★東京金日足では、5日SMA(赤線)、10日SMA(黄線)、25日SMA(青線)、260日SMA(茶線)を一気に下抜けた。しかし、ダブルトップネックラインとなる12月20日安値4475円がサポートとして意識されている。
この4475円前後では、11月初旬にレジスタンスとして意識されその後下落した。一方、12月初旬ではサポートとして意識され下げ止まる展開となるなど、4475円前後が東京金では抵抗帯として意識されるレベルとなっている。
また、25日SMAや260日SMAまで回復するとサポートとして意識されたこととなり、再び回復基調となる可能性も残る。
ネックラインを下抜けると、200日SMA(紫線)4454円や75日SMA(緑線)4421円までの下落が予想され、サポートとしても意識されやすい。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、下落基調から一旦回復基調となっていたが再び%Kが下向きとなり%Dとデッドクロスするかが注目される。
NY金は上昇基調となっているものの、ドル/円が107円台の円高推移していることから、東京金の重石となっている。ただ、ドル/円が落ち着いてくると、NY金が上昇しているだけに東京金の戻りも早まるので注意が必要となる。
★1月3日(木)の米国3市場は、NYダウ:660.02ドル安の22,686.22ドル、S&P500:62.14ポイント安の2,4447.89ポイント、NASDAQ:202.43ポイント安の6,463.50と、3株価指数とも大幅下落となった。一方、米長期金利は前日比低下し2.554%と2.60%台を割り込んだ。『2日付けPERと株価から逆算』して3日付け予想PER計算すると、NYダウ:14.67倍、S&P500:15.47倍、NASDAQ:21.08倍と3株価指数ともに下落した。このPERを基に3日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲4.263%、S&P500:▲3.910%、NASDAQ:▲2.190%と、三指数ともイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となった。リスク回避の動きが強まり、米長期金利が大きく低下したことで三指数ともイールドスプレッドが拡大した。
NYダウの年初来底値時のイールドスプレッドを参考にする。4月2日に付けた年初来安値時のNYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.145%、NASDAQ:▲1.640%や、2月9日の反転時となったNYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.313%だった。
3日(木)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.999%⇒▲4.263%となり、大幅に拡大した。米アップルによる業績見通しの下方修正を受けて、中国を中心とした世界的な景気減速への懸念が強まり売りが膨らんだ。12月米ISM製造業景気指数が予想を大幅に下回ったことも投資家心理を冷やし、下げ幅は一時700ドルを超えた。アップル株はアナリストによる投資判断や目標株価の引き下げも相次ぎ、10%近く急落した。中国向け売上比率が高いキャタピラーやボーイングも大幅に売られた。VIX指数は 23.22から25.45へ上昇した。4月2日や2月9日の安値圏でのイールドスプレッドと比較するとかなり拡大してきており割安感が出てきている。
S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.681%⇒▲3.910%となり、連日4月2日及び2月9日のイールドスプレッドを上回っていることから、S&P500もかなり割安感が出てきている。
NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.976%⇒▲2.190%となり、連日2月9日と4月2日のイールドスプレッドを上回っていることから、NASDAQもかなり割安感出ている。米3指数の中ではNASDQ指数が一番イールドスプレッドが拡大した。米アップルによる業績見通しの下方修正を受けてハイテク関連株が大きく売られた。
年末年始に公表された中国の製造業関連指標が節目となる50を下回るなど、世界的な景気減速感が出始めていたところに、アップルの業績下方修正がトリガーとなり世界的な株価の混乱となった。3株価指数ともNY市場では大幅下落していたことから、リスク回避の米債券買い(金利は低下)したことで、株価に割安感が再燃している。ただ、世界景気が再び浮上するような要因も出ていないことや、米国ハイテク企業への影響も不透明感が強いことで、しばらくの間は不安定な動きとなりやすい。そのため、割安感だけでは持ち直す要因となりにくい。
2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.577%、S&P500:3.774%、ナスダック:2.207%に徐々に近づいており、一旦は下げ止まりの節目となりやすい。
※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
★欧州市場朝方の取引では、円売り戻しが優勢となり107.50円台半ばで推移した。なお、欧州株は全面安で取引を開始した。欧州勢参入後はリスク回避によるドル高・円高を巻き戻す動きが進展した。NYダウ先物が300ドル超安と大幅安で推移するも、ドル買い戻しの流れが持続した。日本時間朝方に生じた『フラッシュクラッシュの起点となった108.00円水準を回復出来るかが注目された。欧州中盤の取引では円売り戻しの流れも一巡した。独DAXや仏CAC40が1%を超えて下がっていることもあり、上値の重い展開となった。
米12月ADP雇用統計が+27.1万人と市場予想の+18万人を上回って米雇用改善期待にドルは堅調に推移した。ただ、米12月ISM製造業景気指数が市場予想を下回ったことが相場の重石となり、一時107.12円付近まで下落した。一時677ドル下落となったNYダウが、300ドル安程度まで下落幅を縮小するなど米株が下げ渋り、リスク回避の円買いが後退した。円高の修正一巡感が漂い始め、再びNYダウが600ドル安付近は軟化したことでドル売りの動きが再燃した。
★欧米主要経済指標
・ユーロ圏・11月マネーサプライM3:前年比+3.7%(予想:+3.8%、10月:+3.9%)
・英・12月建設業PMI:52.8(予想:52.9、11月:53.4)
・米・12月ADP雇用統計:前月比+27.1万人(予想:+18.0万人、11月:+15.7万人←+17.9万人)
・米・先週分新規失業保険申請件数:23.1万件(予想:22.0万件、前回:22.1万件←21.6万件)
・米・失業保険継続受給者数:174万人(予想:169万人、前回:170.8万人←170.1万人)
・米・12月ISM製造業景況指数:54.1(予想:57.5、11月:59.3)
★欧米市場のポイント
・107.12-108.29円のレンジ相場
・米アップルの業績予想下方修正
・世界経済の減速懸念を受け株価軟調
・米12月ADP雇用統計は予想上回る
・米12月ISM製造業景気指数は予想下回る
・NYダウは660ドル安
・VIX指数は23.22から25.45へ上昇
★NYダウ日足で年初来高値18年10月3日の26,951.81ドルからどれだけ下落しているかを見てみる。
12月26日に年初来高値から20%近くまで下落したものの、心理的節目となり急速に回復基調となった。1月2日終了時点では、年初来13%下落がレジスタンスとして意識されている。
★ドル/円の週足では、3日早朝に市場が薄い中ロスカットを巻き込み失速する場面となった。しかし、昨年3月30日週安値104.59円が意識され寸止めとなる104.70円近辺で下げ止まった。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)をよく見ると%Kが7月13日週の86.81をピークとして上値を切り下げる展開となっている一方で、価格は上昇するダイバージェンスとなっていた。%Kと%Dがかい離幅を広げながら両線とも下向きとなっていることから、下ヒゲロウソク足となっているものの下押し圧力が強いことを示している。
52週線(緑線)がサポートとして意識されていたものの、下抜けしたことで下げが加速した。
一旦107円台半ば前後まで回復しているものの、値動きが不安定になっていることから、再び値動きが荒くなる可能性が高いので注意が必要となる。3月30日を下抜けるようなら、次の節目は100円前後が意識される。
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