FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2020/01/09/07:55:41

米国株式市場は上昇:米国とイラン両国の武力衝突の警戒感後退

NYダウは161.41ドル高の28745.09、ナスダックは60.66ポイント高の9129.24で取引を終了した。イランは7日夜にイラク国内の米軍基地を攻撃したが、米国との緊張激化や戦争を望まない意向を示した。トランプ米大統領もイランに対する軍事力行使を「望まない」と表明したことから、両国が一段の武力行使には動かないとの見方が広がった。ユナイテッドヘルスやアップル、ホーム・デポなどに買いが集まり、上げ幅は一時280ドルを超えた。VIX指数は13.79から13.45へ低下した。

 

NY外国為替市場:地政学リスク後退でドルの買い戻し強まる

ドル/円は、イランが7日夜にイラク駐留の米軍基地を攻撃したことを受けて、アジア市場では一時107.65円と昨年10月10日以来約3カ月ぶりの安値を付けたが、そのあとは中東情勢への過度な警戒が後退し買い戻しが優勢となった。12月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比20万2000人増と予想の16万人程度増を上回ったことで、円売り・ドル買いが先行した。トランプ米大統領が演説で『イランは攻撃後、行動を抑制しているようだ』『イランの攻撃で米国人に犠牲はなかった』『我々の軍事力を行使したくはない』と述べ、報復を否定すると目先の武力衝突の可能性が後退した。足もとで進んでいたリスク回避の巻き戻す動きが加速し、一時109.24円まで上値を伸ばした。NY終盤には『イラク・バグダッドのグリーンゾーンに数発のロケット弾攻撃があった』と伝わり一時109.00円付近まで伸び悩む場面もあったが、『この攻撃で死傷者はなかった』ことからすぐに持ち直している。

ユーロ/ドルは、アジア時間に一時1.1168ドルまで買われたあとはじり安の展開になった。イランが米国との緊張激化や戦争を望まない意向を示したうえ、トランプ米大統領もイランに対する軍事力行使を『望まない』と表明した。両国の直接的な武力衝突が回避できるとの見方から米10年債利回りが1.87%台まで上昇すると、ユーロ売り・ドル買いが優勢となり一時1.1102ドルと日通し安値を付けた。良好な米雇用指標も相場の重石となった。

 

NY原油先物市場は大幅続落:地政学リスク後退で売り優勢に

NY原油先物市場は59.15ドル-65.65ドルのレンジ相場となった。イランがイラクの米軍基地を攻撃したことで中東情勢の更なる混迷が懸念され、時間外のNY原油先物は65ドル半ばまで急騰した。しかしながら、過度な警戒が徐々に後退するにつれて売り戻しが強まっていった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した原油在庫統計が、取り崩し予想から積み増しとなったことも上値を抑えた。その後、トランプ米大統領がイランに対して武力行使を否定するとロングの投げが加速し、一時59ドル前半まで売り込まれている。 

 

NY金先物市場は反落:地政学リスクの後退と米長期金利上昇を嫌気

NY金先物市場は1553.40-1613.30ドルのレンジ相場となった。イランがイラクの米軍駐留基地を攻撃したと伝わると安全資産の金に買いが集まり、時間外のNY金先物は一時1613ドル台まで値を上げて約7年弱ぶりの高値を記録した。しかしながら、戦争を望まないとしたイランにトランプ米大統領も武力行使による報復を否定したことで、リスク回避の巻き戻しが急ピッチで進んだ。為替相場でドル高が進んだことも重しとなり、2月限は一時1560ドルを割り込む場面があった。また、米長期金利の上昇や株高も金先物相場の下落を促した。

 

米国債券市場は続落:地政学リスク後退から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)1.87%で終了した。トランプ米大統領の演説を受けて、米イラン武力衝突への警戒感が後退し、安全資産とされる米国債に売りが出た。 

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2020/01/08/07:56:52

米国株式市場は下落:米国とイランの対立激化を警戒した売り優勢

NYダウは119.70ドル安の28583.68、ナスダックは2.88ポイント安の9068.58で取引を終了した。米国とイランの対立激化への警戒感から売りが優勢となり、一時130ドル超下落した。個別ではメルクやJPモルガン・チェース、キャタピラーなどの下げが目立った。半面、ボーイングは堅調だった。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイによる同社株取得観測を背景に買いが集まった。VIX指数は13.85から13.79へ低下した。

