FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/04/25/07:02:25

米国株式市場はまちまち:景気後退懸念を受けた売りで上値の重い展開

NYダウは66.44ドル高の33875.40ドル、ナスダックは35.25ポイント安の12037.20ポイントで終了した。金利の先高観後退で寄り付き後は上昇した。その後、4月ダラス連銀製造業活動指数の予想外の悪化を受けて根強い景気後退懸念を受けた売りが強まり、下落に転じた。しかし、今週控えている主要ハイテク決算待ちで動意乏しく終日小動きに終始した。終盤にかけて、ダウはプラス圏回復もハイテクは終始軟調でまちまちで終了した。VIX指数は16.77から16.89へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドル売りやや優勢

ユーロ/ドルは、4月独Ifo企業景況感指数の上振れや欧州中央銀行(ECB)高官のタカ派的な発言を受けて全般ユーロ買いが先行した。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入ると、一時1.1050ドルと日通し高値を更新した。なお、ウンシュ・ベルギー中銀総裁は『賃金の伸びが鈍化しなければ利上げを継続』『金利をある時点で4%にしなければならないとしても驚きはない』と述べ、市場の想定以上に金融引き締めが進む可能性を示唆したほか、シュナーベルECB専務理事は『インフレについて勝利宣言するのは時期尚早』『来週の理事会で0.50%の利上げの可能性を排除しない』などと語った。

 

ドル/円は、日銀が今週開く金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策を維持するとの見方が強まる中、円売り・ドル買いが先行し、一時134.73円と日通し高値を付けた。ただ、買い一巡後は上値が重くなった。米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入ったほか、4月米ダラス連銀製造業活動指数が▲23.4と前回の▲15.7から悪化し、予想の▲12.0を下回ったことが相場の重しとなり、一時134.23円付近まで下押しした。もっとも、同水準に位置する一目均衡表雲の上限がサポートとして働くと下げ止まった。

 

NY原油先物市場は続伸:ドル安と米長期金利低下を好感した買い

NY原油先物市場は76.72ドル‐79.18ドルのレンジ相場となった。米国の景気先行き不安で軟調な動きを見せる場面もあったが、ユーロやポンドを中心とした欧州通貨に対してドル売りが進んだことで、ドルで取引される原油先物は割安感もあり続伸して引けた。アジア市場の終盤にかけて76.72ドルまで下落したが、米国市場では米長期金利の低下やユーロ高を意識した買いが入ったことによって79.18ドルまで上昇し、通常取引終了後の時間外取引では主に78ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反発:ドル安と米長期金利低下を好感した買い

NY金先物市場は1984.40₋2001.50ドルのレンジ相場となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え先週末からブラックアウト期間に入ったこともあり、金先物は材料不足の中で先週末引け値水準を挟んで上下していた。しかしながら、徐々に米金利が低下し、ドルが軟調な動きを見せたことで、ドルで取引される金先物は割安感からじり高になった。米国市場の序盤にかけて1984.40ドルまで下落したが、米長期金利の低下やユーロ高を意識した買いが増えたことで米国市場の後半にかけて2001.50ドルまで反発。通常取引終了後の時間外取引では主に2000ドルをやや下回る水準で推移した。

 

米国債券市場は反発:米経済指標の悪化を受けて買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.09%低い(価格は上昇)4.08%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.08%低い3.49%で終了した。4月米ダラス連銀製造業活動指数の悪化を受けて、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/04/24/03:00:15

米国株式市場は反発:来週の主要決算控え買い戻しの動き

NYダウは22.34ドル高の33808.96ドル、ナスダックは12.90ポイント高の12072.46ポイントで取引を終了した。4月PMIが予想外に改善したためリセッション懸念を受けた売りが後退し、寄り付き後は底堅く推移した。同時に、早期の利上げ停止期待も後退したため金利の上昇を警戒し、その後は売り圧力が強まり一時下落に転じた。終盤にかけては、来週に控えている主要ハイテク企業の決算を見極めたいとの見方に買戻しが強まり、主要株式指数は小幅高で終了した。VIX指数は17.17から16.77へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇がドルを下支え

