(Bloombergで作成)
★エコノミック・サプライズ指数は、『びっくり指数』とも呼ばれ、米シティクループが算出する、各種経済指標と事前予想との食い違い(かい離幅)を指数化し、ゼロ(予想通り)を挟んで、上下(プラス・マイナス)で示した指数をいう。これは、雇用や生産などの各種経済指標が事前の市場予想と比べてどうだったかを指数化したもので、実績が予想を上回れば指数は上昇し、逆に下回れば下落する。
一般にエコノミック・サプライズ指数は、各種経済指標において、市場の事前の予想と比べて、上ぶれが多ければプラス方向へ動き、逆に下振れが多ければマイナス方向へ動き、また大きくぶれていれば(ゼロから大きくかい離していれば)、市場がびっくりしている状態を示す。
12月後半から米国経済指標が市場予想を下回る結果となってきている。そのため、米国の景気減速感が強まってきていることもドル安の要因のひとつとなっている。ドルが再び強くなるには、市場の予想を上回る経済指標となることが必要である。ただ、1-3月期の米経済成長は、例年寒波や大雪などで一旦停滞することが多く、今年も米南東部で異例寒波となった。特に2月は1月分の経済指標が発表されることで、市場予想を下回ることが多くドル安要因となりやすい。ただし、4-6月期はその反動で急回復する指標がでやすいことも特徴となる。
★豪ドル/円の中期的トレンドとなる週足では、三尊天井ネックラインとなる12月1日週の84.32円の攻防となっている。
一旦下抜けしたものの、下ヒゲとなり再びネックラインを回復しているが、油断出来ない状況となっている。
このネックラインとなっている84円台前半は何度も上値・下値の抵抗ラインとなっていた。それだけに抵抗ラインとして意識されやすいレベルとなっている。
下抜けした場合は、4月21日週安値81.47円が視界にはいりやすい。
ロウソク足では、2月2日週から上値・下値を切り下げる陰線となっており、下落基調が継続していることを示している。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%Kと%Dはかい離幅を広げながら過熱感なく下向きとなっていることで、下落基調が強いことを示している。
投資家に人気のある豪ドル/円ではあるが、現状では下げ止まったと言える要因が少ないことから、安易な豪ドル買いには注意が必要となる。三尊天井の真ん中の山が大きいことから、下落するとやや大きめの下落となりやすい。
★欧州市場朝方の取引では、NYダウ先物が上昇幅を広げ、米長期金利も持ち直す中、一時107.40円台に下げ幅を縮小した。米長期金利が上昇に転じたことを背景に、全般的にドル買い戻しが優勢となったが、ドル/円は107.50円台での戻り売りが根強く上値が限定された。その後、再び米長期金利が上昇に転じたほか、日経先物も上昇したことで107.52円まで買われたが、日経先物が伸び悩んだことで上値も限られた。米長期金利が低下に転じたことで円買い・ドル売りがじわりと強まった。米1月消費者物価指数(CPI)が予想を上回る結果だったことを受けて米長期金利の急上昇とともに107.56円まで値を上げた。NYダウ先物が急落したため、その後はクロス円の下落につれて107.00円付近まで失速したが、米長期金利が一段と上昇したうえ、NYダウが下げ幅を縮めると再び買いが強まった。 その後、株安を嫌気し、リスク回避の円買いが加速した。全般ドル売りが進んだ流れに沿って一時106.70円と2016年11月14日以来の安値を付けた。ただ、一時150ドル超下落したNYダウが持ち直すとショートカバーが入り下げ幅を縮めた。上昇の勢いは弱いが、買戻し優勢の展開で底堅い動きとなった。
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