FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2022/04/13/07:46:19

米国株式市場は続落:物価が当面高止まりするとの懸念が根強く売り優勢

NYダウは87.72ドル安の34220.36ドル、ナスダックは40.39ポイント安の13371.57ポイントで取引を終了した。3月の消費者物価指数(CPI)が40年ぶり最大の伸びとなったが、コア指数の伸びが予想を下回ったためインフレピークとの見方も浮上し、金利低下で、寄り付き後は上昇した。同時に、燃料や食料品価格が高く、物価が当面高止まりするとの懸念も根強く、さらに、生産者物価指数(PPI)の発表を控え物価高への警戒感が再燃し下落に転じた。また、決算を控えて銀行株が売られ、さらなる相場の重しとなり、引けにかけて売りが加速した。VIX指数は24.37から24.26へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国の過度なインフレ懸念後退でドル売りやや優勢

ユーロ/ドルは、米労働省が発表した3月米消費者物価指数(CPI)は前年比で40年3カ月ぶりの高い伸びを記録したものの、ほぼ市場予想通りだったため過度のインフレ懸念が後退した。米長期金利の低下とともにドル売りが先行し、一時1.0903ドルと日通し高値を付けた。ただ、買い一巡後は一転売りが優勢になった。市場では『インフレの高止まりで、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを積極的に進める状況に変わりはない』との見方が改めて広がり、ドル買い戻しが進んだ。また、欧米諸国との対立姿勢を強めるプーチン露大統領はウクライナ侵略を正当化し、攻撃の継続を表明した。ウクライナ情勢が一段と混迷を深める中、ロシアと結びつきの強いユーロ圏経済への悪影響を懸念したユーロ売りも出た。一時1.0821ドルと日通し安値を更新した。 

 

ドル/円は、米CPI発表後にドル売りが先行すると一時124.74円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと買い戻しが進んだ。取引終了前に125.40円付近まで持ち直した。 

 

NY原油先物市場は大幅に反発:供給ひっ迫への警戒感強まり買い優勢

NY原油先物市場は94.84ドル-101.35ドルのレンジ相場となった。ロシア産原油の禁輸を含む制裁強化を検討している欧州連合(EU)は、石油輸出国機構(OPEC)との会合で増産を要求したもよう。しかしながら、OPECは『ロシア供給の減少規模を補うのはほぼ不可能』との考えを示したことが伝わった。供給ひっ迫への警戒感が急速に強まり、原油相場は買いが買いを呼ぶ展開に。節目100ドルもあっさり超えて、一時101ドル前半まで大きく上げ幅を広げた。アジア市場で94.84ドルまで下げたが、ロシアとウクライナの戦争状態は長期化するとの見方が増えており、ロシアのプーチン大統領は停戦協議の停滞を示唆したことから、ニューヨーク市場の中盤にかけて101.35ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に100ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は4日続伸:米金利低下を好感した買い

NY金先物市場は1953.00-1982.70ドルのレンジ相場となった。米3月消費者物価指数(CPI、前年比)は約40年ぶりの水準まで伸び率が上昇し、インフレのヘッジ資産とされる金は本日も買いが先行した。米債券市場は材料出尽くし感からか利回りが低下し、こちらも金利が付かない金の支持要因に。混迷を深めるウクライナ情勢も、安全資産とされる金に資金を向かわせた。ロンドン市場で1953.00ドルまで下げたが、安全逃避的な買いが増えたことによってニューヨーク市場で1982.70ドルまで買われた。その後はドル高を意識した売りが入ったことで上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では1970ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は上昇:過度なインフレ懸念後退で買い優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.08%低い(価格は上昇)2.41%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い2.72%で終了した。3月米消費者物価指数(CPI)がほぼ市場予想通りの結果となったため、過度のインフレ懸念が後退し債券買いが広がった。足もとで相場下落が続いたあとだけに押し目買いなども入ったようだ。

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2022/04/12/07:30:33

米国株式市場は下落:米CPIや金融決算へ警戒感から売り優勢

NYダウは413.04ドル安の34308.08ドル、ナスダックは299.04ポイント安の13411.96ポイントで取引を終了した。消費者物価指数(CPI)の発表や金融決算控え、警戒感から寄り付き後は下落した。米長期金利の上昇で高PER(株価収益率)のハイテク株に売りが集まったほか、中国・上海市でのロックダウン(都市封鎖)継続などを受けて、世界景気の先行きへの警戒感が強まり投資家心理を圧迫した。ウクライナ情勢を巡る懸念も相場の重石になった。VIX指数は21.16から24.37へ上昇した。

 

