FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2022/05/10/07:31:00

米国株式市場は大幅続落:米中の景気後退懸念が強まり売り優勢

NYダウは653.67ドル安の32245.70ドル、ナスダックは521.41ポイント安の11623.25ポイントで取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策の正常化を目指し緩和解除を開始したため、投資家によるリスク資産を軽減する動きが続き、寄り付き後は下落した。中国のコロナによる都市封鎖も継続しサプライチェーン混乱も継続、加えて、FRBの急速な利上げにより景気後退入りへの懸念も強まり、引けにかけては下げ幅を拡大した。市場では『マージンコール(追い証)を迫られた個人投資家や投機筋による売りが出た』との声も聞かれ、NYダウは一時770ドル超下落した。VIX指数は30.19から34.75へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株の大幅続落でリスク回避の円買い

ドル/円は、アジア時間に一時131.35円と2002年4月以来約20年1カ月ぶりの高値を付けたものの、欧米市場に入ると利食い売りなどが優勢となり、一時130.06円と日通し安値を付けた。一時は3.2006%前後と18年11月以来の高水準を付けた米10年債利回りが3.02%台まで急低下したことも相場の重石となった。米国株相場の大幅続落を受けてリスク回避の円買いが強まった影響も受けた。

 

ユーロ/ドルは、ウクライナへの侵攻を続けるロシアの首都モスクワではこの日、対ドイツ戦勝記念日の式典が行われ、プーチン露大統領が演説を行ったものの、注目されていた『戦争宣言』がなかったためユーロを買い戻す動きが広がり、一時1.0517ドル付近まで下押しする場面もあった。しかし、アジア時間に付けた日通し安値1.0495ドルがサポートとして働くと再び強含む展開になり、1.0593ドルと日通し高値を更新した。ユーロ/豪ドルやユーロ/NZドルなどユーロクロスの上昇につれた買いも入った。

 

米国株安に加えて、原油など商品相場の下落を背景に資源国通貨が軟調に推移した。豪ドル/米ドルは一時0.6945米ドル、NZドル/米ドルは0.6320米ドルまで下落したほか、米ドル/カナダドルは1.3016カナダドルまで上昇した。また、豪ドル/円は90.46円、NZ/ドル円は82.34円、カナダドル/円は100.08円と日通し安値を更新した。

 

NY原油先物市場は4日ぶりに大幅反落:世界経済の減速懸念高まり売り優勢

NY原油先物市場は102.13ドル-110.49ドルのレンジ相場となった。欧州連合(EU)のロシア産原油禁輸方針を受けて先週後半に3日続伸した反動で週明けは利益確定売りが先行した。また、中国では上海市のロックダウン(都市封鎖)が長期化するなどコロナ対策による景気減速で、エネルギー需要見通しに対する懸念が高まっていることが嫌気された。アジア市場の序盤で110.49ドルをつけたが、その後は下げる展開。供給不安は消えていないものの、世界経済の減速懸念が強まり、売りが優勢となった。ニューヨーク市場の中盤以降に下げ幅は拡大し、通常取引終了後の時間外取引で株安を意識して102.13ドルまで一段安となった。 

 

NY金先物市場は3日ぶりに反落:上値の重さが意識され換金目的の売り

NY金先物市場は1851.00-1885.60ドルのレンジ相場となった。テクニカル的に心理的節目の1900ドル近辺での上値の重さが確認され、利益確定の売りが優勢となった。金利の先高感が強いことも、金利を生まない金の売りを後押しした。アジア市場の序盤で1885.60ドルまで買われた後は下げる展開。米長期金利の低下や株安は支援材料にはならなかった。ニューヨーク市場では換金目的の売りが優勢となり、通常取引終了後の時間外取引で1851.00ドルまで一段安となった。

 

米国債券市場は反発:米国株相場が大幅下落するとリスク回避の買い戻し

米国債券市場で中長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.10%低い(価格は上昇)2.60%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.10%低い3.03%で終了した。インフレ抑制のため米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを積極的に進めるとの見方から、時間外取引では債券売りが優勢となった。利回りは一時3.2006%前後と2018年11月以来の高水準を付ける場面があった。ただ、米国株相場が大幅に下落すると、投資家がリスク回避姿勢を強め相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まった。 

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2022/05/09/03:01:27

米国株式市場は続落:労働市場のひっ迫が再確認され利上げを警戒した売り

NYダウは98.60ドル安の32899.37ドル、ナスダックは173.03ポイント安の12144.66ポイントで取引を終了した。4月雇用統計で雇用の伸びが予想を上回り労働市場のひっ迫が再確認されたため連邦準備制度理事会(FRB)の利上げを警戒し、寄り付き後は大幅下落した。金利動向に左右される形で、一時上昇に転じる局面もあったが、戻り売り圧力が強く、終日軟調に推移した。米長期金利の上昇を受けて高PER(株価収益率)のハイテク株に売りが集まると、一時520ドル超下落した。引けにかけては、押し目買いに支えられ、下げ幅を縮小した。VIX指数は31.20から30.19へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利が約3年半ぶりの高水準でドル底堅い

