FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2017/02/15/15:12:40

★日経平均株価:後場は新規材料に乏しく伸び悩み

前日のイエレン米FRB議長が利上げに前向きな姿勢を示したことで、1ドル=114円台への円安進展したことや、前日の米国株の過去最高値更新を好感して投資家心理が強気に傾いた。また、伊米長期金利の上昇を好感し、銀行株や保険株など金融株が相場をけん引した。後場からは、新規の材料に乏しく模様眺めムードが強まり硬直相場となった。結局、前日比199円高の1万9437円と反発して終了した。

 

★東京外国為替市場:新規材料に乏しくドルはこう着状態

ドル/円は、イエレン米FRB議長が利上げ前向き姿勢を示し前日の米国株の最高値更新や本日の日経平均の反発を受けたリスク選好の円売りに114.40円近辺で揉み合いとなった。ユーロ/ドルは、午後に1.0586ドルまで上げたものの、積極的に買い戻しを進める展開にもならず、欧州勢の参入待ちの様相となっている。

 

★米国市場では2月のNY連銀製造業景況指数が公表

最新2月指標については、政策期待の持続性が焦点となっている。前週にトランプ米大統領が減税を打ち出す可能性をしめしたことや、米国株が過去最高値を更新していることなども、製造業の景況マインドにはプラスとなっている。一方で、過度な政策期待の一服も焦点となってきている。昨年後半からは米国で金利上昇やドル高が進んでおり、製造業に逆風となる。米新政権の実際の政策の発動時期、規模、実現可能な内容にも不透明感があり、景況指数の反動減速も警戒される。

 

★米国市場では1月のCPI(消費者物価指数)が公表

1月分では輸入物価指数や生産者物価指数(PPI)小幅な上昇となった。米国では原油などの資源価格が反発となってきたほか、前日には中国の物価指数が大幅に上昇するなど、デフレ圧力も緩和してきた。参考となる12月実績は+2.2%で予想通りだった。1月については家賃の上昇が続いていることから、インフレ率は12月実績と同水準になる見込み。

 

★米国市場では1月の小売売上高が公表

1月の自動車販売が、昨年からの急回復から伸び悩みに転じた。米長期金利の上昇がローン金利を押し上げているほか、1月は雇用統計で平均賃金が予想を下回った。参考となる12月実績は前月比+0.6%となり、市場予想の+0.7%をやや下回った。自動車とガソリンを除く数字は横ばいとなり、12月の数字は強い内容とは言えなかった。1月については雇用情勢の改善が続いていることから、プラスとなる見込みだが、賃金上昇率は鈍化しており、伸びは鈍化する可能性が高い。

 

★米国市場では1月の鉱工業生産が公表

1月指標ではISM製造業景況指数の『生産』が61.4となり、前月の59.4から改善した。米トランプ新政権での政策期待のほか、原油反発による資源エネルギー会社の増産、冬季要因による電力・ガス関連の生産増加などが1月生産の下支え要因となりやすい。参考となる12月実績は前月の改定値から0.8%上昇となり、市場予想を上回った。1月については、製造業と鉱業の伸び悩みが予想されるが、そのほかの分野では横ばいが予想されるため、全体的には小幅な増加にとどまる見込み。

 

★欧米イベント

○17:00   1月南アフリカ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.7%/前年比6.7%)
○17:30   スウェーデン中銀、政策金利発表(予想:▲0.50%で据え置き)
○18:30   1月英雇用統計(予想:失業率2.3%/失業保険申請件数推移5000件)
○18:30   10-12月英失業率(ILO方式、予想:4.8%)
○19:00   12月ユーロ圏貿易収支(季節調整前、予想:260億ユーロの黒字)
○20:00   12月南アフリカ小売売上高(予想:前年同月比2.2%)
○21:00   MBA住宅ローン申請指数
○22:30   12月カナダ製造業出荷(予想:前月比0.3%)
○22:30   2月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:7.0)
○22:30   1月米CPI(予想:前月比0.3%)
エネルギーと食品を除くコア指数(予想:前月比0.2%)
○22:30   1月米小売売上高(予想:前月比0.1%/自動車を除く前月比0.4%)
○23:15   1月米鉱工業生産指数(予想:前月比横ばい)
設備稼働率(予想:75.4%)
○24:00   2月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数(予想:67)
○24:00   12月米企業在庫(予想:前月比0.4%)
○24:00   イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、米下院金融サービス委員会で証言
○16日00:30   EIA週間在庫統計
○16日02:45   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○16日03:10   ローゼングレン米ボストン連銀総裁、講演
○16日06:00   12月対米証券投資動向

