FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/11/16/07:14:12

米国株式市場は上昇:ソフトランディング期待を受けた買いが優勢に

NYダウは、163.51ドル高の34991.21ドル、ナスダックは9.45ポイント高の14103.84ポイントで取引を終了した。10月生産者物価指数(PPI)が予想以上に鈍化したため利上げ終了観測を一段と強め、寄り付き後は上昇した。ディスカウント小売のターゲット(TGT)の好決算や比較的堅調な小売売上高などを受けソフトランディング期待を受けた買いが強まったほか、中国が不動産セクターを対象に追加支援を検討しているとの観測や米中首脳会談を受けた関係改善が国内企業の売り上げ増につながるとの期待を受けた買いも手伝いNYダウは終日堅調に推移した。一方、長期金利が上昇したためハイテクは伸び悩み一時下落に転じるも底堅く推移し終了した。VIX指数は14.16から14.18へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:ドルは米経済指標結果に振れる展開

ドル/円は、前日の10月米消費者物価指数(CPI)に続き、10月米卸売物価指数(PPI)が予想を下回ったことが伝わると円買い・ドル売りが先行し、前日の安値150.16円を下抜けて一時150.06円まで値を下げた。ただ、同時に発表された10月米小売売上高や11月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を上回ったことから、そのあとは一転ドル買い戻しが優勢になった。米長期金利の上昇に伴う買いも入り、一時151.42円と日通し高値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、米インフレ指標の下振れを受けて一時本日高値となる1.0886ドルまで上昇したものの、前日の高値1.0887ドルを上抜けることは出来なかった。米小売指標の上振れで米長期金利が大幅に上昇したこともユーロ売り・ドル買いを促し、一時1.0832ドルと日通し安値を更新した。

 

NY原油先物市場は下落:供給不安後退で売り優勢に

NY原油先物市場は76.31ドル‐78.77ドルのレンジ相場となった。国際エネルギー機関(IEA)が明らかにした見通し「今年の米国の産油量は過去最大となるだろう」を受け、売りが先行した。米エネルギー省(EIA)発表の週間在庫統計後は売り買いが交錯したものの、一部予想より原油の積み増し幅拡大が重しとなって終盤は下値を試す展開となった。アジア市場で78.77ドルまで買われたが、米長期金利の反発を意識した売りが入ったことで反落した。需要減少の懸念はないものの、米国市場の後半にかけて売りが優勢となった。

 

NY金先物市場は3日ぶりに小反落:米長期金利上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1958.80‐1979.20ドルのレンジ相場となった。10月米卸売物価指数(PPI)は市場予想を下回ったものの、予想比で上振れた同月小売売上高に債券市場は反応して米・中長期金利は上昇した。金利を生まない金にとっては重しなり、一時1960ドルを割り込んだ。米国市場の序盤に1979.20ドルまで買われたが、米長期金利の反発を受けて1958.80ドルまで反落。ただ、その後は押し目買いも観測されており、通常取引終了後の時間外取引では主に1964ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:良好な経済指標結果受け売りが優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.09%高い(価格は下落)4.92%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い4.53%で終了した。10月米卸売物価指数(PPI)は予想を下回ったものの、10月米小売売上高や11月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を上回ったことで債券売りが優勢となった。前日に大幅に上昇したあとだけに利益確定目的の売りが出やすい面もあった。

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2023/11/15/07:16:37

米国株式市場は上昇:米FRBの利上げ終了観測強まり買い優勢に

NYダウは489.83ドル高の34827.70ドル、ナスダックは326.64ポイント高の14094.38ポイントで取引を終了した。10月消費者信頼感指数(CPI)が予想を下回ったため長期金利低下に連れて買われ、寄り付き後は上昇した。その後、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了観測や来年の利下げ観測が一段と強まり、買いに拍車がかかった。金利先高観の後退でハイテクも買われ、ショートカバーを巻き込み相場をさらに押し上げ。終盤にかけて、相場は上げ幅を拡大して終了した。VIX指数は14.76から14.71へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利が低下するとドル売り優勢に

ドル/円は、10月米消費者物価指数(CPI)が前月比横ばい/前年比3.2%と予想の前月比0.1%/前年比3.3%を下回り、エネルギーと食品を除くコア指数が前月比0.2%/前年比4.0%と予想の前月比0.3%/前年比4.1%より弱い内容だったことが分かると、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが優勢となり、一時150.16円と日通し安値を更新した。なお、市場では「米連邦準備理事会(FRB)の積極的な利上げサイクルは終了した」との見方が浮上。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.4298%前後まで急低下した。

