FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 リスク回避の動きでドルの上値が重く!

2020/02/24/03:00:34

 

★欧州市場朝方の取引では、新型肺炎の感染拡大への根強い懸念が重石となり、NYダウ先物と米長期金利が下げ幅を広げる中、円買い戻しが優勢になった。なお、日経先物は100円安に続落して推移した。NYダウ先物が200ドル超安に続落、米長期金利も1.47%台に一段と低下したことに連れ、ドルが下げ幅を広げた後、株安が一服となる中売り買いが交錯した。株価が下げ幅を縮小したが、米長期金利の戻り弱く1.48%付近で推移する中、111.70円付近でもみ合い商状となった。

 

NYダウ先物は2ケタ安水準に下げ幅を縮小し、米長期金利は1.49%付近まで低下幅を縮小したことでドルの買い戻しが優勢になった。NY勢が本格参入し米長期金利が再び1.47%台まで低下するのを眺め再びドルは伸び悩んだ。2月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想より弱い結果となったことで、米長期金利が低下、米国株が下落しドルも失速した。NYダウに買い戻しが入り、米長期金利が低下幅を縮小すると、下値を切り上げる展開となった。しかし、買い戻しも111.80円の手前までだった。その後、ナスダック総合が2%近く下げ幅を拡大する動きを眺めながら再びドル売りが優勢となった。株安を背景に上値を抑えられた。

 

★欧米主要経済指標

・独・2月製造業PMI速報値:47.8(予想:44.8、1月:45.3)
・独・2月サービス業PMI速報値:53.3(予想:53.8、1月:54.2)
・独・2月総合PMI速報値:51.1(予想:50.7、1月:51.2)
・ユーロ圏・2月製造業PMI速報値:49.1(予想:47.4、1月:47.9)
・ユーロ圏・2月サービス業PMI速報値:52.8(予想:52.3、1月:52.5)
・ユーロ圏・2月総合PMI速報値:51.6(予想:51.0、1月:51.3)
・ユーロ圏・1月消費者物価指数改定値:前年比+1.4%(予想:+1.4%、速報値:+1.4%)
・ユーロ圏・1月消費者物価コア指数改定値:前年比+1.1%(予想:+1.1%、速報値:+1.1%)
・英・2月製造業PMI速報値:51.9(予想:49.7、1月:50.0)
・英・2月サービス業PMI速報値:53.3(予想:53.4、1月:53.9)
・英・2月総合PMI速報値:53.3(予想:52.8、1月:53.3)
・英・1月公的部門純借入額(銀行部門除く):-98億ポンド(予想:-114億ポンド、12月:+42億ポンド←+48億ポンド)

 

・米・2月製造業PMI速報値:50.8(予想:51.5、1月:51.9)
・米・2月サービス業PMI速報値:49.4(予想:53.4、1月:53.4)
・米・2月総合PMI速報値:49.6(1月:53.3)
・米・1月中古住宅販売件数:546万戸(予想:544万戸、12月:553万戸←554万戸)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は111.43-112.02円のレンジ相場

・新型肺炎による世界的な景気下振れ懸念が意識

・2月独製造業PMI速報値が強い結果となりユーロ買い

・2月米製造業・サービス部門PMI速報値が弱い結果でドル売り

・米国30年物国債利回りは一時1.8843%と過去最低水準を記録

・VIX指数は15.56から17.08へ上昇

カテゴリー: ホットニュース

東京金の日足ではエクスパンション継続中!

2020/02/21/12:52:59

 

★東京金のボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1σ、±2σ、±3σ)日足では、バンド幅が縮小するスクイーズから急速にバンド幅が拡大するエクスパンションの状態となっている。バンド幅が縮小するようなもみ合い相場が続き、相場の方向性が出たことで、一気に放れる展開となった。今回はプラス3σに沿って上放れる展開が継続している。このような強いトレンドが出ている時は、順張りでついて行くのがリスクが小さい。

しかし、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)を見ると、%D:98.68、Slow%D:97.83とかなり過熱感が出ているので、逆張り的な目線になりやすい。しかし、モメンタム系のオシレータであるストキャスティクスは、明確なトレンドが発生している時は、高水準に張り付き売りシグナルを点灯しながらも上昇基調が継続するダマシが発生しやすいので注意が必要となる。

マイナス3σが外側に広がっているうちは、上昇の勢いが強いことを示している。そのため、反転の兆しとしてはマイナス3σが横ばいから内側に入ってくるタイミングを探る必要がある。さらに、プラス3σが横ばいから内側に入ったところが、明確な反転のタイミングとなる。

カテゴリー: ホットニュース

ドル/円の週足で上値目処を探る!

2020/02/21/10:29:56

 

★ドル/円の中期的トレンドを示す週足では200週SMA(紫線)がレジスタンスとして意識されていたが、今週になって一気に上抜けする展開となった。そのため、円安基調が強まっている。13週SMA(赤線)が200週SMAに向かって上昇してきており、ゴールデンクロスするか注目される。

直近の上値目標値は、19年4月26日週の高値112.40円が目先の上値目処となっている。この高値を上抜けすると、18年10月5日週SMAの高値114.55円が上値目処となる。

この高値を上抜けできると、逆三尊底のネックラインとなることから、さらに大きな円安トレンドが築かれる。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、高値圏から一旦下落基調となったが、再び%DがSlow%Dをわずかに上抜け両線とも上向きとなっていることで、上向きバイアスが強いことを示している。

まとめると、19年12月から200週SMAがレジスタンスとして上値を抑え込んでいたが、一気に上抜けしたことで、ストップロスを巻き込みならが上昇基調が継続している。そのため、投資判断は『買い』または『継続』となる。現在のロウソク足でも、上ヒゲがほぼない状態となっていることから、上向きバイアスが強いことを示している。そのため、上ヒゲロウソク足が出現するまでは上値追いの展開となりやすい。値ごろ感だけでのドル売りは注意が必要となる。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで2月21日の米国株市場を先取り!

