★東京白金の週足では、200週SMA(紫線)がレジスタンスとして意識され、上値の重い展開が続いている。一方で、13週SMA(赤線)がサポートとなりつつ下値も切り上げる展開となっている。そのため、徐々に上値を切り下げ・下値を切り上げる三角持合いの様相となっている。
9月6日週の高値3,410円を起点として、11月8日週3,322円を結ぶトレンドライン(R1)では、200週SMAや直近の高値近辺に接近すると買い方からの利食い売りと売り方からの空売りが入り上値を切り下げる展開となっている。一方で、価格が下落して13週SMAや直近の安値近辺に接近すると売り方からの利食い買い戻しと買い方の参入から下げ止まる展開となり徐々に三角持合いになっている。三角持ち合い後は元のトレンドに戻るものの、持ち合い放れでは手仕舞い売買とトレンドに乗り遅れまいとする参加者により出来高を伴って値動きが加速する可能性があるので注意が必要となる。
ストキャスティクス・スルー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜けて下落基調となっていたが、再び%DがSlow%Dを上抜ける戻り基調となっている。ただ、ロウソク足は上ヒゲ陰線となっており、200週SMAを下抜けしていることから、再び%Dが下向きになる可能性がある。
まとめると、東京白金は三角持合いの様相を強めており、上値では200週SMAがレジスタンスになり、下値では13週SMAがサポートラインとして意識される動きとなっている。三角持合いも12月下旬に交差するので、それまでには上下どちらかに放れる可能性が高まる。今までは、ストキャスティクスがリズム良く上下に動いていたが、ダマシ的な動きとなっているので注意する必要がありそうだ。上値では9月6日高値3,410円が一旦の目処となるが、上抜けすると8月23日を起点とするN計算値の3,564円、V計算値の3,808円、E計算値の3,962円が均衡点となる。一方下値では、26週SMA(青線)3,018円や52週SMA(緑線)2,996円が一旦の下値目処となり、両線を下抜けするようなら、過去の底値近辺となる2,770円近辺までの下落が予想される。
★ポンド/円のボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1σ、±2σ、±3σ)の日足では、急速にバンド幅が縮小するスクイーズになってきた。英国のEU離脱の期日が延長され、12月12日の英国下院議会の総選挙実施により、売買材料が一旦なくなったことで動きが急速に縮小する展開となっている。
ただ、もみ合いが長く続くと上下に放れた際は必要以上に大きく動きやすい。
縮小すればするほど、バンド幅が拡大するエクスパンションした際のパワーが拡大する。
上下どちらに放れるかが分かれば苦労しないのだが、ボリンジャーバンドだけでは予想しにくい。参考となるストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%DとSlow%Dが買われ過ぎ域から、徐々に下値を切り下げ%DがSlow%Dを下抜け緩やかに下向きとなってきていることから、下押しバイアスが強いことを示している。一方で、一目均衡表の雲では雲の上方に位置していることから、上昇基調は継続していることを示しており、26期間先の先行スパンでも先行スパン1が先行スパン2の上に位置しているこからも上昇基調は継続している。
まとめると、上下どちらに放れるかはストキャスティクスの動きから、下放れの可能性の方が高そうだ。しかし、放れた際は雲の上下限がサポートラインとなりやすく、下げ止まる可能性がある。
ポンドはもともと上下に大きく振れやすい通貨なので、スクイーズしていることから売買は十分に気をつける必要がある。
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★NY株式市場では、NYダウとS&P500史上最高値を更新するなど非常に強い相場となった。また、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは3指数とも前日比で大幅に縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)する結果となった。三指数とも割高なほどは買われているわけではないものの、過去のイールドスプレッドと比較して目に見えて割安感が薄れてきている。中国側から『米中両国が協議の進み具合に合わせ、追加関税を段階的に撤廃することに同意した』と伝わったことを受けて、米中が合意に向け歩み寄っているとの観測が高まり買いが広がった。NYダウは一時280ドル超上昇した。ただ、米中協議の『第1段階』合意のために関税を段階的に撤廃することについて『米政権内には強い反対論があり、まだ決定していない』と伝わると、引けにかけて伸び悩んだ。
NYダウは、窓を空けての上昇となった。5日SMAの27,493ドルや10日SMAの27,282ドルが上向きとなっており、短期的な上昇基調は継続している。ただ、ロウソク足が上ヒゲ小陽線となっており、相場に迷いが出始めている可能性がある。そのため、今晩窓を空けて下落すると下落基調の切っ掛けとなりやすい。その中、米長期金利が再び上昇してきた。そのため、今後も長期金利が上昇するようなら米国株の割高感が意識されるようになる。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。割高になると米国株を売って、安全資産である債券などに資金がシフトされやすくなり、米国株の下落調整しやすい地合いとなる。
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.335%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、
19/8/5-▲4.102%
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・11月6日:▲3.515%⇒11月7日予想▲3.395%
11月7日はNYダウは大幅上昇したうえ、長期金利も大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で大幅縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.317%から▲0.922%と平均値よりかい離が縮小している。18年12月3日の天井▲3.069%まで▲0.326%に接近してきた。19年4月25日の天井3.048%まで▲0.347%に接近してきた。割安からのかい離から割高とのかい離表示に転換した。
NYダウが大幅上昇したことで株式益利回りは低下した。また、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小し3.4%台割れとなった。そのため、米国債券に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債券を買う方が良いことになる。中国側から『米中両国が協議の進み具合に合わせ、追加関税を段階的に撤廃することに同意した』と伝わったことを受けて、米中が合意に向け歩み寄っているとの観測が高まり買いが広がった。NYダウは一時280ドル超上昇した。ただ、米中協議の『第1段階』合意のために関税を段階的に撤廃することについて『米政権内には強い反対論があり、まだ決定していない』と伝わると、引けにかけて伸び悩んだ。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.651%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、
