FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2020/11/04/08:11:29

米国株式市場は上昇:バイデン氏優勢で財政出動実現期待から買い

NYダウは554.98ドル高の27480.03ドル、ナスダックは202.96ポイント高の11160.57ポイントで取引を終了した。米大統領選の行方に注目が集まる中、全国規模の各世論調査では民主党候補のバイデン前副大統領が支持率で共和党現職のトランプ大統領をリード。バイデン氏が公約に掲げる大規模な財政出動実現への期待から買いが広がった。銀行株や資本財株など景気に業績が左右されやすい銘柄が買われ、指数は一時710ドル超上げた。VIX指数は37.13から35.55へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好から総じてドル売り優勢

ユーロ/ドルは、米大統領選の行方に注目が集まる中、全国規模の各世論調査では民主党候補のバイデン前副大統領が支持率で共和党現職のトランプ大統領をリード。バイデン氏が公約に掲げる大規模な財政出動実現への期待から欧米の株価指数が軒並み上昇した。リスク選好のドル売りが優勢となり、一時1.1740ドルと日通し高値を付けた。市場では「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだドル売りのフローが観測された」との指摘もあった。ただ、買い一巡後はやや伸び悩む展開になった。一目均衡表転換線1.1745ドルや基準線1.1752ドルが目先レジスタンスとして意識されるとやや上値が重くなった。 

 

ドル/円は、米国株高に伴うリスク選好のドル売りが出たほか、ロンドン・フィキシングに向けたドル売りも観測されて一時104.40円と日通し安値を更新した。売り一巡後は104.62円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。

 

トルコリラは、リラ先安観が強まる中、対ドルで一時8.5434リラ、対円で12.24円と史上最安値を連日で更新した。『ナゴルノ・カラバフ紛争やシリア内戦など周辺域の地政学リスク、泥沼化するフランスとの関係、外貨準備高の枯渇、新型コロナで低迷する観光業、サウジアラビアのトルコ製品ボイコット、米国による制裁』など、同国を巡る懸念材料は多い。ただ、欧米株価が大幅に上昇すると投資家のリスク選好姿勢が強まり、リラに対してもドル売りと円売りが優勢になった。ドルリラは一時8.3927リラと日通し安値を付けたほか、リラ円は12.45円付近まで持ち直した。

 

NY原油先物市場は続伸:バイデン政権誕生思惑から需要拡大期待

NY原油先物は36.57ドル-38.32ドルのレンジ相場となった。現地本日3日が投票日の米大統領選挙でバイデン政権が誕生し、民主党の財政支出が実現する可能性を市場は織り込みに動いた。需要拡大によるエネルギー消費の増加を見込んだ買いが原油相場を下支えした。アジア市場で一時36.57ドルまで下げたが、まもなく反転した。ニューヨーク市場では米国株高を意識した買いが入っており、一時38.32ドルまで買われている。

 

NY金先物市場は続伸:リスク選好のドル売りで買い優勢に

NY金先物市場は1887.60-1912.20ドルのレンジ相場となった。米国株高をにらんだリスク選好のドル売りがドル建て金相場の割安感につながり買いを後押した。現地本日3日の米大統領選投票本番を迎えるなか、不透明感も安全資産とされる金を買う動きを支援した。米バイデン新政権誕生による財政支出を見越して米株は上昇しているものの、開票作業の遅延リスクや、投票日に合わせた人種問題への抗議行動、それに乗じた暴動・略奪などへの懸念もある。アジア市場で1887.60ドルまで下げたが、まもなく反転した。ロンドン市場で1900ドル台に上昇し、安全逃避的な買いが入ったことによって、ニューヨーク市場の中盤にかけて1912.20ドルまで一段高となった。

 

 

米国債券市場は反落:バイデン氏勝利で国債増発懸念を嫌気した売り

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)0.89%で終了した。米大統領選の世論調査ではバイデン氏がトランプ大統領をリード。『バイデン氏勝利』で大規模な経済対策が早期に成立すれば、国債が増発されるとの懸念が高まり売りが広がった。利回りは一時0.8993%前後と6月8日以来約5カ月ぶりの高水準を付けた。 

