FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2019/07/16/07:59:08

米国株式市場は上昇:決算発表控え上値の重い展開

NYダウは27.13ドル高の27359.16、ナスダックは14.04ポイント高の8258.19で取引を終了した。米早期利下げ観測を背景に買いが入ったものの、今週より4-6月期決算発表が本格化することもあり、決算内容を見極めたいとの思惑から寄り付き後から小動きとなった。中国の4-6月期GDP成長率が27年ぶりの低成長となり、貿易摩擦の影響が懸念されたほか、前週までの株価上昇を受けた利益確定の動きから上値の重い展開となったものの、引けにかけて小幅上昇となった。VIX指数は12.39から12.68へ上昇した。

 

NY外国為替市場:方向感なく小動きの展開

ドル/円は、薄商いの中で方向感を欠き、107円台後半での狭いレンジ取引に終始した。市場では『21日投開票の参院選を前に、本邦機関投資家など実需勢の動きは非常に緩慢。しばらくは方向感が出にくい状況だ』との声が聞かれた。 

ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.1284ドルまで買われる場面があったものの、1.13ドル台に乗せることが出来なかったこともあり徐々に上値が重くなった。7月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が4.3と予想の2.0を上回ったことを受けてユーロ売り・ドル買いが出たほか、市場では『ECBが金融緩和方向に向かうとの観測が引き続きユーロの重し』との声が聞かれ、一時1.1254ドルと日通し安値を付けた。対欧州通貨中心にドル買いが進んだ影響も受けた。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時96.97まで上昇した。

 

NY原油先物市場は反落:中国経済の先行き不安が重石

NY原油先物市場は59.20ドル-60.92ドルのレンジ相場となった。中国4-6月期GDPは前年比+6.2%と、四半期ペースで統計を開始した1992年以降で最も低い水準となり、中国経済の先行き不安が原油の重しとなったほか、為替市場でドルが対ユーロで買いが優勢となり、ドル建ての原油に売り圧力が強まった。 また、ハリケーン『バリー』が勢力を弱めたことも売り材料となった。

 

NY金先物市場は小幅高:手掛かり材料乏しく小動き

NY金先物市場は1409.30-1421.60ドルのレンジ相場となった。新規の手がかり材料が乏しく先週末の終値を挟んでの小動きに始終した。為替市場でドルが対ユーロで買いが優勢となり、金の上値が圧迫されたが、引き続き米早期利下げ思惑を支えに下値は堅い。 

 

米国債券市場は続伸:世界経済減速への警戒感から買い優勢

米国債券市場の長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)2.09%で終了した。4-6月期中国国内総生産(GDP)が四半期ベースで統計を遡れる1992年以降で最低だったことが分かると、中国経済の先行き不安が高まった。世界経済減速への警戒感から債券買いが優勢となった。 

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2019/07/08/03:01:23

米国株式市場は下落:良好な米雇用統計受け過度な利下げ観測後退を嫌気

NYダウは43.88ドル安の26922.12、ナスダックは8.44ポイント安の8161.79で取引を終了した。6月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想より増加したことで過度に高まった米利下げ観測が後退した。NYダウは一時230ドル超下落した。ただ、米長期金利の上昇で金融セクターに買いが広がり、下げ幅を縮小したものの、利益確定の動きも散見され、小動きとなった。VIX指数は12.57から13.28へ上昇した。

 

NY外国為替市場:良好な米雇用統計受けドル全面高

ドル/円は、6月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想よりも増加したことが伝わると過度な利下げ観測が後退し、米長期金利は1.95%台から2.06%台まで急上昇した。ドル円もつれる形で一時108.62円まで値を上げた。トランプ米大統領が改めて『FRBの利下げは経済を押し上げる』と発言すると108.42円付近まで伸び悩んだものの下値は堅く、一時は230ドル超下落していたダウ平均が10ドル超安まで下げ幅を縮めると108.63円と6月18日以来の高値まで上値を伸ばした。 

ユーロ/ドルは、米雇用統計後の米長期金利の大幅上昇に伴ってドルが全面高となった流れに沿った。一時1.1207ドルと6月19日以来の安値を更新した。ドル高が一服すると引けにかけては1.1220ドル台まで下げ渋った。 

 

NY原油先物市場は小幅続伸:需要回復期待により買い優勢

NY原油先物市場は56.49ドルから一時57.77ドルまで上昇した。米国の6月非農業部門雇用者数の大幅増加を受けて景気減速懸念が弱まり、需要回復期待による買いが優勢になった。また、一部通信社が「6月のOPEC産油量は約5年ぶりの低水準」と報じたことも買い材料とされた。イランをめぐる中東の地政学的リスクへの懸念も下支え要因となっている。ただ、一方で米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測がやや後退し、株安、ドル高となる状況が重石となり、上昇幅は限られた。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週比5基減の788基となった。

 

