでは本格的な戻り基調になりにくい。
結論的には、戻り基調とはなっているものの現状では『様子見』となる。まずは75日SAMを上抜け出来高が増えてこないことには、上値追いはかなり難しい。明日以降も75日SMAがレジスタンスとして意識されると、連日『上十字線』で騰勢の勢いが鈍化傾向にあることから、下押し圧力が強まる可能性がある。その際は、サポートラインや5日SMAと10日SMAがサポートとして意識される。しかし、下抜けすると5月14日安値20,751円が視界に入る。
一方で、出来高が回復し75日SMAを上抜けしてくると25日SMAの21,774円や窓埋めとなる7月7日安値21,875円が上値節目となる。また4月24日高値と5月14日安値の半値戻し21,557円も上値目処となりやすい。
★1989年4月竹下内閣が消費税3%を導入した際は、ドル/円は導入前から円安基調が続き、導入後は一気に円安が進んだ後調整的なが円高を交えながらも1990年4月17日159.90円まで円安が進んだ。ただ、その後はドル/円は急速な円高基調がとなり125円近辺まで円高が進んだ。日経225は消費税導入後も緩やかに上昇基調が続いたが、ドル/円よりも速くピークを迎え下落基調を向かえた。その後は、ドル/円がピークを向かえ円高基調が強まると、日経225も下落基調を速めた。
1997年4月橋本内閣が消費税5%に引き上げた際は、一旦円安基調となったものの、その後大きく円高基調となった。ただ、ドル/円が下げ止まると円安基調が続き、1998年8月11日の147.26円まで円安が進んだ。一方、日経225は一旦上昇基調となったものの、その後は円安基調とは逆相関となり下落基調が継続した。
2014年4月安倍内閣が消費税を8%に引き上げた際は、引き上げ直後はドル/円は一旦円高傾向となったものの、深押しはなくその後は円安基調が続き2015年6月15日には125.63円まで円安が継続した。ピーク後はもみ合い相場となったが、その後は円高基調となった。日経225は円安進行とともに上昇基調となり相関性の強い動きとなった。ただ、ピーク後の円高に伴って日経225も下落基調となった。
ここで共通していることは、消費税引き上げは1年超円安基調になりやすいということである。そして、円安のピークを迎えた後は、急速に円高基調を向かえることが多い。日経225に関しては、ドル/円相場に対して相関や逆相関となり判断しにくい。ただ、為替のピークを迎える前に下落基調となりすい。
★東京金の日足のトレンドラインでは、2月20日の直近高値から翌21日の高値を結んだトレンドライン(R1)を3月14日に上抜けしたものの、2月20日高値と3月20日高値を結んだトレンドライン(R2)がレジスタンスとなり上抜け出来ずに一旦下押しとなった。しかし、R1が下値支持ラインとなり再びR2を上抜けしたものの、2月20日高値と4月11日高値を結んだトレンドライン(R3)がレジスタントる一方で、R2がサポートラインとなり下落基調が継続している。一旦反転してもR3を上抜けするまでは短期的な戻り売りで対応したい。
4月17日に75日SMA(緑線)を下抜けしたものの、100日SMA(黒線)でもみ合いとなったものの、5月7日に75日SMAがレジスタンスとなると下落基調が強まった。5日(赤線)がわずかに下向きとなってきているほか、10日SMA(黄線)と25日SMA(青線)が下向きとなっている。また、ロウソク足が5日SMAや10日SMAの下に位置していることから短中期的には下落基調が継続している。下値では260日SMA(茶線)4,493円や200日SMA(紫線)が視界に入ってきた。サポートラインとして意識されるのか、下抜けするのかが焦点となる。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、売られ過ぎ域から%D:33.27、Slow%D:31.52と%DがSlow%Dを上抜け両線とも緩やかに戻り基調となっている。ただ、モメンタム系オシレーターのため、明確な下落トレンド発生時には、ダマシとなりやすいので注意が必要となる。
結論的には、東京金の日足では上げ下げを繰り返しながらもトレンド的には下落基調が続いている。そのため、戻り売り目線が継続される。ただ、下値では260日SMAや200日SMAが位置していることから、サポートとなり反転するかを確認する必要があり、ここからは様子見スタンスとなる。直近の戻り目処は、10日SMAの4,539円や5日SMAの4,543円となる。5日SMAと10日SMAを上抜けできると下落基調となっている25日SMAがレジスタンスとして意識される。
下落基調が続くようなら本日は260日SMAと200日SMA注目したい。
★5月10日以降の東京金60分足では、4,500円の節目で下げ止まり引けにかけて戻り基調となった。3時間に渡り4,500円割れにトライしたものの、結局下抜けに失敗したことから、買い戻しが強まった。雲のネジレ近辺から下落基調が強まった。先行き雲の下限が低下していることから、レジスタンスとして意識され上値が重くなる可能性が高まる。24時間SMA(緑線)が下落基調となっており、戻り場面でレジスタンスとして意識されやすい。
価格帯別出来高では4,500円で一旦下げ止まったが、上値の出来高に対して出来高が少ないことから、含み損を抱えた買い方が多いことを示している。そのため、もう一段下落すると買い方からの手仕舞い売りが入りやすい。そのため、今後出来高が増えてくるかが焦点となる。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方でMACDが上向きシグナルと同値となっており、ゴールデンクロス寸前となっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、売られ過ぎ域から%DとSlow%Dが上向きとなってきており、戻り基調を示している。短期的には戻り基調を維持している。
東京金の日足では、5月10日の直近安値を一時下抜けしたことから、下落基調が続いている。下値では260日SMAの4,493円や200日SMAの4,473円が視界に入っている。260日SMAと200日SMAがサポートラインとして意識されるため、維持出来るかそれとも下抜けするか注目点となる。NY金は、ドルインデックス指数が大幅に上昇してドルが強含みとなったことが嫌気され下押し地合いとなっている。消去法的にドルが強い地合いが続きそうだ。為替市場では、近くて遠かった110円台を維持して終了した。ただ、米中貿易摩擦激化懸念や上海総合株価指数の大幅下落するなど、リスク回避の動きによる円買いも根強く残っている。そのため、ドル/円の上値も重そうである。
週明けでは、200日SMAと260日SMAがサポートとなるのか、それとも下抜けするのかが大きな注目点となる。
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.299%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・5月16日:▲3.443%⇒17日予想▲3.465%
17日はNYダウが下落した一方で、米長期金利が横ばいだったことから、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.299%から▲0.834%スプレッドがかい離していることや、直近1月3日大底の▲4.226から▲0.761%スプレッドがかい離している。
NYダウが下落し米長期金利が横ばいだったことで、イールドスプレッドは前日比拡大し米国債に対して米国株が前日比でNYダウが若干割安となった。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.585%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%
・5月16日:▲3.304%⇒17日予想▲3.334%
S&P500のイールドスプレッドも前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.585%から▲0.251%スプレッドがかい離していることや、1月3日の▲3.869スプレッドに対しても▲0.535%のスプレッドかい離している。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.062%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%
・5月16日:▲1.685%⇒17日予想▲1.710%
NASDAQのイールドスプレッドは前日比拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.062%から▲0.352%スプレッドがかい離していることや、1月3日の▲2.179%スプレッドに対しても▲0.469%のスプレッドかい離している。
三指数ともイールドスプレッドは拡大した。ただ、再び米長期金利が上昇するようなら、米国株に過熱感が出やすい。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 1月 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 | 31 |