FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2019/06/03/03:01:17

米国株式市場は下落:米国発の貿易摩擦拡大を嫌気

NYダウは354.84ドル安の24815.04、ナスダックは114.57ポイント安の7453.15で取引を終了した。トランプ米大統領は30日、メキシコが不法移民対策を講じなければ、同国からの輸入品全てに制裁関税を課すと表明した。6月10日に5%の税率を適用した後、段階的に引き上げて10月1日には最大25%とする方針。また、中国は6月1日、米国の対中制裁関税拡大に対する報復として、600億ドル相当の米国製品に課している追加関税を最大25%に引き上げた。米国発の貿易摩擦拡大が世界経済に悪影響を与えるとの懸念が広がり、指数は一時360ドル超下げた。 また、中国政府が米国を念頭に同国企業の利益を阻害する外国企業をリスト化する方針を発表したほか、米長期金利の低下も嫌気された。VIX指数は17.30から18.71へ上昇した。

 

NY外国為替市場:全般リスク回避のドル売り優勢

ドル/円は、トランプ米大統領は30日、メキシコからの輸入品全てに制裁関税を課すと表明した。また、中国は6月1日、米国の対中制裁関税拡大に対する報復として、600億ドル相当の米国製品に課している追加関税を最大25%に引き上げた。米国発の貿易摩擦拡大が世界経済に悪影響を与えるとの懸念が広がり、NYダウは一時360ドル超下落した。米長期金利も一時2.1246%前後と2017年9月中旬以来の低水準を付けたため円買い・ドル売りが優勢となった。取引終了間際に一時108.23円と1月15日以来約4カ月半ぶりの安値を付けた。

ユーロ/ドルは、米国と中国・メキシコとの貿易摩擦が激化し、世界的に景気が減速するとの懸念から米国株下落と米金利低下、ドル安が進み一時1.1180ドルと日通し高値を付けた。独長期金利が一時▲0.213%前後と過去最低を付けたほか、月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだユーロ売りのフローが観測されると、1.1137ドル付近まで押し戻される場面もあったが、下押しは限定的だった。米金利低下などを背景にドルを売りたい向きは多く底堅く推移した。 

 

NY原油先物市場は大幅続落:世界経済の停滞懸念広がり売り優勢

NY原油先物市場は53.05-56.61ドルのレンジ相場となった。米中貿易戦争に続いて、米国とメキシコの移民問題に対してトランプ米大統領がメキシコへの関税引き上げを示唆したことで、更に世界経済の停滞に発展する可能性が高まった。この影響で原油の需要も弱まるとの連想で、原油先物は大幅に続落した。またポーランドとドイツが世界最長のパイプラインでもあるドルジバパイプラインを所有するロシアと蒸留事業について合意したとの報道も、原油価格の重石となった。なお、メキシコ産原油も課税対象に含まれる場合、5%のコスト高が米国の石油精製業の業績を圧迫するとの見方も広がっている。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週比3基増加の800基となった。

 

NY金先物市場は続伸:米国発の貿易摩擦拡大懸念で買い優勢

NY金先物市場は1292.50-1311.90ドルのレンジ相場となった。トランプ米大統領が、不法移民問題が解決しない苛立ちを、メキシコに追加関税を課すことにしたことで、米中貿易戦争が袋小路に入り、米墨間の通商交渉も亀裂が生じそうなことで世界経済の減速懸念でドル安が進んだ。金先物価格はドル安による値ごろ感や、リスクオフ姿勢が鮮明になっていることで大幅に上昇した。世界経済のさらなる減速が懸念されており、安全資産としての金買いが活発となった。

 

米国債券市場は続伸:安全資産としての債券買い旺盛

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.09%低い(価格は上昇)2.12%で終了した。2017年9月中旬以来の低水準となった。米国と中国、メキシコとの貿易摩擦が激化し、世界的に景気が減速するとの懸念から、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。FRBによる年内利利下げ観測が高まっていることも相場の支援材料となった。