NY金先物市場は大幅反落:米金利の先安感後退を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は1417.40ドルから一時1388.60ドルまで下落した。注目された6月米雇用統計は、非農業部門雇用者数変化が予想を大きく上回った。結果を受けて米金利の先安感が後退し、金相場には売りが強まった。為替相場でもドルが全面高となり、ドル建ての金先物の売りを加速させた。NY午後には持ち高調整の買い戻しもみられたが、上値は重いままだった。 引けにかけては1400ドル付近でもみ合いになった。

 

米国債券市場は大幅反落:買いポジション解消の売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに大幅反落(金利は上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.08%高い(価格は下落)2.03%で終了した。米6月雇用統計における非農業部門雇用者数の増加を背景に、米利下げ観測を手掛かりに買い進めていた米国債のポジションを解消する動きが活発化した。米10年債金利は一時2.06%台まで大幅上昇した。

 

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2019/07/05/07:16:21

★米国市場は独立記念日で休場

 

★NY外国為替市場:変動場小さく終日閑散相場

ドル/円は、米国市場が独立記念日で休場だったため、積極的な売買は見られず、107.80円前後での動きが続いた。結局1日を通しての値幅は11銭程度と極めて狭かった。 

ユーロ/ドルは、1.12ドル台後半でのもみ合いに終始した。レーン・フィンランド中銀総裁が『現時点ではさらなる金融緩和が必要』と発言すると独長期金利の低下とともに1.1273ドルまで下押ししたものの、下値は限定的だった。 

トルコリラ(TRY)は堅調した。国内インフレが改善されるなかでTRY買いが散見され、対ドルでは5.5853TRY、対円では19.27円までTRY高に振れた。カリン・トルコ大統領報道官が『ロシア製地対空ミサイル(S400)は間もなく到着し、稼動させる』と述べたものの、反応は乏しかった。

 

★本日の経済指標イベント

<国内>
○08:30   5月家計調査(消費支出、予想:前年比1.6%)
○08:50   6月外貨準備高
○14:00   5月景気動向指数速報値(予想:先行95.4/一致103.1)

<海外>
○15:00   5月独製造業新規受注(予想:前月比▲0.1%/前年同月比▲6.2%)
○15:45   5月仏貿易収支(予想:49.50億ユーロの赤字)
○15:45   5月仏経常収支
○16:00   デコス・スペイン中銀総裁、講演
○16:15   デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○21:30   6月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化1万人/失業率5.5%)
○21:30   6月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化16万人/失業率3.6%/平均時給、前月比0.3%/前年比3.2%)
○23:00   6月カナダIvey購買部協会景気指数(予想:55.0)
○7日 ギリシャ総選挙

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2019/07/04/07:49:17

米国株式市場は上昇:利下げ期待から買い優勢に

NYダウは179.32ドル高の26966.00、ナスダックは61.14ポイント高の8170.23で取引は終了した。独立記念日の前日の為、午後1時までの短縮取引で閑散取引となる中、6月ADP雇用統計が予想を下振れ、利下げ期待から買いが先行した。欧州中央銀行(ECB)次期総裁に、金融緩和に積極的なラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事が指名されたことから欧州株が全面高となり、終日堅調推移となった。主要株価指数は最高値を更新した。VIX指数は12.93から12.57へ低下した。

 

東京外国為替市場:米国株高でドルはじり高

ドル/円は、6月ADP全米雇用報告が予想を下回ったことで107.59円付近まで下押ししたものの下値は堅かった。NYダウをはじめ、米株3指数がともに過去最高値を付ける動きとなるとじりじりと値を上げ、一時107.88円付近と本日朝方に付けた107.92円に迫った。一方、米長期金利は低下基調となったため、上昇のスピードは緩やかだった。 

ユーロ/ドルは、欧州委員会がイタリアに対する過剰財政赤字是正手続き(EDP)の発動を見送ったことでイタリア債券・株価が上昇したことがユーロ高につながったうえ、トランプ米大統領がツイッターで『中国と欧州は大きな通貨操作ゲームをしている』とつぶやくとドル安が進み、一時1.1312ドルと本日高値を付けた。ただ、昨日と同様に1.13ドル台では戻り売りが旺盛だった。ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事の次期ECB総裁指名により、緩和路線継続との見方からユーロを積極的に買いづらい面があり、その後は1.1270ドル台まで下押しした。 

 

NY原油先物市場は反発:底堅さが確認されると買い戻し強まる

NY原油先物市場は56.11ドルまで下落後、57.44ドルまで上昇した。昨日大きく下げた反動で買いが先行するも、米エネルギー省(EIA)発表の週間石油在庫統計後に売りが強まる場面があった。原油在庫の取り崩し幅が見込みより縮小したことが嫌気された。もっとも、時時間外でつけた安値付近で底堅さを確認すると、NY午後にかけてショートカバーが強まった。米株主要3指数が史上最高値を更新し、投資家のリスク許容度が高まりにリスク資産の原油先物にも買いが入りやすかった。 

 

