FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2019/11/21/07:49:01

米国株式市場は下落:米中の通商合意の遅延報道を嫌気

NYダウは112.93ドル安の27821.09、ナスダックは43.92ポイント安の8526.73で取引は終了した。米中貿易協議の第1段階の合意についてホワイトハウスに近い関係者が『来年にずれ込む可能性がある』との考えを示したと伝わると、投資家心理が悪化した。アップルや3M、キャタピラーなど中国売上高比率が高い銘柄を中心に売りが広がり、下げ幅は一時250ドルを超えた。ただ、ホワイトハウス副報道官が『米中交渉は継続しており、第1段階の合意文書について進展が見られる』との見解を示すと、急速に下げ幅を縮めた。 VIX指数は12.86から12.78へ低下した。なお、FOMC議事録では、多くの連銀高官が米経済の下振れリスクが高いとの認識を示し、利下げに踏み切ったものの、今後は金利を維持する方針で一致したことが示された。

 

NY外国為替市場:香港を巡る米中間の緊張の高まりで神経質な展開

ドル/円は、香港を巡る米中間の緊張の高まりが両国の貿易協議の妨げになるとの懸念が強まり、欧州市場では一時108.35円まで売られる場面があった。ただ、下値では本邦実需勢などの押し目買い意欲が旺盛で、NY市場では買い戻しが先行した。米国株が下げ渋ったほか、日経先物が持ち直したことなどが相場の支援材料となり、一時108.74円と日通し高値を付けた。もっとも、『米中の第1段階の通商合意は来年にずれ込む可能性』との観測報道が伝わると、米国株の急落とともに一時108.41円付近まで急失速した。その後、ホワイトハウス副報道官が『米中交渉は継続しており、第1段階の合意文書について進展が見られる』との見解を示すと108.65円付近まで買い戻されるなど、米中協議を巡るヘッドラインに一喜一憂する展開だった。なお、米上院は19日、『香港人権・民主主義法案』を全会一致で可決。これに対し、中国外務省は『強烈な非難と断固とした反対』を表明した。今後はトランプ大統領が同法案に署名し、成立するかどうかが焦点となる。

ユーロ/ドルは、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会がイタリアとフランスの予算に懸念したことが嫌気されてユーロ売りが先行した。同委員会が『スペインやポルトガル、ベルギー、スロバニア、スロバキア、フィンランドも規律違反のリスクがある』と指摘したことも相場の重石となり、一時1.1053ドルと日通し安値を更新した。ただ、そのあとは米長期金利の低下に伴う買いが入り一時1.1081ドルとアジア時間に付けた日通し高値に面合わせした。 

 

NY原油先物市場は反発:米原油在庫統計やロシアの強調減産協力姿勢

NY原油先物市場は55.64-57.25ドルのレンジ相場となった。米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計で原油在庫は137.9万バレルの積み増しと、市場予想ほど在庫増にならなかったことが好感され、原油は買い戻しが優勢となり、昨日の下げ幅を取り戻した。また、為替相場でドルが対ユーロで下落し、ドル建ての原油に割安感が生じたことも、原油の買い戻しを後押しした。また、ロシアのプーチン大統領が『OPECと目標を共有している』と述べ、協調減産に協力する姿勢を示したことも好感された。

 

NY金先物市場は反落:売買材料が交錯しもみ合う展開

NY金先物市場は1466.10ドルまで下落した後、1475.50ドルなで上昇する展開となった。米議会で『香港人権・民主主義法案』が可決されたことを受けて米中関係の悪化への懸念が高まりで金買いが入る一方で、NY通常取引終了後に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(10月29-30日開催分)への警戒感から売りも入り売買が交錯した。ただ、米中の『第1段階合意』の署名への期待感と警戒感が交錯する中、金の買いは続かずもみ合う展開となった。

 

米国債券市場は続伸:米中貿易協議の先行き懸念から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)1.74%で終了した。米中貿易協議の『第1段階』の合意を巡って投資家の懸念が強まると、安全資産とされる米国債に買いが集まった。

