FITS エコノミックレポート

東京金60分足ではレンジ相場が継続!

2020/05/14/08:25:06

 

★5月7日以降の東京金60分足では、雲がサポートラインとして意識される一方で、心理的な節目となっている5,900円がレジスタンスとなるレンジ相場が続いている。このところ値幅の小さいこう着相場となっていることから、上下に大きく振れる可能性が高まってきている。

 

NY金先物市場は1701.60-1726.50ドルのレンジ相場となった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で、新型コロナウイルス感染拡大による経済ダメージの長期化懸念を示し、安全資産の金に買いが集まった。その後、為替相場でドル高が進むとドル建ての金先物も売りに押されたが、米中対立が解消されていないことや、軟調な株式市場が金相場の下値を限定させた。

 

価格帯別出来高でも、5,800円台で出来高が膨らんでおり、出来高の多い価格帯を上下に抜けると手仕舞い売買が膨らみやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインから緩やかに上抜けしてきた。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、一旦下落基調となったものの、再び%DがSlow%Dを上抜けてきたことで戻り基調が継続している。そのため、緩やかな戻り基調とはなっている。

 

東京金の日足では、5日SMAの5,871円、10日SMAの5,854円、25日SMAの5,849円を上抜けており、下押し場面では強力なサポートラインとなりやすい。一方で、いったん下抜けすると強力なレジスタンスとして意識されやすいので注意。このところの心理的節目となっている5,900円を明確に上抜け出来るかが注目される。NY金先物市場は1,700ドル台での値固めの動きとなっている。為替市場では、リスク回避の円買いになりやすいものの、パウエル米FRB議長がマイナス金利導入には否定的な発言をしていることで、過度なドル売り・円買いにはつながりにくい展開となっている。

 

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 パウエル米FRB議長の講演では行って来い相場!

2020/05/14/07:29:08

 

★欧州市場序盤の取引では、パウエルFRB議長の講演に注目が集まる中、ドルは前日比高安まちまちで推移した。なお、欧州株は全面安で取引を開始した。欧州市場では、日本政府が39県の緊急事態宣言を解除する方針と伝えられたのをきっかけに、ドル売り・円買いが強まった。ただ、欧州株の全面安で円買いに振れやすい半面、NYダウ先物のプラス圏推移でドルは売りづらい展開となった。

 

パウエル米FRB議長が『見通しは極めて不透明、下向きリスクが大きい』『新型コロナの感染拡大で長期の経済打撃への懸念が高まった』などの見解を示すとドル売りが強まった。その後、パウエル議長が『マイナス金利に対するFOMCの見解は変わらず』『マイナス金利は現時点で検討対象ではない』とマイナス金利導入を否定したことでドルの買い戻しが優勢となった。NYダウが430ドル超安まで下げ幅を拡大したことから、ドル買い戻しも一巡した。その後は、NYダウが一時560ドル超安まで下げ幅を拡大し、米長期金利が0.63%前半まで低下するなどリスク回避の円買いが強まったが、全般ドル高が進むなかで下値も限られた。米国株は下げ幅を拡大したものの、ドル/円の反応は限定的となった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・3月鉱工業生産:前月比-11.3%(予想:-12.5%、2月:-0.1%)

 

・米・4月生産者物価指数(PPI):前月比‐1.3%(予想:-0.5%、3月:-0.2%)
・米・4月生産者物価コア指数:前月比-0.3%(予想:-0.1%、3月:+0.2%)
・米・4月生産者物価指数:前年比-1.2%(予想:-0.4%、3月:+0.7%)
・米・4月生産者物価コア指数:前年比+0.6%(予想:+0.8 %、3月:+1.4%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は106.71-107.14円のレンジ

・パウエル米FRB議長の景気へのネガティブ発言でドル売り

・トランプ大統領はマイナス金利政策の導入を要求

・FOMCはマイナス金利導入に否定的な見方でドル買戻し

・4月米卸売物価指数(PPI)は前年同月比で4年半ぶり大幅低下

・VIX指数は33.04から35.28へ上昇

カテゴリー: ホットニュース

東京金と東京白金は2月20日以降は別物!

2020/05/13/12:12:23

 

★東京金と東京白金の1月6日を100として分析する。年初は東京白金の方がパフォーマンスの良い場面もあった。ただ、東京白金は1月20日の106.33がピークとなり、東京金のパフォーマンスと同様の動きとなった。

しかし、2月20日以降は東京白金は失速する一方で、東京金は2月21日から27日まで高値もみ合いとなる展開となった。

そして、2月27日以降は東京金も東京白金と共に下落基調となった。

3月17日には東京金が下げ止まり、遅れて3月19日には東京白金も下げ止まる展開となった。

しかし、気が付けば東京金と東京白金のパフォーマンスは雲泥の差となった。

新型コロナウイルスの世界的な感染の拡大で、東京金は安全資産としての買いが入る一方で、東京白金は世界景気の減速懸念が強く工業品としての金属として売られたものと思われる。

その後も、東京金は年初の100を上回る展開を維持しているものの、東京白金は75前後で底這い状態となっている。

世界各国で都市封鎖や緊急事態宣言が発せられ、経済活動が麻痺する展開となっている。そのため、自動車などの販売が低迷する展開となっており、東京白金の買い材料が乏しく低迷している。

今後、徐々に経済活動が再開され、自動車販売が上向きになるようなら、東京白金の買い材料となり得る。

カテゴリー: ホットニュース

トルコリラ/円の大きな相場の節目に!

