FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 米6月小売売上高が好調でドル買いも上値重い!

2019/07/17/07:28:21

 

★欧州市場朝方の取引では、英雇用統計の発表を控え、ポンド売りが進行したものの、ドル/円は小動きながらもドルが底堅さを維持した。なお、欧州株は高安まちまちの展開だった。米長期金利の上げ渋りとNYダウ先物の上げ幅縮小でドル買いは抑制された。対欧州通貨を中心にドル高・円高が進行する中、107.90円前後と前日NY市場引け値付近でもみ合い推移となった。107.90円付近まで弱含む場面があったものの、その後は対欧州通貨などでドル買いが入ったこともあり、下げ止まった。

 

米6月小売売上高は前月比+0.4%となり、予想の+0.1%を上回った。また、自動車を除く前月比でも同様の結果となり、指数発表後にドルが強含んだ。米6月鉱工業生産指数が予想を下回ると上げ幅を縮小した。その後、トランプ大統領が『望めば、中国に追加関税を発動することも可能』を受けて、米国株が下落に転じドル売りがじわりと強まった。パウエル米FRB議長が講演で『不確実性が高まっており、FRBは適切に行動する』などと述べたが、新味の内容に乏しく市場の反応は限定的だった。7月FOMCで利下げに踏み切るとの観測は変わらず、ドルは積極的に買う地合いにはならなかった。

 

★欧米主要経済指標

・独・7月ZEW景気期待指数:-24.5(予想:-22.0、6月:-21.1)
・ユーロ圏・5月貿易収支:+230億ユーロ(4月:+157億ユーロ)
・英・3-5月ILO失業率:3.8%(予想:3.8%、2-4月:3.8%)
・英・3-5月週平均賃金:前年比+3.4%(予想:+3.1%、2-4月:+3.2%←+3.1%)
・英・3-5月雇用者数増減:+2.8万人(予想:+4.5万人、2-4月:+3.2万人)
・英・6月失業率:3.2%(5月:3.1%)
・英・6月失業保険申請件数推移:+3.8万件(5月:+2.45万件←+2.32万件)

 

・米・6月小売売上高:前月比+0.4%(予想:+0.2%、5月:+0.4%←+0.5%)
・米・6月小売売上高(自動車除く):前月比+0.4%(予想:+0.1%、5月:+0.4%←+0.5%)
・米・6月輸入物価指数:前月比-0.9%(予想:-0.6%、5月:0←-0.3%)
・米・6月輸入物価指数:前年比-2.0%(予想:-2.1%、5月:-1.1%←-1.5%)
・米・5月企業在庫:前月比+0.3%(予想:+0.3%、4月:+0.5%)
・米・7月NAHB住宅市場指数:65(予想:64、6月:64)
・米・6月設備稼働率:77.9%(予想:78.1%、5月:78.1%)
・米・6月鉱工業生産:前月比0%(予想:+0.1%、5月:+0.4%)
・米・5月対米証券投資・長期有価証券(株式スワップ等除く):+35億ドル(4月:ネット長期有価証券+469億ドル)
・米・5月対米証券投資全体:+329億ドル(4月:‐90億ドル←-78億ドル)

 

★欧米市場のポイント

・107.88-108.37円のレンジ相場

・独7月ZEW景況感指数予想を下回りユーロ圏経済減速懸念

・英国の合意なきEU離脱に対する懸念からポンド売り

・米6月小売売上高が予想を上回りドル買いが強まる

・トランプ大統領の中国への追加関税に絡む発言でじわりとドル売り

・VIX指数は12.68から12.86へ上昇

カテゴリー: ホットニュース

東京金日足ではサポートライン上で下げ止まる!

2019/07/16/13:37:12

 

★東京金の日足では、5月31日安値4,493円を起点として6月18日安値4,645円を結んだトレンドライン(S1)が下値支持ラインとなり、底堅い展開となっている。ただ、上値では7月3日の高値4,950円がレジスタンス(R1)として意識されており、上値の重さも意識されている。

移動平均線(SMA)では、7月10日に一旦5日SMA(赤線)10日SMA(黄線)を下抜けしたものの、翌日には両SMAを上抜け回復したことで、短期的には上昇基調は継続している。また、5日SMAが10日SAMを上抜けするゴールデンクロスしており、両線とも再び上向きとなってきている。さらに、25日SMA(青線)も上向きになっていることで、中期的にも上昇基調は継続している。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、価格は上昇しているものの、上値を切り下げるダイバージェンスが発生している。そのため、下落の前兆となるかが注目されるところである。

終値の比較ではなく、当日の高値安値が前日の高値安値に比べてどちらが大きいかということを基準に相場の強弱を判断するDMIにも変化が見え始めた。基本的には+DIが-DIを上回っていることから上昇基調にはあるものの、相場の勢いを判断するADXがが緩やかに低下してきた。また、+DIが低下傾向となり、-DIが上昇してきていることから、相場の変化が見られてきている。

まとめると、短期的には上昇基調にあるものの、その一方で、上昇相場に勢いが鈍化し始めている。そのため、投資判断は『様子見』としたい。上値のレジスタンスとなっている4,950円を上抜けすると、再び買い方の勢いが回復してくるほか、5,000円台が視界に入ってくる。一方、5日SMAと10日SMA及びトレンドラインを下抜けすると、25日SMAや7月2日安値4,802円が下値の目処として意識される。ただ、このラインを下抜けすると三尊天井ネックライン下抜けとなり、75日SMA(緑線)4,654円100日SMA(黒線)4,658円までの下落調整が予想される。どちらのシナリオになるかを確認したら、順張りで追随することがリスクが少ない戦略となりそうだ。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで7月16日の米国株市場を先取り!