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2019/11/20/07:39:11

米国株式市場はまちまち:低調な決算を受け利益確定売り優勢

NYダウは102.20ドル安の27934.02、ナスダックは20.72ポイント高の8570.66で取引を終了した。連日で史上最高値を更新していただけに利益確定目的の売りが優勢となった。低調な決算を発表した米ホームセンター最大手ホーム・デポが5%超下落し、1銘柄でダウ平均を81ドルほど押し下げた。ナスダック総合指数は堅調推移となったが、米中通商協議の進展に懐疑的な見方もあり、上値の重い展開となった。VIX指数は12.46から12.86へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株安と米長期金利低下でドル売り

ドル/円は、欧州市場では一時108.84円の本日高値まで買われる場面があったが、NY市場ではさえない展開になった。米ホームセンター最大手ホーム・デポの決算が低調だったことを受けて、NYダウが一時140ドル超下落し日経平均先物も下げに転じたため円買い・ドル売りが優勢となった。米長期金利が1.77%台まで低下したことも相場の重しとなり、一時108.45円と日通し安値を付けた。米メディアの『米政府は2018年に課された2500億ドルの関税の一部撤廃を検討』とのヘッドラインを受けて一時108.70円近辺まで買い戻される場面もあったが、反応は一時的だった。トランプ米大統領が『中国と合意なければ関税をさらに引き上げる』と述べたことも嫌気されて、108.40円台まで押し戻された。 

ユーロ/ドルは、特に新規のユーロ買い材料は伝わっていないものの、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入り一時1.1084ドルと日通し高値を付けた。なお、今日の安値はアジア時間に付けた1.1063ドルで値幅は0.0021ドル程度だった。

 

NY原油先物市場は続落:原油の需給悪化懸念に売り優勢

NY原油先物市場は56.24ドル‐5.05ドルのレンジ相場となった。米中通商協議の不透明感が上値を圧迫する中、原油の供給過剰懸念も、原油の売りを誘った。明日に米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計を控えているが、原油在庫は4週連続の在庫増が見込まれている。また、ロシアがOPECプラスの協調減産の拡大に反対するとの見方も売り材料となった。

 

NY金先物市場は続伸:米国株安とドル安で買い優勢

NY金先物市場は1466.10-1475.60ドルのレンジ相場となった。中国政府の追加景気支援策への期待による中国、香港の株高が好感され、欧米でも株高になっていたことで売りが先行した。しかし、その後、米中貿易協議の先行き不透明感を嫌気したとみられる米国株安への転換やドルが対ユーロなどで下落したことを受けて、安全志向の買いが優勢になり、徐々に切り返す展開になった。

 

米国債券市場は上昇:米中通商協議の先行き不透明感による買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.78%で終了した。米中貿易協議の『第1段階』合意を巡り、進展が見えないことに対する不安から安全資産とされる米国債に買いが集まった。

 

 

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2019/11/19/08:00:45

米国株式市場は上昇:米中貿易協議進展期待の後退も底堅い展開

NYダウは31.33ドル高の28036.22、ナスダックは9.11ポイント高の8549.94で取引を終了した。CNBCが米中貿易協議について『中国側の雰囲気は悲観的だ』と報じたことを受けて売りが先行したものの、ユナイテッドヘルスやウォルトディズニーなど個別銘柄へ買いが集まり相場を下支えした。午後にかけて上昇に転じたものの、上値は限られた。 主要3指数ともに史上最高値を更新した。VIX指数は12.05から12.46へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米中貿易協議進展後退でドル売り

ドル/円は、欧州市場では米中貿易協議の進展期待から投資家のリスク選好姿勢が強まり、一時109.07円と日通し高値を付けたものの、NY市場ではさえない展開になった。CNBC記者が中国政府筋の話として『米中貿易協議巡り中国側のムードは悲観的だ』とツイートすると、日米株価指数の失速とともにリスク回避的な円買い・ドル売りが優勢となった。米長期金利が一時1.79%台まで低下したことも相場の重しとなり108.51円まで急ピッチで値を下げた。なお、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長はこの日、トランプ米大統領、ムニューシン米財務長官とホワイトハウスで会談した。トランプ氏はツイッターに『金利政策、マイナス金利、低インフレ、ドル高とその製造業への影響、中国や欧州連合(EU)との貿易について話し合った』と投稿し、会談内容を明らかにした。一方、FRBは『パウエル議長は金融政策の見通しについては言及せず、政策の道筋はデータ次第である点を強調した』と発表した。