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2020/10/30/07:44:39

米国株式市場は上昇:経済指標改善と押し目買い

NYダウは139.16ドル高の26659.11ドル、ナスダックは180.73ポイント高の11185.59ポイントで取引を終了した。原油価格の下落を警戒し寄り付き後に下落した。しかし、7-9月期米国内総生産(GDP)速報値が予想を上回り、統計開始以来最大の伸びを記録したことが投資家心理の改善につながった。また、週次新規失業保険申請件数も予想以上に減少し回復期待が広がったことに加え、新型コロナウイルスの治療薬やワクチン開発期待から上昇に転じた。前日までに4日続落し約3カ月ぶりの安値を付けたあとだけに押し目買いなども入った。引け後に決算発表を控えるアップルなど主力ハイテク株が業績期待で上昇し、相場をけん引した。VIX指数は40.28から37.59へ低下した。

 

NY外国為替市場:ユーロ売り強まり総じてドル高

ドル/円は、欧州市場では欧州株やNYダウ先物の下落を受けてリスク回避目的の円買い・ドル売りが先行し、一時103.98円と9月21日以来の安値を付けた。ただ、同日の安値104.00円がサポートとして意識されると買い戻しが優勢になった。7-9月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率33.1%増と予想の31.0%増を上回り、統計を開始した1947年以来最大の伸びを記録したこともドル買いを誘った。市場では『104.00円付近には本邦長期資金の買いやオプション絡みの買いが観測されている』『104.00円の下抜けに失敗したことでショートカバーが優勢となった』との声が聞かれた。ラガルドECB総裁の会見後に対ユーロ中心にドル高が進むと円に対してもドル買いが活発化した。米10年債利回りの上昇も相場の支援材料となり、アジア時間の高値104.50円を上抜けて一時104.72円まで上値を伸ばした。 

 

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)はこの日開いた定例理事会で金融緩和政策の現状維持を決定した。ラガルド総裁は理事会後の記者会見で『回復の勢いは予想よりも早く失速』『短期的な見通しは明らかに悪化』と述べたほか、『12月の理事会ではあらゆる手段を検討』『12月に行動するということにほぼ疑いはない』と語り、次回会合での追加緩和を強く示唆した。これを受けてユーロを売る動きが加速し、一時1.1650ドルと9月28日以来約1カ月ぶりの安値を付けた。市場では『月末を控えたロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが入った』との指摘もあった。欧州では新型コロナウイルス感染が再拡大し、ドイツやフランスが行動制限を再強化している。域内景気の先行きを懸念したユーロ売りも出やすかった。

 

NY原油先物市場は大幅続落:感染拡大により需要減への懸念から売り優勢

NY原油先物市場は34.92ドル-37.76ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルス感染の再拡大を抑制するため、欧米各国では経済活動の制限が強化され始めた。これによりエネルギー需要減への懸念が高まり、原油相場への売り圧力が増した。下げ足を強めた原油先物は一時35ドルを割り込み、前日比で約6.6%安まで下落幅を拡大。ただし売り一巡後は、リスクオフ地合いの後退とともに原油にも買い戻しがみられ、一時36ドル半ばまで下値を切り上げる場面があった。ニューヨーク市場の序盤で原油先物は34.92ドルまで一段安となった。原油需要の減少観測は後退していないことから、36ドル近辺でストップロスの売りが執行されたようだ。ただ、米国株式の反発を意識して時間外取引で36.50ドルまで戻している。 

 

NY金先物市場は続落:ドル高・ユーロ安で上値の重さは払しょくされず

NY金先物市場は1859.20-1885.10ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルが対ユーロで上値を伸ばし、ドル建ての金先物の圧迫要因となった。また、7-9月期米GDPや同・個人消費が市場予想を上回り、安全資産とされる金を手放す動きが進んだ。金先物は約1カ月ぶりの安値を更新後に買い戻される局面もあったが、本日は堅調な米国株が重石となった。ニューヨーク市場で金先物は一時9月28日以来となる1859.20ドルまで売られた。換金目的の売りは一巡しつつあるが、安全資産である米ドルへの資金シフトが引き続き観測されており、上値の重さは払しょくされなかった。