19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%
・11月6日:▲3.436%⇒11月7日予想▲3.336%
S&P500が上昇したうえ、米長期金利も大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.651%から▲0.315%と平均値より縮小している。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.605%に接近した。19年4月25日の天井となった2.966%まで▲0.370%に接近した。イールドスプレッドが徐々に縮小してきており、割高感に近づいている。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.183%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、
19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%
・11月6日:▲1.928%⇒11月7日予想▲1.831%
NASDAQが上昇したうえ、米長期金利も大幅上昇したことでイールドスプレッドが前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.183%から▲0.352%と平均値より縮小した。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.633%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.363%に接近した。
NASDAQが上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小した。割高にはなっていないが、イールドスプレッドが1.80%台まで縮小してきており、割安感も払しょくされてきている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。
三指数のイールドスプレッドは、全ての指数で上昇したうえ、米長期金利も上昇したことで大幅縮小する結果となった。米国株は割高感を感じるまでは買われているわkではないが、全般米国株への割安感は薄れてきている。割高・割安感がないということは見方を変えれば、上振れ・下振れしやすいとも言える。米長期金利が引き続き上昇すると、米国株に割高感が出てくるので、今後の米長期金利の動向には注意が必要となる。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。
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★10月30日以降の東京金60分足では、5,127円の安値を付けた後は戻り基調が継続した。雲の下限がレジスタンスとして意識され、その後は失速する形で急落した。しかし、下値では押し目買いも入り急速に下げ止まる展開となっている。
NY金先物市場は1461.40-1493.60ドルのレンジ相場となった。『米中が互いに賦課している関税を段階的撤廃に合意』との中国側の見解を受けて、通商摩擦への警戒感が大きく後退した。リスクオン地合いが強まるなかで、安全資産とされる金は売り優勢となった。米国側もいわゆる第1段階の合意には関税撤廃が含まれることを認めると、金相場は更に下げ幅を拡大した。為替相場でドル高が進んだことも、ドルで取引される金先物の重しとなった。ただし、一部報道によると、追加関税を段階的に撤廃する合意について米ホワイトハウス内や外部の顧問から激しい反対論が出ているもよう。
価格帯別出来高では、真夜中ながら下値では出来高が膨らみ下げ止まる展開となった。急落したことで、ほとんど出来高のない価格帯が発生しており、出来高の少ない価格帯では上下に大きく振れる展開となりやすいので注意が必要となる。また、5,200円前後では、買い方の『やれやれ売り』で上値の重石となりやすい。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインがレジスタンスとして意識され、上抜け出来ないまま下落基調となった。ただ、MACDとシグナルのかい離幅が縮小してきているので、下押しバイアスが鈍化してきている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、低水準で%DがSlow%Dを上抜けしてきていることから、戻り基調を示している。
東京金の日足では、注目していた25日SMAの5,190円を下抜けしたものの、75日SMAの5,140円がサポートラインとして意識され一旦下げ止まる展開となっている。一方で、5日SMAが10日SMAをデッドクロスしてきており、レジスタンスとして意識されやすい。本日は75日SAMを維持出来るかが焦点となるが、維持できずに下抜けすると、10がうt2日の直近安値5,071円や100日SMAの5,061円が次の下値目処として意識される。NY金先物市場は100日SMAの1,473ドルを下抜けしてきており、下落基調が強まってきた。下値目処では、10月1日の1,458ドルで下げ止まるかが焦点となる。為替市場では、上値は重いものの109円台前半で推移しており、東京金の下支えとなっている。
東京金は引けに掛けて戻り基調となっていることから、寄付き後からも戻り基調が継続するかが注目される。また、75日SMAを維持出来るかも焦点となる。
★欧州市場朝方の取引では、中国商務省が『米中が第1段階の通商合意に至れば、既存の関税を両国が合意のうえ同時かつ同程度撤廃する必要がある』などとコメントしたことが伝わると、ドルが急伸した。なお、欧州株は堅調に取引を開始した。円売りが再燃しドルは一時109.12円前後まで急伸したが、109円台前半の上値抵抗は依然強く、米長期金利が上昇幅を縮小する中、108.90円台でもみ合い商状となった。NYダウ先物と米長期金利が上昇幅を拡大したことを受けドルが再上昇した。欧州市場中盤の取引ではリスク選好の株高・長期金利上昇・円安の流れが継続した。米中貿易協議の進展期待を手掛かりにしたドル買いは一服したものの、その後も高値圏でのもみ合いが継続した。
米国株の堅調さが継続され、NYダウが230ドル超高で推移し、米長期金利が1.90%半ばで上昇傾向を強める中、為替相場ではドルがじり高となった。米中協議の『第1段階』合意には関税撤廃が含まれるという報道を受けて109.49円付近まで上昇した。その後は、米30年債入札を終えて米長期金利が上昇幅を縮小するとドル買いも一段落となった。
★欧米主要経済指標
・米・先週分新規失業保険申請件数:21.1万件(予想:21.5万件、前回:21.9万件←21.8万件)
・米・失業保険継続受給者数:168.9万人(予想:168.2万人、前回:169.2万人←169.0万人)
・米・9月消費者信用残高:+95.13億ドル(予想:+150.00億ドル、8月:+178.42億ドル←+179.01億ドル)
★欧米市場のポイント
・108.69-109.49円のレンジ相場
・英中銀金融政策委員会は政策金利0.75%で据え置きを決定
・中国商務省の会見で米中通商協議の進展期待からリスク選好
・NYダウとS&P500種株価指数は史上最高値を更新
・米10年債国債利回りは1.96%と大幅上昇
・VIX指数は12.62から12.73へ上昇
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