FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで4月1日の米国株市場を先取り!

2019/04/01/03:03:58

 

3月29日(金)の米国3市場は、NYダウ:211.22ドル高の25,928.68ドル、S&P500:18.96ポイント高の2,834.40ポイント、NASDAQ:60.15ポイント高の7,729.32と三指数ともに上昇した。一方、米長期金利は、2.40%台を回復し2.406%へ上昇(価格は下落)した。『28日付けPERと株価から逆算』して3月29日付け予想PER計算すると、NYダウ:17.12倍、S&P500:17.55倍、NASDAQ:24.43倍と、三指数ともに前日比でPERは上昇した。2011年4月21日以降の平均値は、NYダウ:15.00倍、S&P500:16.59倍、NASDAQ:21.77倍で現在3指数とも大幅に上回っている。このPERを基に29日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.435%、S&P500:▲3.292%、NASDAQ:▲1.687%と、3指数ともにイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)となった。

米長期国債金利は、米国株相場の上昇で投資家心理が改善し、安全資産とされる米国債に売り(金利は上昇)が出た。なお、クオールズ米連邦準備理事会(FRB)副議長は『将来のどこかの時点で利上げ必要になるとみている』と述べた一方、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は『FRBは直ちに0.50%の利下げをするべき』との考えを示した。

米長期金利の上昇に加え、米国株が上昇したことでイールドスプレッドは大幅に縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。

 

29日(金)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.490%⇒▲3.435%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から0.791%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.366%へ縮小してきている。NYダウは、米中両国は28-29日、北京で閣僚級貿易協議を開催。米ホワイトハウスは声明で『今後の重要な段取りなどについて率直かつ建設的な議論を行い進展が見られた』と発表した。一方、中国国営の新華社通信も『新たな進展があった』と報じた。米中貿易協議の進展が好感される中、キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率が高い銘柄中心に買いが広がり、指数は一時230ドル超上げた。なお、両政府は4月3日からワシントンで交渉を再開する予定で、進展への期待が高まっている。 VIX指数は14.43から13.71へ低下した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.338%⇒▲3.292%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。S&P500も割安感が徐々に払拭されていたが、大幅下落で修正されてきている。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.577%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.561%へ縮小してきている。

 

NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.726%⇒▲1.687%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.492%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.489%へ縮小してきている。

 

テクニカル的には、NYダウは、10日SMA25,746ドルと25日SMAの25,769ドルがレジスタンスとして意識されていたが上抜けする強い展開となった。そのため、2月25日の年初来高値の26,241ドルを目指す動きとなりやすい

S&P500は、25日SMA2,800ポイントをがサポートとなり、10日SMA2,822ポイントのレジスタンスを上抜けした。3月21日の年初来高値2,860ポイントを目指す動きとなる。

NASDAQも、25日SMAの7,616ポイントがサポートとなり、10日SMA7,702ポイントのレジスタンスを上抜けした。3月21日の年初来高値7,702ポイントを目指す動きとなる。

ストキャスティクス(パラメータ:14、5、3、20、80)では、NYダウは%Kが%Dを上抜けしてきており、下落基調から上昇基調へ変化した。S&P500とNASDAQも%Kが下向きから横ばい上向きに変化していることから下げ止まる展開となっている。米長期金利が下げ止まり2.40%台を回復したことや、米中閣僚級の貿易協議が進展しているとの報道からリスク選好の動きとなった。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.323%、S&P500:3.602%、NASDAQ:2.083%も下落時の節目となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足ではダブルボトムネックラインに戻る!

2019/04/01/03:02:54

 

★3月19日以降の東京金60分足では、ダブルボトムネックラインの4,597円を上抜けしたものの、再びネックラインまで低下する展開となっている。24時間SMA(緑線)がサポートとして意識され下げ止まる展開となっている。週明けから雲の下限が意識される展開となる。

 

NY金先物市場は1291.30-1304.60ドルのレンジ相場となった。米インフレ率の鈍化を意識した買いが入った。また、メイ英首相による欧州連合(EU)離脱合意案が3度目の採決でも否決されたほか、EU高官からは、合意なき離脱への言及が相次いだ。警戒感から安全資産とされる金の買い戻し優勢で週末の取引が進行した。 ただ、英国の政治不安を嫌気してユーロ安・ドル高の相場展開に上げ幅は縮小し、節目となる1300ドルを下回って終了した。

 

価格帯別出来高では、上値の出来高が多い価格帯があるため、買い方からの『やれやれ売り』を吸収するまでは上値の重い展開が続きそうだ。また、下値でもみ合いながら徐々に出来高も増えていることから、押し目買いも入ってきている。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、MACDとシグナルがゴールデンクロスして上昇基調となっていたが、ゼロラインがレジスタンスとして意識され戻りの勢いも鈍化してきている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)では、買われ過ぎから%Kが%Dを下抜け両線とも下向きとなっており、下落基調が継続している。

 

東京金の日足では、三尊天井ネックラインの4,591円と75日SMAの4,588円を一旦下抜けしたものの、終値では回復して終了した。引き続きサポートラインとなるか注目される。ただ、上値では5日SMA4,628円、10日SMA4,642円、25日SMA4,650円が下向きとなっておりレジスタンスとして意識される。NY金は英国のEU離脱合意案が否決されたことで、『合意なき離脱』が現実味を帯びたことで底堅い展開となりやすい。ただ、ドル高・ユーロ安となりやすく上値追いとはなりにくい。為替市場では、新年度入りから本邦機関投資家などから新規投資によるドル買いが入りやすく当面は底堅い展開が予想される。

週初の注目点は、三尊天井のネックラインの4,591円と75日SMAの4,588円を維持出来るかが焦点となる。下抜けするようなら100日SMA4,550円、260日SMA4,490円、200日SMA4,465円が視界に入ってくる。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 方向感を欠いたレンジ相場!

