FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで2月25日の米国株市場を先取り!

2020/02/25/09:45:34

 

★NY株式市場では、三指数が大幅下落する展開となったうえ、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で三指数ともに急拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。新型コロナウイルスの感染地域の拡大と感染者数が増加し、感染拡大による世界経済への影響が懸念されリスク回避の動きが強まった。また、米国経済の減速感も出始めていることも、米国株の利益確定売りにつながっている。S&P500は平均値を上回り、NASDAQのイールドスプレッドが▲2.3%台半ばまで拡大したことで割安感が出始めている。

 

NYダウが急落したことで、75日SMAの28,477ドルと100日SMAの28,055ドルを下抜けする展開となった。5日SMAが25日SMAとデッドクロスしており、明確に下落基調となっている。下値では200日SMAの27,224ドルが視界に入ってきた。さらに、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、買われ過ぎ域から%DがSlow%Dを下抜け両線とも真下を向いていることで、明確な下落基調を示している。米国三指数が大幅下落したことと、米長期金利が急低下したことでイールドスプレッドが急拡大したことで割安感が出始めている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.360%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・2月21日:▲3.565%⇒2月24日:予想▲3.855%

 

2月24日のNYダウが大幅下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.360%から▲0.505%と平均値よりかい離していることで割高になっている。19年1月3日の大底▲4.226%を▲0.371%と縮小した。19年6月3日の大底4.038%を▲0.183%と縮小した。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.247%と縮小した。

 

NYダウが大幅下落したことで株式益利回りは急上昇した。また、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。NYダウの下げ幅は2018年2月以来の大きさとなった。中国以外でも新型コロナウイルスの感染が拡大し、実体経済への影響が懸念された。アジア・欧州株も全面安となり、投資家心理が悪化した。そのため、投資家がリスク回避姿勢を強めて、株式を売る一方、安全資産とされる米国債に買いが集まった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.728%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・2月21日:▲3.590%⇒2月24日予想▲3.868%

 

S&P500が大幅下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.728%から+0.140%とかい離が逆転していることで割安になってきた。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して▲0.001%より縮小。19年6月3日の大底となった3.881%から▲0.013%とイールドスプレッドは縮小。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%から▲0.134%縮小した。19年8月15日の▲4.179%とは▲0.311%より縮小した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.276%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・2月21日:▲2.113%⇒2月24日予想▲2.353%

 

NASDAQが大幅下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.276%から+0.077%とかい離が逆転していることで割安になってきた。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.174%上回った。19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して+0.025%上回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%から▲0.030%と縮小した。19年8月15日の大底となった▲2.498%から▲0.145%縮小した。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。NASDAQ市場の企業業績下方修正があり、13日のPERが大幅に上昇した。しかし、NASDQ市場の下落調整や米長期金利の大幅低下から、イールドスプレッドが一気に▲2.3%台半ばまで拡大する展開となっている。そのため、割安感が出始めている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数が大幅下落する展開となったうえ、米長期金利も大幅低下したことで三指数ともに前日比で拡大した。中国の新型肺炎の感染数が中国以外の韓国、イタリア、イランなどでも広がっていることが嫌気された。そのため、感染拡大により世界の経済への影響が懸念されている。米国株式市場では、大幅な株価の下落と米長期金利の急低下で割安感が出始めてきた。そのため、押し目買いも入りやすくなる。ウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は振れやすい状況となっている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足ではもみ合い上昇を繰り返す展開!

2020/02/25/08:18:31

 

★2月14日以降の東京金60分足では、もみ合い相場後に上昇する展開が続いている。これは、もみ合い相場で利益確定売りを吸収しながら上昇していることになる。24時間SMA(緑線)の上方に位置しているうちは上昇トレンドが継続する。一目均衡表の雲も先行き上向きを維持していることから、緩やかに上昇トレンドを維持している。

 

NY金先物市場は1652.80-1691.70ドルのレンジ相場となった。韓国やイタリアなど中国以外での新型コロナウイルスへの感染者拡大のニュースを受け、世界的な景況への懸念から、安全資産とされる金を買う動きが強まった。NY金先物は4月限の高値が一時1691.70ドルと大幅高。米金利低下によるドル安も、ドル建て金価格の押し上げに寄与した。

 

価格帯別出来高では、高値圏で出来高が膨らんでいることから、底堅い上昇基調となっている。もみ合う場面では出来高が膨らんでいることで、利益確定売りを吸収しながらの上昇となっている。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方で横ばいとなっており、ダマシが頻発している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、高水準でもみ合う展開なっており、明確なトレンドが発生していることから、ダマシが頻発している。

