FITS エコノミックレポート

★ドル/円日足でのレジスタンスとなっているのは、3月13日高値107.29円、2月27日高値107.67円、2月21日高値107.90円が意識されている。また、75日単純移動平均線（赤線）107.80円もレジスタンスとして意識されやすい。

ただ、これらのレジスタンスを上抜けすると、節目となる高値では2月2日高値110.48円となる。

しかし、3月日銀短観では大企業為替想定レートが通年109.70円となっていることから、この近辺でも上値の重石となりやすい。業態別では自動車が通年で110.12円としている。

★日経225の日足では、昨日75日線（緑線）22,218円が上値抵抗ラインとして意識され、引けにかけて下抜けした。本日も昨日安値22,177円に対して、微妙に窓を空けて寄り付き高値も22,150円までと窓が空いたままとなっている。

本日は下落調整となっているが、サポートラインとしてダブルボトム21,971円、5日線（赤線）22,023円、10日線（黄線）21,872円、25日線（青線）21,536円、200日線（紫線）21,456円が意識される。

ストキャスティクス･スロー（マラメータ：14、3、3、20、80）は、％Kが％Dを下抜け下向きとなってきている。ただ、ストキャスティクスは、トレンド発生時に押し目買いのチャンスとなる下落調整のダマシを発生するので、注意が必要となる。

本日はNYダウが下落したことにつれて日経225もつれ安となっているが、サポートラインとして何日線で下げ止まるかが注目点となる。短中期の移動平均線が上向きを維持していることで、上昇トレンドは継続していることになり、短期的な下落調整となる可能性も高い。

★欧州市場朝方の取引では、ドルは主要通貨に対してもみ合い商状を継続した。なお、欧州株はまちまち、日経先物は20円安だった。ドルは全般小動きとなったが、米長期金利上昇に支援されて、主要通貨に対して底堅さを維持した。欧州市場序盤に下押す場面が見られたが、米長期金利が上昇したことで下値を切り上げた。日米首脳会談をひとまず無難に通過したとの見方からドルの買い戻しが優勢となった。米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数は予想を上回った一方、前週分の米新規失業保険申請件数予想より弱い内容となったため相場の反応は限られた。 米3月景気先行指標総合指数が予想通りの結果となったこともあり、1078.35円前後で動意を欠いた動きとなった。米長期金利の上昇を支えに107.47円まで上げたが、NYダウの130ドル超安やクロス円の下落からドルは失速した。カーニー英中銀（ＢＯＥ）総裁がＢＢＣとのインタビューで『今後数年での利上げに備えている』『政策金利は今年、上昇し得る』などと発言すると、市場では「利上げに消極的」と受け止められポンド売りが活発化すると、ドルの買い戻しが強まった。 その後、『ローゼンスタイン米司法副長官はトランプ米大統領にロシア捜査対象ではないと伝えた』と報じられると、ダウ平均が20ドル超安まで反発。つれる形で107.50円まで持ち直したあとは失速した。

107.25-45円近辺でのレンジ相場の様相となった。日米首脳会談など重要イベントが終了したことから、次の材料待ちとなっている。本日は『ゴトー日』となることから、仲値近辺まではドルが底堅く推移する可能性が高い。そのため、仲値以降の動きが重要となる。NYダウが軟調地合いで終了したことから、日経平均株価もつれ安するとリスク回避からドルの上値を抑える。