FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/11/02/06:45:04

米国株式市場は3日続伸:経済指標悪化を受け金利低下を好感した買い

NYダウは221.71ドル高の33274.58ドル、ナスダックは210.23ポイント高の13061.47ポイントで取引を終了した。ADP雇用統計が予想を下回り、長期金利の低下に連れ寄り付き後は上昇した。その後、ISM製造業景況指数が予想外に悪化したことを背景に金利がさらに低下すると、相場は続伸した。ハイテクも買われ終日堅調に推移した。連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り政策金利据え置きを2会合連続で決定、議長も警戒されたほどタカ派姿勢を表明せず終盤にかけて相場は上げ幅を拡大して終了した。VIX指数は18.14から16.87へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下からドル売り優勢に

ドル/円は、10月ADP全米雇用報告や10月米ISM製造業景気指数が予想より弱い内容だったことが分かると、米長期金利が大幅に低下し円買い・ドル売りが先行した。米財務省が発表した四半期定例入札の規模が予想を下回ったことも金利低下につながり、ドルの重しとなった。NY午後に入り、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果やパウエルFRB議長の会見内容が伝わると、米長期金利がさらに低下したため全般ドル売りが活発化し、一時150.66円と日通し安値を更新した。FOMCはこの日、市場予想通りFFレート誘導目標を5.25-5.50%に据え置くことを決めたと発表した。声明では「委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある」との姿勢を維持した。また、パウエル議長は会見で「政策スタンスは制限的、引き締めの完全な影響はまだ感じられない」「これまでの進展を考慮し、FOMCは慎重に進んでいる」「FOMCは次回会合の行動についてまだ決定していない」「(利上げ)サイクルの終わりに近づいている」などと発言した。市場では「想定ほどタカ派的な内容ではなかった」「2回連続で利上げを見送ったということは12月も金利据え置きの可能性があることを示唆。そうなればFRBの利上げサイクルが終了したことを意味する」との声が聞かれた。FF金利先物市場ではFRBは利上げを終了し、来年6月までに利下げを開始するとの見方が強まった。

 

ユーロ/ドルは、ユーロ/豪ドルやユーロ/NZドルなど一部ユーロクロスの下落につれた売りが先行すると一時1.0517ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。低調な米経済指標やFOMCの結果を受けて米長期金利の指標である米10年債利回りが一時4.7320%前後まで大幅に低下したことがドル売りを誘い、1.0576ドル付近まで持ち直した。

 

NY原油先物市場は3日続落:供給不安の緩和から買い優勢に

NY原油先物市場は80.30ドル‐83.42ドルのレンジ相場となった。約2カ月ぶりの安値水準となった。もっとも、イスラエル・パレスチナ情勢不安を背景に下値では下げ渋った。なお、米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計では原油在庫が市場予想を下回る積み増しとなったが、市場の反応は限定的であった。米国市場の前半にかけて83.42ドルまで買われたが、供給不安はやや緩和されており、通常取引終了後の時間外取引で一時80.30ドルまで下げている。

 

NY金先物市場は続落:米国株高を意識した売り優勢に

NY金先物市場は1978.20‐2005.90ドルのレンジ相場となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見を前に利益確定売りが先行した。ただ、FRB議長が会見で「政策スタンスは十分に景気抑制的な水準と確信できない」と発言したことで、金融引き締め局面が長期化するとの観測から、時間外取引で値を下げる場面も見られた。米国市場の前半にかけて2005.90ドルまで買われたが、株高を意識した売りが入ったことで伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引で1978.20ドルまで下げている。

 

米国債券市場は大幅反発:低調な米経済指標受け買いが優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは大幅反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.14%低い(価格は上昇)4.95%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.20%低い4.73%で終了した。米財務省が発表した四半期定例入札の規模が予想を下回ったことや低調な米経済指標を受けて、買いが優勢となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見を受けて、「利上げ局面の終了が近い」との見方が広がったことも相場の支援材料となった。

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2023/11/01/06:54:09

米国株式市場は続伸:ポジション調整の買戻しが優勢に

NYダウは123.91ドル高の33052.87ドル、ナスダックは61.75ポイント高の12851.24ポイントで取引を終了した。7-9月期雇用コスト指数の伸びが予想外に拡大し、高インフレの長期化を警戒し、寄り付き後は下落した。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)が今回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとの見解が変わらず、また、値ごろ感の買いや月末の買戻しで、上昇に転じた。長期債利回りも伸び悩んだため、ハイテクも買い戻され終盤にかけて、上げ幅を拡大して終了した。VIX指数は19.75から18.14ポイントへ低下した。

 

