FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 リスク回避の動きでも狭いレンジ相場!

2020/02/14/07:21:30

 

★欧州市場朝方の取引では、アジア市場でのリスク回避の流れが進行し、ドルが下値を広げた。109.70円レベルに一旦下値を抵抗されると、米長期金利低下が一服するに連れ、109.77円前後でもみ合う展開となった。NYダウ先物が200ドル超安、日経先物も180円安に下げ幅を拡大する中、リスク回避による円買いが優勢となった。その後、株価の下落が一服、米長期金利も1.58%台に小幅持ち直す中、リスク回避の円買いの動きは小康になった。

 

ユーロ圏景気の減速懸念や独政治の先行き不透明感を背景として対ユーロなどでドル買いが進んだ流れに沿ったほか、米国株の下げ渋りが相場の下支え要因となった。新型肺炎の一段の感染拡大で世界経済をさらに圧迫するとの警戒感が強まりドルが失速した。その後は、NYダウが小安い水準で下げ渋り、ドル/円は底堅い展開となったが、新型肺炎の感染拡大を巡る先行き不透明感が上値を圧迫し、109円後半で動きが鈍った。

 

★欧米主要経済指標

・米・1月消費者物価指数:前年比+2.5%(予想:+2.4%、12月:+2.3%)
・米・1月消費者物価コア指数:前年比+2.3%(予想:+2.2%、12月:+2.3%)
・米・1月消費者物価指数:前月比+0.1%(予想:+0.2%、12月:+0.2%)
・米・1月消費者物価コア指数:前月比+0.2%(予想:+0.2%、12月:+0.1%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:20.5万件(予想:21.0万件、前回:20.3万件←20.2万件)
・米・失業保険継続受給者数:169.8万人(予想:173.4万人、前回:175.9万人←175.1万人)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円は109.57-86円のレンジ相場

・財政拡大に反対の英財務相辞任を受けて財政拡大実施期待

・ユーロ景気の減速懸念と独政治の先行き不透明感を嫌気

・新型肺炎の一段の感染拡大からリスク回避の動き

・世界景気の先行き懸念が強まった

・米国30年債入札は順調な結果

・VIX指数は13.74から14.15へ上昇

カテゴリー: ホットニュース

ドル/円の長期トレンド上放れの試練!

2020/02/13/13:03:02

 

★ドル/円の長期トレンドとなる月足では、2015年6月高値125.85円と2018年10月高値114.55円を結んだトレンドライン(R1)。一方で2016年6月安値98.98円と2019年1月安値104.70円を結んだトレンドライン(S1)。このR1とS1を結ぶと三角持ち合いとなる。それも2020年には三角持ち合いが交差することになり、年内に上下どちらかに放れる展開となりそうである。

現在は17ヵ月SMA(赤線)の109.54円を上抜けしてきたものの、34ヵ月SMA(青線)の110.13円がレジスタンスとして意識されている。昨日のNYタイムでも110.13円が高値となった。それだけ34ヵ月SMAがレジスタンスとして意識されているので、注意して見ていく必要がある。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、5、20、80)は、%DがSlow%Dを上抜け両線とも緩やかに上向きとなっている。そのため、上昇バイアスが強いことを示している。

 

まとめると、現在上値には34ヵ月SMAが上値を押さえているが、このレジスタンスを上抜け出来るようなら三角持ち合い上放れとなりやすい。約5年をかけて形成された三角持ち合いだけに、上放れすると大きな振れになりやすい。また、売り方からのストップロスを絡んだ動きとなりやすい。

一方で、17ヵ月SMAと34ヵ月SMAが強いレジスタンスとなり上抜け出来ないようなら、下放れの圧力がかかりやすいく大きく下放れする可能性がある。

来週2月17日から水星逆行が始まり3月10日まで継続する。この期間はボラティリティが高まり、上下に振れる展開となりやすいので注意が必要となる。オシレータの機能が鈍化しやすく、買われ過ぎ・売られ過ぎからもう一段の押しが出やすいので注意。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで2月13日の米国株市場を先取り!

2020/02/13/11:43:38

 

★NY株式市場では、三指数ともに上昇したうえ、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で三指数ともに縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。史上最高値圏で推移していることで、利益確定売りがでやすい地合いとなっている。新型肺炎の感染拡大の勢いが弱まりつつあるとの見方もあった。しかし、本日朝方に中国の湖北省では新型コロナウイルス感染症例が、基準変更により、新たに1万4840件となったとの報道があった。感染症例急増により、改めてリスク回避が優勢になっている。そのため、今晩のNY市場で改めてリスク回避の動きになるかが注目点となる。

 

NYダウは、5日SMAは上向きを維持しており、5日SMAの29,2317ドルがサポートラインとして意識され上昇基調は継続している。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを上抜けしているが、%Dが横ばいとなってきたことで上昇の勢いは鈍化してきている。史上最高値圏で推移していることから、好材料はスルーする一方で悪材料に反応する展開となりやすく、利益確定売りが出やすい。イールドスプレッドは、縮小したもののまだ割高感は出ていない。現在は割高感も割安感も出ていないため、材料次第で上下に振れる展開になりやすい。

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.265%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・2月11日:▲3.376%⇒2月12日:予想▲3.294%

 

2月12日のNYダウが大幅上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で大幅縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.265%から▲0.971%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井となった▲3.069%まで▲0.225%に接近した。19年4月25日の天井となった3.048%まで▲0.246%に縮小した。20年1月17日の天井となった▲3.018%まで▲0.276%まで接近した。米長期金利が1.6%台に上昇してきおり、今後も上昇基調が強まるとイールドスプレッドが縮小傾向となりNYダウに割高感が出てくる。

