FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2022/06/07/07:29:26

米国株式市場は上昇:中国の経済正常化への期待が広がる

NYダウは16.8ドル高の32915.78ドル、ナスダックは48.64ポイント高の12061.37ポイントで取引を終了した。寄り付きは上昇した。中国の北京市で新型コロナウイルスの流行に伴う規制が緩和されたことで経済正常化への期待が広がったほか、中国当局が配車アプリの滴滴グローバルの調査を終了するとの報道で投資家心理が改善した。インフレや連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めペースへの不透明感は根強く、買い一巡後は伸び悩んだ。長期金利が再び3%を上回ったことでハイテク株など割高感が意識されやすい銘柄が売られ、NYダウは取引終盤にマイナスに転じる場面もあったが、主要株式指数は小幅に反発して取引を終えた。VIX指数は24.79から25.07へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢に

ドル/円は、前週末発表の5月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回り、円売り・ドル買いが進んだ流れがこの日も継続した。米長期金利の上昇をきっかけに全般ドル買いが活発化すると、節目の131.00円や重要なレジスタンスとして意識されていた5月9日の高値131.35円を上抜けて、一時132.01円と2002年4月以来約20年2カ月ぶりの高値を更新した。市場では『米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めが続くとの見方が根強いうえ、円安を抑止する材料に乏しく、今後も円安・ドル高基調が続く可能性が高い』との声が聞かれた。なお、米長期金利の指標である米10年債利回りは一時3.0454%前後と5月11日以来の高水準を付けた。 

 

ユーロ/ドルは、ECBがインフレに対応するため金融引き締めを急ぐとの見方からユーロ買い・ドル売りが入った半面、米長期金利の上昇を手掛かりにユーロ売り・ドル買いが出ると、前週末の安値1.0704ドルを下抜けて一時1.0684ドルまで値を下げた。 

 

ユーロ/円は、金融政策の正常化を急ぐとの見方が浮上する欧州中央銀行(ECB)と、大規模金融緩和を継続する日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ユーロ買いが優勢となった。欧米株価の上昇を背景にリスク選好の円売りも出て、一時141.13円と15年1月以来7年5カ月ぶりの高値を更新した。アジア時間に伝わった黒田東彦日銀総裁の『揺るぎない姿勢で金融緩和を継続していく』『(安定的な円安)経済全体としてみればプラスに作用する可能性が高い』との発言も引き続き円売りを促した。 

 

NY原油先物市場は4営業日ぶりに反落:ドル高が意識され伸び悩み

NY原油先物市場は117.63ドル-120.99ドルのレンジ相場となった。時間外取引で一時120.99ドルと約3カ月ぶりの高値をつける場面もあったが、その後は利益確定売りに押される展開した。外国為替市場でドル高が進んだこともドル建てで取引される原油価格の重しとなり、取引時間帯には117.63ドルまで売りに押された。アジア市場の序盤に120.99ドルまで買われたが、利食い売りが増えたことや米長期金利の上昇を受けて上げ渋った。供給不安は消えていないことから、押し目買いも観測されたが、ニューヨーク市場ではドル高も意識され、伸び悩んだ。通常取引終了後の時間外取引では主に118ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続落:ドル高と米長期金利高を嫌気

NY金先物市場は1843.00-1861.20ドルのレンジ相場となった。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締め観測が高まるなか、米長期金利の上昇とともに外国為替市場ではドル高が進んだ。ドル建てで決済される金価格の割高感が意識され、売りに押される場面が目立った。ニューヨーク市場の序盤にかけて1861.20ドルまで買われたが、米長期金利の上昇やドル高を嫌気した売りが強まり、ニューヨーク市場の終盤にかけて1843.00ドルまで下落した。通常取引終了後の時間外取引では主に1845ドル近辺で推移した。

 

米国債券市場は続落:米FRBの金融引き締め観測強まり売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)2.71%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比+0.11%高い3.04%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを積極的に進めるとの観測が強まる中、債券売りが優勢となった。今週予定されている米物価指標の発表や国債入札などのイベントを控えて持ち高調整目的の売りも出た。利回りは一時3.0454%前後と5月11日以来の高水準を付ける場面があった。

 

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2022/06/06/03:01:44

米国株式市場は下落:良好な雇用統計受け積極的な利上げを警戒した売り

NYダウは348.58ドル安の32899.70ドル、ナスダックは304.16ポイント安の12012.73ポイントで取引を終了した。寄り付きは下落した。朝方発表された5月雇用統計で非農業部門雇用者数が39万人の増加と、増加幅が市場予想を上回ったことで連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げが警戒された。長期金利が上昇したことで、割高感が意識されやすいハイテク株を中心に売りが加速した。主要株式指数は終日軟調に推移した。VIX指数は24.72から24.79へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:良好な5月米雇用統計受けドル買い優勢に