2019/07/16/10:35:12

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.248%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月12日:▲3.341%⇒7月15日予想▲3.294%

 

7月15日はNYダウは上昇し米長期金利は低下したものの、NYダウの上昇率の方が高かったため、イールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.248%から▲0.954%スプレッドがかい離していることや、18年12月3日の天井▲3.069%から▲0.225%や直近の天井となった19年4月25日3.048%から▲0.246%とスプレッドがかい離していることで買われ過ぎ過熱感は現状は出ていない。

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。一方、米長期金利は低下したものの、株価の上昇率が高かったことで、イールドスプレッドは前日比で縮小した。そのため、米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。米国株を買うより米国債券を買った方が良いということになる。そのため、米国株が売られやすく米国債券の買いが出やすい。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.559%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%

・7月12日:▲3.250%⇒7月15日予想▲3.251%

 

S&P500が上昇したが、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.559%から▲0.308%とスプレッドがかい離している。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%に対して▲0.520%とスプレッドがかい離している。S&P500は18年12月3日の天井となったイールドスプレッドからかい離していることで、特に割高感がない状態となっている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.077%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%

・7月12日:▲1.716%⇒7月15日予想▲1.849%

 

NASDAQは上昇しただ、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドが前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.077%から▲0.228%とスプレッドかい離している。また、12年12月3日の天井となった▲1.198%に対しては▲0.651%とスプレッドがかい離している。

NASDAQも高値圏に位置しているものの、18年12月3日の天井となったスプレッドからかい離しており、特に過熱感は無い状態となっている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、株価が上昇したものの米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドはS&P500とNASDAQで小幅に拡大する展開となった。現在は割安感も割高感もない水準で推移している。今後も米長期金利が引き続き低下するなら、米国株に過熱感が出にくい。ただ、FRBの早期利下げ期待が後退して米長期金利が上昇してくると、イールドスプレッドが縮小傾向となり米国株に割高感が出始める。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金の60分足では夜間取引で雲のネジレ!

2019/07/16/08:43:08

 

★東京金60分足では雲の下限を挟んでもみ合い相場が続いている。一時雲の下限を下抜けたものの、240時間SMA(茶線)がサポートラインとなり戻り基調となったが、戻り上値も重い展開が続いている。徐々に雲の厚みが薄くなり、雲のネジレも夜間取引にあることから、欧米市場で相場の加速や反転など節目となりやすい。

 

NY金先物市場は1409.30-1421.60ドルのレンジ相場となった。新規の手がかり材料が乏しく先週末の終値を挟んでの小動きに始終した。為替市場でドルが対ユーロで買いが優勢となり、金の上値が圧迫されたが、引き続き米早期利下げ思惑を支えに下値は堅い。 

 

価格帯別出来高では、出来高が最も多い価格帯を上回っているものの、上値でも出来高があり戻り場面では買い方からの『やれやれ売り』により上値の重石となりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ほぼゼロラインと平行の動きとなっていることから、明確なトレンドは出ていない。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DがSlow%Dを上抜け両線とも上向きを維持していることから、戻り基調は継続している。

 

東京金の日足では、高値圏でもみ合いとなっているものの、5日SMAの4,881円、10日SMAの4,880円を上抜けしていることから、短期的には強い相場が続いている。NY金も1,400ドル台を維持しており、底堅い展開が継続している。為替市場では、ドルインデックス指数が強いことから、ドルの下支えとなっている。ただ、ドル/円に関しては108円台を割れて107円台後半で推移しているものの、円高が急速に進むような相場展開とはなっていない。

 

高値圏でもみ合い相場となっているものの、5日SMAと10日SMAが下値支持ラインとなっており、短期的には上昇基調は継続している。本日も維持できるかが注目される。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 手掛かり材料欠き狭いレンジ相場!

2019/07/16/07:33:22

 

★欧州市場朝方の取引では、ドルは全般もみ合い商状となったが、前週末比高安まちまちの展開となった。なお、欧州株は堅調に推移、米長期金利は2.13%付近に上昇幅を縮小した。欧州株は軟調に推移、NYダウ先物も上昇幅を縮小する中、円買い戻しが優勢となった。トランプ大統領がロス商務長官の更迭を検討していると伝わるとドルの戻りも鈍い展開となった。米7月NY連銀製造業景気指数は+4.3と、市場予想の+2.0を上回ったが反応は限定的だった。

 

米国株が反落し、米長期金利が2.09%台で低下気味に推移したことで、上値の重い展開となった。その後、米長期金利が2.09%台で低下が一服し、107.90円付近でもみ合いとなった。米国株・債券市場の動きも鈍く、ドル/円の動きも一段と細り、107.90円前後でほとんど動意が見られない展開だった。

 

★欧米主要経済指標

・米・7月NY連銀製造業景況指数:4.3(予想:2.0、6月:-8.6)

 

★欧米市場のポイント

・107.80-98円のレンジ相場

・本邦機関投資家など実需勢は参院選を前に様子見

・英EU離脱を巡る先行き不透明感が改めて意識

・ECBが金融緩和方向に向かうとの観測が続きユーロの重石

・米7月NY連銀製造業景気指数は市場予想を上回る

・VIX指数は12.39から12.68へ上昇

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