ユーロ/ドルは、CNBC記者のツイートをきっかけに米中貿易協議の進展期待が後退し、米長期金利の低下とともにユーロ買い・ドル売りが優勢に。トランプ米大統領が「パウエルFRB議長とマイナス金利やドルについて協議した」と明らかにしたこともドル売りを誘った面があり、一時1.1090ドルと日通し高値を付けた。

 

NY原油先物市場は反落:米中協議めぐり需要後退の思惑から売り

NY原油先物市場は57.44ドル-56.55ドルのレンジ相場となった。16日に米中の閣僚級による電話協議が行われたが、第1段階合意の署名をめぐる不透明感は払しょくできず、CNBCが中国政府筋の話として『米中貿易協議の成果文書の取りまとめを巡り中国側のムードは悲観的』と報じたことも米中協議への懸念を強め、投資家のリスクオフ姿勢が原油の重石となった。また、来月のOPECプラス会合を控え、協調減産の延長はするが追加減産はないとの見方があり、買い進めづらいムードとなった。

 

NY金先物市場は反発:米中通商協議進展後退で買い優勢

NY金先物市場は1459.60-1474.40ドルのレンジ相場となった。米中通商協議への懸念が再燃し、逃避資産の金が買われた。また、為替相場でドルが対ユーロなどで下落し、ドル建ての金に割安感が生じたことも、金の買いを後押しした。また、トランプ米大統領の『FRB議長とマイナス金利やドルについて協議』との発言を受けて、先高思惑も買いにつながった可能性がある。

 

米国債券市場は反発:CNBC報道をきっかけに買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.81%で終了した。CNBC記者のツイートをきっかけに米中貿易協議の進展期待が後退すると、相対的に安全資産とされる米国債が買われた。

 

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2019/11/18/06:27:02

米国株式市場は上昇:米中貿易協議の進展期待で買い優勢

NYダウは222.93ドル高の28004.89、ナスダックは61.81ポイント高の8540.83で取引を終了した。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長とロス米商務長官の発言を受けて、米中貿易協議の進展期待が強まると、キャタピラーなど中国関連株を中心に買いが優勢となった。10月小売売上高が予想を上振れたことも好感され、終日堅調推移となった。主要3指数とも史上最高値を更新した。VIX指数は13.05から12.05へ低下した。

 

NY外国為替市場:米中貿易協議の進展期待からドル買い優勢

ドル/円は、アジア時間にはクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が『中国との貿易協議は合意に近づいている』と述べたほか、欧州時間にはロス米商務長官が『米中はほぼ確実に合意するだろう』との見解を示したと伝わった。米中貿易協議の進展期待を背景に米国株相場が上昇すると円売り・ドル買いが優勢となり、一時108.86円と前日の高値に面合わせした。なお、この日発表の米経済指標は低調な数字が相次いだが、目立った反応は見られなかった。10月米小売売上高は予想を上回ったものの、自動車を除く数値は予想を下回った。11月米ニューヨーク連銀製造業景気指数や10月米輸入物価指数、10月米鉱工業生産指数、9月米企業在庫なども予想より弱い内容となった。 

ユーロ/ドルは、欧州市場では一時1.1015ドルまで売られる場面もあったが、売りが一巡すると買い戻しが優勢になった。ユーロ/円の上昇につれたユーロ買い・ドル売りが入ったほか、全般にリスク・オンの流れが続いたこともあって一時本日高値となる1.1057ドルまで値を上げた。

 

NY原油先物市場は反発:米中通商協議の進展期待で買い優勢

NY原油先物市場は56.43ドル-57.97ドルのレンジ相場となった。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長とロス米商務長官が米中協議の進展について楽観的な発言をしたことが、原油先物の支えになった。また、米国株式市場が徐々にではあるが、上げ幅を拡大したこともあり、原油先物も引けにかけて堅調に推移した。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比10基減少の674基と大幅減少したため、供給過剰への警戒感が後退したことも材料視された。