ドル/円は、米労働省が発表した5月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比39.0万人増と予想の32.5万人増を上回ったことが分かると円売り・ドル買いが先行し、一時130.98円と5月9日以来の高値を付けた。その後の下押しも130.80円付近にとどまるなど、底堅く推移した。なお、市場では『5月9日に付けた2002年4月以来の高値131.35円がレジスタンスとして意識されている』との声が聞かれた。米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するメスター米クリーブランド連銀総裁はこの日、CNBCに出演し『一番の問題は高インフレ』『今後2回の会合では0.50%利上げの方向』と述べたほか、『インフレ低下しなければ、9月会合でも0.50%の利上げを支持。インフレ低下の証拠あれば0.25%の利上げを支持』との考えを示した。 

 

ユーロ/ドルは、予想を上回る米雇用者数の増加を受けてユーロ売り・ドル買いが出ると、一時1.0704ドルと日通し安値を付けた。その後1.0752ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出ると1.0711ドル付近まで押し戻された。

 

NY原油先物市場は3日続伸:米雇用統計発表後に買い強まる

NY原油先物市場は115.23ドル-120.46ドルのレンジ相場となった。昨日の米エネルギー省(EIA)週間石油在庫統計(5/27時点)で原油在庫の大幅な取り崩しが続いたことでも示唆されたように、需給の引き締まりが意識されやすい状態だった。欧州連合(EU)がロシア産原油の輸入を9割削減する方向で動いていることも、原油相場の支援となっている。5月米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を上回ったこと、中国経済の回復が期待されていることから、ニューヨーク市場で買いが活発となった。供給不安も消えていないことから、通常取引終了後の時間外取引でじり高となり、一時120.46ドルまで買われている。 

 

NY金先物市場は3日ぶりに反落:米長期金利上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は、1849.70-1878.60ドルのレンジ相場となった。昨日は支援要因となったドル安の動きが巻き戻され、ドルの代替資産とされる金の相対的な価値低下や、ドル建て金価格の割高感から売りが優勢となった。予想を上回る米雇用者数の増加で米金利が上昇したことも、金利がつかない資産である金を買う動きを後退させた。アジア市場の序盤に1878.60ドルまで買われたが、米雇用統計の発表を控えていることやユーロの伸び悩みを受けて利食い売りが増えた。5月米雇用統計発表後に米長期金利が反発したことから、売りが強まり、ニューヨーク市場の中盤にかけて1849.70ドルまで下落。通常取引終了後の時間外取引では、1850ドル台で推移した。

 

米国債券市場は下落:良好な雇用統計受け金融引き締め観測から売り優勢

米国債円市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)2.67%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い2.93%で終了した。5月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回ると、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを積極的に進めるとの観測が改めて強まり債券売りを誘った。

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2022/06/02/07:41:45

米国株式市場は下落:FRBの積極的な利上げへの警戒感を意識

NYダウは176.89ドル安の32813.23ドル、ナスダックは86.93ポイント安の11994.46ポイントで取引を終了した。寄り付きは上昇した。前日引け後に市場予想を上回る四半期決算を発表したセールスフォースが大幅高となり相場を押し上げ、また他のハイテク株にも買いが波及した。5月ISM製造業景況指数が予想外の上昇となったことで長期金利が上昇した。さらに、原油価格が再び上昇したことで連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げへの警戒感が再び意識され、下げに転じた。取引終盤に向けて下げ幅を縮小させたが、下落のまま取引を終えた。VIX指数は26.19から25.69へ低下した。

 

NY外国為替市場:良好な経済指標受け米長期金利上昇からドル買い

ドル/円は、5月米ISM製造業景気指数が56.1と予想の54.5を上回ったことが分かると米長期金利の上昇とともにドル買いが強まり、一時130.19円と5月11日以来の高値を付けた。なお、米長期金利の指標である米10年債利回りは一時2.9496%前後と5月18日以来の高水準を付けた。 

 

ユーロ/ドルは、ホルツマン・オーストリア中銀総裁の発言を受けて、欧州市場では一時1.0739ドルまで買われる場面もあったが、NY市場に入ると一転下落した。5月米ISM製造業景気指数が予想を上回ったことをきっかけに全般ドル買いが優勢となり、一時1.0627ドルと日通し安値を付けた。 