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2017/02/14/15:10:48

★中1月消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI):市場の予想上回る

中国国家統計局が発表した1月消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.5%上昇となり、市場予想の2.4%上昇を上回った。1月卸売物価指数(PPI)は前年同月比6.9%の上昇となり、市場予想の6.5%上昇を上回った。

中国での過剰供給や過剰在庫などによるデフレ圧力の後退が意識された。また、資源価格の持ち直し期待により、資源国通貨である豪ドルがサポートされた。

 

★日経平均株価:リスク回避の動き強まり下落幅拡大

前日の米国株式市場が過去最高値を更新した流れを引き継いで買いが先行した。ただ、昨年来高値に接近したことで次第に上値が重くなり、一巡後は下げに転じた。本日12時に4-12月期決算を発表する東芝が本日の決算発表時間は未定となり、1カ月延期することが伝わると投資家心理を冷やした。また、フリン大統領首席補佐官辞任を嫌気して円高進行となったことも売りが優勢となった。結局、前日比220円安の1万9238円で取引を終了した。

 

★東京外国為替市場:米大統領補佐官辞任報道でドル全面安

ドル/円は、午前中安倍首相が『日米共同声明に日銀の金融緩和政策が入っているのは間違いない』と述べたほか、黒田東彦日銀総裁が『国際的に金利上がったからと長短金利操作変えず』と発言したことも支えに113.75円付近まで反発した。しかし、午後になるとマイケル・フリン米大統領補佐官の辞任報道を受けリスク回避的な円買いの動きが強まった。日経株価指数も大幅に下落したこともリスク回避の円買いと助長した。ユーロ/ドルは、対円などでドル安が進んだ影響からドル買いが進み、一時1.0623ドルまで値を上げた。

 

★イエレン米FRB議長の議会証言に注目:年3回の利上げ支持するか

イエレン米FRB議長は14-15日に経済や金融政策に関して、上下院で半期に一度の証言を行う。議長はたびたび、財政政策に関して『不透明感が強い』との見方にとどめており、証言でも不透明性を強調する可能性が強い。一方、経済が順調に回復しており、労働市場もFRBの目標である最大雇用にさらに近づいているほかインフレも2%の中期目標に向けて上昇している証拠が見られるとし、引き続きり和え軌道にあることを確認すると見られる。ただ、賃金の伸びが低迷しているなど、労働市場に以前スラックが存続し、『利上げは緩やかなペースのみ正当化される』と、FOMC声明を繰り返し、慎重姿勢を維持するとみられる。議長はさらに『利上げは各会合で可能』で、『3月のFOMCも除外しない』と表明すると見る。FOMCメンバーの利上げ予測の中間値は2017年3回の利上げだが、果たして、この見通しにイエレン米FRBギチョウが賛同するかどうかが注目点となる。

 

★米国市場では1月生産者物価指数(PPI)が公表

1月分の輸入物価が前月比+0.4%となり、市場予想の+0.3%に比べて小幅に上昇した。米国では1月にかけて、原油などの資源価格が下げ止まりとなった。中国での過剰供給調整進捗や部下の下落一服などもあり、米国での物価も緩やかな城署が焦点となる。米トランプ新政権による安価な輸入品での規制許可や完全強化などの動きも、先行き輸入物価発の上昇要因となりやすい。

 