 

欧州時間発表の11月独ZEW景況感指数が予想を上回ったことを受けてユーロ買いが先行した。米CPIの下振れをきっかけに全般ドル売りが活発化すると、一時1.0887ドルと8月31日以来の高値を更新した。市場では「200日移動平均線が位置する1.0803ドルを上抜けてたことでテクニカル的にも買いが入りやすかった」との声が聞かれた。

 

NY原油先物市場は横ばい:供給不足の警戒した買いは一巡

NY原油先物市場は77.79ドル‐79.77ドルのレンジ相場となった。米金利の先安観から株高が進み、リスク志向ムードのなか原油買いも強まった。国際エネルギー機関(IEA)の月報で、来年までの石油需要見通しが引き上げられたことも相場の支えになった。もっとも節目の80ドルには届かず一転売り戻し優勢になると、ロングの投げを巻き込んで78ドル割れまで下押す場面もあった。週間の石油在庫データが積み増しになるとの見通しも重しになったようだ。米国市場の序盤にかけて77.79ドルまで売られたが、米長期金利の低下を好感した買いが入ったことで一時79.77ドルまで買われた。しかしながら、供給不足を警戒した買いは一巡し、上げ渋り。常取引終了後の時間外取引では一時78ドルを下回っており、主に78ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続伸:米長期金利の大幅低下を好感

NY金先物市場は1938.80‐1975.30ドルのレンジ相場となった。10月米消費者物価指数(CPI)の予想比下振れを受けて、米・中長期金利が大幅に低下した。金利を生まない金にとっては追い風となり、上昇力が強まった。また為替相場ではドル安が一気に進んだため、ドル建て金に割安感が生じたことによる買いも集まった。米国市場の序盤に1938.30ドルまで下落したが、米インフレ緩和を受けて1975.30ドルまで買われた。ただ、その後は株高を意識した利食い売りも観測されており、通常取引終了後の時間外取引では主に1967ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は上昇:金融引き締めの長期化懸念が後退で買い

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.21%低い(価格は上昇)4.83%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.19%低い4.45%で終了した。10月米消費者物価指数(CPI)の下振れを受けて、米金融引き締めが長期化するとの懸念が後退すると買いが膨らんだ。利回りは一時4.4298%前後と9月22日以来の低水準を付けた。

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2023/11/14/07:26:03

米国株式市場はまちまち:米長期金利低下を好感した買い優勢に

NYダウは54.77ドル高の34337.87ドル、ナスダックは30.37ポイント安の13767.74ポイントで終了した。長期金利の上昇や格付け会社ムーディーズが財政赤字の高止まりなどを理由に国債格付け見通しを引き下げたことなどを嫌気し、寄り付き後は下落した。その後発表された10月NY連銀のインフレ期待指数が9月から低下、また、10月消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化を織り込み長期金利が低下に転じ、相場を押し上げた。ダウはプラス圏を回復もナスダックは下げを消せず小幅安と、まちまちで終了した。VIX指数は14.17から14.76へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドルは底堅く推移

ドル/円は、米10年債利回りが4.69%台まで上昇したことなどを手掛かりに円売り・ドル買いが先行し、151.91円と年初来高値を更新した。ただ、昨年10月21日の高値151.95円に接近したことで、政府・日銀による為替介入への警戒感が高まると一転下落し、一時151.21円と日通し安値を付けた。もっとも、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、151円台半ばまで持ち直している。市場では「目立った材料が出たわけではないが、1990年以来の高値である151.95円に近い水準では神経質な動きとなった」との声が聞かれた。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが先行すると、一時1.0665ドルと日通し安値を付けたものの、前週末の安値1.0656ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。NY連銀が公表した10月の消費者調査で、1年先の期待インフレ率が3.6%と前月の3.7%から低下したことが伝わると、米10年債利回りが4.62%台まで低下した。全般ドル売りが優勢となり、一時1.0706ドルと日通し高値を更新した。

 

