FITS エコノミックレポート

ドル/円はトレンドの節目に到達!

2020/03/19/11:14:17

 

★ドル/円は、スパイクボトムの様相で戻り基調が継続し、5日SMA(赤線)10日SMA(黄線)がサポートラインとして意識されている。25日SMA(青線)200日SMA(紫線)を上抜けしてきているものの、上値では75日SMA(緑線)108.92円100日SMA(黒線)108.90円260日SMA(茶線)の108.74円がレジスタンスとして意識され上値を重くしている。

これらのレジスタンスを明確に上抜け出来ると、2月20日の高値112.22円が上値目標となる。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)も%DがSlow%Dを上抜けて過熱感なく両線とも上向きとなっていることから、円安バイアスが強いことを示している。

ドル/円は現在相場の節目にあり、上抜け出来るのか、それともレジスタンスを上抜け出来ずに2番模索の展開となるのかが注目される。そのため、ここからの投資判断は上抜け・下押し確認から『様子見』となる。

カテゴリー: ホットニュース

イールドスプレッドで3月19日の米国株市場を先取り!

2020/03/19/09:45:15

 

★NY株式市場では、三指数とも大幅反落した一方で、米長期金利は上昇したものの、イールドスプレッドは前日比で三指数ともに拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割安)した。三指数とともにイールドスプレッドは再び拡大したことで割安感が強まっている。米国ではFRBによる利下げや量的緩和、さらに大規模な財政政策などの動きはあるが、今回のリスク回避の動きは新型コロナウイルスの感染拡大や原油急落にある。そのため、利下げや量的緩和、財政政策などを実施しても市場の不安は一時的なものになりやすい。まずは、感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチンが開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続く。また、原油価格も下げ止まると安心感が出てくる。三指数ともにイールドスプレッドが再び拡大したことで割安感が強まった。

 

NYダウは、2月12日の高値29,569ドルから下落率20%の23,655ドルを下回ったことで、テクニカル的には『弱気相場』入りとなっている。また、心理的節目となる2万ドルを下回った。下値を切り下げているほか、真下を向いている5日SMAがレジスタンスとして意識され下落基調が継続している。5日SMAや10日SMAがロウソク足とかい離があり追いつくまでは、不安定な値動きになりやすい。一方、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、低位で%Dが横ばいとなってきておりオシレータでは下落の勢いが鈍化したことを示している。リスク回避の動きが強く、ネガティブな材料に反応しやすい地合いとなっている。一方、好材料が出てくると、割安感が強いだけに一気に上昇基調となり上下に大きく振れやすい地合いが継続している。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲5.108%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/16-5.808%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・3月17日:▲5.061%⇒3月18日:予想▲5.370%

 

3月18日のNYダウが大幅反落した一方で、米長期金利が上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲5.108%から▲0.262%とと平均値よりかい離していることで割高になっている。19年1月3日の大底▲4.226%を+1.144%と上回っている。19年8月5日の大底▲4.102%を+1.268%と上回っている。20年2月28日の大底4.541%と+0.829%上回っている。20年3月16日の5.808%から▲0.438%かい離した。

 

NYダウが大幅反落したことで株式益利回りは上昇した。一方で、米長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。NYダウは、約3年1カ月ぶりに節目の2万ドルを下回った。新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から売りが膨らんだ。原油先物価格の暴落を背景にシェブロンやエクソンモービルなど石油株が急落し指数を押し下げた面もある。NYダウは一時2300ドルを超す急落となり、今月4回目となる『サーキット・ブレーカー(取引を一時停止)』を発動した。市場では『ヘッジファンドなどの売りが断続的に出ている。売りが売りを呼ぶ展開』との声が聞かれた。NYダウは2016年11月にトランプ政権発足後の上昇を全て消し た。VIX指数は75.91から76.45へ上昇した。

 

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲4.581%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/16-▲6.043%

・3月17日:▲5.295%⇒3月18日予想▲5.537%

 

S&P500が大幅反落した一方で、米長期金利が上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.581%から+0.956とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を+1.668%上回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を+1.535%上回った。19年8月15日の▲4.179%を+1.358%上回った。20年2月28日の大底4.499%まで+1.038%上回った。20年3月12日の5.806%から▲0.269%かい離した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.954%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.009%

・3月17日:▲3.470%⇒3月18日予想▲3.588%

 

NASDAQが大幅反落した一方で、米長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.954%から+0.634%とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+1.409%上回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して+1.205%上回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して+1.090%上回った。20年2月28日の大底2.803%まで+0.785%上回った。20年3月16日の▲4.094%から▲0.506%かい離した。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。NASDAQ市場では、大幅反落したことで過去のイールドスプレッドを上回るなど割安感を維持している。そのため、新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、急速な戻り基調となりやすい。イールドスプレッドが再び拡大し▲3.5%後半まで拡大しており割安感が強まっている

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数が大幅反落した一方で、米長期金利は上昇したものの三指数ともに前日比で拡大した。市場では『ヘッジファンドなどの売りが断続的に出ている。売りが売りを呼ぶ展開』との声が聞かれた。また、原油価格が30ドル割れとなるなどリスク回避の動きが強まった。ウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は振れやすい状況が続いている。イールドスプレッドが再び拡大したことで、売られ過ぎによる割安感が強まった。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足では出来高の多い価格帯がレジスタンス!