NY外国為替市場:良好な米経済指標や月末フローもありドルは底堅い展開

ドル/円は、日銀は今日まで開いた金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の運用を再び柔軟化することを決めたものの、市場では「微修正にとどまった」と受け止めから、終日円安が進んだ。欧州の取引時間帯である19時には財務省が9月28日-10月27日の為替介入額がゼロだったことを公表した。市場で浮上していた10月初旬の政府・日銀による為替介入観測を打ち消す格好となり、円売りを後押しした。NY市場に入ると、7-9月期米雇用コスト指数や8月米ケース・シラー住宅価格指数、10月米消費者信頼感指数など、予想を上回る米経済指標が相次いだことでドル買いが活発化した。節目の151.00円を上抜けて、取引終了間際に一時151.72円と昨年10月21日以来約1年ぶりの高値を更新した。なお、同日の高値151.95円がレジスタンスとして意識されると151.07円付近まで押し戻される場面もあったが、下押しは限定的だった。

 

ユーロ/ドルは、良好な米経済指標が相次いだことで全般ドル買いが優勢になると、一時1.0558ドルと日通し安値を更新した。市場では「月末のロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに向けたドル買いのフローが観測された」との声も聞かれた。

 

NY原油先物市場は続落:増産報道や中国景気の先行き不透明感から売り優勢

NY原油先物市場は80.74ドル‐83.37ドルのレンジ相場となった。10月の石油輸出国機構(OPEC)の原油生産量が3カ月連続で増加と報じられたほか、中国景気の先行き不透明感もあり、一時80ドル台まで下落した。もっとも下値では下げ渋りの動きを見せた。背景には、根強いイスラエル・パレスチナ情勢への不安のほか、欧州で発表されたインフレ指標を受けて景気下押し要因となり得る欧州中銀(ECB)の利上げ観測が後退したことがある模様。米国市場の前半にかけて83.37ドルまで買われたが、ドル高を意識した売りが強まり、通常取引終了後の時間外取引で一時80.74ドルまで下げている。

 

NY金先物市場は5営業日ぶりに反落:利益確定売りに押される展開

NY金先物市場は1987.40‐「2017.70ドルのレンジ相場となった。予想を上回る米経済指標が相次いだことでドル買いが優勢となる中、上値重く推移。前営業日に約3カ月ぶりに2000ドルの大台に乗せたことで利益確定の売りが出やすかった面もある。アジア市場で一時2000ドルを下回ったが、米国市場の前半にかけて2017.70ドルまで買われた。しかしながら、主要通貨に対するドル買いが強まり、通常取引終了後の時間外取引で1987.40ドルまで下げている。

 

米国債券市場は続落:米賃金の上昇圧力が根強いとの見方から売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)5.09%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い4.93%で終了した。7-9月期米雇用コスト指数が予想を上回ると、賃金の上昇圧力が根強いとの見方から売りが優勢となった。

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2023/10/31/06:58:34

米国株式市場は大幅反発:短期的な戻りを期待した買い優勢に

NYダウは511.37ドル高の32928.96ドル、ナスダックは146.47ポイント高の12789.48ポイントで取引は終了した。イスラエルによるガザ地上戦作戦が慎重に進められているとの判断から脅威が緩和し、買戻しが優勢となり寄り付き後は上昇した。その後も値ごろ感からの買いや、連邦準備制度理事会(FRB)が今週開催する連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送り観測を受け終日堅調に推移した。原油の上昇も一段落し、終盤にかけて上昇幅を拡大して終了した。また、前週末までに3日続落し約7カ月ぶりの安値を更新したあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入った。VIX指数は21.27から19.75へ低下した。

 

NY外国為替市場:日銀のYCC再修正報道から円買い優勢に

ドル/円は、米長期金利の指標である米10年債利回りが4.91%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行し、一時149.85円と日通し高値を更新した。ただ、「日銀は明日の金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の再修正を議論。現在1%としている長期金利の事実上の上限を柔軟にし、一定程度1%を超える金利上昇を容認する案が有力」との日経新聞の報道が伝わると、一転円買い・ドル売りが優勢となり、一時148.81円と日通し安値を更新した。ナイト・セッションの日経平均先物が310円下落したことも相場の重しになった。もっとも、売り一巡後は下げ渋る展開になり、149.17円付近まで下げ幅を縮めた。

 

ユーロ/ドルは、日本時間夕刻に一時1.0547ドルと日通し安値を付けたものの、前週末の安値1.0535ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。NYダウが一時580ドル超上昇するなど、米国株相場が堅調に推移するとリスク選好のドル売りも優勢となり、一時1.0625ドルと日通し高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.06まで低下した。

 