NY外国為替市場:日米金融政策の方向性の違いから円売り優勢

ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)は積極的な金融引き締めに動く方針を示す一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いがこの日も続き、一時125.77円と2015年6月以来6年10カ月ぶりの高値を付けた。米10年債利回りが2.7896%前後と19年1月以来約3年3カ月ぶりの高水準を付けたことも相場の支援材料となった。ただ、15年6月の高値125.86円が重要なレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米国株相場が軟調に推移したことも相場の重しとなり、125.35円付近まで下押しした。なお、ハト派として知られるエバンズ米シカゴ連銀総裁はデトロイト・エコノミッククラブで『0.50%の利上げは明らかに検討に値する』『年末までに金利を2.25-2.50%の中立水準に引き上げることに必ずしも反対しない』との考えを示した。 

 

ユーロ/ドルは、10日投開票の仏大統領選を無難に通過したことで、週明け早朝取引では1.0954ドルまで上昇する場面もあったが、そのあとは米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが優勢となり値を消した。ウクライナ情勢を巡る不透明感も続きユーロの重しとなり、1時過ぎに1.0873ドルと日通し安値を更新した。

 

NY原油先物市場は大幅に反落:エネルギー需要の後退懸念から売り優勢

NY原油先物市場は92.93ドル-98.52ドルのレンジ相場となった。中国・上海市ではロックダウン解除のめどが立っておらず、経済活動の停滞からエネルギー需要の後退は避けられないとの見方が強まっている。くわえて、国際エネルギー機関(IEA)加盟国による石油備蓄の大規模な協調放出計画も、足元の供給ひっ迫を和らげるとみられ、原油先物は週明けから売り優勢となった。93ドル割れから95ドル台まで反発する場面はあったが、引けにかけて再び上値を切り下げた。アジア市場での取引開始後に98.52ドルまで買われたが、ドル高や米長期金利の上昇を警戒して反落し、ニューヨーク市場の序盤にかけて92.93ドルまで売られた。ただ、ロシアとウクライナの戦争状態は長期化するとの見方が増えていることから、売り一巡後は95.46ドルまで戻した。通常取引終了後の時間外取引では主に95ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

NY金先物市場は3日続伸:インフレヘッジ資産として買い優勢

NY金先物市場は1942.90-1974.60ドルのレンジ相場となった。インフレ懸念が高まり続けるなか、そのヘッジ資産として金を買う動きが強まった。露ウクライナ戦争が長期化の様相を見せつつあることも、安全資産とされる金に資金を向かわせた。もっとも、一巡後は利益確定売りに押された。為替がドル買い・ユーロ売り戻しに動いたことも、ドル建て金の重石となった。アジア市場で1942.90ドルまで下げたが、安全逃避的な買いが増えたことによってニューヨーク市場の序盤にかけて1974.60ドルまで買われた。その後は米長期金利の上昇やドル高を意識した売りが入ったことで一時1944.00ドルまで下げたが、通常取引終了後の時間外取引では主に1950ドル台で推移した。 

 

米国債券市場はまちまち:長期ゾーンは7日続落

米国債券市場で中期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)2.49%で終了した。また、長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)2.78%で終了した。明日の3月米消費者物価指数(CPI)に注目が集まる中、この日も売りが続いた。利回りは一時2.7896%前後と2019年1月以来約3年3カ月ぶりの高水準を付けた。 

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2022/04/11/03:01:20

米国株式市場はまちまち:景気に不透明感広がりディフェンシブ銘柄が下支え

NYダウは137.55ドル高の34721.12ドル、ナスダックは186.30ポイント安の13711.00ポイントで取引を終了した。米10年債利回りが3年ぶり高水準に達し、金利高を警戒した売りに、寄り付き後は下落した。その後、景気に不透明感が広がる中、ディフェンシブ銘柄に投資資金が向かい、NYダウは上昇に転じた。また、米長期金利が上昇し利ざやが改善するとの見方から、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株が値上がりした。一方で、ハイテク株は終日軟調に推移した。VIX指数は21.55から21.16へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇すると全般ドル買いが優勢に

ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めが意識される中、米10年債利回りが一時2.7265%前後と2019年3月以来約3年1カ月ぶりの高水準を付けると円売り・ドル買いが先行し、一時124.68円と日通し高値を付けた。ただ、節目の125.00円に接近すると戻り売りなどが出たため、伸び悩んだ。3月28日に付けた15年8月以来の高値125.09円がレジスタンスとして意識された面もある。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.0837ドルと3月7日以来約1カ月ぶりの安値を更新した。市場では『週末の仏大統領選に対する不透明感もユーロの重しとなった』との声が聞かれた。ただ、年初来安値でもある3月7日の安値1.0806ドルがサポートとして意識されると買い戻しが優勢になった。ユーロ/豪ドルやユーロ/ポンドなどユーロクロスの上昇につれた買いも入り、1.0885ドル付近まで下げ渋った。高インフレへの懸念から欧州中央銀行(ECB)が金融政策の正常化を前倒しで進めるとの観測も相場を下支えした。