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2019/05/31/07:45:20

米国株式市場は上昇:押し目買い優勢も上値の重い展開

NYダウは43.47ドル高の25169.88、ナスダックは20.41ポイント高の7567.72で取引を終了した。前日に約3カ月半ぶりの安値を付けたあとだけに、押し目買いが優勢だった。ただ、米中貿易摩擦の激化・長期化への懸念から指数は下げる場面もあった。また、中国政府が貿易摩擦の高まりを背景に米国産大豆の購入を保留したことから、投資家心理が悪化した。米長期金利が引けにかけて再び低下したほか、原油相場の下落が嫌気され上値の重い展開となった。個別ではマクドナルド(1.66%高)やコカ・コーラ(1.33%高)、インテル(1.13%高)などが買われた。半面、ベライゾン・コミュニケーションズ(2.34%安)やシェブロン(1.19%安)などは売られた。VIX指数は17.90から17.30へ低下した。

 

NY外国為替市場:トランプ政権内からの発言で乱高下

ドル/円は、トランプ米大統領が『中国との通商交渉は上手くいっている』『中国は米国との取引成立を望んでいる』と述べたほか、訪英中のボルトン米大統領補佐官が『米国は華為技術(ファーウェイ)への対応を最終決定したわけではない』などと発言すると、米中の貿易摩擦激化への懸念が和らぎ円売り・ドル買いが先行し、一時109.93円と日通し高値を付けた。
 ただ、米長期金利の低下に伴う売りが出たほか、市場では『ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングを通過するとドルを売る動きが目立った』との指摘があった。ペンス米副大統領が『米国は必要なら中国製品への関税を2倍以上に引き上げることができる』と発言したことで円買い・ドル売りが強まると、一時109.43円と日通し安値を更新した。ただ同時に『トランプ米大統領はG20で習近平・中国国家主席と会談するだろう』との見解も示したため、一方的に円高・ドル安が進む展開にはならなかった。米国株相場もこの発言後に再び上昇に転じている。 

 

ユーロ/ドルは、『サルビーニ伊副首相(同盟党首)は連立政権離脱も辞さない構え』との報道が伝わると、ユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.1116ドルと日通し安値を付けた。ただ、23日の安値1.1107ドルがサポートとして意識されると買い戻しが優勢になった。米長期金利が低下したこともユーロ買い・ドル売りにつながった。もっとも、今日これまでの高値は夕刻に付けた1.1143ドルで値幅は0.0027ドル程度と小さかった。 

 

NY原油先物市場は大幅続落:世界経済の成長鈍化の懸念で売り優勢

NY原油先物市場は56.33ドルー59.70ドルのレンジ相場となった。米エネルギー省が発表した週間在庫統計で原油在庫が予想ほど減らなかったことや、ガソリン在庫が予想に反して増加したことで、在庫統計発表後から原油先物は弱含み、3月上旬以来の水準まで大幅下落した。 また、米中貿易問題の長期化・深刻化の影響で世界経済の成長率は大幅に鈍化し、原油需要は減少するとの懸念は消えていないことも売り材料となった。

 

NY金先物市場は続伸:ドル売りが強まると上げ幅広げる

NY金先物市場は1279.20ドルー1293.40ドルのレンジ相場となった。欧米株式市場が堅調に推移していたことで、弱含んでいたが、ロンドンフィキシングを通過すると、ドルが売られ、金先物価格も24時を境に上げ幅を広げた。その後も米国株の上げ幅が徐々に縮小したことで、金先物は堅調に推移した。また、欧州の政治不安や、イタリアの財政悪化に対する警戒感が広がっていることも金買いにつながった。

 

米国債券市場は上昇:リスク回避の買い強まる

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)2.21%で終了した。欧州経済の先行き不透明感や米中貿易摩擦の激化・長期化への懸念から、相対的に安全資産とされる米国債に買いが強まった。