NY原油先物市場は反落:供給不安が和らぎ利益確定売り優勢に

NY原油先物市場は81.82ドル‐85.30ドルのレンジ相場となった。イスラエル・パレスチナ情勢への警戒感は根強いものの、原油供給に混乱は生じていないとの見方から利益確定の売りに押されて軟調に推移した。終値は5日以来となる安値水準となった。アジア市場の序盤に85.30ドルまで買われたが、その後は伸び悩み、米国市場の後半にかけて81.82ドルまで反落した。ただ、供給不安は消えていないことから、通常取引終了後の時間外取引で82.81ドルまで戻している。

 

NY金先物市場は4日続伸:米国株高を意識して上げ渋る

NY金先物市場は1999.70‐2016.80ドルのレンジ相場となった。不安定なイスラエル・パレスチナ情勢を背景に安全資産とされる金に買いが入り、終値ベースで7月下旬以来約3カ月ぶりとなる2000ドルの大台に乗せて取引を終えた。対ユーロでドル安となったことも、ドル建てで取引される金の割安感につながり相場を下支えした模様。アジア市場の前半で2016.80ドルまで買われたが、利食い売りが強まり、ロンドン市場の序盤にかけて1999.70ドルまで反落した。その後、安全逃避的な買いが観測されており、米国市場の前半にかけて2012.40ドルまで反発したが、米国株高を意識して上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に2008ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:米国株を意識した売りが優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)5.05%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い4.89%で終了した。米国株相場が大幅に上昇すると、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。米財務省はこの日、10-12月期の資金調達額が7760億ドルになるとの試算を公表した。同じ時期の借入額としては過去最大になるものの、従来見通しからは減少した。国債増発への懸念が和らぎ買い戻しが入る場面もあった。

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2023/10/27/06:55:26

米国株式市場は続落:米ハイテク企業の冴えない決算に失望り

NYダウは251.63ドル安の32784.30ドル、ナスダックは225.62ポイント安の12595.61ポイントで終了した。7-9月期国内総生産(GDP)の予想以上の成長を受けリセッション懸念が後退しNYダウは上昇も、ハイテクは弱くまちまちで寄り付いた。その後も、メタ・プラットフォームズ(META)やアルファべット(GOOG)など一部主要ハイテク企業の冴えない決算に失望した売りが重しとなりナスダックが大幅続落した。相場全体を圧迫し、終日軟調に推移した。終盤にかけ長期金利が低下に転じたことに連れ一時回復も戻りからの強い売りに押され結局、安値圏で終了した。VIX指数は20.19から20.68へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:米国債入札好調で米長期金利低下からドルの重し

ドル/円は、アジア市場では一時150.78円まで上昇し年初来高値を付けたあと、政府・日銀による為替介入への警戒感が高まったことから一時149.96円まで急落した。ただ、売り一巡後は急速に買い戻しが入り150円半ばまで持ち直すなど、荒い値動きとなった。そのため、欧米市場では積極的にポジションを取りづらい雰囲気となり、150円台での狭いレンジ取引に終始した。7-9月期米国内総生産(GDP)速報値や9月耐久財受注額などが予想を上回った一方、米長期金利が大幅に低下したことで売買が交錯した面もあった。

 

ユーロ/ドルは、予想を上回る米経済指標をきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.0524ドルと日通し安値を付けた。ただ、米長期金利が低下に転じると一転ショートカバーが優勢となり1.0560ドル付近まで切り返した。市場では「米GDPとあわせて発表されたコアPCE速報値が予想より弱い内容となったことが米長期金利の低下につながった」との指摘があった。もっとも、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が定例理事会後の会見で「ユーロ圏の経済は弱いままであり、年内も同じような状態が続くだろう」「成長に対するリスク、依然として下振れ方向」「インフレは近いうちに低下するだろう」と発言すると1.0525ドル付近まで押し戻された。NY午後に入ると再び強含んだ。米7年債入札が「好調」と受け止められると、米長期金利が低下幅を拡大した。ドル売りが優勢となり、一時1.0565ドル付近まで下げ渋った。

 

NY原油先物市場は反落:供給不安を意識した買いは縮小

NY原油先物市場は81.28ドル‐83.98ドルのレンジ相場となった。中東情勢の先行きが不透明ななかでも戦略的石油備蓄量は十分との話が前日伝わっていたことや、同日発表の米週間原油在庫が積み増しに転じていたことが徐々に効き始めてきたとの見方もあり反動安となった。米国内総生産(GDP)など経済指標の好結果が米金利の継続的な上昇につながらず金利低下へ転じた状況も、金利上昇をともない買われる展開がイメージされる原油などリスク資産が上昇するムードを高めにくい要因となった。アジア市場の前半に83.98ドルまで買われたが、供給不安を意識した買いは縮小し、米国市場の序盤にかけて81.28ドルまで下落した。押し目買いが入ったことで82.82ドルまで戻したが、通常取引終了後の時間外取引では主に82ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は続伸:米長期金利低下が下支え

