★トルコリラ/円のボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1、±2、±3)日足では、バンドが収縮するスクイーズ傾向が強まっている。バンド幅の伸縮を示現するボリンジャー%B(パラメータ:21、3、5)は下落基調になっており、バンド幅が急速に収縮していることを示している。
5月以降の価格帯別出来高では16.80-17.50円近辺での出来高が多い。
現在はマイナス1σ16.773円がサポートとして意識されている。ただ、出来高の多い価格帯の下限に位置していることから、下抜けには注意が必要となる。ボリンジャー%Bが前回下限近辺での2.1まで低下すると、上下放れする可能性がある。現状下向きとなっているものの、ボリンジャー%Bとシグナルがかい離を広げながら下落基調となっているので、今後もバンド幅が縮小するスクイーズが継続しそうだ。
★米国株式市場はまちまち:貿易摩擦や新興国経済の不透明感が重石
NYダウは20.88ドル高の25995.87、ナスダックは72.45ポイント安の7922.73で取引を終了した。朝方は、カナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を見極めたいとの思惑から、小動きとなった。週間新規失業保険申請件数が市場予想より減少したほか、堅調な8月ISM非製造業景況指数が好感された。しかし、米中貿易摩擦への警戒感や新興国経済の先行き不透明感を背景に売りが優勢となり一時90ドル超下落する場面もあった。ただ、個別に買い材料が出たボーイングが上昇し指数を押し上げると持ち直した。ディフェンシブ銘柄や資本財関連などへの物色が続いたことも相場の下支え要因となった。一方、ハイテク株の比率の高いナスダック総合株価指数は3日続落した。VIX指数は13.91から14.65へ上昇した。
★NY外国為替市場:トランプ大統領発言でドル/円失速
ドル/円は、8月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比16万3000人増と予想の19万人程度増を下回ったことを分かると円買い・ドル売りが先行した。米中貿易摩擦への警戒感や新興国経済の先行き不透明感を背景に、NYダウが一時90ドル超下落するとリスク回避的な円買い・ドル売りが活発化し110.71円まで値を下げた。その後、NYダウが再びプラス圏を回復したことでドル/円にも買い戻しが入り110.95円付近まで下げ渋る場面があった。ただ、『トランプ米大統領は次に日本との貿易戦争になる可能性を示唆』との報道が伝わると、一時110.48円まで売り込まれた。 ユーロ/ドルは、市場予想を下回る米雇用指標や米金利低下を受けて一時1.1655ドル付近まで上げたものの、ユーロ/円が下落するとユーロ/ドルにも売りが出たため徐々に弱含んだ。
★NY原油先物市場は続落:世界経済の成長鈍化への懸念
NY原油先物市場は一時67.00ドルまで売られた。米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計で、原油は430万バレルの取り崩しとなり、市場予想以上の減少となったものの、ガソリンと留出油が予想以上の積み増しとなり、利益確定売りが優勢となった。また、引き続き世界経済の成長鈍化の可能性が意識されたことも原油価格の重石となった。
★NY金先物市場は小幅続伸:投資家のリスク回避志向強く買い優勢
NY金先物市場は一時1212.70ドルまで買われた。投資家のリスク回避志向が強く、安全資産とされる金が買われた。しかし、米国の対中制裁関税の第3弾発動や、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐる米加協議の行方、週末の米8月雇用統計などを見極めたいとのムードが広がり様子見強く値幅も限られた。
★米国債券市場は上昇:ポジション調整による買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.03%低い(価格は上昇)2.87%で終了した。米国株式市場でナスダック指数やS&P500指数が下げたため、安全資産とされる債券に買いが入った。また、米8月雇用統計を控えて持ち高調整目的の買いも入った。
★欧州朝方の取引では、根強いリスク回避によりドル/円とドル/スイスを中心にドル軟調地合いが持続した。なお欧州株は高安まちまちだった。
欧州株が持ち直し、日経先物も50円高に反発し、リスク回避が緩和したことで111.30円台を中心に小動きの展開となった。
米8月ADP全米雇用報告は+16万3000人となり、市場予想の+19万人を下回った。また前月分も21万9000人から21万7000人へと下方修正されたことで、ドルは小幅安くなった。ただ、小高く始まった米国株が下げに転じるとリスク回避的な円買い・ドル売りが優勢となった。米長期金利が2.90%から2.87%まで低下したことに加えて、貿易摩擦激化への警戒感から円買いが強まった。
ただ、その後NYダウが再びプラス圏に浮上するなど米株式が下げ渋り、リスク回避の円買いが一服した。
トランプ大統領は次に日本との貿易戦争になる可能性を示唆したとの報道が伝わるとドルは失速した。
★欧米市場のポイント
・110.48-111.41円のレンジ相場
・米8月ADP雇用報告は市場予想を下回る
・米中貿易摩擦への警戒感根強い
・新興国経済の先行き不透明感を嫌気
・日米貿易戦争懸念でドル失速
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