ドル/円は、米10年債利回りが3.49%台まで低下したことを受けて円買い・ドル売りが先行し、一時133.55円と日通し安値を付けた。ただ、4月米製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を上回ったことが伝わると一転ドル買いが優勢になった。米10年債利回りが3.57%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、一時134.49円まで値を上げた。もっとも、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。一目均衡表雲の上限が位置する134.30円を超えた水準では戻り売りなども出やすく、一時134.07円付近まで下押しした。

 

ユーロ/ドルは、4月米PMIの上振れをきっかけに全般ドル買いが先行すると一時1.0943ドル付近まで下押ししたものの、アジア時間に付けた日通し安値1.0938ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測を背景にユーロ買い・ドル売りも入りやすく、引けにかけては1.0993ドル付近まで強含んだ。

 

NY原油先物市場は3日ぶりに反発:週末を控えた持高調整に終始

NY原油先物市場は76.72ドル‐78.39ドルのレンジ相場となった。この日も時間外から売りが先行し、76ドル後半まで下値を広げた。もっとも、『複数のOPECプラス加盟国による追加減産』報道で月初に作ったギャップは埋めることができなかった。週初から大きく下げていた反動もあり、ニューヨーク勢の本格参入後は78ドル台まで持ち上げられた。一巡後は、週末を控えた持ち高調整の動きに終始した。アジア市場の終盤にかけて76.72ドルまで下落したが、ポジション調整的な売りは米国市場の序盤までに一巡し、78.39ドルまで反発した。ただ、米長期金利の反発を意識した売りが入ったことで77.51ドルまで下げており、通常取引終了後の時間外取引では主に77ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反落:利益確定売りで下押し

NY金先物市場は1982.30‐2016.80ドルのレンジ相場となった。4月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ると、それまで低下していた米長期金利が上昇に転じ、金利を生まない金への下落圧力が強まった。ただし、19日に支えられた1980ドルの手前ではこの日も下げ止まり、週引けにかけては下値を切り上げた。アジア市場で2016.80ドルまで買われたが、利益確定を狙った売りが増えたことで米国市場の中盤にかけて1982.30ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では主に1990ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:4月PMIの上振れで売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)4.17%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い3.57%で終了した。米景気先行きへの懸念がくすぶる中、買いが先行したものの、4月米購買担当者景気指数(PMI)速報値の上振れをきっかけに一転売りが優勢となった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/04/21/06:57:37

米国株式市場は下落:金融不安や景気減速懸念から売り優勢に

NYダウは110.39ドル安の33786.62ドル、ナスダックは97.67ポイント安の12059.56ポイントで取引を終了した。米地銀の決算が低調で預金の減少が明らかになると金融不安が再燃して、寄り付き後下落した。経済指標も予想を下回り景気減速懸念もさらなる売り圧力となり、終日軟調に推移した。終盤にかけ、AT&Tの下落も一段の重しとなり、下げ幅を拡大し終了した。VIX指数は16.46から17.17へ上昇した。

 

NY外国為替市場:低調な米景気指標受けドル売り優勢に

ドル/円は、4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や3月米中古住宅販売件数、3月米景気先行指標総合指数などが予想を下回ったことが伝わると、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが活発化し、一時134.01円と日通し安値を更新した。米長期金利の指標である米10年債利回りは一時3.5223%前後まで低下した。ただ、節目の134.00円や前日の安値133.96円がサポートとして意識されると134.36円付近まで下げ渋った。なお、メスター米クリーブランド連銀総裁は講演で『政策金利を5%以上に引き上げ、しばらく維持する必要がある』としながらも、『金融環境の引き締まりが経済に与える影響に注目』と述べ、政策運営に『慎重』である必要性を指摘した。また、ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事は『FRBはインフレ抑制に注力している』などと発言したものの、金利の道筋を巡る自身の見解については言及しなかった。

 

ユーロ/ドルは、この日発表された米経済指標が軒並み予想を下回ると全般ドル売りが優勢となり、一時1.0989ドルと日通し高値を付けた。ただ、17日の高値1.1000ドルがレジスタンスとして意識されると1.0956ドル付近まで伸び悩んだ。

 