NY金先物市場は1981.60‐2003.70ドルのレンジ相場となった。イスラエル軍が、イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ大規模な地上作戦を実施したとのニュースが伝わった。安全資産とされる金は買い優勢になった。米株安も退避先資産としての金買いを支援する要因となった。ロンドン市場の序盤にかけて2003.70ドルまで上昇したが、その後は伸び悩み。米国市場の中盤にかけて1981.60ドルまで下落した。ただ、米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで1999.70ドルまで反発し、通常取引終了後の時間外取引では主に1995ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反発:コアPCEが予想を下回ったことで買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.10%低い(価格は上昇)5.04%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.11%低い4.84%で終了した。7-9月期米国内総生産(GDP)速報値は予想を上回ったものの、コアPCEが予想を下回ったことで買いが優勢となった。中東情勢の緊迫化や堅調な7年債入札も相場の押し上げ要因となった。

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2023/10/26/06:47:12

米国株式市場は反落:米長期金利上昇を嫌気した売り

NYダウは105.45ドル安の33035.93ドル、ナスダックは318.65ポイント安の12821.23ポイントで取引を終了した。金利が安定したため寄り付き後は上昇した。その後、9月新築住宅販売件数が予想を上回ったため想定以上の強い成長の思惑が強まり長期金利が上昇すると警戒感から下落に転じた。金利高に加え、特に昨日引け後に発表された検索会社グーグル運営のアルファベット(GOOG)の決算に失望した売りも重しとなり、ナスダックが大幅下落した。相場の圧力となり終盤にかけて下げ幅を拡大し、終了した。VIX指数は18.97から20.19へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇からドルは底堅い展開

ドル/円は、9月米新築住宅販売件数が75.9万件と予想の68.0万件を上回ったことが伝わると円売り・ドル買いが先行した。低調な米5年債入札をきっかけに米10年債利回りが4.96%台まで上昇したことも相場の支援材料となった。3日の高値150.16円を上抜けて断続的にストップロスを誘発すると、一時150.32円と昨年10月21日以来約1年ぶりの高値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、ユーロ/豪ドルやユーロ/NZドルなどユーロクロスの上昇につれた買いが先行すると一時1.0596ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。米長期金利の上昇や米住宅指標の上振れを受けて全般ドル買いが強まると、1.0566ドルと欧州時間に付けた日通し安値に面合わせした。

 

カナダドルは弱含み。米株安などを手掛かりにカナダドル売りが優勢となり、対米ドルで1.3810カナダドル、対円で108.57円まで値を下げた。なお、カナダ銀行(BOC)はこの日、市場予想通り政策金利を現行の5.00%に据え置くことを決めたと発表した。声明では「これまでの利上げが経済活動を抑制し、物価上昇圧力を緩和している兆しが増えている」と指摘した一方、「物価安定に向けた進展が鈍く、インフレリスクが高まっていることを懸念している」とし、「必要なら政策金利をさらに引き上げる用意がある」と強調した。

 

NY原油先物市場は4営業日ぶりに反発:中東情勢の悪化懸念から買い優勢に

NY原油先物市場は82.08ドル‐85.56ドルのレンジ相場となった。イスラエルが地上侵攻を準備との報道が地政学リスクを意識させた。米週間原油在庫が積み増しへ転じるなかでも、中東の石油供給停滞への不安から原油相場に買いが入りやすかった。米国市場の中盤にかけて82.08ドルまで下げたが、中東情勢の悪化、供給不安を意識した買いが入ったことで米国市場の後半にかけて85.94ドルまで反発した。通常取引終了後の時間外取引では主に85ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は3営業日ぶりに反発:地政学リスクが意識され買戻し

NY金先物市場は1973.60‐1998.60ドルのレンジ相場となった。イスラエルが地上侵攻を企てているとの見方から地政学リスクが意識された。安全資産とされる金は、続落の後ということも手伝って買い戻されやすかった。米国市場の前半にかけて1998.60ドルまで買われたが、ドル高を意識して1973.60ドルまで反落。ただ、まもなく反転し、通常取引終了後の時間外取引では主に1990ドルを上回る水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:良好な経済指標と不調な入札結果から売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)5.14%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.13%高い4.95%で終了した。9月米新築住宅販売件数が予想を上回ったことで売りが優勢となった。5年債入札が『低調』と受け止められたことも相場の重しになった。

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