NY原油先物市場は3日続伸:供給不安の懸念が再浮上

NY原油先物市場は76.21ドル‐78.53ドルのレンジ相場となった。時間外取引で76ドル前半まで下落したところから切り返し、ニューヨーク勢の本格参入後に買いが強まると78ドル半ばまで上値を伸ばした。石油輸出国機構(OPEC)が発表した月例報告で米国や中国の石油需要の強さが指摘され、特に中国の原油輸入量は年間新記録を更新するとの予想が相場の支えに。また米金融大手ゴールドマン・サックスが、今後12カ月におけるコモディティ投資リターンの上昇を予測したことも原油買いに繋がった。ロンドン市場の序盤にかけて76.21ドルまで売られたが、来年にかけて供給不安の懸念が再浮上し、じり高となった。米国市場の後半にかけて株高を意識して78.53ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引でも主に78ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反発:米長期金利の伸び悩みから買い

NY金先物市場は1935.60‐1953.50ドルのレンジ相場となった。先週末の流れを引き継ぎ売りが先行したものの、上昇していた米長期金利が低下に転じると金利を生まない金は買い戻し優勢となった。為替相場でドルが対ユーロなどで売られたことも、ドル建て金にとって支えとなった。米国市場の中盤にかけて1935.60ドルまで下落したが、自律反発狙いの買いが入ったことで下げ止まった。長期金利の伸び悩みを意識した買いも観測されており、一時1953.50ドルまで反発した。通常取引終了後の時間外取引では主に1950ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反発:インフレに対する過度な警戒感和らぎ買い

米国債券市場で中長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)5.04%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い4.64%で終了した。売り先行で始まったものの、NY連銀が公表した10月の消費者調査を受けて米インフレに対する過度な警戒が和らぐと買いが強まり上げに転じた。

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2023/11/11/07:24:36

日経平均株価:金利が低下したことを好感した買いが優勢に

NYダウは391.16ドル高の34283.10ドル、ナスダックは276.66ポイント高の13798.11ポイントで取引を終了した。長期金利の低下で買いが先行し、寄り付き後は上昇した。その後、アトランタ連銀のボスティック総裁やサンフランシスコ連銀のデイリー総裁がインフレ対処でまだやるべきことがあると追加利上げの可能性も除外せず、さらに、ミシガン大消費者信頼感指数の期待インフレ率が予想外に上昇したため一時伸び悩んだ。しかし、市場の利上げ終了観測が根強く、終盤にかけて金利が再び低下したことに連れ、上げ幅を拡大した。金利先高観の後退でハイテクが買われ相場を一段と押し上げ終了した。VIX指数は15.29から14.17へ低下した。

 

NY外国為替市場:期待インフレ率上昇でドル底堅い展開

ドル/円は、前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受けて、米金融引き締めの長期化観測が改めて意識されるなか、この日も日米金融政策の方向性の違いを手掛かりにした買いの流れが続いた。年初来の高値圏で推移している影響から政府・日銀による介入警戒感もあり、週末を控えた持ち高調整売りなども入ったが、下値の堅さを確認すると徐々に円売り・ドル買いが優勢になった。米ミシガン大学が発表した11月の消費者期待インフレ率が1年先・5年先とも市場予想を上回り、米10年債利回りが低下幅を縮小したことなども支えに一時151.60円まで本日高値を更新した。
 なお、取引時間の終盤には米格付け会社ムーディーズが米国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたと伝わった。

 

ユーロ/ドルは、欧州時間は独長期金利の上昇を受けた買いが進み、一時1.0693ドルまで本日高値を更新した。その後は米長期金利の低下幅縮小などで1.0660ドル台まで伸び悩む場面もあったが、引けにかけては米国株高を背景にしたリスク選好の買いが入り、再び下値を切り上げた。もっとも、この日は総じて値動きが鈍く、1.06ドル台後半でのレンジ内推移に終始した。

 

NY原油先物市場は続伸:サウジアラビアの減産継続が下支え

NY原油先物市場は75.31ドル‐77.73ドルのレンジ相場となった。前日同様に7月中旬以来の水準まで大きく値を下げた後の反動の買い戻しが続いた。今月26日に予定されている石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』会合で今後の生産方針について協議が行われるが、サウジアラビアが日量100万バレルの減産を継続するとの見方が強く、原油相場の支えとなっている。アジア市場で75.31ドルまで売られたが、前日に続いて自律反発を狙った買いが入ったことで反転し、じり高となった。米国市場の後半にかけて株高を意識して77.73ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引でも主に77ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反落:米利上げサイクル終了の思惑後退で売り