 

東京金の日足では、真上に上昇する強い展開となっている。年初からもみ合い相場が続いていたことから、売り方からの手仕舞い買い戻しも入りやすい。現在は上昇の勢いが継続している。ボリンジャーバンドでもエクスパンションが継続している。NY金先物市場も1,600ドル台半ばまで上昇しており、リスク回避の買いが強まっている。新型コロナウイルスの感染拡大しているうちは、金も底堅い展開が予想される。為替市場では、リスク回避の動きから円売りも一服しているものの、110円台半ばで推移していることから、東京金の下支えとなる。

 

買われ過ぎ過熱感も出ていることから、そろそろ利益確定売りに押される場前も予想される。しかし、上向きの5日SMAの5,755円がサポートラインとなりやすい。押し目では、買いそびれた投資家からの買いが入りやすい。

カテゴリー: ホットニュース

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 新型コロナウイルス感染者拡大でリスク回避強まる!

2020/02/25/07:29:03

 

★欧州市場朝方の取引では、韓国、イタリア、イランで新型ウイルス感染者が急増したことが嫌気され世界的に株価が下落する中、リスク回避によるドル高・円高の流れが継続した。なお、欧州株はイタリア株を中心に大幅安となった。欧州主要株価指数が下げ幅を一段と拡大、独仏も前週末比3%超の下げとなる中、リスク回避を受けた円買い圧力が進行した。NYダウ先物が700ドル超安、米長期金利も1.40%割れとなるなど、リスク回避の動きが続く中、ドル高・円高が進展した。ドル/円以外では、ドルが全面高地合いを維持した。その後、ドル売り一服後は111.30円前後でもみ合う展開となった。

 

伊株価指数が一時6%超下落したほか、NYダウが1000ドル近く下げる中、リスク回避姿勢を強め円買いが優勢となった。NYダウやナスダック指数が年初来の安値水準で推移する中、米長期金利が1.37%付近まで低下したことでドル売りが継続した。米大手金融機関が、新型ウイルスの影響で1-3月期の米GDPが1%強にとどまると、見通しを下方修正すると米国株への売りが強まった。

 

★欧米主要経済指標

・独・2月IFO企業景況感指数:96.1(予想:95.3、1月:96.0←95.9)
・独・2月IFO期待指数:93.4(予想:92.1、1月:92.9)

 

・米・1月シカゴ連銀全米活動指数:-0.25(予想‐0.18、12月:-0.51←-0.35)
・米・2月ダラス連銀製造業活動指数:1.2(予想:0.0、1月:-0.2)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は110.29-111.57円のレンジ相場

・新型コロナウイルスが世界各地に飛び火していることでリスク回避

・イタリアで感染者急増でイタリア株価指数は一時6%超安

・欧米株式市場が大幅下落でリスク回避の円買い

・NYダウの下げ幅は2018年2月以来の大きさ

・米金融機関が米GDPが1%強にとどまると見通しを下方修正を嫌気

・VIX指数は17.08から25.03へ上昇

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで2月24日の米国株市場を先取り!

2020/02/24/03:03:38

 

★NY株式市場では、三指数が下落する展開となったうえ、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で三指数ともに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。新型コロナウイルスの感染者数が増加し、感染拡大によるアジア経済への影響も懸念された。また、2月米国製造業・サービス部門PMI速報値が弱い結果でリスク回避の動きが強まった。NASDQのPERが13日に大幅上昇した。企業業績の下方修正が入ったことによりPERが上昇したものと思われる。しかし、NASDAQのイールドスプレッドが▲2.1%台拡大したことで割高感はない。

 

NYダウが続落したことで、サポートラインとして意識されていた25日SMAの29,079ドルを下抜けする展開となった。5日SMAの29,238ドルと10日SMAの29,282ドルが下向きとなっており、レジスタンスとして意識され上値を抑えられる展開となっている。さらに、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、買われ過ぎ域から%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることで、下落調整の兆しが出ている。史上最高値圏で推移しているものの、米長期金利が低下基調にあることから、過度な割高感は出ていない。現在は割高感も割安感も出ていないため、材料次第で上下に振れる展開になりやすい。

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.309%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・2月20日:▲3.464%⇒2月21日:予想▲3.550%

 