 

NYダウが大幅上昇したことで株式益利回りは低下した。また、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比で大幅縮小した。米国債券に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債券を買う方が良いことになる。中国での新型肺炎の感染拡大の勢いが弱まりつつあるとの見方から、投資家心理が改善し買いが先行した。米大統領選の民主党候補者指名に向けたニューハンプシャー州予備選ではバーニー・サンダース上院議員が勝利したものの、他候補との差は僅かであり指名争いが難航するとの見方から、トランプ大統領が有利であるとして終日堅調推移となった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.639%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・2月11日:▲3.411%⇒2月12日予想▲3.343%

 

S&P500が上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で大幅縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.639%から▲0.296%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.612%に接近した。19年4月25日の天井となった▲2.966%まで▲0.377に接近した。20年1月17日の天井となった2.990%まで▲0.353%に接近した。

 

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.301%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・2月11日:▲2.163%⇒2月11日予想▲2.094%

 

NASDAQが上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.301%から▲0.207%と平均値より縮小している分割高となっている。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.896%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.626%に接近した。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。『第2段階合意』に向けて米中間で協議される。そのため、今後も米中貿易摩擦に関する報道に振られる展開が予想される。また、中国発の新型コロナウイルスの感染が拡大してきた。一方で、新型コロナウイルスの治療薬開発で前進との報道もあり、先行きに明るさも見られる。2003年に発生したSARS発生後では、中国GDP第1四半期は11.1%だったが、第2四半期のGDPは9.1%に低下した。そのため、感染拡大の規模が大きくなると中国経済に悪影響を与え、NASDAQの上値も抑えられる。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数は全て上昇したうえ、米長期金利も上昇したことで三指数ともに前日比で縮小した。新型肺炎の感染拡大の勢いが弱まりつつあるとの見方から史上最高値を上回る場面となった。現在は割安感も割高感もない状況であることから、上下どちらに振れても不思議ではない状態である。そのため、ウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で振れやすい。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では雲の上限がレジスタンスとして意識!

2020/02/13/08:17:53

 

★2月5日以降の東京金の60分足では、雲の上限がレジスタンスとして意識され上値の重い展開となっている。昨日窓を開けて下落したものの、その後は戻り基調となったが、窓埋めまで1円足りず窓埋めに至っていない。先々雲の厚みが薄くなる、夜間取引では雲のネジレがある。そのため、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。

 

NY金先物市場は1564.40-1573.60ドルのレンジ相場となった。新型肺炎による経済への影響が懸念され、買いが優勢となるも、新型肺炎の感染拡大ペースが鈍化するとの思惑で、値幅は限られた。また、米国株高となったことも意識され上げ渋った。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯付近に位置していることから、売買が交錯しやすい。売り方と買い方の損益分岐点近辺に位置していることから、次の材料待ちの様相となっている。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを上抜け出来るかが注目される。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、買われ過ぎ域から%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることから、下押しバイアスが強いことを示している。そのため、MACDのゼロラインがレジスタンスとなり下押しする可能性がある。

 

東京金の日足では、5日SMAの5,525円や10日SMAの5,515円がサポートラインとして意識され両線の上方に位置していることで短期的には上昇基調は継続している。NY金はリスク選好による米国高・長期金利上昇の中で、底堅い展開が続いている。為替市場では、110円台まで円安基調となっている。しかし、1月17日高値110.29円が上値目処として意識されていることで、上値追いの動きにはなっていない。

 

本日の注目点は、リスク選好の動きになりやすく金買いになり難いことから、5日SMAと10日SMAを維持出来るかにある。

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5分足で分かるドル/円の欧米市場動向 1月17日高値が意識され上値の重い展開!

2020/02/13/07:18:28

 

★欧州市場朝方の取引では、中国・上海株式相場が7日続伸となったことを背景に、リスク選好回復による円安地合いが持続した。なお、欧州主要株価指数は堅調に取引を開始した。NYダウ先物高や米長期金利が1.63%台に上昇幅を拡大したことに連れ、110.00円のストップを巻き込みドルが上値を伸ばした。重要なレジスタンとなる1月17日高値の110.29円まではドル売りオーダーが目立つなど一旦頭を打たれた形となった。米長期金利が上昇分を削ったことで、ドル売りが優勢になった。欧州序盤の上昇からの失速の動きが一巡し、109.95円前後でNY勢の本格参入待ちとなった。

 

新型肺炎の感染拡大を巡る市場の懸念が和らぐ中、米国株の上昇を受けた円売り・ドル買いがじわりと強まった。ただ、米国株高・米長期金利高が支えとなるも、1月17日の高値110.29円が引き続きレジスタンスとして意識され110円近辺でこう着相場となった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・12月鉱工業生産:前月比-2.1%(予想:-2.0%、11月:+0.2%)

・米・1月財政収支:-326億ドル(予想:-100億ドル、19年1月:+86.81億ドル)

 

★欧米市場のポイント

・109.84-110.13円のレンジ相場

・独政治の先行き不透明感が高まる

・ユーロ圏の景気懸念が広がりユーロ売りが先行

・新型肺炎の感染拡大の勢いが弱まりつつあるとの見方からリスク選好

・パウエル米FRB議長の上院銀行委員会の講演では相場の反応は限定的

・VIX指数は15.18から13.74へ低下

 

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