 

米国債券市場は続落:良好な米経済指標受け売り優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)0.82%で終了した。市場予想を上回る7-9月期米国内総生産(GDP)速報値や米国株高を受けて、相対的に安全資産とされる米国債が売られた。 

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2020/10/29/07:52:13

米国株式市場は下落:欧米での感染拡大による景気減速懸念

NYダウは943.24ドル安の26519.95ドル、ナスダックは426.48ポイント安の11004.87ポイントで取引を終了した。欧米で新型コロナウイルスの感染が再び深刻化しており、世界景気への影響が懸念された。欧州最大経済のドイツや第2位のフランスがパンデミック対策で規制を再び強化したため世界経済の見通しが悪化し寄り付きから下落した。また、来週の米大統領選を前に持ち高調整の売りも出て、一時960ドル超下げた。米株の変動性指数(VIX、恐怖指数)が一時40.77と6月15日以来の高水準まで急伸したことで、『リスク回避の売りが加速した』との指摘もあった。VIX指数は33.35から40.28へ上昇した。

 

NY外国為替市場:欧米株下落を受けリスク回避のドル買い・円買い

ドル/円は、一時104.08円と9月21日以来の安値を付けた影響が残ったものの、同日の安値104.00円がサポートとして意識されると買い戻しが入り104.45円付近まで下げ渋った。市場では『104.00円付近には本邦長期資金の買い意欲が強い』との声も聞かれた。NY勢本格参入後は104.30円を挟んだもみ合いに終始した。米大統領選を来週に控えてやや動きづらい面もあった。

 

ユーロ/ドルは、新型コロナウイルスの感染が再拡大し、欧州各国でロックダウン(都市封鎖)を再び導入する動きが広がり、ユーロ売りが先行した。独株価指数が4%超下落するなど欧州株相場が軟調に推移したこともリスク回避のドル買いを促し、一時1.1718ドルと19日以来の安値を付けた。ドイツでは11月2日から1カ月間、緊急の部分的ロックダウン実施が決まったほか、フランスでも30日から少なくとも12月1日までロックダウンが実施される。ただ、事前にメディア報道などで伝わっていたこともあって、正式決定後は目立った反応が見られなかった。NY午後に1.1760ドル付近まで下げ渋ったあとは1.17ドル台半ばでのもみ合いに終始した。明日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を控えて動きづらい面もあった。なお、市場では『ECBが明日の理事会で予防的に金融緩和策を講じる』とのサプライズ緩和観測が浮上している。

 

NY原油先物市場は大幅安:原油在庫の予想以上の増加を嫌気

NY原油先物市場は36.97ドル-39.01ドルのレンジ相場となった。前日引け後に米石油協会(API)が発表した週間統計では、原油在庫が一部で予想されていた以上に増加した。これをきっかけに時間外から原油先物は売りが先行した。欧米の新型コロナウイルス感染の再拡大を受け、各国でロックダウン(都市封鎖)が実施される可能性が高まったこともエネルギー需要減への懸念を強めた。米エネルギー省(EIA)が28日に発表した週間石油在庫の結果(原油、432.0万バレルの積み増し)も相場の重石となり、約3週間半ぶりの37ドル割れまで一時売り込まれた。アジア市場の序盤で39.01ドルをつけたが、その後は値を下げる展開となった。ロンドン市場で38ドルを下回り、ニューヨーク市場では株安を嫌って一時36.97ドルまで売られている。

 