2020/03/19/08:24:57

 

★3月11日以降の東京金60分足では、雲の上限付近でもみ合う展開となっている。ただ、寄り付き後雲のネジレがあることから、トレンドの転換や加速など相場の節目になりやすいので注意が必要となる。120時間SMA(赤線)240時間SMA(茶線)が緩やかに低下していることから、上値の重い展開となっている。

 

NY金先物市場は1473.30-1547.60ドルのレンジ相場となった。昨日は6日ぶりに反発した金先物市場だったが、上昇は1日しか持たなかった。アジア市場の後場から株式市場が弱含み始めると、その後の欧米株式市場も軟調に推移した。米株式市場は売買を一時中断する措置(サーキット・ブレーカー)が発動されるなどの影響もあり、すべての資金の現金(ドル)化が一層進み、金先物価格は大幅に反落した。NY金先物は節目の1500ドルを大幅に下回った。

 

価格帯別出来高では上値に出来高が多く、戻り場面で買い方から『やれやれ売り』が入っていることで上値を抑える展開となっている。資産を売却して現金化の動きが強まっていることから、その動きが一巡するまでは上値の重い展開が続く。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを下抜けしてきていることから、12EMAと26EMAがデッドクロスを示唆している。短期的には下押しの様相となっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DがSlow%Dを上抜けしてきたことから、戻り基調を示している。反対のシグナルを出していることから、寄り付き後の動きに注意が必要となる。

 

東京金の日足では、200日SMAの5,165円近辺まで回復してきたが、下向きの5日SMAが上値を抑える展開となっている。下値では260日SMAの5,037円がサポートとして意識されている。NY金先物は現金化の流れが続き、心理的な節目となる1,500ドルを割る展開となっている。現金化の流れが一巡するまでは上値の重い展開が予想される。為替市場では、有事のドル買いが続いており、底堅い展開が続いている。そのため、東京金の下値を支える要因となっている。

本日の注目点は、60分足で雲のネジレがあり、相場の節目となりやすい。そのため、200日SMAを回復し5日SMAを上抜けるのか、それとも再び260日SMAへ下落基調となるのかが焦点となる。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 有事のドル買い継続!

2020/03/19/07:27:46

 

★欧州市場朝方の取引では、世界的な株安を背景に、旺盛なドル資金需要に支援されて、最近のドル全面高基調が維持した。ドル/円も106円台後半から107円台半ば付近に持ち直した。米長期金利上昇が一服となるに連れドル買いの勢いも後退したが、欧州株の下落が一服すると再びドル買いが優勢となった。欧州市場では、荒い値動きの中、欧州通貨を中心にドル売り戻しの動きが優勢となったことに連れた円買いとなった。米国の大規模な経済対策の発動で財政赤字拡大を不安視して米長期金利が上昇するとNYダウ先物が大幅安にもかかわらずドル買いが優勢となった。

 

NY勢参入後に改めてドル需要が高まり、ドル買いの動きが強まった。米企業の短期資金の調達が難しくなるなどドル需要がひっ迫する中、ドル全面高の展開となった。ドルインデックスは一時100.80と2017年4月以来高値を付けた。新たにドル買いニュースは流れていないものの、ドル買いのトレンドが止まらなかった。今月3日の高値に面合わせする108.54円まで上昇した。なお、S&P500指数は7%超急落し、売買は一時中断した。流動性の高い金融資産としてドルを確保する動きが続き一時2月28日以来の108.65円まで上昇した。ドルが全体的に売り戻されたことで108円割れとなった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・1月貿易収支:+13億ユーロ(12月:+231億ユーロ)
・ユーロ圏・2月消費者物価指数改定値:前年比+1.2%(予想:+1.2%、速報値:+1.2%)
・ユーロ圏・2月消費者物価コア指数改定値:前年比+1.2%(予想:+1.2%、速報値:+1.2%)

・米・2月住宅着工件数:159.9万戸(予想:150.0万戸、1月:162.4万戸←156.7万戸)
・米・2月住宅建設許可件数:146.4万戸(予想:150.0万戸、1月:155.0万戸)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は106.98-108.65円のレンジ相場

・資産の現金化に伴うドル需要が高まっている

・米企業の短期資金の調達が難しくなるなどドルひっ迫

・WTI原油先物が一時24%を超す暴落

・米国株式が急落し今月4回目のサーキット・ブレーカー

・VIX指数は75.91から76.45へ上昇

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東京金の一目均衡表では転換線で上げ止まり!

2020/03/18/11:57:08

 

★東京金の一目均衡表日足では、昨日の安値4,876円が底値となり下ヒゲを伴う戻り基調で終了した。その流れを引き継ぎ、本日は前日の安値と高値を切り上げ戻り基調を示す展開となっている。しかし、転換線(赤線)の5,297円がレジスタンスとして意識され上値の重い展開となっている。上値では雲の下限の5,327円もレジスタンスとして意識される。

相場の方向性を示す基準線(青線)は52期間の高低の中心値である先行スパン2当日線(黒線)と重なる5,395円で推移している。戻り場面ではレジスタンスとして意識されやすいので注意が必要となる。

本日のところは戻り基調となっているが、スパイクボトムからのV字に戻りことは少なく、相場はダブルボトムや逆三尊底のようなフォーメーションを形成しやすい。そのため、雲の下限や先行スパン2または基準線がレジスタンスとなりやすい。

何故なら2月25日高値と3月17日安値の半値戻しが先行スパン2と基準線に等しいからである。

RSI(パラメータ:14、30、70)は、低水準から上向きとなっている。ただ、50%ラインには届いていない。50%ラインがレジスタンスとして意識されるので、50%超えするかが注目点となる。

 

まとめると、一旦底値を確認して戻り基調となっている。しかし、転換線がレジスタンスとなるなど、戻り上値も重くなってきている。また、相場はV字で戻ることは稀で、ダブルボトムや逆三尊底など戻り売りに押されることが多い。そのため、投資判断は『様子見』となる。急速に大きく下落したことから、上値で戻り待ちしている買い方も多くいることで、買い方からの『やれやれ売り』が上値の重石となりやすい。

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