FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2021/04/19/15:17:19

日経平均株価:アジア主要株価指数の堅調を受けて持ち直す展開

朝安で始まった後、企業決算に対する期待もあり押し目買いに切り返す展開となった。しかし、方向感に欠き往来相場から抜け出せない状態が続いた。商いは乏しく前場の東証1部売買代金は1兆円台を割り込んだ。ただ、韓国や台湾、中国などアジアの株式市場で総じて堅調となったことが日本株を支えた。結局、前営業日比2円高の2万9685円とわずかに上昇して3日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:日米首脳会代の共同宣言についてリスク回避の円買い

ドル/円は、米長期金利低下を眺めて108.55円付近へ下落した。16日に行われた日米首脳会談の共同宣言について、中国が不満と反対を表明していることもリスク回避の円買いを誘った。ただ、心理的節目の108.50円に接近すると下げは一服となった。その後は、値ごろ感からドルの押し目買いが入り、108.65円付近へ値を切り返した。午後は、米国の金融緩和政策が長期化するとの思惑から仕掛け的なドル売り・円買いが持ち込まれ、108.50円付近まで下落した。米国株先物が軟調なこともドルの押し下げ要因となった。ユーロ/ドルは、ドル/円のドル安が波及して、1.19ドル台半ばから1.19ドル台後半へ水準を切り上げた。

 

日本の3月の貿易収支は予想上回る黒字幅

財務省が本日発表した貿易統計速報によると、3月の貿易収支は6637億円の黒字となり、黒字幅は予想を上回った。輸出は前年比16.1%増の7兆3781億円と、2ヵ月ぶりに増加した。自動車や非鉄金属、プラスチックがプラスに寄与した。輸入は前年比5.7%増の6兆7144憶円と、2ヵ月連続で増加した。医療品や鉄鉱石、電算機類の輸入が増えた。輸出のうち、米国向けは前年比4.9%増の1兆2395億円と5カ月ぶりに増加した。欧州連合(EU)向けも同12.8%増の7145億円と、20ヵ月ぶりにプラスに転じた。対中輸出は前年比37.2%増の1兆6344億円と9ヵ月連続で増加した。プラスチックや原料品、非鉄金属の輸出が伸びた。単月の実績と同時に公表した2020年度の貿易収支は1超3070億円の黒字となり、3年ぶりに黒字を確保した。

 

暗号資産の急落:急落理由は定まらず

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインが急落した。情報サイトのコインデスクによると、ドル建て価格は日本時間19日朝に1ビットコイン=56,000ドル前後と、14日に付けたた最高値(64,000ドル台後半)を1割超も下回る水準で推移した。18日には52,000ドル台まで水準を切り下げる場面もあった。急落の理由については定まっていない。米ブルームバーグ通信では、18日に『米財務省が暗号資産を利用した資金洗浄対策を強化するという懸念が急落を招いたという情報がネット上で流れた』と伝えた。一部上昇サイトは、暗号資産に不可欠なマイニング(採掘)を多く実施しているとされる中国・新疆ウイグル自治区で起きた停電が切っ掛けと伝えている。

 

22日のトルコ中銀の金融政策委員会の議事要旨に注目

先週開催されたトルコ中銀金融政策決定会合では、主要政策金利である1週間レポレートは19%で据え置かれたが、声明では(昨年11月以降強まっていた)タカ派姿勢が明らかに後退した。インフレが加速しているにもかかわらず、いずれ中銀が利下げに踏み切るとの思惑がくすぶり続ける中でリラは買いづらい。なお、22日には、今回のトルコ中銀が金融政策委員会(MPC)の議事要旨を公表する。普段はそれほど材料視されないが、今回は声明内容を変えてきたため、どのような意見がMPC内で出ていたか注目される。想定以上にハト派に傾いていた場合、リラの下値を試す場面もある。 ただ、15日の中銀会合後の値動きを見る限りでは、下がったところでは買いたい向きは意外と多そう。投機筋は既にリラショートで待ち構えているとの見方もでき、下落後の反発には警戒が必要である。