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2019/05/30/07:47:26

米国株式市場は下落:米中貿易摩擦の激化と長期化懸念を嫌気

NYダウ先物市場は221.36ドル安の25126.41、ナスダックは60.04ポイント安の7547.31で取引を終了した。NYダウは2月11日以来約3カ月半ぶりの安値、ナスダックは3月8日以来約2カ月半ぶりの安値を更新した。貿易摩擦問題を巡り、中国が米国への対抗措置としてレアアースの輸出制限を検討していることが報じられ、米中貿易摩擦の激化と長期化への懸念や財政規律を巡るEUとイタリアの対立懸念などを背景に売りが先行した。債券市場で長短金利の逆転(逆イールド)がさらに進み、経済の先行き不透明感が一段と強まったことも相場の重しとなった。ダウ平均の下げ幅は一時400ドルを超えた。VIX指数は17.50から17.90へ上昇した

 

NY外国為替市場:リスク回避の中ドルが底堅い展開

ドル/円は、米国株安に伴うクロス円の下落につれた売りが出たほか、米長期金利の低下に伴う売りが先行し一時109.19円付近まで値を下げた。ただ、対ユーロなどでのドル買いが相場の支えとなったため下値は堅かった。米7年債入札が『低調』と受け止められ、米長期金利が低下幅を縮小すると円売り・ドル買いが優勢になった。前日の高値109.63円を上抜けて一時109.69円まで上値を伸ばした。なお、トランプ米政権のロシア疑惑で捜査を指揮したモラー特別検察官はこの日、現職大統領を起訴できないという司法省の指針に言及し、『トランプ大統領を起訴することは捜査チームの選択肢ではなかった』との声明を発表した。同時に特別検察官からの辞任も表明した。

ユーロ・ドルは、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は本日、イタリアに対して財政規律違反を巡る『過剰財政赤字是正手続き』の最初のステップに着手することを確認し、月末までに自国の財政悪化について説明を求める書簡を送付した。財政規律を巡るEUとイタリアの対立懸念などを背景にユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.1125ドルと日通し安値を付けた。なお、欧州委は6月5日にイタリアの財政スタンスを再評価する。

 

NY原油先物市場は小幅安:米中貿易摩擦激化懸念を嫌気

NY原油先物市場は56.88ドル-59.14ドルのレンジ相場となった。米中貿易戦争が激化していることで経済成長が停滞し、エネルギー需要の落ち込みが予想されることで原油先物価格は上値が重かった。またドルが欧州通貨を中心に堅調に推移したことで、ドルで取引される原油先物に割高感が出ていることも上値を圧迫した。先週閉鎖されていた米国内の一部パイプラインが再開される見込みとなったことから、在庫増の思惑は後退し、原油先物は下げ幅を縮小した。

 

NY金先物市場は反発:ドル高が上値を抑える展開

NY金先物市場は1278.40-1285.20ドルのレンジ相場となった。株式市場が軟調に推移し、市場がリスクオフ相場に傾いていることもあり、金先物価格は堅調に推移した。もっとも欧州通貨に対しドルが強含んだことで、ドルで取引される金価格には割高感が出ていることで上値も限定的だった。 

 

米国債券市場は横ばい:7年債入札低調で利食い売り強まる

米国債市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日比と同じ2.26%で終了した。欧州経済の先行き不透明感や米中貿易摩擦の激化・長期化への懸念から、相対的に安全資産とされる米国債に買いが先行した。利回りは一時2.2081%前後と2017年9月中旬以来約1年8カ月ぶりの低水準を付ける場面があった。ただ、米7年債入札が『低調』と受け止められたことをきっかけに、利食い売りなどが強まると値を消した。 

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2019/05/29/07:47:15

米国株式市場は下落:米中貿易摩擦の激化への懸念高まり売り優勢

NYダウは237.92ドル安の25347.77、ナスダックは29.66ポイント安の7607.35で取引を終了した。トランプ米大統領が『中国と取引する準備は出来ていない』と述べた一方、『中国はレアアースの対米輸出制限を真剣に検討している』との報道が伝わった。NYダウは値ごろ感からの買いが先行し一時130ドル超上げたものの、米中貿易摩擦の激化・長期化への懸念から一転下落した。取引終了にかけて売りが強まり一時240ドル超下げた。VIX指数は15.85から17.50へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ユーロに対してドル高進む