 

NY原油先物市場は小幅反発:需給ひっ迫懸念から買い優勢

NY原油先物市場は114.58-117.87ドルのレンジ相場となった。欧州連合(EU)のロシア産原油輸入禁止措置による供給制約が引き続き下支え要因となった。中国・上海のロックダウン(都市封鎖)解除による需要の高まりへの期待も支援となった。原油増産の思惑は消えていないことから、アジア市場で114.58ドルまで下げたが、需給ひっ迫の懸念も残されており、ニューヨーク市場の序盤で117.87ドルまで買われている。通常取引終了後の時間外取引では株安を嫌気して伸び悩み、主に114ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は小幅反発:株安進行でリスク回避の買いで持ち直し

NY金先物市場は1830.20-1853.00ドルのレンジ相場となった。米長期金利の上昇やドル高を受け、金利が付かない資産である金の相対的な価値低下やドル建て相場の割高感が、序盤は上値を重くした。しかし、米金利の上昇を嫌気した株安が進むと、リスク回避資産とされる金を買う動きが活発化しプラス圏へ浮上した。ドル高を嫌気して一時1830.20ドルまで下げたが、NY市場で安全逃避的な買いが入ったことで1853.00ドルまで買われている。通常取引終了後の時間外取引では主に1850ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続落:FRBの金融引き締めへの警戒感から売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.11%高い(価格は下落)2.65%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い2.91%で終了した。インフレ懸念や米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めへの警戒感が意識され、債券売りが広がった。5月米ISM製造業景気指数が予想を上回ったことも相場の重しになった。

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2022/06/01/07:39:05

米国株式市場は下落:利益確定売り優勢で終日方向感に欠ける展開

NYダウは222.84ドル安の32990.12ドル、ナスダックは49.74ポイント安の12081.39ポイントで取引を終了した。EUがロシア産石油の禁輸で合意し、原油価格が上昇した。インフレ懸念が再燃し、下落して始まった。また主要指数は前週に大きく上昇していたこともあり、利益確定の売りも出やすかった。石油輸出国機構(OPEC)加盟国が生産協定からロシアを排除することを検討しているとの報道で原油価格が下落、上昇に転じるも終日方向感に欠ける展開で、結局NYダウ・ナスダックともに下落した。ただ、米長期金利の上昇を受けて金融株が買われると、指数はプラス圏を回復する場面もあった。 値動きが激しい1ヶ月となったが、NYダウは小幅高、ナスダックは約2%安で5月の取引を終えた。VIX指数は26.54から26.19へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い先行

ドル/円は、米10年債利回りが2.88%台まで上昇したことが円売り・ドル買いを促したほか、3月米ケース・シラー住宅価格指数や5月米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)、5月米消費者信頼感指数が予想を上回ったことが相場の支援材料となり、一時128.89円と日通し高値を付けた。一目均衡表基準線が位置する128.86円付近や19日の高値128.95円がレジスタンスとして意識されると、ドル/円は128.47円まで伸び悩む場面があった。ただ、米長期金利が上昇傾向を維持するなかで、下押しは限られた。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇などを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.0679ドルと日通し安値を付けた。欧州時間発表の5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が予想を上回ったことを受けて、高インフレによるユーロ圏景気の減速を懸念したユーロ売りも出た。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開になった。市場では『月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだユーロ買い・ドル売りのフローが観測された』との声も聞かれ、1.0747ドル付近まで下げ幅を縮める場面があった。なお、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は『ECBの利上げ幅について7月は0.25%、9月は0.50%になる可能性がある』などと発言した。一方、ビスコ・イタリア中銀総裁は『今夏開始する可能性がある利上げは緩やかに進めるべき』と述べたほか、デコス・スペイン中銀総裁は『特定の金利の道筋に事前にコミットするべきではない』との見解を示した。

 

NY原油先物市場は小幅反落:OPECメンバーの増産計画報道を嫌気

NY原油先物市場は114.15ドル-119.98ドルのレンジ相場となった。欧州連合(EU)が30日、臨時首脳会議でロシアへの追加制裁として同国からの石油輸入を禁止することで合意した。供給制約が原油相場の下支えとなった。しかし、終盤は石油輸出国機構(OPEC)メンバーが増産を計画とのニュースが嫌気され、マイナスへ転じた。中国・上海市における都市封鎖規制の大幅な緩和を期待して119.98ドルまで買われたが、米長期金利の上昇やドル高を嫌気した売りが入ったことで、一時114.15ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では115ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は3営業日ぶりに反落:米金利上昇とドル高を嫌気した売り