 

トルコとギリシャの外相会談では非難の応酬

トルコの首都アンカラで15日、チャブシオール外相とギリシャのデンディアス外相が会談した。東地中海の資源開発などをめぐり鋭く対立してきた両国は、今回の会談で関係修復を図ったが、会談後の記者会見では両外相が非難の応酬を繰り広げ、かえって相互不信の根深さが浮き彫りとなった。会見は当初友好的な雰囲気で進んだ。しかし、デンディアス氏がトルコによる東地中海での『主権侵害』に言及すると、チャブシオール氏は『侵害はない』と主張した。さらに『メディアの前でトルコを非難するなら、私もやり返さざるを得ない』と憤りをあらわにした。これに対し、デンディアス氏は『何も問題がないようには振る舞うことはできない』と反論した。チャブシオール氏は『緊張が続くことを(ギリシャが)望むなら、われわれも同じようにする』と述べ、けんか状態になった。両国は今回の外相会談の成果次第で、首脳会談の開催も視野に入れていたが、展望は不透明になった。

 

21日の南ア消費者物価指数に注目:利上げ期待論が出てくる可能性も

2月の南ア消費者物価指数(CPI)は2.9%増と、SARBの目標バンド3-6%を下回ったので早急な利上げは考えにくい。また、クガニャゴSARB総裁が『インフレ予測のリスクは均衡しており、金融緩和策の継続は可能』『インフレ見通しを見る限りでは政策を調整する必要はない』と発言し、早期の利上げはないと打ち消しに走ってもいる。しかしながら、前回のSARB金融政策委員会(MPC)では今まで利下げを主張していた2人が据え置きに転じている。今週は21日3月のCPIが発表されるが、市場では3%前半まで回復し、再び目標バンドに戻るとの予想になっている。予想通りになればSARBが否定しても、利上げ期待論が出てくる可能性もあり、ランドの下支えとなる。ただし、米露関係、米中及び多くの国が中国との関係悪化などの地政学リスクで、新興国通貨買いの梯子が外されることには要注意である。

 

メキシコではエネルギー産業を巡る国内ので争い

14日にはメキシコ下院で民間石油企業による石油製品の輸入許可撤回を可能にする法案が可決された。国家主導のエネルギー戦略を進めるロペスオブラドール大統領の肝いり案件だが、石油製品市場での公正な競争に悪影響を与えるとして経済界から意見書が送られており、企業側の反発は必至とみられている。また、先に成立した電力産業法改正法案も施行早々に裁判所から適用差し止めを命じられており、エネルギー産業を巡る政府、民間企業、そして裁判所の争いは今後も続くことになる。

 

欧米市場イベント

○17:00   2月ユーロ圏経常収支(季節調整済/季節調整前)
○18:00   2月ユーロ圏建設支出
○21:15   3月カナダ住宅着工件数(予想:25.00万件)

 

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2021/04/16/15:15:09

日経平均株価:全般様子見ムード強く小幅な値動き

米国株式市場が堅調推移、米10年債金利が低下したことで地合いが好転したことで、寄り付くは高く始まったものの、変異種によって新型コロナウイルスの国内感染者が拡大していることが、上値を抑える要因となった。経済正常化が遅れるとの懸念から、その影響を受けやすいバリュー株が上値を重くした。下落に転じる場面もあり、前日終値を挟んだ展開になった。また、日本時間17日未明に日米首脳会談を控えており様子見ムードも強かった。結局、前営業日比40円高の2万9683円と小幅続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:様子見ムード広がり108円台後半でもみ合い