2019/04/01/03:00:03

 

★欧州市場朝方の取引では、NYダウ先物と米長期金利も堅調に推移する中、リスク許容度の改善を受け、ドルは底堅く推移した。なお、欧州株は全面高で取引を開始した。欧州株高を受けて米長期金利が2.41%台に戻したことでドル買いが優勢となった。また、110.50円台は、押し目買い優勢で底堅い展開に、欧州市場でもサポートされると、米長期金利反発を材料にドル買いの動きが続いた。

 

予想を下回る米1月個人消費支出などを受けて一時弱含んだが、米長期金利が2.40%台から2.42%付近まで持ち直すとドルはじり高となった。その後は、日中高値が意識されたことや、英国でEU離脱合意案が否決されたことで、リスク回避の円買いが再燃した。対欧州通貨でドルが強含んだものの、クロス円の円買いをともなっていたため、ドル高・円安は強まりにくかった。

 

★欧州主要経済指標

・英・10-12月期GDP改定値:前年比+1.4%(予想:+1.3%、速報値:+1.3%)
・英・10-12月期経常収支:-237億ポンド(予想:-229億ポンド、7-9月期:-230億ポンド←-265億ポンド)
・英・2月住宅ローン承認件数(中銀):6.43万件(予想:6.50万件、1月:6.67万件←6.68万件)
・独・3月失業率:4.9%(予想:4.9%、2月:5.0%)
・独・3月失業者数:-0.7万人(予想:-1.0万人、2月:-2.0万人←-2.1万人)

・米・1月コアPCE価格指数:前年比+1.8%(予想:+1.9%、12月:+2.0%←+1.9%)
・米・2月個人所得:前月比+0.2%(予想:+0.3%、1月:-0.1%)
・米・1月個人消費支出:前月比+0.1%(予想:+0.3%、12月:-0.6%←-0.5%)
・米・2月新築住宅販売件数:66.7万戸(予想:62.0万戸、1月:63.6万戸←60.7万戸)
・米・3月シカゴ購買部協会景気指数:58.7(予想:61.0、2月:64.7)
・米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:98.4(予想:97.8、速報値:97.8)
・米・3月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:2.5%(速報値:2.4%)
・米・3月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値:2.5%(速報値:2.5%)

 

★欧米市場のポイント

・110.55-95円のレンジ相場

・英国の合意なき離脱リスク高まる

・米経済指標は強弱入り混じる内容

・四半期末を控えた実需筋の売買が中心で狭いレンジ

・米中貿易協議の進展を好感し米国株高

・VIX指数は14.43から13.71へ低下

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ポンド/円は三尊天井ネックラインまであと1円!

2019/03/29/16:37:25

 

★英国では、本来29日がEU離脱の期限到来となった。しかし、EUとの離脱協定案が英議会で否決されたことから混迷を深めている。本日3回目の採決となるが、離脱後の英国とEUとの関係などを示した『政治宣言』を付帯しない全く新しい議案として採決することになる。ただ、結局内容的に変更がないことから否決される可能性が高い。そうなると、4月12日に合意なき離脱となる可能性が高まる。翌週月曜日早朝にボラティリティが高まる可能性がある。

 

ポンド/円の日足では、ヘッドアンドショルダーの様相となっており、3月11日安値143.69円がネックラインとなる。ヘッドが両ショルダーより高いことから、このラインを下抜けると大きな下落基調になる可能性があり警戒する必要がある。

現在、上値では200日SMA(紫線)144.65円がレジスタンスとして意識されている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%Kが%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることから、下押し圧力が強いことを示している。

ポンドは、週初オセアニア時間に大きく動くことが多いので注意が必要。

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トルコリラ/円はボラティリティは高いがテクニカルでは冷静!

2019/03/29/11:40:46

 

★トルコリラ/円の日足では、ボラティリティが高まり大陽線・大陰線の日々が続いているが、テクニカル的には冷静のようだ。

2月以降200日SMA(青線)がレジスタンスとして意識され上値の抜けない地合いが続いた。3月に入ると徐々に戻りも限定的となり、200日SMAまで戻らなくなり、その後大幅下落する展開となった。

大陰線後は大陽線というような非常にボラティリティの高い日々が続いているものの、しっかり200日SMAと100日SMA(赤線)がレジスタンスとなっている。

一方で、下値も19円前後がサポートとして意識され概ね三点同値となっており、『三点同値は買いに分あり』とされている。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、より冷静で、これだけ上下に動いているものの、上昇基調を継続している。

 

現在の戦略は、『19円割れ買い』、『100日SMA・200日SMA売り』となっており、1円前後のレンジ内での取引となる。いつまでも続くわけではないが、レンジ内で動いているうちは最良の戦略となる。

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