 

NY原油先物市場は4日ぶりに反発:ウクライナ情勢の混迷から買い優勢に

NY原油先物市場は95.29ドル-98.76ドルのレンジ相場となった。今週は国際エネルギー機関(IEA)の備蓄放出決定以来下げ幅を広げていたこともあり、週末を前に買い戻しが優勢となった。ロシア軍のミサイル攻撃で、ウクライナの駅で多数の死者が出るなど、ウクライナ情勢の混迷が引き続き原油先物の支えとなった。アジア市場で95.29ドルまで売られたが、ウクライナ戦争の長期化を警戒した買いが入ったことで反転し、ニューヨーク市場の終盤にかけて98.76ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では98ドルを挟んだ水準で推移した。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比13基増加の546基となった。

 

NY金先物市場は小幅続伸:安全逃避とインフレヘッジの買い

NY金先物市場は1930.40-1952.20ドルのレンジ相場となった。米10年債利回りが2.72%台まで上昇していることで、インフレリスクを嫌気し、安全資産とされる金先物に買いが集まり続伸した。また、ロシア軍がウクライナの駅にミサイル攻撃を行い、他の安全な地域へ逃れようとする住民らが多数死傷するなど、ウクライナ情勢が更に混沌化していることも金先物の支えとなった。アジア市場で1930.40ドルまで下げたが、安全逃避的な買いが増えたことによってニューヨーク市場の中盤にかけて1952.20ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に1945ドルから1949ドル近辺で推移した。

 

米国債券市場は下落:米FRBの積極的な金融引き締めを意識した売り

米国債券市場で中長期ゾーンは下落した。米2年物国債利回りは前営業日比0.06%高い2.52%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)2.70%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めが意識される中、この日も売りが続いた。利回りは一時2.7265%前後と2019年3月以来約3年1カ月ぶりの高水準を付けた。 

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2022/04/08/07:45:22

米国株式市場は上昇:景気後退入り懸念の緩和で買い優勢に

NYダウは87.06ドル高の34583.57ドル、ナスダックは8.48ポイント高の13897.30ポイントで取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)による急激な利上げを警戒した売りが継続し、寄り付き後は下落し一時300ドル超下落した。しかし、雇用関連指標の強い結果や一部長短金利の逆転が解消したため景気後退入り懸念も緩和したほか、値ごろ感からの買いが下値を支え、引けにかけてプラス圏に回復した。VIX指数は22.10から21.55へ低下した。

 

NY外国為替市場:好調な米雇用指標受けドル買いの支援材料

ドル/円は、米10年債利回りが一時2.6710%前後と2019年3月以来約3年1カ月ぶりの高水準を付けると円売り・ドル買いが先行した。前週分の米新規失業保険申請件数が16.6万件と予想の20.0万件より強く、1968年11月以来約53年半ぶりの低水準を記録したことも相場の支援材料となり、一時124.00円と日通し高値を更新した。ただ、前日の高値124.05円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩み123.76円付近まで下押しする場面があった。 

 

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(3月10日分)で『多くのメンバーが現在のインフレ率は非常に高い』『金融政策正常化に向けたさらなる措置が即座に必要』との見解が示されたことが分かると、インフレ抑制のため、ECBの金融政策正常化が前倒しで進むとの見方が広がりユーロ買いが先行し、一時1.0938ドルと前日の高値に面合わせした。ただ、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが強まると、1.0868ドル付近まで押し戻された。 

 

NY原油先物市場は3日続落:売り買い交錯してボラタイルな動きに

NY原油先物市場は93.81ドル-98.82ドルのレンジ相場となった。昨日の大幅安の反動で、一時98.82ドルまで原油先物は反発したが、徐々に上値が重くなると、流動性が悪いこともあり93.81ドルまで急落した。引けにかけては買い戻しも入り小幅安で終わったが、一日を通すと非常にボラタイルな動きとなった。なお、昨日発表された国際エネルギー機関(IEA)の備蓄放出は、米国が約6000万バレル、続いて日本が1500万バレル、韓国723万バレル、ドイツ648万バレルと発表された。通常取引終了後の時間外取引では米国株高を受けて値を戻し、97ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は反発:ウクライナ情勢の解決策が見えず安全資産としての買い