NY金先物市場は続伸:金融緩和観測の高まりから買い継続

NY金先物市場は、1424.90ドルまで上昇後、一旦1414.70ドルまで下落した。昨日の引け後に、トランプ米大統領はハト派と知られる2名を米連邦準備理事会(FRB)理事に指名したことを明らかにした。金融緩和への期待感の更なる高まりに米債利回りは低下傾向を強め、金利が付かない金にとっては支持材料となり、金先物は時間外の東京午前に大きく上昇した。もっともNY勢が本格参入すると、祝日前のポジション調整の売りに上値を抑えられた。為替相場でドルがユーロに対して底堅かったこともドル建ての金先物の重しとなり、上げ幅を縮小して引けた。 

 

米国債券市場は続伸:欧州債券買いにつれて買い継続

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%低い(価格は上昇)1.95%で終了した。英欧金融緩和観測を背景に欧州債券相場が上昇したことにつれた。米国自体も利下げ期待が根強く、米国債は総じて堅調に推移。10年債利回りは一時1.93%と2016年11月以来の水準まで低下した。なお、この日は独立記念日の前日で短縮取引だった。 

 

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2019/07/03/08:02:46

米国株式市場は上昇:米利下げ観測が根強く買い優勢

NYダウは69.25ドル高の26786.68、ナスダックは17.93ポイント高の8109.09で取引は終了した。米通商代表部(USTR)が、検討中である欧州連合(EU)からの輸入品210億ドル相当の関税対象リストに40億ドル相当を新たに追加することを提案し、米欧貿易摩擦への懸念から売りが先行した。米利下げ観測が根強く残るなか、緩和政策が株価を押し上げるとの期待感が相場を支えた。半面、『露大統領・国防相の緊急会談』や『緊急事態のため、ペンス米副大統領がイベントをキャンセルしてホワイトハウスに戻る』との報道が伝わったため上値も限定的だった。 VIX指数は14.06から12.93へ低下した。

 

NY外国為替市場:地政学的リスク報道に振れる展開

ドル/円は、米長期金利が低下したことを背景とした売りに押された。カーニー英中銀総裁(BOE)総裁が『不確実性が短期的な政策対応を正当化する可能性』と発言したことで緩和再開の思惑が浮上し、英長期金利が大幅に低下。米長期金利も1.97%台まで低下幅を広げたため、ドル売りが加速した。『緊急事態のため、ペンス米副大統領はイベントをキャンセルしホワイトハウスに戻った』『プーチン露大統領が国防相と緊急会談』との一部報道が伝わったことが思惑的な売りを誘ったのではとの見方もあり、節目の108.00円を割り込んで一時107.77円まで値を下げた。もっとも、露大統領と国防相の緊急会談についてロシアのタス通信から『セヴェロモルスクの14名が死亡した潜水艦事故についての調査を指示したもの』との会談理由が伝わると売りも一服した。その後は107.90円前後でのもみ合いが続いた。

 ユーロ/ドルは、欧州タイムに欧州中央銀行(ECB)政策担当者の『7月に早急に利下げする理由はない』との発言に買いで反応し、一時1.1321ドルまで値を上げた。もっとも、買いは続かず、その後は引けにかけて1.1280ドル台まで売りに押された。EU首脳が次期ECB総裁にラガルドIMF専務理事を指名したことで、有力候補だったバイトマン独連銀総裁よりもハト派寄りとの見方が広がったこともユーロの上値を重くした。 

 

NY原油先物市場は大幅反落:世界的な需要後退懸念から売り優勢

NY原油先物市場は58.90ドルから56.09ドルまで下落した。石油輸出国機構(OPEC)の加盟国と非加盟国は、来年3月まで協調減産を延期することで合意した。減産量は今年1月から実施している日量120万バレル規模とした。また、生産調整で協力する連合体『OPECプラス』の設立でも合意に至った。もっとも、減産延期や新たな連合体については市場に織り込まれており、NY勢の本格参入後は利益確定売りが強まった。世界的な需要後退への懸念が強まり、売りが広がる展開に転じた。

 

NY金先物市場は反発:報道によりリスク回避への思惑高まり買い優勢

NY金先物市場は1392.60ドルから1410.80ドルまで上昇した。ペンス米副大統領は、緊急事態のためにイベントをキャンセルしホワイトハウスに戻ったとの一部報道や、プーチン露大統領が露国防相と緊急会談などが報じられるとリスク回避への思惑が高まった。ペンス副大統領の件は緊急事態ではないとされ、露大統領も潜水艦事故についてのこととされたが、金先物は底堅いままだった。米長期金利が低下傾向なことも金利が付かない金にとっては支持要因となった。 また、英中銀のカーニー総裁が英国の合意なきEU離脱や世界的な貿易摩擦に警戒感を示したことから、安全志向の買いが急速に広がった。

 

米国債券市場は反発:英国債買いにつれた買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%低い(価格は上昇)1.97%で終了した。カーニー英中銀総裁が短期的な政策変更の可能性を示唆したことで英国債が買われたため、米国債もつれ高(金利は低下)となった。その後も目立った下押しもなく、高値水準を維持して引けた。 

 

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