 

NY金先物市場は反落:リスク選好の動きから売り優勢

NY金先物市場は1462.80-1472.10ドルのレンジ相場となった。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長、ロス米商務長官と米政権主要メンバーが相次いで、米中通商協議の進展に楽観的な発言をしたことで、米ドルや米国株式市場さらに米国金利が上昇しリスクオンになり金先物価格は弱含んだ。

 

米国債券市場は反落:リスク選好の動きから売り優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.83%で終了した。米中貿易協議の進展期待を背景に安全資産とされる米国債に売りが出た。

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2019/11/15/07:50:12

米国株式市場は下落:米中貿易協議を巡る不透明感を嫌気

NYダウは1.63ドル安の27781.96、ナスダックは3.08ポイント安の8479.02で取引を終了した。シスコ・システムズ(CSCO)の決算が嫌気されたほか、米中貿易協議を巡る不透明感が意識される中、高値警戒感から売りが優勢となり一時100ドル超下げた。ただ、下値では押し目買い意欲が旺盛で指数はプラス圏を回復する場面もあった。市場関係者からは『マーケットは米中貿易協議に関する具体的な情報を待ちつつ、神経質になっている』との声が聞かれた。 VIX指数は13.00から13.05へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の動き強まり円買い・ドル売り優勢

ドル/円は、米中貿易協議の進展を巡る不透明感や香港情勢の緊迫化が懸念されて米国株相場が下落して始まると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが先行した。108.50円割れに観測されていたストップロスを巻き込んで一時108.26円まで値を下げた。その後108.40円付近まで下げ渋る場面もあったが、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が『米中は第1段階の合意取りまとめで難航している』と報じると一時108.24円と4日以来の安値を付けた。中国商務省報道官はこの日、追加関税の撤廃について『合意の重要な条件であり、両国で議論を詰めているところだ』と説明したほか、前日には『中国による米農産品の輸入拡大で協議が難航している』と報じられており、米中協議の不透明感が意識されていた。なお、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は米下院予算委員会で『米経済は持続的な拡大の可能性が高い』と述べ、米経済の先行きに自信を示した一方、『米債務は経済より速く拡大しており持続不可能』と指摘した。企業債務についても『歴史的な水準に積み上がっている』と警戒感を示し、金融システムを注視すると強調した。 

ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.0989ドルと10月10日以来の安値を付けたものの、NY市場では米長期金利の低下に伴う買い戻しが優勢となった。前日の高値1.1020ドルを上抜けて一時1.1028ドルまで値を上げた。 

 

NY原油先物市場は反落:原油とガソリンの在庫増を嫌気

NY原油先物市場は56.63-57.79ドルのレンジ相場となった。昨日のOPECのバーキンド事務局の発言(米シェールガスの伸びの鈍化予想や、世界の原油需要見通しを上方修正する可能性)以来堅調に推移していた原油先物価格だったが、米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計が発表されると、原油在庫が予想以上に増加したほか、ガソリン在庫が予想に反して増加したため一転下落した。また、中国の10月鉱工業生産が市場予想を下回ったことなどを意識した売りが観測された。さらに、米中通商協議の今後の見通しは不透明であることも原油先物の上昇を抑える一因となった。

 

NY金先物市場は続伸:米中通商協議の進展期待後退で買い優勢

NY金先物市場は1461.70-1475.50ドルのレンジ相場となった。米中通商協議で知的財産や農産物の購入、関税についての最終合意に達することは容易ではないとの見方が広がっていることや、中国経済の成長鈍化に対する警戒感が再浮上した。また、欧州株式市場が軒並み軟調に引けたことで、市場はリスクオフになり避難通貨として金先物価格は堅調に推移した。その後、米10年債利回りが低下し、ドルが弱含んだことで金先物価格は上げ幅を更に拡大した。

 

米国債券市場は続伸:リスク回避の動きから安全資産買いが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)1.82%で終了した。米中貿易協議を巡る不透明感が意識されて、安全資産としての米国債に買いが入った。

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