★欧米イベント

○16:00   10-12月期独国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比0.5%/前年同期比1.8%)
○16:00   1月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比▲0.6%)
○17:15   1月スイス消費者物価指数(CPI、予想:前月比▲0.1%)
○17:15   1月スイス生産者輸入価格(予想:前月比0.2%)
○18:30   1月英消費者物価指数(CPI、予想:前月比▲0.5%/前年比1.9%)
小売物価指数(RPI、予想:前月比▲0.4%/前年比2.8%)
○18:30   1月英卸売物価指数(PPI、食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比2.2%)
○19:00   12月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比▲1.5%)
○19:00   2月ユーロ圏ZEW景況感指数
○19:00   2月独ZEW景況感指数(予想:15.0)
○19:00   10-12月期ユーロ圏GDP改定値(予想:前期比0.5%/前年比1.8%)
○22:30   1月米卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.3%)
食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.2%)
○22:50   ラッカー米リッチモンド連銀総裁、講演
○24:00   イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、米上院銀行委員会で証言
○15日03:00   カプラン米ダラス連銀総裁、講演
○15日03:15   ロックハート米アトランタ連銀総裁、講演

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欧米タイム直前市場コメント!

2017/02/13/15:16:47

★日経平均株価:高値警戒感から上値の重い展開に

注目されていた10日の日米首脳会談で懸念されていた通商摩擦や円安批判的な言及がなく、リスク選好ムードに朝方は1ドル=114円前半への円安進展に歩調を合わせて買い安心感が広がり一時140円超へ上げ幅を広げ、一時約1カ月ぶりに1万9500円台を回復した。しかし、買い一巡後は上値の重い展開となった。結局、前週末比80円高の1万9459円と続伸して終了した。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は上値の重さに下落基調に

ドル/円は、朝方一時114.16円まで上げたが、じりじり値を下げる展開となった。日経平均株価の上げ幅が100円以下に縮小され、リスク選好のドル買い・円売りがやや弱まった。15時過ぎには上値の重さを確認したことで、先に買いを進めた向きが反対売買を迫られた。また、米長期金利や株式先物の小動きのため、ドル買いが強まり難い展開となった。ユーロ/ドルは、朝方1.0612ドルまで下げた反動から1.0627ドル付近まで下げ渋った。ただドル/円がやや弱含んだことに伴って1.063ドル台まで値を上げた。

 

★FRBボードメンバーの大半が退任の可能性も

FRBは先週、ゼネラルカウンシルであるスコット・Gアルバレス氏が今年の後半に退任すること、また、ダニエル・タルーロ氏は今年の4月に退任する予定であることを発表した。この2人はドット=フランク・ウォール街改革・消費者保護法を実施するうえで重要な役割を果たしてきたが、ドット=フランク法の廃止または大幅な見直しが避けられない状況となっており、これが両名が退任する理由ではないかとの憶測がある。また、イエレンFRB議長とフィッシャー副議長はそれぞれの任期(2018年2月と2018年6月)で退任するとの憶測が広がっている。どちらかは年内に退任するとの見方も出ている。

 

★米国債券への投資に足踏みの様相

米国債を大口保有する海外勢はトランプ政権の発足後、米政府が発行する債券に資金を投じることを考え直す様相となっている。米国債を最も多く保有するのは日本の投資家だが、昨年12月の保有額が約4年ぶりの大幅減少となったことが財務省の直近データで示された。ただ、これは世界中で外国勢がこれまでにないペースで米国債から手をひきつつある。理由としては、トランプ政権下で財政赤字が膨らむ見通しで荒れ、インフレ加速懸念であれ、米利上げ観測であれ、米国債子女うが世界で最も安全な債券市場と確信出来なくなっている。

 

★イエレン米FRB議長の議会証言に注目

イエレン米FRB議長による上・下院による14日、15日の議会証言に注目が集まっている。イエレン議長が議会証言でタカ派寄りの姿勢を示せば、ドル高に弾みが付く可能性が高い。そうなると3月の利上げの確率は現在の約30%から50%に近づくことになる。

 

★欧米イベント

○16:00  1月独卸売物価指数(WPI)

 

本日の欧米市場では、重要経済指標はほとんどなく手掛かり材料不足の感が強い。そのため、短期筋のポジション調整的な動きに振られる可能性もあり注意が必要だ。

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欧米タイム直前市場コメント!