 

NY外国為替市場:中東報道に為替市場は振られる展開

ドル/円は、米国とイランの対立が激化するなか、『イランは13の対米報復シナリオを検討』との報道が伝わり、欧州市場序盤に一時108.20円と日通し安値を付ける場面もあったが、下押しは限定的だった。NY市場では全般ドル買いが進んだ流れに沿って、底堅く推移した。12月米ISM非製造業指数や11月米製造業新規受注が予想より強い内容となったことを受けて、一時108.63円と日通し高値を付けた。取引終了にかけては『イラクの米軍基地がイランの攻撃を受けている』との一部報道が伝わり一時108.35円付近まで売られたものの、訓練用サイレンを受けての誤報だったことからすぐに持ち直した。 

ユーロ/ドルは、欧州通貨やオセアニア通貨に対してドル高が進んだ流れに沿ってユーロ売り・ドル買いが先行した。前日の安値1.1157ドルを下抜けて一時1.1134ドルまで値を下げた。12月米ISM非製造業指数が55.0と予想の54.5を上回ったことも相場の重石となった。

 

NY原油先物市場は反落:利益確定売りが上値を抑える

NY原油先物市場は62.11ドル-63.15ドルのレンジ相場となった。イランと米国との緊張は高まったままだが、石油輸送の大動脈とされるホルムズ海峡の封鎖はひとまずないとの見方が広がり、ロングポジションを減らす動きが強まった。石油メジャー・米シェブロンのCEOが、原油市場は十分な供給があると発言したことも相場の重石となった。また、中東地域における地政学的リスクの増大を意識した買いは一巡しつつあり、利益確定を狙った売りが上値を抑えた。

 

NY金先物市場は小幅続伸:地政学的リスクの継続で買い優勢

NY金先物市場は1557.00-1574.90ドルのレンジ相場となった。為替相場でドル買いが強まったことや、12月米ISM非製造業指数が市場予想を上回ったことなどで伸び悩む場面はあったが、昨年末からの地合いは維持された。『イランは13の対米報復シナリオを検討』との報道も中東の地政学リスクの高まりを意識させ、安全資産とされる金の下値を支えた。

 

米国債券市場は続落:良好な米経済指標受けて売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.82%で終了した。12月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことで安全資産とされる米国債に売りが出たものの、米イラン対立激化への懸念からリスク回避の買いも入ったため下値は限定的だった。 

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2020/01/07/07:57:02

米国株式市場は上昇:年初の新規投資資金流入で持ち直す

NYダウは68.50ドル高の28703.38、ナスダックは50.70ポイント高の9071.46で取引を終了した。米軍によるイラン革命防衛隊司令官の殺害を受けて、米国とイランの対立激化を警戒する売りが先行し一時210ドル超下げた。しかし、年初で新規の投資資金が流入しやすいこともあり、売り一巡後は徐々に買い戻しが優勢になった。終盤上げに転じ、ほぼ高値で引けた。 VIX指数は14.02から13.85へ低下した。

 

NY外国為替市場:過度なリスク回避後退でドルの買い戻し

ドル/円は、米軍によるイラン革命防衛隊司令官の殺害を受けて中東情勢の緊迫化が警戒され、週明けのアジア市場では株安と円高が進み一時107.77円と昨年10月10日以来約3カ月ぶりの安値を付けた。ただ、『107円台では本邦実需勢の買いが断続的に入っている』との指摘があり、NY市場では底堅く推移した。一時は210ドル超下落した現物のNYダウが上げに転じると、投資家の過度なリスク回避姿勢が後退した。ドル/円にも買い戻しが入り、一時108.51円と日通し高値を付けた。この日発表の12月米サービス部門PMI改定値が52.8と予想の52.2を上回ったほか、12月米総合PMI改定値が52.7と前回の52.2から改善したことも相場の支援材料となり、一時は1.75%台まで低下した米長期金利が1.81%台まで上昇したこともドル買いを誘った。

ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された12月独サービス部門PMI改定値や12月ユーロ圏サービス部門PMI改定値が予想より強い内容となったことを受けてユーロ買いが先行し、一時1.1206ドルまで買われた影響が残った。もっとも、NYの取引時間帯では米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たため、一時1.1181ドル付近まで下押しする場面があった。

 

NY原油先物市場は続伸:中東情勢の緊張の高まりで買い優勢

NY原油先物市場は、イランと米国を巡る中東情勢の緊張は更に高まり、週明け時間外取引から買いが強まった原油先物は一時64ドル後半まで大きく値を上げた。もっとも、急ピッチで上昇した反動からNY時間にはポジション調整売りが優勢となり、63ドル割れとなる場面もあった。荒い値動きが続くなか、引けにかけては前営業日比プラス圏まで持ち直した。また、米国軍を追放する意向を見せたイラクに対しても友好的な撤退とならなかった場合、大規模制裁を課すと脅かした。

 

NY金先物市場は続伸:引き続き中東情勢緊迫化が買い材料

NY金先物市場は1562.30∸1590.90ドルのレンジ相場となった。先週末から急速に高まった米イラン間の緊張は週明けの金融市場でも強く意識され、安全資産の金に資金が向かった。時間外から上昇した金先物はNY勢が本格参入すると利益確定売りに押されたが、下値は堅いままだった。ただ、米国株(主要3指数)が揃って反発したこともあり、金先物の上げ幅も前週末と比べると限定的となった。

 

米国債券市場は反落:米国株の持ち直しで売り優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.81%で終了した。米国株相場の持ち直しや米経済指標の改善を受けて債券売りが出た。 

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2020/01/06/03:01:20

米国株式市場は下落:中東情勢の緊迫化を嫌気した売り優勢

NYダウは233.92ドル安の28634.88、ナスダックは71.42ポイント安の9020.77で取引を終了した。米国防総省は2日夜、トランプ米大統領の指示でイラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官を殺害したと発表した。一方、イランの最高指導者ハメネイ師は米国への『厳しい報復』を宣言した。中東地域を巡る地政学的リスクの高まりを背景に、投資家が運用リスクを回避する姿勢を強め売りが優勢となった。 その後は下げ幅をやや縮小して、もみ合う展開となった。VIX指数は12.47から14.02へ上昇した。

 

NY外国為替市場:中東情勢の緊迫化警戒からリスク回避の円買い

ドル/円は、米軍がイラクの首都バグダッドでイラン革命防衛隊の精鋭組織の司令官を殺害したと伝わり、中東情勢が緊迫化するとの警戒感が高まった。欧州時間には一時107.87円まで値を下げた。しかし、NY市場に入り、一時は360ドル超下落した現物のダウ平均が急速に下げ幅を縮めるとドル/円にも買い戻しが入り108.26円付近まで下げ渋ったものの、12月米ISM製造業景気指数が47.2と予想の49.0を下回り、10年ぶりの低水準を付けたことが分かると再び弱含んだ。NYタイムズの記者が『未確認ながら、イラクにある米軍基地が弾道ミサイルの攻撃を受けた』とツイートすると瞬間的に円買い・ドル売りで反応し、一時107.78円と昨年10月10日以来約3カ月ぶりの安値を付けた。もっとも、米中貿易協議進展への期待が根強い中、引けにかけては下げ幅を縮めた。『107円台では押し目を拾いたい向きもいる』との指摘もあった。
 なお、複数の米メディアによると『米政府は米兵3500人程度を中東地域に追加派遣する』イラン革命防衛隊の精鋭組織『コッズ部隊』の司令官の殺害を踏まえ、同国による報復攻撃に備える狙いがある。ただ、イランは司令官殺害に猛反発しており、米軍増派はイランの挑発行動を助長する恐れもある。 

ユーロ/ドルは、中東情勢の緊迫化への警戒から、『有事の買い』を集めるドルは円以外の主要通貨に対しては買い先行し、一時1.1125ドルと日通し安値を付けた。ただ、そのあとは予想を下回る12月米ISM製造業景気指数がユーロ買い・ドル売りを誘い、一時1.1180ドルと日通し高値を付けている。
 12月10日-11日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では『現在の金融政策は適切』『大きな変化がない限り、金利は当面適切な水準』との見解が示されたが、相場の反応は限られた。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:中東情勢の緊迫化で地政学リスクの買い優勢