NY金先物市場は1923.30-1941.70ドルのレンジ相場となった。アジア時間には下値をトライする場面があったが、徐々に買い戻しが優勢となった。ここ最近の米連邦準備理事会(FRB)高官によるインフレ抑制発言が続いていることもあり、インフレヘッジとしての金先物買いが出ていたとされている。また、ウクライナ情勢の解決策が見えていないことも、安全資産として金先物に買いが集まった。アジア市場で1923.30ドルまで下げたが、安全逃避的な買いが増えたことによってニューヨーク市場の中盤にかけて1941.70ドルまで買われた。その後は米長期金利の上昇を意識して上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引で一時1932.90ドルまで売られている。

 

米国債券市場はまちまち:米金融引き締めが意識され売り優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)2.46%で終了した。また、長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)2.66%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)高官によるタカ派的な発言が相次ぐ中、積極的な米金融引き締めが意識されて債券売りが継続した。良好な米雇用指標も相場の重しとなり、利回りは一時2.6710%前後と2019年3月以来約3年1カ月ぶりの高水準を付けた。

 

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2022/04/07/07:40:26

米国株式市場は下落:引き締めによる景気減速懸念から売り優勢

NYダウは144.67ドル安の34496.51ドル、ナスダックは315.35ポイント安の13888.82ポイントで取引を終了した。3月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表を控えた金利高に伴うハイテク株の下落が重しとなり、寄り付き後は下落した。 議事録では、保有資産縮小計画で削減ペースが明らかになり、さらに、年内数回0.5%の利上げが実施される可能性が示唆されたため、急激な引き締めで景気減速に繋がるとの懸念も強まり、ウクライナ情勢も引き続き投資家心理の重荷となり、一時360ドル超下げた。同時に、想定通りの内容でほぼ織り込み済みと見られ、引けにかけては押し目買いに下げ幅を縮小した。VIX指数は21.03から22.10へ上昇した。

 

NY外国為替市場:NY市場では売買が交錯し方向感出ず

ドル/円は、前日のブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事のタカ派的な発言を受けて、アジア市場では一時124.05円まで買われる場面があったが、NY市場では売買が交錯し大きな方向感は出なかった。米FRBがこの日公表した3月15日-16日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では5月にも開始する保有資産の圧縮について『当局者は米国債を月600億ドル、不動産ローン担保証券(MBS)を350億ドル削減することが適切と認識した』ことが明らかになったほか、『3月会合では多くの参加者が0.50%の利上げを支持したものの、ロシアのウクライナ侵攻で0.25%の利上げに修正した』ことが判明した。議事要旨公表直後には一時123.41円と日通し安値を付ける場面もあったが、すぐに持ち直すなど売買が交錯した。

 

ユーロ/ドルは、日本時間夕刻に一時1.0875ドルと3月8日以来約1カ月ぶりの安値を付けた反動で買い戻しが先行し、一時1.0938ドルと日通し高値を更新した。ただ、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出ると、1.0879ドル付近まで弱含んだ。

 

NY原油先物市場は大幅に続落:米長期金利上昇とドル高を嫌気した売り

NY原油先物市場は95.73ドル-104.02ドルのレンジ相場となった。ロシアへの制裁強化でエネルギー供給のひっ迫を懸念し、一時104.02ドルまで上昇した。しかし、徐々に上値が重くなっている過程で、IEA(国際エネルギー機関)が石油備蓄を再放出すると発表すると、日通し高値から8ドル超売られ95.73ドルまで大幅に下げ幅を広げた。ロンドン市場で104.02ドルまで買われたが、米長期金利の上昇やドル高を嫌気した売りが強まり、一時95.73ドルまで下落した。通常取引終了後の時間外取引では97ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は続落:米金利高止まりとドル高を嫌気した売り

NY金先物市場は1916.20-1937.60ドルのレンジ相場となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨公表を控え明確な方向感のない値動きを繰り返した。ユーロなどに対してドル売りが進むと、ドルで取引されている金先物は一時割安感から強含む場面があった。しかし、米金利が高止まりしていることや、ドル売りの勢いも限られたことで、引けにかけては売りが優勢となり小幅に続落して引けた。アジア市場の終盤にかけて1916.20ドルまで下げたが、ロンドン市場で1937.60ドルまで戻した。その後は米長期金利の上昇を意識して上げ渋り、ニューヨーク市場の後半で1917.00ドルまで反落した。ただ、通常取引終了後の時間外取引では一時1930.30ドルまで戻しており、やや底堅い値動きを見せた。

 

米国債券市場はまちまち:米金融引き締めが加速するとの観測から売り

米国債券市場で中期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.48%で終了した。また、長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)2.60%で終了した。前日のブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事のタカ派的な発言を受けて、米金融引き締めが加速するとの観測から債券売りが優勢となった。利回りは一時2.6557%前後と2019年3月以来約3年1カ月ぶりの高水準を付けた。 

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