NY金先物市場は反落:換金目的の売り優勢

NY金先物市場は1869.10-1912.60ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルが対ユーロで上昇幅を広げると、ドル建ての金先物は割高感から売りが優勢になった。欧米で再び新型コロナウイルス感染が拡大していることを受けてリスク回避地合いが強まったものの、本日の金相場は換金売りに押された。安寄りした米株が下げ幅を拡大すると金先物も下値を切り上げたが、買い戻しの勢いは鈍いままだった。ニューヨーク市場で金先物は一時9月28日以来となるとなる1869.10ドルまで売られた。

 

米国債券市場は反落:不調な5年債入札受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは4営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.77%で終了した。新型コロナウイルスの感染が再び深刻化する中、世界景気への影響が懸念されて安全資産とされる米国債に買いが先行した。ただ、5年債入札が低調だったことが分かると徐々に売りが優勢となり下げに転じた。 

 

 

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2020/10/28/07:46:01

米国株式市場はまちまち:米大統領選前の持ち高調整の動き

NYダウは222.19ドル安の27463.19ドル、ナスダックは72.42ポイント高の11431.35ポイントで取引を終了した。10月消費者信頼感指数が、前月からの上昇予想に反して低下したため、経済をけん引する個人消費への懸念が広がり下落して寄り付いた。新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念が強まる中、市場では『来週の米大統領選に向けた持ち高調整の売りが出た』との指摘があった。NYダウは序盤小高く推移する場面もあったが、早期の追加経済対策への期待も後退し、次第に売りに押されほぼ安値引けとなった。VIX指数は32.46から33.35へ上昇した。

 

NY外国為替市場:欧米株安や米長期金利低下でドルじり安

ドル/円は、欧州株相場の下落や米国株の失速を背景にリスク回避的な円買い・ドル売りが先行し、一時104.39円と日通し安値を付けた。米10年債利回りが0.7659%前後まで低下したことも相場の重石となった。ただ、21日の安値104.34円が目先サポートとして意識されると104.50円付近まで下げ渋った。この日発表の9月米耐久財受注額や10月米リッチモンド連銀製造業景気指数は予想を上回った一方、10月米消費者信頼感指数は予想を下回るなど強弱入り混じる結果となったため、相場の反応は限られた。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行し一時1.1839ドルと日通し高値を付けたものの、NY中盤以降は上値の重さが目立った。欧州中央銀行(ECB)定例理事会を29日に控えて積極的な売買が見送られる中、欧州で新型コロナウイルス感染の拡大が止まらず、行動制限などの規制強化による経済悪化を警戒したユーロ売りが出た。取引終了間際には一時1.1793ドルと日通し安値を付けた。 なお、ベルギー政府高官は『週末までに全土にロックダウン(都市封鎖)措置を再導入するかを決定する』と述べたほか、ショルツ独財務相は『感染拡大抑制に向けて的を絞った、一時的かつ集中した措置を可能な限り全土に導入する必要がある』との認識を示した。また、フランスのマクロン大統領は明日28日にも新たなコロナ対策について発表すると伝わった。

 

NY原油先物市場は反発:ハリケーン接近で買い戻し優勢

NY原油先物市場は38.51ドル-39.83ドルのレンジ相場となった。熱帯低気圧『ゼータ』がハリケーン規模まで拡大し、28日までに石油施設が集まる米メキシコ湾沿岸に到達する見込みが高まった。これを受けて一部の海上石油プラットフォームでは閉鎖の準備が始まり、原油市場では短期的な供給懸念が強まった。NY原油先物は、先週末から弱気な見方が広まり投機的なショートが溜まっていたため、買い戻しが優勢となった。一時39.80ドル台まで上値を伸ばして前日の下げ幅をほぼ取り戻した。アジア市場の終盤に39ドル台を回復したが、ニューヨーク市場の序盤で38.51ドルまで反落。ただ、ハリケーン接近による供給不安で通常取引終了後の時間外取引で39.83ドルまで再上昇しており、上値の重さは払しょくされた。

 