2017/02/10/15:07:03

★中国1月貿易収支:市場予想上回る

中国1月の貿易収支は3545億元の黒字となり、市場予想の3072億5000万元より黒字幅が大きかった。内訳では輸出が前年比+15.9%の増加となり、市場予想の+5.2%を上回った。また、輸入は前年比+25.2%の増加となり、市場予想の+15.2%増加を上回った。

発表後は中国における過度な景気減速懸念が後退した。しかし、トランプ政権が中国の為替操作批判を強めているなか、良好な数字となったことでトランプ大統領の批判が強まる可能性がある。

 

★日12月第三次産業指数:市場予想下回る

経済産業省が発表した12月の第三次産業活動指数は前月比0.4%低下となり、市場予想の前月比0.2%低下を下回った。

 

★日経平均株価:米減税政策期待でリスク選好の動き強まる

米国の減税政策への期待から米国株式市場が上昇したほか、円安が進行したことにより投資家心理が改善したことで上げ幅が拡大した。前日比471円高の1万9378円で終了した。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は25日線が抵抗ラインとなり上値重い

ドル/円は、トランプ大統領による経済政策への期待から、前日海外市場でドルは113円台を回復した。本日のアジア市場でもドル買いの流れが続き、日本株の大幅高を手掛かりに一時113.80円近辺まで上昇した。その後は急速に上昇したこもあり、利益確定売りも入りやすくドル買いも一服となった。日米首脳会談を控えて積極的に動きづらいが、114円台回復が視野い入り始めている。ユーロ/ドルは、新規材料に乏しいなか、円絡みの取引が中心となったため狭いレンジでの値動きとなった。

 

★トランプ米大統領と中国国家主席が初に電話:英フィナンシャルタイム紙

トランプ米大統領が中国の習近平国家主席に初の電話を行った。そこでは、『一つの中国』政策尊重で合意した。また、お互いの国への訪問を提案したと伝えている。

 

★米国市場では1月輸入物価指数が公表

1月にかけて、原油などの資源相場が下げ止まりとなった。中国での過剰供給調整や物価の下落一服などもあり、米国内での輸入物価も緩やかに上昇が焦点となる。米トランプ大統領の輸入品への高関税への動きは、先行き輸入物価の上昇要因として注目されている。現在のところは、ドル高により輸入物価は上昇が抑制されている可能性もある。1月の雇用統計でも平均賃金が伸び悩んでいたことから、改めて物価の低迷が示される可能性もある。

 

★米国市場では2月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)が公表

同指数は11月から1月にかけては、トランプ新政権の政策期待などで大幅に改善してきた。参考となる1月確報値は98.5となり、市場予想を上回った。現況指数は下方修正されたが、見通しは上方修正された。2月については、株高が続いていることや雇用情勢の改善期待、インフレ見通しの引き上げなどを考慮して1月確報値に近い水準になるとみられる。

 

★欧米イベント

○16:45   12月仏鉱工業生産指数(予想:前月比▲0.7%)
○16:45   10-12月期仏非農業部門雇用者数速報値(予想:前期比0.3%)
○18:30   12月英貿易収支(予想:114億5000万ポンドの赤字)
○18:30   12月英鉱工業生産指数(予想:前月比0.2%)
製造業生産高(予想:前月比0.5%)
○18:50   メルシュ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○19:00   バイトマン独連銀総裁、講演
○22:30   1月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化▲1万人/失業率6.9%)
○22:30   1月米輸入物価指数(予想:前月比0.3%)
○24:00   2月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:98.0)
○11日03:00   日米首脳、共同会見
○11日04:00   1月米月次財政収支(予想:450億ドルの黒字)
○日米首脳会談(ワシントン)
○12日 独大統領選

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欧米タイム直前市場コメント!