NY原油先物市場は続落:景気停滞による需要減少への警戒感から売り

NY原油先物市場は76.97ドル‐79.07ドルのレンジ相場となった。昨日の地合いの弱さを引き継ぎ、時間外から売り優勢だった。この日発表された米経済指標が軒並み弱く、景気停滞によるエネルギー需要減少への警戒感が高まると下げ足を速めた。終値ベースでは先週末14日からの下げ幅は5ドル超にも広がった。アジア市場の序盤に79.07ドルまで買われたが、需給ひっ迫の懸念は緩和し、米国市場で一時76.97ドルまで下落した。ただ、米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで78.00ドルまで反発し、通常取引終了後の時間外取引では主に77ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反発:米長期金利低下とドル安を好感

NY金先物市場は2002.20‐2024.20ドルのレンジ相場となった。米国では4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数や3月景気先行指標総合指数が予想よりマイナス幅を広げるなど、弱い経済指標が相次いだ。結果を受けて米金利は低下し、為替はドル安に振れた。それらの動きが金相場の追い風となり、一時2024ドル付近まで上値を伸ばした。アジア市場で2002.20ドルまで下落したが、米長期金利の低下を意識した買いが強まり、米国市場の中盤にかけて2024.20ドルまで上昇した。ただ、利益確定を狙った売りも観測されており、上昇一服した。通常取引終了後の時間外取引で2013.60ドルまで値を下げる場面があった。

 

米国債券市場は上昇:低調な米経済指標受け買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.11%低い(価格は上昇)4.13%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い3.53%で終了した。低調な米経済指標を受けて米景気への懸念が高まると、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。

 

米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は20年5月以来の低水準

20日に米フィラデルフィア連邦準備銀行が発表した4月の製造業景況指数はマイナス31.3と市場予想のマイナス20.0を大きく下回り、新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年5月以来、約3年ぶりの低水準となった。内訳では、新規受注がマイナス22.7と3月のマイナス28.2から改善し、出荷もマイナス7.3と3月のマイナス25.4から大きく改善した。雇用指数もマイナス0.2と3月のマイナス10.3から改善した。一方、支払価格は8.2と3月の23.5から大きく悪化し、受取価格はマイナス3.3と3月の7.9からマイナスに悪化した。

 

米2050万世帯が『光熱費』滞納:米紙WP

米FRBの急激な利上げに伴う金利上昇によって金融不安や家計の公共料金の延滞や借金支払い延期が増え、米GDPの7割を占める消費の減退が経済成長率の下押し圧力となって重く圧し掛かりつつある。
米紙「Washington Post」3月8日電子版は『There’s a warning sign in this otherwise hot economy(堅調な経済に灯る警告サイン)』と題し、「全米エネルギー支援協会によると、多くの世帯が光熱費を滞納し、今年1月には2050万世帯が延滞残高を抱え、この滞納世帯数は2011年以来最高に達した(Many households are also behind on their utility bills: 20.5 million homes had overdue balances in January, according to the National Energy Assistance Directors Association. The number of households applying for help to pay their utility bills is the highest it has been since 2011)」と記し物議を醸した。

既に、米クレジットカード残高は史上最高に膨らみ、金利急騰により人々は自動車ローンや住宅ローンの支払いに苦慮、公共料金の滞納世帯の増加や厳しいローン支払いはリセッションに陥ればさらに事態の悪化に拍車をかけると懸念される。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/04/20/06:56:36

米国株式市場はまちまち:年内の利下げ観測後退で売り優勢に

NYダウは79.62ドル安の33897.01、ナスダックは3.81ポイント高の12157.23ポイントで取引を終了した。予想を上回った英国の消費者物価指数(CPI)を受け国内のインフレも高止まりで金利上昇を警戒した売りに、寄り付き後は下落した。金融決算の内容もまちまちの中、預金の流出が警戒されていた地銀のウエスタン・アライアンス(WAL)の決算が予想を上回ったため下げ止まった。しかし、年内の利下げ観測が弱まり戻りも鈍く終日軟調推移した。終盤にかけてハイテクはプラス圏に回復しまちまちで終了した。VIX指数は16.83から16.46へ低下して終了した。

 

★NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル底堅い展開

ドル/円は、欧州の取引時間帯に『来週27-28日の日銀金融政策決定会合でのYCC修正について、日銀内で慎重な意見が広がっている』との観測報道が伝わり、一時135.13円と3月10日以来の高値を付けた影響が残った。NY市場では利食い売りなどが先行し一時134.29円付近まで下押ししたものの、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが出ると134.86円付近まで持ち直した。日銀が当面、金融緩和を続けるとの観測も相場を下支えした。米連邦準備理事会(FRB)はこの日公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)で『米経済活動はここ数週間、全般ほとんど変化が見られなかった』『雇用の伸びが緩やかになり、物価上昇が鈍化したようだ』『いくつかの地区は労働供給の増加を指摘し、労働市場の逼迫が緩和された』と指摘したものの、相場の反応は限られた。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.0917ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続が意識される中、ユーロ買いが入りやすく、1.0979ドル付近まで持ち直した。ただ、アジア時間に付けた日通し高値1.0984ドルを上抜けることは出来なかった。

 

NY原油先物市場は反落:景気減速による需要の後退懸念から売り

NY原油先物市場は78.53ドル‐81.24ドルのレンジ相場となった。米金利の高止まりが景気を冷やし、エネルギー需要を後退させるとの懸念から売りが優勢となった。減産報道で急騰した3日の安値79.00ドルを割り込むと、78ドル半ばまで下げ足を速めた。この日発表された米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計では、原油の取り崩し幅は想定以上だった。これを受けて下げ渋ったものの戻り幅は限られた。アジア市場の序盤に81.24ドルまで買われたが、ドル高や米長期金利の高止まりを意識した売りが強まり、米国市場の前半にかけて78.53ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では主に79ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は反落:米長期金利上昇とドル高を意識した売り優勢に

NY金先物市場は1980.90‐2020.30ドルのレンジ相場となった。米・中長期債利回りの上昇を受けて金利が付かない金への売り圧力が強まり、3日以来の安値となる1980ドル手前まで下げ幅を広げた。もっとも一巡後は値ごろ感から買い戻しが強まり、2000ドル台を回復して終えた。アジア市場の序盤で2020.30ドルまで買われたが、ドル高を意識した売りが次第に強まり、ロンドン市場で1980.90ドルまで反落した。ただ、米国市場では下げ渋り、2009.10ドルまで戻した。通常取引終了後の時間外取引では主に2008ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場:英国債の売りに連れた売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)4.24%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い3.59%で終了した。英インフレ指標の上振れで英国債相場が下落すると、米国債にも売りが波及した。

 

23年の中国のGDP成長率見通しを6.4%増に引き上げ:JPモルガン

JPモルガンは最新リポートで、2023年1₋3月期の中国国内総生産(GDP)が前年同期比4.5%増となり、市場予想の4%を上回ったことを踏まえ、23年通年の中国GDP成長率見通しをこれまでの前年比6%増から6.4%増に上方修正した。『香港経済日報』が19日伝えた。JPモルガンは1₋3月期GDPが堅調に伸びた主因について、「旅行関連の消費とサービスの顕著な回復」、「これまでのマクロ政策の効果」、「輸出の予想上振れ」、「不動産市場の底打ちが予想より早かったこと」などを挙げた。鉱工業生産が予想をやや下回ったものの、依然として安定成長を維持しているとした。

 

後退し始めた米国利上げ打ち止め観測:US Dashbosrd

米連邦準備理事会(FRB)が5月米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを決めるとの見方はコンセンサスになり、市場の焦点は同会合で利上げ打ち止めとなるかに移っている。3月の米欧金融機関の経営危機を受け、一時5月で利上げ停止、年後半の利下げ転換がコンセンサスとなっていた。しかし、金融システム不安の後退や、経済指標の上振れから、利上げ打ち止め観測は後退し始めている。米金利先物の動きから米政策金利を予想する『Fedウオッチ』における6月の利上げ確率は、足元で3割近くまで上昇している

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/04/19/06:56:49

米国株式市場はまちまち:米企業決算を控えて方向感のない展開

NYダウは10.55ドル安の33976.63ドル、ナスダックは4.31ポイント安の12153.41ポイントで取引を終了した。金融ゴールドマンサックスの決算が冴えず寄り付き後は下落した。その後、中国の1-3月期国内総生産(GDP)が1年ぶり最大の伸びとなるなど、経済活動の再開の影響が明確化したため世界経済への悲観的見方が後退、需要増加期待に下げ幅を縮小した。同時に主要企業決算の結果を見極めたいとの見方も多く方向感がない中、小幅安で終了した。S&P500種指数はわずかに上昇した。VIX指数は16.95から16.83へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドルの重しに