NY原油先物市場は61.13ドル-64.09ドルのレンジ相場となった。中東情勢の緊迫化を背景に時間外取引から買いが先行した。また、米エネルギー情報局(EIA)が発表した在庫統計で、原油在庫が1146.3万バレルの取り崩しと、市場予想より大幅に減少したことも、原油の買いを後押しした。 ただ、米供給管理協会(ISM)が3日公表した昨年12月の製造業景気指数は2009年6月以来となる47.2に低下したことから、原油先物は62ドル台に下げる場面があった。米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比7基減少の670基となった。

 

NY金先物市場は大幅高:中東情勢の緊迫化警戒から買い優勢

NY金先物市場は1530.40-1556.60ドルのレンジ相場となった。トランプ米大統領の指示により、米軍は空爆でイラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官らを殺害し、中東の地政学リスクへの警戒感が高まったことを背景に、金先物は大幅続伸した。

 

米国債券市場は続伸:中東情勢の緊迫化で安全資産の債券買い

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.08%低い(価格は上昇)1.79%で終了した。中東情勢の緊迫化や米株安で安全資産とされる米国債に買いが集まった。米10年債利回りは一時1.7846%前後と昨年12月12日以来の低水準を付けた。 

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2019/12/30/03:00:17

米国株式市場はまちまち:米中貿易協議の進展期待が相場の下支え

NYダウは23.87ドル高の28645.26、ナスダックは15.77ポイント安の9006.62ポイントと12営業日ぶりに反落して取引を終了した。米中貿易協議の第1段階合意を巡り、『調印に向けて作業が順調に進んでいる』との観測が引き続き相場を支えた。『年末商戦は好調だった』との観測も買いを誘った。年末で経済指標や政治イベントも乏しく、小幅な値動きに終始する展開となった。 VIX指数は12.65から13.40へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドルの上値重い展開

ドル/円は、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだ円売り・ドル買いが観測されると一時109.59円付近まで値を上げる場面もあった。しかし、フィキシング通過後はさえない展開になった。円以外の通貨に対してはドル売りが優勢となった影響で徐々に弱含むと、東京時間の安値109.43円を下抜けて一時109.39円まで値を下げた。米長期金利が1.86%台まで低下したことも相場の重石となった。

ユーロ/ドルは、欧州株相場が上昇しリスク・オンの地合いが継続されたことで、ユーロ/ドルを筆頭に全般ドル売りが先行した。米国株市場でNYダウが史上最高値を更新するなど底堅く推移したこともドル売り・欧州通貨買い、ドル売り・オセアニア通貨買いを促し、一時1.1188ドルと13日以来の高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスも一時96.92と13日以来の低水準を付けた。
 なお、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン委員長は仏紙とのインタビューで、英国との通商交渉の期間が短いことについて『深刻に懸念している』との考えを示したが、相場の反応は限られた。

 

NY原油先物市場は続伸:原油在庫減少とリグ稼働数減少が買い材料

NY原油先物市場は、ロシアのノバク・エネルギー相が『来年OPECプラスが協調減産を終了する可能性がある』との見解を示すと、連日上昇していたことで利食いが先行した。しかしEIAが発表した原油在庫が予想よりも大幅な取り崩しだったことが分かると、徐々に買い戻しが入り4日続伸して引けた。米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比8基減少の677基となった。リグ稼働数が減少し、供給ひっ迫懸念が買い材料となった。

 

NY金先物市場は小幅高:ドルが弱含んだことで買い戻し

NY金先物市場は1512.10-1519.90ドルのレンジ相場となった。金先物価格は連日上昇していたこともあり、利食い売りが入り一時前日比でマイナスに沈む場面もあった。しかし欧州通貨やオセアニア通貨に対してドルが弱含むと、対ドルで取引される金先物は割安感から買いが優勢となり4日連続して続伸して引けた。ただ、年末前でまとまった規模の取引は観測されなかった。

 

米国債券市場は続伸:機関投資家のポジション調整買い

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は高い)1.87%で終了した。月末を控えて機関投資家による保有債券の残存年限(デュレーション)を長期化するための買いが入った。 

 

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