2017/02/09/15:07:01

★中国1月乗用車販売:前年比大幅に下回る

中国の1月乗用車販売は212万台となり、前年比では▲9.8%となり大幅に低下した。

 

★日経平均株価は日米首脳会談控え様子見ムード

外国為替市場で円高進行を這いけに一時120円近く下げたが、円高が一服すると前日終値近辺まで反発した。市場では『株価指数先物主導の動きだった』との指摘があった。日米首脳会談を10日に控えて投資家の買い手控えムードが強まり1ドル=112円台前半の円安一服も重しとなっている。結局、前日比99円安の1万8907円と反落して終了した。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は112円台前半で方向感のない展開

ドル/円は、112円台を維持しているが、日経平均株価がマイナス圏から切り返さないため、ドル買い・円売りにつながらいもよう。ただ、米長期金利が低下幅を縮小し2.34%まで回復しているため、目先は反転期待のドル買いが入る可能性もある。ユーロ/ドルは全般ドル高が進んだ流れに沿って1.0677ドルまでじわりと下げたが、追随する動きは見られなかった。

NZ準備銀行は本日の金融政策委員会で、政策金利を過去最低の1.75%に据え置きを決定した。同時にこの水準を『相当な期間』維持する方針を示したことが嫌気され、NZドル/円は、81.90円付近から80.60円台まで値を切り下げた。足元では下げ渋っているが、NZドルは下値が警戒されている。

 

★英国に拠点のある外資系銀行は英国から資産移転の方向

ロンドンに拠点を置く外資系銀行は、英国のEU離脱後に1兆8000億ユーロ(約216兆円)相当の銀行資産を欧州大陸に移転する必要があると予想され、英国で最大3万人もの雇用が失われるリスクがあるとシンクタンクのブリューゲルが8日公表したリポートで指摘した。1兆8000億ユーロ相当の資産は、英国の銀行システムの資産全体の17%に相当する。

 

★大量の米ジャンク債の満期でリスクが高まる

過去最高の1兆ドル(約112兆円)相当のジャンク債(ハイリスク・ハイリターン)が2021年までに満期を迎えることから、これらの発行企業は新たな資金調達に動きと見られるが、市場はそれほど歓迎しないだろうと米格付け会社ムーディーズは分析している。流動性が干上がれば、ドフォルト(債務不履行)率は以前よりも相当高くなる。また、企業の債務は増えており、中小企業の多くは低金利環境でかなりの量の債務を抱えたことが主因。

 

★米国市場では週間の新規失業保険申請件数が公表

前週までは改善の傾向が続いており、米国の労働市場の底堅さが注目されやすい。トランプ新政権による政策期待や米国内外の企業による米国内での投資増強と雇用増強計画なども、米国の雇用にはプラスとなる。さらに、原油高により資源エネルギー関連会社の人員削減も一服も見られている。ただ、米長期金利が低下傾向にあるように、新政権による財政出動の遅延懸念もあり、改善傾向の反動やテクニカルな調整減速などで雇用指標が悪化する可能性も残る。

 

★欧米イベント

○15:45   1月スイス失業率(季節調整前、予想:3.6%)
○16:00   12月独貿易収支(予想:205億ユーロの黒字)
○16:00   12月独経常収支(予想:248億ユーロの黒字)
○18:00   ロウ豪準備銀行(RBA)総裁、講演
○22:30   12月カナダ新築住宅価格指数(予想:前月比0.2%)
○22:30   前週分の米新規失業保険申請件数(予想:24万9000件)
○23:05   ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
○24:00   12月米卸売在庫(予想:前月比1.0%)
○10日03:00   米財務省、30年債(150億ドル)入札
○10日03:10   エバンズ米シカゴ連銀総裁、講演
○10日03:30   カーニー・イングランド銀行(BOE)総裁、講演
○10日04:00   メキシコ中銀、政策金利発表(予想:6.25%に引き上げ)

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