NY金先物市場は1936.90‐1965.60ドルのレンジ相場となった。前日引け後にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)は「金融政策がインフレ目標達成のための十分なスタンスに到達したと確信を持てず、さらなる引き締めが適切になれば躊躇しない」との見解を示した。市場では米利上げサイクル終了の思惑が後退し、金相場は再び利食い売りに押された。米ミシガン大学が発表した消費者の期待インフレ率が1年先・5年先とも市場予想を上回ったことも金利を生まない金の売りを後押した。米国市場の序盤にかけて1950ドルを割り込んだ。その後、1952.10ドルまで戻したが、株高を意識した戻り売りが強まり、一時1936.90ドルまで一段安となった。通常取引終了後の時間外取引では主に1940ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続落:金融引き締め長期化の思惑や格下げから売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)5.05%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い4.65%で終了した。週末を控えて持ち高調整目的の買いが先行したものの、米ミシガン大学が発表した11月の消費者期待インフレ率が予想を上回ると、米金融引き締めが長期化するとの思惑から売りが出た。また、米格付け会社ムーディーズが米国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことも材料視された。

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2023/11/10/07:15:26

米国株式市場は下落:パウエル米FRB議長のタカ派発言受け売り優勢に

NYダウは220.33ドル安の33891.94ドル、ナスダックは128.96ポイント安の13521.45ポイントで取引を終了した。中銀の利上げ終了期待を受けた買いに寄り付き後は上昇した。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長発言を控えた警戒感に売りに転じた。終盤にかけ30年債入札が不調に終わったほか、パウエル議長がインフレの2%目標達成を依然確信できないと、追加利上げも除外しない姿勢を示すと長期金利が急伸、連れて相場も大幅続落となり終了した。VIX指数は14.45から15.26へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドルは底堅く推移

ドル/円は、NY勢の参入後はドル売りが先行し、150.83円付近まで弱含む場面があったものの、アジア時間につけた安値150.77円手前で下げ止まると、米長期金利の上昇を背景にした買い戻しが徐々に進んだ。米30年債入札が不調に終わり、入札後には米10年債利回りが4.65%手前まで上昇幅を拡大するなか、151.26円まで反発した。また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「金融政策がインフレ目標達成のための十分なスタンスに到達したと確信を持てない」「さらなる引き締めが適切になれば躊躇しない」などの見解を示すとドル買いがさらに強まり、151.39円まで本日高値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、NY勢の参入後にドル売りが進んだ場面では1.0725ドルまで上昇したが、一巡後はドル買い戻しの流れに沿って1.0660ドルの安値まで一転下落した。

 

メキシコペソ円は軟調だった。メキシコ銀行(中央銀行)は予想通り政策金利の据え置きを決めたが、声明文では「政策金利をしばらくの間現在の水準に維持する必要がある」として、これまでの「長期間維持する必要がある」から表現を変更した。中銀のタカ派スタンスが後退したとの見方からペソ売りで反応し、一時8.46円まで値を下げた。

 

NY原油先物市場は3営業日ぶりに反発:自立反発狙いの買い

NY原油先物市場は75.21ドル‐77.16ドルのレンジ相場となった。昨日まで2日連続の大幅安と7月中旬以来の水準まで急落したこともあり、安値拾いの買いが先行し一時77ドル台を回復した。ただ、米長期金利の上昇やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受けてドル高が進むと、ドル建ての原油は売りに押され、上げ幅を大きく縮小した。アジア市場で75.21ドルまで売られたが、中期的に市場が供給超過に陥る可能性は低いため、自律反発を狙った買いが入った。米国市場の後半にかけて77.16ドルまで買われた。その後は、米長期金利の反発やドル高を意識して上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に76ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は4営業日ぶりに反発:値ごろ感からの買い優勢に

NY金先物市場は1948.30‐1971.50ドルのレンジ相場となった。米利上げ停止や利下げへの確証が得られていないことや、中東の地政学リスクへの過度な警戒感が緩んだことで、昨日までは3日連続で利食い売りに押されたが、この日は値ごろ感から買いが先行した。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)の講演を控え、ドル売りが先行したことも金の買い戻しを後押した。ロンドン市場の序盤にかけて1948.30ドルまで下落したが、株安が警戒されたことや利益確定を狙った買いが入ったことで反転し、米国市場の後半にかけて1971.50ドルまで戻した。ただ、米長期金利の上昇も嫌気されており、通常取引終了後の時間外取引では1965ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:パウエル米FRB議長のタカ派発言受け売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.10%高い(価格は下落)5.02%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.14 %高い4.63%で終了した。米30年債入札が低調と受け止められ、需給悪化懸念を意識した売りが出た。また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受け、米金融引き締めの長期化観測が改めて意識されたことも売りを誘った。

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