NY金先物市場は1837.60-1860.20ドルのレンジ相場となった。メモリアルデーの休場を挟んで25日以来の下落となった。NY序盤に米金利上昇やドル高が先行したことから、金利が付かない資産である金の相対的な価値低下や、ドル建て価格の割高感を意識した売りが強まった。その後、米金利の上昇は頭打ちとなり、ドル相場も失速したが、金価格の戻りは鈍かった。ロンドン市場の序盤で1860.20ドルまで買われたが、米長期金利の上昇やドル高を嫌気した売りが増えており、ニューヨーク市場で1837.60ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では主に1840ドルを挟んだ水準で推移している。

 

米国債券市場は下落:インフレリスクを意識した売り

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.08%高い2.54%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.11%高い2.85%で終了した。過去最高を記録した5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値や良好な米経済指標を受けて、インフレリスクが改めて意識されると債券売りが広がった。 

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2022/05/31/07:43:12

米国ではメモリアルデーの祝日のため休場

米国株式市場、NY原油先物市場、NY金先物市場、米国債券市場は休場

 

NY外国為替市場:米インフレ加速への過度な警戒感後退でドルの上値重い

ユーロ/ドルは、独長期金利の上昇を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが進行した。この日発表の5月独消費者物価指数(CPI)速報値が予想を上回ったことが分かると、欧州中央銀行(ECB)による金融政策の正常化加速が意識されてユーロ買いが活発化し、一時1.0787ドルと本日高値を更新した。なお、ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事は『今後数回の会合での0.50%利上げを支持』『インフレが著しく低下するまで、毎回の会合で0.50%利上げすることを提唱する』などと述べたものの、相場の反応は限定的だった。

 

★ドル/円相場は、アジアや欧州の株式相場の上昇を背景に、クロス円主導でリスク・オンの円売りが進行し、26日の高値127.58円を上抜けて、一時127.82円まで上値を伸ばした。ただ、一目均衡表転換線が位置する127.95円や24日の高値128.08円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米国がメモリアルデーの祝日で休場となる中、一時127.44円付近まで下押しした。米インフレ加速への過度な警戒感が後退したとの見方が浮上しており、さらなるドル高は進みにくいとみる向きもあった。市場では『米インフレがピークに達したという兆候はすでに出ている』との声が聞かれた。 

 

シカゴ日経平均先物

30日の米国市場はメモリアルデーのため全市場が休場だったが、GLOBEXの時間外取引は時間を短縮して取引が行われた(清算値は算出されない)。中国上海市が30日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた都市封鎖(ロックダウン)について、6月1日から実質的に解除する方針を発表したことを受け、欧州株が堅調な中、CME日経先物(円建て)は2万7420円まで上昇した。最終約定値はOSE日中終値比60円安の2万7340円だった。

本日の大引けでMSCIの指数イベントがあり、全体で2000億円超の資金流出が想定されているが、プレポジショニングの巻き戻しも予想され、引けにかけてはNY倍率に低下圧力が掛かる可能性もある。

 

リリーフ・ラリーも米株は上値重いか:ゴールドマン・サックス

ウクライナ情勢や米FRBの利上げ動向など基本的なファンダメンタルズに変わりがない中、ゴールドマンサックスは30日付のリポートで『金融政策・リセッション(景気後退)リスクへの懸念が緩和されたことにより、先週はリリーフ・ラリーが発生したが、このリリーフ・ラリーは資産や地域をまたいで広がっている』との見解を示した。リポートでは、景気敏感株がディフェンシブ株をアウトパフォームしつつ、債券が米株と共に上昇したとしながら、『特にシステマティック投資家の非常に弱気なスタート時のセンチメントとポジショニングがラリーのスピードに貢献したかもしれない』とし、4月以降の弱気相場を主導したシステム売買の巻き戻しがあったとみていた。その上でリポートでは、短期的には株式市場で上げ相場が一服して小幅なプラスに留まる『ファット&フラット』の状態になると見込み、株式については今後3ヵ月はニュートラル(今後12ヵ月ではオーバーウエイト)との見解を示した。ここからインフレがどの程度急速に減速するのか、金融政策がどのように反応するのか、成長見通しへの影響についてさらに明確になるまでは『リスク・アペタイトが広範かつ持続的に回復すると予想するにはまた慎重である』とみていた。NYダウはまだ25日線を回復した程度に過ぎず、日経先物が100日線を買いすくした事と比べれば戻りが鈍い状態にある。

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