NY金先物市場は上昇:欧米での感染再拡大と景気対策遅延懸念から買い

NY金先物市場は1898.70-1913.80ドルのレンジ相場となった。欧米での新型コロナウイルス感染の再拡大や米景気対策の遅れを受け、安全資産とされる金に投資家の資金が向かいやすかった。9月米耐久財受注額が市場予想を上回ると伸び悩む場面はあったものの、底堅さは維持され、売り一巡後は再び下値を切り上げた。ロンドン市場の序盤で1898.70ドルまで売られたが、ニューヨーク市場で1913.80ドルまで反発。米長期金利の低下を意識した買いが入ったようだ。

 

米国債券市場は続伸:感染拡大懸念と米大統領選控への不安から買い

米長期金利で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)0.76%で終了した。新型コロナウイルス感染第2波への懸念や米大統領選を巡る不安がくすぶる中、相対的に安全資産とされる米国債が買われた。 

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2020/10/27/07:47:56

米国株式市場は下落:ウイルス感染拡大や追加経済対策期待後退から売り

NYダウは650.19ドル安の27685.38ドル、ナスダックは189.34ポイント安の11358.94ポイントで取引を終了した。欧米で新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念が強まる中、一部欧州地域では規制強化で世界経済の見通しが悪化したため寄り付きから下落。また、米国大統領選への不透明感や米追加経済対策の合意期待の後退が投資家心理を冷やした。ボーイングやキャタピラーなど景気敏感株中心に幅広い銘柄に売りが出て、一時960ドル超下げた。 VIX指数は27.55から32.46へ上昇した。

 

NY外国為替市場:株安と米長期金利低下でドルは方向感欠く展開

ドル/円は、欧米株価の下落を背景にリスク回避のドル買いが先行すると一時105.05円と日通し高値を付けたものの、そのあとは同水準に位置する一目均衡表転換線に上値を抑えられた。米10年債利回りが一時0.7893%前後まで低下したことも相場の重石となり、104.77円付近まで上値を切り下げた。

 

ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された10月独Ifo企業景況感指数が予想を下回ったことを受けて、一時1.1803ドルまで売られた影響が残った。ただ、NY市場に限れば1.18ドル台前半でのもみ合いに終始した。米国株相場の下落がリスク回避のドル買いを誘った半面、米長期金利の低下に伴うドル売りが出たため相場は方向感が出なかった。市場では『米大統領選が接近していることもあり、様子見姿勢が強まっている』との声が聞かれた。 

 

NY原油先物市場は続落:需要減への警戒感強まり売り優勢

NY原油先物市場は39.74ドル-39.74ドルのレンジ相場となった。欧米で新型コロナ感染の再拡大が進み、移動規制の強化などでエネルギー需要が減退するとの懸念を背景に原油先物は売り優勢となった。バーキンド石油輸出国機構(OPEC)事務局長も、原油相場の回復はこれまでの予想よりも時間がかかる恐れがあると述べている。この需要減への警戒感にくわえ、リビアでは停戦により主要油田が生産を再開しているとされ、供給拡大に対する思惑も相場の重石となった。アジア市場の序盤で39.74ドルまで買われたものの、その後は軟調推移した。株安を嫌気してニューヨーク市場で38.28ドルまで下落しており、通常取引終了後の時間外取引では38ドル台半ば近辺での取引が続いた。

 

NY金先物市場は横ばい:売り買い材料交錯で方向感出ず

NY金先物市場は1892.50-1911.10ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルス感染の再拡大や米追加経済対策の遅れなどを受けて、リスク資産を手放す動きが強まった。その一方で安全資産とされる金は買いが先行した。弱い9月米新築住宅販売件数も支えとなった。しかしながら為替相場でドルがユーロに対して強含んだため、ドル建ての金先物は上げ幅を縮小して終えた。アジア市場で1892.50ドルまで下げた後、反転した。ニューヨーク市場で1911.10ドルまで買われたが、米国株安を意識した安全逃避のドル買いが優勢となり、金先物は伸び悩んだ。

 

米国債券市場は続伸:相対的に安全資産へ資金シフト

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)0.80%で終了した。新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念が強まる中、米追加経済対策の米与野党合意への期待が剥落した。相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。

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