★豪7-9月期国民総生産(GDP):市場予想下回り豪ドル売り
オーストラリアの7-9月期GDPは前期比+0.6%、前年比+2.8%となり、市場予想の前期比+0.7%、前年比+3.0%を下回る伸び悩みとなった。
発表特後から豪ドルは主要通貨に対して急落した。
★日経平均株価:やや円高傾向強まり下げ幅を若干広げる展開
米国株の下落や米ぜいし改革法案の上下院一本化協議をにらんだ様子見ムードが広がりやすい。6日の米ADP雇用統計、8日の米雇用統計などを見極めようというムードも強まる。さらに日本株市場では、週末にオプション、先物のメジャーSQ算出を控えている。需給面での不安定さなどにより、週末にかけては短期的な上下動も警戒される。ただ、日本株には、日銀の株ETFの買入れ思惑や根強い押し目買い需要が想定されるだけに大きな下落にはつながりにくい。日経平均株価は、前日比97円安の2万2525円で寄り付いた。112円台半ば割れの円高を嫌気した売りから、若干下げ幅を広げる展開となっている。
★東京外国為替市場:ドル/円は112円台半ば前後でこう着
ドル/円は、112円台半ば前後でこう着相場となっているが、米長期金利の低下もあり、113円台の上値の重さが意識されている。ただ、依然として実需勢は112円前後でのドル買いと113円前後でのドル売りが散見されいることから、レンジ相場を抜けきれない。また、昨日米10月貿易赤字が487億ドルへ増大したことで、再度ドル高けん制の動きに走る可能性があることや、北朝鮮情勢も含めてドルの上値も重い。ユーロ/ドルは、特段の買い材料はないに等しいが、一時1.18ドル割れを試す展開であり、上値の重さが意識されている。しかし、地政学的リスク、ロシアゲート疑惑、そして米暫定予算と債務上限引き上げ期限などのドル安要因もあり、ユーロの下値も限定的となっている。
本邦輸出勢は年内の期日決済以外は113円台で売り方向だが、臨機応変に対応スタンス。米系短期筋のドル売りは112.85円から継続的に観測されている。また、本邦実需勢は112.20円からドル買いが継続的に観測されている。米系短期筋は112円台前半からドル買いスタンス。
★北朝鮮は再び挑発行動の準備:米韓軍事演習終了後か
北朝鮮が新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)『北極星3』のプロトタイプ(試作機)数基の開発をすでに完了した。と同国の軍需工業部門に近い関係者が明らかにしたと報じている。関係者は『開発が完了したプロトタイプは5基と聞いている』と話しており、発射実験が近く行われる見通し。一方で、ロシア通信は、同国のモルグロフ外務次官が、『米政府も北朝鮮政府も本当の戦争は望んでいないが、そのようなシナリオは存在する』『ロシアと北朝鮮の連絡チャネルは開いており、ロシア政府は北朝鮮政府への影響を行使する用意がある』との考えを示したと報じている。
★米景気の先行不透明感から米長期金利上昇せず
昨日発表された米11月ISM非製造行景況指数(総合)は57.4となり、市場予想の59.0を下回り8月来の低水準となった。そして、10月の60.1から低下した。また、先にマークイットが発表した11月サービス業PMI改定値は54.5と、上昇修正予想に反して、速報値54.7から下方修正された。
市場では、来年もFOMCの緩やかな利上げが継続されると見込まれるものの、先行きの景気減速不透明感も強いことから米長期金利が上昇しにくい展開となっている。そのため、利上げによる影響を受けやすい2年債の金利が上昇しやすい一方で、10年債の金利は足踏みとなり、金利差が縮小するフラット化している。
★欧州市場朝方の取引では、ポンドなど欧州通貨に対してドル高が進んだ影響からじわりとドル買いが強まり一時112.69円まで上げた。欧州株はまちまちの動きとなり、欧州勢参入後は、米長期金利が伸び悩む中、ドルが小幅軟化した。欧州株やNYダウ先物た高安まちまちとなる中、米長期金利は2.37%台までやや低下したが、ドル売りはやや後退した。NYダウ先物の上昇や米長期金利の上昇などを手掛かりに円売り・ドル買いが強まった。ユーロ/ドルにややまとまったユーロ売りが入り、ドル買いが圧力が高まり112.80円台まで上げたが、低調な米ISM非製造業指数を受けてやや伸び悩む場面もあったが底堅かった。日経先物が50円高を支えにユーロやオセアニア通貨に対してドル買いが進むと再び112.80円台を回復した。NY時間午後に入り新規材料に乏しく次第に値動きが細った。
米国の税制改革法案が年内に成立するとの期待にドル買い・円売りが強まった。しかし、米10月貿易赤字が予想以上に拡大したほか、11月ISM非製造業景況指数も予想以上に低下したことに失望し、ドルは伸び悩んだ。
★ドル/円のボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1、±2、±3)はエクスパンションからバンド幅が徐々に縮小傾向となっている。バンド幅の伸縮を示現するボリンジャー%B(パラメータ:21、3、5)は、ボリンジャー%Bがシグナルを下抜け下向きとなっていることで、バンド幅が縮小していることを示している。
現在21日移動平均線(紫線)を上抜けし始めているが、昨日も雲の上限が上値抵抗ラインとなり押し戻される展開となった。
ドル/円は、雲の下限と上限のレンジ相場となっており、バンド幅も縮小していることから、下向きにエクスパンションした勢いは鈍化している。そのため、戻り基調となっているが、くもの上限が抵抗ラインとなっており、21日線近辺でのもみ合い相場となる可能性が高い。
また、米国では取引材料が多いことから、リスク選好・リスク回避が交錯しつつ、水星逆行期に入っていることからボラティリティが高まることで、雲の中を上下に動く可能性もある。
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