ドル/円は、アジア時間に一時134.71円と3月15日以来約1カ月ぶりの高値を付けた反動で利食い売りなどが先行した。欧州通貨やオセアニア通貨に対してドル売りが進むと、円に対してもドル売りが出て一時133.86円と日通し安値を付けた。米10年債利回りが3.54%台まで低下したことも相場の重しになった。ただ、前日の安値133.63円が目先サポートとして働くと下げ渋った。ブラード米セントルイス連銀総裁が『インフレは根強く利上げ継続が適切』『制限的な政策金利は5.5%から5.75%の範囲と見込む』と発言したほか、ボスティック米アトランタ連銀総裁が『あと1回の利上げを予想』『米連邦準備理事会(FRB)はかなりの期間、金利水準を維持すると予想』と述べたことなども相場を下支えした。

 

ユーロ/ドルは、欧州市場では一時1.0983ドルまで上昇したものの、NY市場に入ると上値が重くなった。FRB高官から利上げ継続の主張が相次いで伝わったことが相場の重しとなり、一時1.0943ドル付近まで下押しした。もっとも、米長期金利が低下するとユーロ買い・ドル売りが入り、1.09ドル台後半まで持ち直した。

 

NY原油先物市場は小幅に反発:持ち高調整の売りが優勢に

NY原油先物市場は79.91ドル‐81.52ドルのレンジ相場となった。前日の弱い地合いが引き継がれて売りが先行し、一時79ドル後半まで下値を広げた。もっとも一巡後は買い戻しが優勢となり、一気に81ドル半ばまで上げ足を速めた。来月から始まる『複数のOPECプラス加盟国による追加減産』が意識されたとの声が聞かれた。引けにかけては持ち高調整の売りに押され、上げ幅を縮めた。アジア市場で82.62ドルまで買われたが、ロンドン市場で82ドルを下回り、米国市場の序盤にかけて一時79.91ドルまで下落したが、米長期金利の低下を受けて反転し、81.52ドルまで上昇した。通常取引終了後の時間外取引では主に81ドルを下回る水準で推移した。

 

NY金先物市場は3日ぶりに反発:ドル安を好感した買い優勢に

NY金先物市場は2003.30‐2024.60ドルのレンジ相場となった。序盤に売りが強まるも節目2000ドルの手前では下げ止まり、2020ドル超えまで切り返した。下値の堅さを確認できたところに、為替でドルが対ユーロなどで弱含み、ドル建ての金に割安感が生じたことにも後押しされた。

 

米国債券市場はまちまち:米国株失速から買い優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)4.20%で終了した。また、長期ゾーンは3日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)3.57%で終了した。米国株相場の失速などが債券買いを誘った。なお、米連邦準備理事会(FRB)高官からタカ派的な発言が伝わったものの、相場の反応は限定的だった。
 2年債利回りは一時4.2263%前後まで上昇し、10年債利回りを上回る『逆イールド』が拡大した。

 

5月FOMCでは25bp利上げの可能性高い:ノムラ

5月2~3日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える中、ノムラ・セキュリティーズは18日付のリポートで『今後発表される経済指標と最近の政策当局の発言により、5月FOMCで25bpの追加利上げが行われる可能性が高まったとみている。天候による歪みもあり、経済指標はまちまちだったが、米国経済は底堅さを保った』との見解を示した。リポートでは、米連邦準備理事会(FRB)の週間統計で預金流出が安定し、銀行の資金調達ストレスは小幅に緩和されたとしながら、『ほとんどのFOMC参加者が3月にシリコンバレーバンクが破綻する以前の反応関数を維持しており、金融政策を実現インフレ率に連動させている』とし、金融不安が落ち着くことでインフレ抑制に踏み切りやすい環境と指摘した。同社は以前、5月FOMCで利上げ停止を予想していたが修正した格好。その上で、5月FOMC以降、FRBが非賃金コアサービスインフレに注目していることを考慮すると、非賃金コアサービスインフレが賃金上昇と密接に関連していることから、『賃金上昇率が加速するが堅調に推移すれば、6月FOMCで追加利上げの可能性が高まると考えている』ともみていた。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