ドル/円は、米労働省が発表した4月米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比42.8万人増と予想の39.1万人増を上回った一方、失業率が3.6%と予想の3.5%よりも弱い結果となった。また、平均時給は前月比で予想を下回った。指標発表直後は130.16円付近まで売られたものの、すぐに買い戻しが入り130.69円付近まで持ち直した。米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを積極的に進めるとの見方から、米10年債利回りが一時3.1444%前後と2018年11月以来約3年半ぶりの高水準を更新した。ドル/円相場を下支えした。もっとも、アジア時間に付けたレンジ(130.10-81円)を上下ブレイクすることは出来なかった。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを通過したうえ、来週の4月米消費者物価指数(CPI)などインフレ指標の発表を控えて、全体的に様子見気分が強かった。 

 

ユーロ/ドルは、ビルロワドガロー仏中銀総裁やナーゲル独連銀総裁など、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーから早期の利上げを支持する発言が相次いだことを受けて、一時1.0599ドルまでユーロ高・ドル安が進んだ。ただNY市場に入り、米長期金利の上昇傾向が強まると徐々にユーロ売り・ドル買いが優勢となり値を消した。 

 

NY原油先物市場は3日続伸:供給不安が高まり買い優勢

NY原油先物市場は107.24ドル-111.18ドルのレンジ相場となった。引き続き欧州連合(EU)によるロシア産石油の輸入禁止に対する需給ひっ迫懸念が広がり、買いが優勢となった。アジア市場で107.24ドルまで下げたが、供給不安が再び高まり、ロンドン市場で110ドル台を回復。米雇用統計発表後に108ドル台前半まで下げたが、まもなく反転し、111.18ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では株安や長期金利の上昇を意識して上げ渋り、主に110ドル台で推移した。 

 

NY金先物市場は続伸:株安が意識した買いがやや優勢

NY金先物市場は1865.00-1894.00ドルのレンジ相場となった。対ユーロでドルが下落したことでドル建てで取引される金価格の割安感が意識され、一時1894ドルまで上昇した。ただ、米長期金利が大幅に上昇したため、金利を生まない金には売りが出た。アジア市場で1865.00ドルまで下げたが、ユーロ安が一服したことを受けてロンドン市場で1880ドル台を回復した。米雇用統計発表後に1880ドルを下回ったが、株安を意識した買いが入っており、一時1894.00ドルまで買われた。ただ、通常取引終了後の時間外取引では米長期金利の上昇を嫌気した売りが観測されており、上げ渋った。 

 

米国債券市場は続落:積極的な米FRBの金融引き締め観測から売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)2.70%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.09%高い3.13%で終了した。4月米雇用統計で労働市場の逼迫が続いていることが示されると、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを積極的に進めるとの観測が改めて強まり債券売りを誘った。利回りは一時3.1444%前後と2018年11月以来約3年半ぶりの高水準を付けた。

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2022/05/06/07:27:12

米国株式市場は大幅反落:米金利上昇を嫌気した売り優勢

NYダウは1063.09ドル安の32997.97ドル、ナスダックは647.17ポイント安の12317.69ポイントで取引を終了した。1-3月期非農業部門労働生産性が1947年来の大幅低下となったほか、新規失業保険申請件数が予想外に増加するなど冴えない経済指標を受け、寄り付き後は下落した。連邦準備制度理事会(FRB)の引き締めペースでの高インフレ抑制は困難との懸念が強まり金利が再び上昇に転じ10年債利回りが3.1%に達すると、引けにかけた更なる売り圧力となった。VIX指数は25.42から31.20へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米金利上昇でドル全面高

ドル/円は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で『0.75%利上げは積極的に検討しているものではない』と発言したことを受けて、急激な米利上げ観測は和らいでいた。ただ、本日のNY市場では『インフレ抑制のためFRBが金融引き締めを進めることに変わりはない』との見方が盛り返し、米10年債利回りが3.1057%前後と2018年11月以来約3年半ぶりの高水準を更新した。ドル全面高の様相が強まり、前日の高値130.38円を上抜けて一時130.55円まで上値を伸ばした。米株式市場では前日に今年最大の上げ幅となったNYダウが急反落し、一時1300ドル超下げる場面があった。

 

