FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 リスク回避でも円買いになり難い展開!

2020/02/21/07:31:41

 

★欧州市場朝方の取引では、新型コロナウイルスの感染拡大に関して日本と韓国で状況が一段と悪化したことを背景に、対ドルでアジア通貨売りが強まる中、円安が加速した。なお、NYダウ先物は小幅続伸、米長期金利は小幅低下した。欧州勢参入後、ドルが続伸となったが、前日安値から2円程度の大幅上昇となったこともあり、ドル買いの動きは一服となった。米系ヘッジファンド勢主導の円売りが続いた。欧州市場の中盤の取引では、日銀による緩和観測が強まったことや、セブン&アイHDのM&A(約2兆4500億円)に絡んだ円売りの思惑も指摘され円売りがが強まった。また、米系ヘッジファンド勢のよる112円台のオプションバリアへの円売り仕掛けが続いた。

 

NYダウ先物が小安く、米長期金利的あでドル買いが小休止した。NY勢参入後はドル買いが再開した。2月フィラデルフィア連銀製造業景気指数や1月米景気先行指標総合指数は予想を上回る堅調な結果となった。その後、ナスダック総合が約1.7%安まで反落、米長期金利も低下傾向を強める中で円の買い戻しが入った。しかし、一時380ドル超安まで下落したNYダウが急速に下げ幅を縮小したことでドル買い戻しが進んだ。

 

★欧米主要経済指標

・英・1月小売売上高(自動車燃料含む):前月比+0.9%(予想:+0.7%、12月:-0.5%←-0.6%)

・ユーロ圏・2月消費者信頼感指数:-6.6(予想:-8.2、1月:-8.1%)

 

・米・2月フィラデルフィア連銀製造業景況指数:36.7(予想:11.0、1月:17.0)
・米・先週分新規失業保険申請件数:21万件(予想:21.0万件、前回:20.6万件←20.5万件)
・米・失業保険継続受給者数:172.6万人(予想:171.7万人、前回:170.1万人←169.8万人)
・米・1月景気先行指数:前月比+0.8%(予想:+0.4%、12月:-0.3%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は111.51-112.22円のレンジ相場

・感染拡大によるアジア経済への影響も懸念されリスク回避

・米系ヘッジファンド勢などからのドル買い

・米経済指標が総じて予想より強い結果

・NYダウが一時380ドル超安、米長期金利は1.50%台まで低下

・VIX指数は14.38から15.56へ上昇

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ドル/円は長期トレンドの大きな節目に!

2020/02/20/12:49:17

 

★ドル/円の月足で2015年6月高値125.85円を起点として2018年10月高値114.55円を結んだトレンドライン(R1)と2016年6月安値98.98円を起点として2019年1月安値104.70円を結んだトレンドライン(S1)は、約4年間かけて三角持ち合いの様相となっている。

その三角持ち合いの上限をじわりと上抜けしてきた。

また、17ヵ月SMA(赤線)34ヵ月(青線)は、長期トレンドの上昇と下落を示すSMAとして2016年まで分かりやすい展開となっていた。しかし、それ以降は17ヵ月SMAと34ヵ月SMAが横ばいとなり、トレンドレスの状態が続いた。そして、両線の下方にロウソク足が位置していたことから、円高リスクが意識されていた。しかし、その両線をジワリと上抜けしてきている。

まとめると、三角持ち合いの上限や17ヵ月SMAと34ヵ月SMAをジワリと上抜けしてきたことで、円安バイアスが強まる可能性が高まってきた。ただ、まだ明確に上抜けしたわけではないので、上ヒゲとなり再び下抜けするリスクは残っている。終値で上抜けするようなら、円安トレンドを描く可能性が出てくる。

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トルコリラ/円は下降する25日SMAがレジスタンス!

2020/02/20/11:57:23

 

★昨日トルコ中銀は、市場の予想通りに政策金利を11.25%から0.50%引き下げ10.75%にした。しかし、為替市場では全般リスク選好の動きから円売りが強まる中、トルコ中銀が利下げしたにも関わらず下げ渋る展開となった。NY時間帯ではドル/円の円安基調が後押しして18.302円まで上値を伸ばした。しかしながら、実質金利のマイナス幅が拡大していることや、トルコ経常赤字も拡大しているにも関わらず利下げ基調にあることで、トルコリラ/円の上値も限定されるか可能性がある。

 

トルコリラ/円の日足では、下向きの25日SMA(青線)の18.284円がレジスタンスとして意識され、上値を抑える展開となっている。一方で、下値では上向きの5日SMA(赤線)の18.168円10日SMA(黄線)の18.173円がサポートとなり下げ止まる展開となっている。また、心理的節目となる18.00円も強力なサポートラインとして意識される。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを上抜け両線とも緩やかに上向きとなっている。そのため、上向きバイアスが強まっている。

まとめると、25日SMAを上抜けるのか、それとも5日SMAや10日SMAを下抜けるのかを確認するまでは、投資スタンスは『様子見』としたい。ただ、ストキャスティクスの動向では、上向きバイアスがかかっている。もし、25日SMAを上抜けて上値トライとなった場合でも、200日SMA(紫線)がレジスタンスとなり上値の上限となりやすい。下値では、18.00円からの反発場面狙いで買いとしたい。

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イールドスプレッドで2月20日の米国株市場を先取り!