ドル/円は、対ユーロ中心にドル高が進むと円に対してもドル買いが優勢となった。『中国はレアアースの対米輸出制限を真剣に検討している』との一部報道が伝わると、円買い・ドル売りで反応したものの下押しは限定的だった。市場予想を上回る米消費者信頼感指数が相場の支援材料となり一時109.60円付近まで値を上げた。もっとも、高く始まった米国株が下げに転じたこともあって、戻りは鈍かった。アジア時間に付けた日通し高値109.63円を上抜けることは出来なかった。 

ユーロ/ドルは、『イタリアの財政赤字を巡り、欧州連合(EU)の欧州委員会が課徴金を命じる可能性がある』との報道を手掛かりに全般ユーロ売りが進んだ。モスコビシ欧州委員(経済・通貨担当)が『イタリアに対する制裁を支持しない』と述べると、一時1.1198ドルと日通し高値を付ける場面もあったが戻りは鈍かった。イタリア長期金利の上昇やドイツ長期金利の低下を眺めて再びユーロ売りが優勢になった。市場では『伊政府と欧州委との間の軋轢が再び高まるとの懸念が出ている』との指摘があった。5月米消費者信頼感指数が134.1と予想の130.0を上回ったことでドル買いが活発化したこともユーロドルの重しとなった。市場では『月末が近づくなか、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いが出た』との指摘もあり、一時1.1159ドルと日通し安値を付けた。 

 

NY原油先物市場は小幅続伸:中東地域の地政学リスクが下支え

NY原油先物市場は58.13-59.57ドルのレンジ相場となった。NY市場が3連休中も米中貿易戦争が小康状態を保っていたことで続伸した。また、世界経済の減速懸念などで原油需要は伸び悩むとの見方はあるものの、米国によるイランやベネズエラへの制裁に対する原油供給の減少懸念も、引き続き原油先物価格を下支えする要因となった。 

 

NY金先物市場は続落:ユーロ安・ドル高を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は1275.10-1285.80ドルのレンジ相場となった。昨日はNY市場がメモリアルデーだったことで、3連休明けとなったが、この連休中に米中貿易戦争などに関しては小康状態を保てたことで金先物市場は利食い売りが優勢だった。また欧州通貨を中心にドルが強含んだことも、金の頭を抑えた。 米中貿易摩擦の早期解消への期待は広がっていないが、リスク回避の金買いは拡大しなかった。

 

米国債券市場は上昇:欧州経済や米中貿易摩擦の先行き不透明感から買い優勢

米国債券市場の長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)2.26%で終了した。欧州経済の先行き不透明感や米中貿易摩擦の激化・長期化への懸念から、相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まった。利回りは一時2.2605%前後と2017年9月下旬以来約1年8カ月ぶりの低水準を付けた。 

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2019/05/28/07:19:19

メモリアルデーで米国市場は休場

 

NY外国為替市場:英米市場休場で小動きの展開に終始

ドル/円は、アジア市場で日本株や上海株の上昇を手掛かりに買いが入り一時109.57円まで上昇した影響が残ったものの、NY市場に限れば小動きだった。メモリアルデーで米国市場が休場だったうえ、英国もスプリング・バンク・ホリデーで休場だったことから市場参加者が激減し商いは低調だった。NY時間の安値は109.42円、高値は109.57円で値幅は15銭程度と非常に小さかった。なお、トランプ米大統領は日米会談で日米貿易不均衡の解消を目指す考えを強調し、『8月中に何らかの合意に至る』と述べていたが、西村康稔官房副長官は『8月発表』について『合意したわけでは全くない』と否定した。

ユーロ/ドルは、『欧州連合(EU)の欧州委員会はイタリアの過剰財政赤字を巡って報告書を作成し、財務相理事会に勧告を出すことを検討。約40億ドルの課徴金につながる可能性がある』との一部報道を受けてユーロ安が進んだ。独10年債利回りが約2年8カ月ぶりの低水準を付けたことも相場の重しとなり、一時1.1187ドルと日通し安値を付けた。ただ、そのあとは英米市場が休場だったこともあり、1.11ドル台後半で値動きが鈍った。

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