ユーロ/ドルは、昨日のNY市場では『FRBは市場が想定するほど大幅な利上げは検討していない』との見方からドル売りが出たものの、本日のNY市場では『FRBがインフレ抑制のため、金融引き締めを積極的に進める』との見方が盛り返し、ドル買いが優勢となり、一時1.0493ドルと日通し安値を更新した。なお、パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事は『インフレ見通しを受けて経済支援策を徐々に縮小できるとしても、7月に利上げを実施するべきではない』と述べた一方、ホルツマン・オーストリア中銀総裁は『今年利上げを行う予定であり、利上げ幅や時期については6月会合で議論』などと語った。 

 

オセアニア通貨は軟調だった。米長期金利の急上昇を嫌気してダウ平均が1300ドル超下落するとリスクセンチメントに敏感なオセアニア通貨に売りが集まった。豪ドル/米ドルは一時0.7077米ドル、豪ドル/円は92.29円まで下落したほか、NZドル/米ドルは0.6393米ドル、NZドル円は83.40円まで値を下げた。

 

NY原油先物市場は続伸:供給不安根強く買い優勢

NY原油先物市場は106.45ドル-111.37ドルのレンジ相場となった。欧州連合(EU)が昨日にロシア産石油の年内輸入禁止を表明したことで需給ひっ迫懸念が高まるなか、一時111ドル台に乗せる場面があった。ただ、米国株が総崩れとなると上値が重くなった。ニューヨーク市場の中盤にかけて111.37ドルまで買われたが、株安やドル高を意識した売りが入ったことで反落し、一時106.45ドルまで売られた。ただ、供給不安は解消されていないため、まもなく反転した。通常取引終了後の時間外取引では108ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反発:株安を意識した買い優勢に

NY金先物市場は1872.30-1910.70ドルのレンジ相場となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を受けてドル安が進んだことを背景にドル建てで取引される金価格の割安感が意識され、一時1910.7ドルまで上昇した。ただ、海外市場でドルが全面高となると一転して1870ドル台まで失速した。ニューヨーク市場の序盤に1910.70ドルまで買われたが、米長期金利の上昇やドル高を意識した売りが強まり、1872.30ドルまで反落した。ただ、その後は株安を意識した買いが入っており、通常取引終了後の時間外取引で1881ドル台まで戻している。 

 

米国債券市場は下落:米FRBの金融引き締めを意識した売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)2.69%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.11%高い3.04%で終了した。インフレ抑制のため米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを積極的に進めるとの見方が盛り返し、債券売りが広がった。利回りは一時3.1057%前後と2018年11月以来約3年半ぶりの高水準を付けた。 

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2022/05/01/03:01:56

米国株式市場は大幅下落:ハイテク株の下落がさらに主要株式指数を押し下げ

NYダウは939.18ドル安の32977.21ドル、ナスダックは536.89ポイント安の12334.64ポイントで取引を終了した。来週に連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、大幅利上げを警戒した売りに寄り付き後は下落した。4月シカゴ購買部協会景気指数や4月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想を下回ったため景気減速への懸念も強まり、終日軟調に推移した。決算や見通しが弱く、ハイテク株の下落がさらに主要株式指数を押し下げ、引けにかけては下げ幅を拡大した。VIX指数は29.99から33.40へ上昇した。

 

NY外国為替市場:積み上がったポジション調整のドル売り優勢

ドル/円は、3月米個人消費支出(PCE)や1-3月期米雇用コスト指数が予想より強い内容となったことが分かると円売り・ドル買いが先行した。米長期金利の上昇に伴う買いも入り、一時130.38円付近まで値を上げた。ただ、その後発表の4月米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)や4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値が予想を下回ったことが明らかになると売りが優勢になった。月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだ円買い・ドル売りのフローが観測されると、一時129.26円と日通し安値を付けた。ドル円は前日に131.25円と約20年ぶりの高値を更新した。来週5月3-4日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や日本や中国の大型連休、英国の3連休などを前に、積み上がったロングポジションを解消する動きも出たようだ。 

 

ユーロ/ドルは、米雇用コスト指数が統計開始以来最大となり、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締め姿勢を補強する内容だったことが分かると、ユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.0510ドル付近まで値を下げた。ただ、その後発表の4月米シカゴPMIなどが予想を下回ったことが伝わると1.0579ドル付近まで買い戻された。前日に約5年3カ月ぶりの安値を更新したあとだけに、来週の米金融イベントを控えたポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りも入りやすかった。 

 

NY原油先物市場は4営業日ぶりに反落:米長期金利上昇や米株安を嫌気

NY原油先物市場は103.78ドル-107.99ドルのレンジ相場となった。週末・月末を控えて持ち高調整や利益確定目的の売りに押された。もっとも、欧州連合(EU)が段階的なロシア産原油の禁輸に踏み切る可能性が浮上していることもあり、需給の引き締まりが意識されて下値も限られた。供給不安は解消されていないことから、ニューヨーク市場の序盤にかけて107.99ドルまで上昇したが、米長期金利の上昇や米国株安を嫌気して売りが優勢となった。通常取引終了後の時間外取引で103.78ドルまで売られた。