2020/05/13/10:26:26

 

★トルコリラ/円の日足では、1月24日に25日SMA(青線)を下抜けした後は、強固なレジスタンスとして意識され何度も押し戻す展開となっている。

ロウソク足は、5日SMA(赤線)の15.14円10日SMA(黄線)の15.115円を上抜けしているほか、5日SMAが10日SMAをわずかに上抜けるゴールデンクロスしてきており、短期的には上昇基調が継続している。

また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)でも、%DがSlow%Dを上抜けかい離幅を広げながら両線とも上向きとなっていることで、上向きバイアスが強いことを示している。

 

明確に25日SMAを上抜け出来るようなら、売り方からの買い戻しが入りやすく戻り基調が強まる可能性が高まる。一方で、今までのように25日SMAがレジスタンスとなり、下押しするようなら買い方らの手仕舞い売りによって、再び下値模索の動きになりやすい。

トルコリラ/円にとって、相場の大きな節目にあることから注視する必要がある。

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イールドスプレッドで5月13日の米国株市場を先取り!割安感薄く続落の可能性も!

2020/05/13/09:45:37

 

★NY株式市場では、三指数は全て下落したうえ、米長期金利が大きく低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割安)した。新型コロナウイルス感染の第2波を警戒した売りが次第に優勢となった。『米上院は中国少数民族であるウイグル族の人権を侵害する中国高官らに制裁措置を課す法案成立に動いている』との一部報道を受けて、米中対立懸念が高まったことも投資家心理を冷やした。また、米国10年国債の入札結果が『堅調』となったことで、米長期金利は低下基調となったことでイールドスプレッドは拡大したが、三指数とも以前より割安感は薄れてきている。そのため、リスク回避の材料が出ると利益確定売りが出やすい。また、米企業の業績下方修正により、PERが上昇しやすく割安感がさらに薄まる可能性が高い。

 

今回のリスク回避の動きは新型コロナウイルスの感染拡大や原油急落にある。そのため、利下げや量的緩和、財政政策などを実施しても市場の不安は一時的なものになりやすい。まずは、感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチンが開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続く。また、景気後退は避けられないほか、どの程度速やかに救済資金が消費者や企業に供給されるかなどに不透明感もあるため、一方的な戻りにもなり難い。VIX指数は27.57から33.04へ上昇した。VIX指数が再び30台へ上昇したことで、リスク回避の動きが強まってきた。未だにVIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。米中関係の悪化懸念も出始めていることは、株式市場の売り材料になりやすい。

 

NYダウは、5日SMAの23,971ドルと10日SMAの24,019ドルを下抜けしたことで短期的に下落基調になりやすい。また、緩やかに上向きの25日SMAの23,771ドルがサポートして意識されている。一方、上値では緩やかに下向きとなっている75日SMAの24,845ドルがレジスタンスとして意識される。また、2月12日高値29,569ドルと3月23日安値18,214ドルの半値戻し23,891ドルを下回ったことも意識される。この2日間で560ドル下落しており、このまま下値模索の展開となるのか危惧される。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.351%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・5月11日:▲3.547%⇒5月12日:予想▲3.673%(前日比で拡大)

 

5月12日のNYダウは続落したうえ、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.351%から▲0.678%と平均値よりかい離していることで割高になっている。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.553%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.429%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲0.868%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.344%下回った。米経済活動の再開を期待した買いが先行し一時160ドル超上げたものの、そのあとは新型コロナウイルス感染の第2波を警戒した売りが次第に優勢となった。『米上院は中国少数民族であるウイグル族の人権を侵害する中国高官らに制裁措置を課す法案成立に動いている』との一部報道を受けて、米中対立懸念が高まったことも投資家心理を冷やした。VIX指数は27.57から33.04へ低下した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.567%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・5月11日:▲3.267%⇒5月12日予想▲3.396%(前日比で拡大)

 

S&P500は下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.567%から▲0.171%と平均値よりかい離していることで割高になっている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.473%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.606%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲0.787%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.103%下回った。20年3月23日の6.222%から▲2.826%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.230%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・5月11日:▲2.022%⇒5月12日予想▲2.125%(前日比で拡大)

 

NASDAQは下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.230%から▲0.105%平均値よりかい離していることで割高になっている。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.054%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.258%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.373%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲0.678%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲1.969%下回った。

 

NASDAQは過去の底値となったイールドスプレッドより縮小してきたことから、割安感は払しょくされてきている。NASDAQは7営業日ぶりに反落した。市場では『相場をけん引してきたハイテク株が利益確定売りに押された』との指摘があった。ただ、新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き急速な戻り基調となりやすい。三指数の中での割安感が払しょくされてきている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数が全て下落したうえ、米長期金利も大きく低下したことで、イールドスプレッドは三指数ともに拡大した。米経済活動の再開を期待した買いが先行したものの、新型コロナウイルス感染の第2波を警戒した売りが次第に優勢となった。『米上院は中国少数民族であるウイグル族の人権を侵害する中国高官らに制裁措置を課す法案成立に動いている』との一部報道を受けて、米中対立懸念が高まったことも投資家心理を冷やした。新型コロナウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続いている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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