2月21日のNYダウが下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.309%から▲0.759%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井となった▲3.069%まで▲0.481%に接近した。19年4月25日の天井となった3.048%まで▲0.502%に縮小した。20年1月17日の天井となった▲3.018%まで▲0.532%まで接近した。米長期金利が1.4%台まで低下したことで、イールドスプレッドが拡大傾向となりやすくNYダウの割高感は払しょくされている。

 

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。また、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。中国以外の地域でも新型肺炎の感染が拡大するなか、投資家のリスク志向低下を意識した売りが出た。この日発表された2月のマークイット米国製造業・サービス業PMIが共に前回から下落し米企業の景況感悪化が目立ったことも売りを誘い、下げ幅は一時320ドルを超えた。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.680%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・2月20日:▲3.491%⇒2月21日予想▲3.593%

 

S&P500が下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.680%から▲0.087%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.862%に接近した。19年4月25日の天井となった▲2.966%まで▲0.627%に接近した。20年1月17日の天井となった2.990%まで▲0.603%に接近した。

 

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.225%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・2月20日:▲2.012%⇒2月21日予想▲2.123%

 

NASDAQが下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.225%から▲0.102%と平均値より縮小している分割高となっている。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.925%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.655%に接近した。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。NASDAQ市場の企業業績下方修正があり、13日のPERが大幅に上昇した。しかし、NASDQ市場の下落調整や米長期金利の大幅低下から、イールドスプレッドが一気に▲2.1%台まで拡大する展開となっている。そのため、割高感はない。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数が下落する展開となったうえ、米長期金利も大幅低下したことで三指数ともに前日比で拡大した。中国の新型肺炎の感染数が中国以外のアジア地域でも広がっていることが嫌気された。そのため、感染拡大によりアジア地域の経済への影響が懸念されている。米国株式市場では、現在は割安感も割高感もない状況である。そのため、上下どちらに振れても不思議ではない状態となっている。ウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は振れやすい状況となっている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足では押しの少ないじり高継続!

2020/02/24/03:02:36

 

★2月18日以降の東京金60分足では、24時間SMA(緑線)の上方で押し目らしい押し目もなくじり高が継続している。上値が重くなると利益確定売りが出ているような陰線となるが、そこからほとんど押しがなく上昇基調に戻り展開が続いている。明確な上昇トレンドとなっているので、24時間SMA下抜けするまでトレンドが継続しそうである。

 

NY金先物市場は1621.60-1652.10ドルのレンジ相場となった。新型肺炎の感染拡大への警戒感を背景に、資金が避難資産の金に流れ堅調な値動きだった。2月米マークイット製造業PMIとサービス業PMIはいずれも市場予想を下回った。サービス業PMIは2017年2月以降で初めて50を下回っており、予想外の急低下を受けて買いに勢いがつき、金相場は7年ぶりの高値を更新した。為替相場でドルがユーロに対して売り戻されたことも、ドル建ての金先物の支えとなった。

 

価格帯別出来高では、出来高が多い価格帯が下方にあることから、利益確定売りが出やすい状況となっている。ただ、高値圏でも出来高が膨らんでいることから、新規買いも入る売買の回転が効いている状況が続いている。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方でほぼ横ばいとなりながら、ダマシを頻発する展開となっている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、明確なトレンドが発生していることから、高水準でもみ合う展開となりオシレータの機能不全のような動きとなっている。

 

東京金の日足のボリンジャーバンドでは、±3σのバンド幅が急拡大するエクスパンションしており、上昇の勢いが強いことを示している。そのため、マイナス3σが横ばいになるまでは上値追いの勢いが継続する。5日SMAの上方に位置しており、5日SMAを下抜けするまでは短期的な上昇基調が強い。NY金先物市場も、中国以外で新型肺炎の感染拡大が嫌気されたほか、米国経済指標が軒並み市場予想を下回る結果となったことで、リスク回避の動きが加速した。NY金もしばらくは上昇トレンドが継続する可能性が高くなっている。為替市場では、一時112.20円付近まで円安基調が続いたが、週末は111円台半ばまで下落しており、東京金の上値を抑える展開となっている。急速にドル高・円安が進んだことから、週末を控えて利益確定のドル売りも出やすかった。

中国以外で新型肺炎の感染者拡大により、再度嫌気され世界的にリスク回避の動きが強まった。今後の為替市場の動向については、円安または円高の見方が分かれていることで、短期的にボラティリティが高まる可能性がある。新型肺炎の感染者拡大一服やワクチン開発など、肺炎の収束に向かうまでは安全資産としての金買いにつながりやすい。

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