 

NY金先物市場は続伸:持ち高調整の買い戻しが優勢

NY金先物市場は1893.50-1921.30ドルのレンジ相場となった。対ユーロなどでドル売りが進み、ドル建てで取引される金価格の割安感を意識した買いが入った。また、昨日に約2カ月半ぶりの安値をつけた後とあって、月末を前に持ち高調整目的の買い戻しも観測された。アジア市場で1893.50ドルまで売られたが、ユーロ安が一服したことから、ニューヨーク市場の序盤にかけて1921.30ドルまで買われた。ただ、米長期金利が反発したことから、金買いは縮小。通常取引終了後の時間外取引で1895.20ドルまで売られた。 

 

米国債券市場は下落:雇用コスト指数が過去最大となり売りが優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.09%高い(価格は下落)2.71%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.11%高い2.93%で終了した。1-3月期米雇用コスト指数が統計開始以来最大となり、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締め姿勢を補強する内容だったことが分かると債券売りが広がった。 

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2022/04/28/07:19:03

米国株式市場はまちまち:決算を好感した買いが相場を支え

NYダウは61.75ドル高の33301.93ドル、ナスダックは1.81ポイント安の12488.93ポイントで取引を終了した。ソフトウェアメーカーのマイクロソフト(MSFT)やクレジットカード会社のビザ(V)決算を好感した買いが相場を支え、寄り付き後は上昇した。3月中古住宅販売成約指数が予想を下振れ一時下落に転じるも、中国の2都市でコロナ感染が落ち着く兆しとの報道で、世界経済の成長減速への脅威も後退し再び上昇した。値ごろ感から押し目買い意欲も強まり、NYダウはプラス圏を維持した。一方、ハイテクは金利高を警戒し小幅下落した。VIX指数は33.52から31.60へ低下した。

 

NY外国為替市場:対ユーロ中心に全般ドル買い優勢

ユーロ/ドルは、ロシアが前日にポーランドとブルガリアへの天然ガス供給を停止したことで、エネルギー供給不安が高まりユーロ圏経済の不確実性が意識された。欧州経済の悪化で、欧州中央銀行(ECB)が金融引き締めに動きにくくなるとの見方もユーロの重石となり、一時1.0515ドルと2017年3月以来約5年1カ月ぶりの安値を付けた。市場では『重要なサポートとして意識されていた20年3月の安値1.0636ドルを明確に下抜けたことでテクニカル的にも売りが出やすかった』との声が聞かれた。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.28と17年1月以来5年3カ月ぶりの高値を付けた。 

 

ドル/円は、対ユーロ中心に全般ドル高が進んだ流れに沿って円売り・ドル買いが先行した。米長期金利の上昇も相場の支援材料となり、前日の高値128.23円を上抜けて一時128.59円まで上値を伸ばした。なお、明日公表の日銀金融政策決定会合では大規模な金融緩和策の維持が見込まれている一方、来週5月3-4日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では大幅利上げと量的引き締め(QT)の決定が予想されている。日米の金利差が拡大するとの見方も円売り・ドル買いを促した。

 

NY原油先物市場は続伸:供給不安残り買い優勢に

NY原油先物市場は99.80ドル-102.99ドルのレンジ相場となった。一時は99.80ドルまで下落する場面があったが、米エネルギー省(EIA)が発表した週間石油在庫統計でガソリン在庫が取り崩しとなったこともあり、その後は需給の引き締まりを意識した買い戻しが入った。アジア市場で102.99ドルまで買われた後、米長期金利の上昇やユーロ安を意識した売りが入ったことによって、ニューヨーク市場の序盤にかけて99.80ドルまで売られた。しかしながら、供給不安は解消されていないため、まもなく反転した。102ドル台半ば近辺まで戻した。通常取引終了後の時間外取引では主に102ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反落:ドル高・米長期金利上昇を嫌気

NY金先物市場は1881.60-1908.10ドルのレンジ相場となった。外国為替市場では対ユーロなどでドル買いが進み、ドル建てで取引される金価格の割高感が意識された。一時は2月17日以来の安値となる1881.6ドルまで下落する場面も見られた。アジア市場の序盤に1908.10ドルまで買われたが、米長期金利の反発を受けてニューヨーク市場の中盤にかけて1881.60ドルまで下げた。ただ、換金目的の売りは一巡しており、通常取引終了後の時間外取引では主に1885ドルから1888ドルの範囲内で推移した。

 

米国債券市場は下落:米FRBによる金融引き締めが意識され売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)2.57%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.11%高い2.83%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めが意識される中、債券売りが優勢となった。5年債入札が『やや低調』と受け止められたことも相場の重石になった。 

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