2020/02/20/09:34:32

 

★NY株式市場では、三指数が上昇が展開となったうえ、米長期金利がわずかに上昇したことでイールドスプレッドは前日比で三指数ともに縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。アップルが新型肺炎の影響で1-3月期の売上高予想を達成できないと発表したことは相場に織り込まれ強含む展開となった。それよりも、中国の新型肺炎感染者数の減少や中国政府による景気刺激策の期待からリスク選好の動きになった。ただ、NASDQのPERが13日に大幅上昇した。企業業績の下方修正が入ったことによりPERが上昇したものと思われる。そのため、NASDAQの割安感は払しょくされている。

 

NYダウは上昇したものの、5日SMAの29,390ドルがレジスタンスとして意識され上値を抑えられる展開となった。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、買われ過ぎ域から%DがSlow%Dをわずかに下抜けしてきたことで、下押しバイアスはわずかに強まっている。史上最高値圏で推移しているものの、米長期金利が低下基調にあることから、過度な割高感は出ていない。現在は割高感も割安感も出ていないため、材料次第で上下に振れる展開になりやすい。

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.286%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・2月18日:▲3.416%⇒2月19日:予想▲3.387%

 

2月19日のNYダウが上昇したうえ、米長期金利もわずかに上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.286%から▲0.899%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井となった▲3.069%まで▲0.318%に接近した。19年4月25日の天井となった3.048%まで▲0.339%に縮小した。20年1月17日の天井となった▲3.018%まで▲0.369%まで接近した。米長期金利が1.5%台で推移していることで、イールドスプレッドが拡大傾向となりやすくNYダウの割高感は払しょくされやすい。。

 

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。また、米長期金利もわずかに上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小した。米国債券に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債券を買う方が良いことになる。中国政府による景気支援策が好感され、買いが先行した。昨日の下落が目立ったハイテク株を中心に買い戻しが広がり、終日堅調推移となった。FOMC議事録では、多くの連銀高官が現行の金融政策が適切と考えており、金利を維持する方針で一致したことが示された。VIX指数は14.83から14.38へ低下した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.660%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・2月18日:▲3.454%⇒2月19日予想▲3.422%

 

S&P500が上昇したうえ、米長期金利もわずかに上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.660%から▲0.238%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.691%に接近した。19年4月25日の天井となった▲2.966%まで▲0.456%に接近した。20年1月17日の天井となった2.990%まで▲0.432%に接近した。

 

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.199%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・2月18日:▲1.958%⇒2月19日予想▲1.919%

 

NASDAQが上昇したうえ、米長期金利もわずかに上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.199%から▲0.280%と平均値より縮小している分割高となっている。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.721%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.451%に接近した。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。中国発の新型コロナウイルスの感染が拡大してきた。しかし、中国政府による景気支援策が好感されている。NASDAQ市場の企業業績下方修正があり、13日のPERが大幅に上昇した。そのため、▲2.0%台だったイールドスプレッドが一気に1.90%台まで縮小する展開となっていることで、割安感は払しょくされている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数が上昇する展開となったうえ、米長期金利がわずかに上昇したことで三指数ともに前日比で縮小した。新型肺炎の感染拡大の影響が米アップルの業績低下につながったが、相場は織り込み済みとなっている。中国の新型肺炎の感染数の減少や中国政府による景気刺激策の期待がたかまり、リスク選好の動きにつながっている。ただ、米長期金利が低位で推移していることから、現在は割安感も割高感もない状況である。そのため、上下どちらに振れても不思議ではない状態となっている。ウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は振れやすい状況となっている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足ではじり高が継続!

2020/02/20/08:16:50

 

★2月13日以降の東京金60分足では、大陽線を伴って急上昇したわけではなく、小陽線を積み重ねるじり高による上昇となっている。そのため、底堅い上昇基調と言える。現在陽線が継続していることで、買い方からの売りが出にくい展開となっているが、上値が重くなると利益確定売りが出て、上値を抑える展開となりやすい。

 

NY金先物市場は1604.80-1615.90ドルのレンジ相場となった。中国では新型肺炎の感染増加ペースが鈍化したとはいえ、世界的な感染拡大懸念は依然として残る。本日はイランで新型肺炎の患者2名の死亡が確認された。逃避資産の金に資金が向かう動きは止まらず、中東の地政学リスクが高まった1月8日以来の高値圏まで上値を伸ばした。また、米長期金利の上げ渋りを意識した買いが入った。

 

価格帯別出来高では、5,600円前後で最も出来高が多いことから、上値が重くなると利益確定売りが出やすい。そのため、高値圏で出来高が膨らむかがポイントとなる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、シグナルと共にゼロラインの上方で上向きを維持していることから、上昇基調が強いことを示している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、過熱感はあるものの明確なトレンドが発生していることで高水準で張り付いて推移している。このような強いトレンドが発生している時は、オシレータの機能が鈍化するので注意が必要となる。

 

東京金の日足では、5日SMA・10日SMA・25日SMAが上向きとなっており強い上昇基調を示している。ボリンジャーバンドの日足でもエクスパンションが発生しており、上昇基調の強さが示されている。NY金はリスク選好の動きとなったことで、売られやすい地合いとなっている。ただ、新型肺炎の感染拡大が続いていることから、底堅い展開が続いている。為替市場では近くて遠い110円台だったが、昨日は継続的にストップを巻き込みながら円安基調が続いた。そのため、111円台前半で推移しており、東京金の下支えとなっている。

 

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