2020/02/21/09:38:08

 

★NY株式市場では、三指数が下落する展開となったうえ、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で三指数ともに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。新型コロナウイルスの感染者数が増加し、感染拡大によるアジア経済への影響も懸念された。また、ゴールドマンサックスがコロナウィルスの影響が過小評価されていることを理由に、短期的な株価調整が入る可能性を指摘したことも相場の重石となった。NASDQのPERが13日に大幅上昇した。企業業績の下方修正が入ったことによりPERが上昇したものと思われる。そのため、NASDAQの割安感は払しょくされている。

 

NYダウは下落したものの、25日SMAの29,081ドルがサポートラインとして意識され、持ち直して終了した。一方で、5日SMAの29,324ドルと10日SMAの29,321ドルがレジスタンスとして意識され上値を抑えられる展開となった。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、買われ過ぎ域から%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなってきたことで、下落調整の兆しが出ている。史上最高値圏で推移しているものの、米長期金利が低下基調にあることから、過度な割高感は出ていない。現在は割高感も割安感も出ていないため、材料次第で上下に振れる展開になりやすい。

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.269%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・2月19日:▲3.382%⇒2月20日:予想▲3.454%

 

2月20日のNYダウが下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.269%から▲0.815%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井となった▲3.069%まで▲0.385%に接近した。19年4月25日の天井となった3.048%まで▲0.406%に縮小した。20年1月17日の天井となった▲3.018%まで▲0.436%まで接近した。米長期金利が1.5%台前半で推移していることで、イールドスプレッドが拡大傾向となりやすくNYダウの割高感は払しょくされやすい。。

 

NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。また、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。中国以外の地域でも新型肺炎の感染者数が増加し、感染拡大によるアジア経済への影響も懸念されるなか、投資家のリスク志向低下を意識した売りが出た。半導体関連株などの下げが目立ったが、一方でディフェンシブ銘柄には買いが入り、売り一巡後は急速に下げ幅を縮小した。ゴールドマンサックスがコロナウィルスの影響が過小評価されていることを理由に、短期的な株価調整が入る可能性を指摘したことも相場の重石となった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.644%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

2月19日:▲3.422%⇒2月20日予想▲3.491%

 

S&P500が下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.644%から▲0.153%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.760%に接近した。19年4月25日の天井となった▲2.966%まで▲0.525%に接近した。20年1月17日の天井となった2.990%まで▲0.501%に接近した。

 

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.180%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・2月19日:▲1.921%⇒2月20日予想▲1.993%

 

NASDAQが上昇したうえ、米長期金利もわずかに上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.199%から▲0.280%と平均値より縮小している分割高となっている。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.721%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.451%に接近した。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。中国発の新型コロナウイルスの感染が拡大してきたが、中国政府による景気支援策が好感されている。NASDAQ市場の企業業績下方修正があり、13日のPERが大幅に上昇した。そのため、▲2.0%台だったイールドスプレッドが一気に1.90%台まで縮小する展開となっていることで、割安感は払しょくされている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数が下落する展開となったうえ、米長期金利も低下したことで三指数ともに前日比で拡大した。中国の新型肺炎の感染数が中国以外のアジア地域でも広がっていることが嫌気された。そのため、感染拡大によりアジア地域の経済への影響が懸念されている。米国株式市場では、現在は割安感も割高感もない状況である。そのため、上下どちらに振れても不思議ではない状態となっている。ウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は振れやすい状況となっている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足ではじり高が継続!

2020/02/21/08:33:45

 

★2月14日以降の東京金60分足では、24時間SMAの上方を緩やかに上昇基調が継続している。じり高が継続していることから底堅い展開となっている。26期間先の先行スパン1も上向きとなっていることから、転換線と基準線の中心値が上がっていることを示している。

 

NY金先物市場は1606.60-1626.50ドルのレンジ相場となった。世界的に拡大する新型肺炎の感染に関し、韓国では感染者数が100人を超えるなど懸念はまだ強い状態。中国・湖北省では企業の休業措置を3月10日まで再延長するなど、経済活動への影響も危惧されている。避難資産の金への資金流入は止まらず、約7年ぶりの高値を更新した。また、米国安や米長期金利の低下も意識された。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯が2層化してきている。引けにかけてもみ合う展開となったが、出来高が膨らんでいるので売りを吸収する展開となっている。今後も出来高が膨らむようなら上値追いの展開が継続する。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方でシグナルを下抜けしてきているので、一旦上昇の勢いが鈍化してきた。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、買われ過ぎ過熱感はあるものの、明確なトレンドが発生していることから、高水準でのもみ合い相場となっている。そのため、オシレータとしての機能が鈍化している。

 

東京金の日足では、売り方からの手仕舞い買い戻しを伴いながら上昇基調が継続している。5日SMA、10日SMA、25日SMAが上向きとなっており、短期的な上昇の勢いが強いことを示している。NY金も心理的節目となる1,600ドル台を維持しており、底堅い展開が継続している。為替市場では、リスク回避の円高ではなく、先行きの日本経済減速懸念が勝っていることから円売りが強まっている。そのため、東京金の下支えとなっている。

あらためて新型コロナウイルスの感染拡大による世界景気減速懸念が強まっており、リスク回避の米長期の低下も支えに金買いが継続する可能性が高い。

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