ドル/円は、米長期金利が1.57%前後で推移していることを嫌気したドル売り・円買いが先行し、108.61円付近まで下落した。しかし、この水準が海外市場の安値であるこが意識されるとドル売りも一服、さらに仲値にかけて国内輸入企業などのドル買い・円売りが通常より多く持ち込まれたことに加え、ドルの巻き戻しもあり108.90円台へと値を戻した。その後は、まちまちな日経平均株価やアジア主要株価を睨みながら、108.90円付近でもみ合い相場となった。午後は、日米首脳会談の動向を見極めようとの向きから、様子見ムードが広がり108円台後半で小動きとなった。まん延防止等重点措置が拡大されるなど、国内情勢にも先行き不透明感が漂っていることも、参加者の意欲を低下させた。ユーロ/ドルは、米長期金利が1.58%付近で停滞していることで、欧米金利差縮小を意識したドル売り・ユーロ買いが継続され、1.1970ドル台へと上値を伸ばした。

 

本邦生命保険会社は米国債投資を増やす可能性が高い

国内の主要な生命保険会社は2021年度の資産運用計画で、為替差損の回避措置(ヘッジ)を講じた米国債への投資を増やす可能性が高い。今年に入ってからの米長期金利の大幅な上昇に伴い、ヘッジ後の利回りが15年以来の高水準となっている。米10年物国債利回りから為替ヘッジコストを差し引いた利回りは年初に0.5%未満だったが、3月末には約1.4%と15年末以来の高水準を付け、その後も高止まりしている。これは生保が主な買い手となる日本の30年物国債利回りの約2倍に当たる。一方、米短期金利は米連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和の長期化で過去最低圏にとどまり、日米の短期金利差とドルと円の需給格差で決まる為替ヘッジコストは0.3%台と15年1月以来の低水準で推移している。

 

トルコ中銀の金融政策はタカ派スタンスが後退

トルコ中銀は、市場予想通りに主要政策金利である1週間レポレートを19.00%で据え置いた。ただし、声明では『必要に応じて、追加の金融引き締めを行う』という文言を削除した。また、引き締めスタンス維持としながらも、前回まで付けられた『長期的に断固として』との強い表現は取り除かれた。前回までのタカ派スタンスが明らかに後退した。トルコでは、インフレ加速、経常赤字の拡大、中銀独立性への不信感、外貨準備高の減少、新型コロナウイルス感染の急増、観光セクターの回復見通しは立たず、失業率増加も歯止めがかからず、また欧州連合(EU)との関係悪化懸念など、リラを売りに繋がる材料は多く見受けられる。

 

メキシコのべメックス製油所火災:損傷の修復に最大3ヵ月

国営石油会社ペメックスが所有するベラクルス州の製油所で7日、大規模な火災が発生した。7人の負傷者を出したものの死者は出さずにその後鎮火したが、火災の影響は決して小さなものではなかった。ペメックスが13日に発表したところによると、ベラクルス州の製油所は現在使用できない状況である。操業は早ければ数日以内、生産は4月30日から再開される可能性があるが、火災による損傷の修復には最大で90日かかるとしている。同製油所はペメックスが運営する6つの製油所のうちの1つで、1日あたり生産能力は最大28.5万バレル。昨年の1日あたりの生産量が160万バレルほどのペメックスにとっては痛手となる。

 

6兆ドルに膨れ上がる巨大ブラックボックス:金融基金のリスクにも

ヘッジファンドなら米SEC(証券取引委員会)に登録義務があり、保有資産、取引銀行との関係などを開示する必要があるが、ファミリーオフィスには報告義務がない。米国が金融規制改革法『ドッド・フランク法』に金融機関の自己勘定取引への規制『ボルカー・ルール』を盛り込む等、世界の金融当局が金融危機の再来を防ぐべく規制を強化した。その一方で個人の取引が金融システムを揺るがす可能性は低いと規制の抜け穴として膨張してきたのが『ファミリーオフィス』という『影の銀行』である。ファミリーオフィスは、欧米を中心に1万社以上存在するとされ、運用規模は6兆ドル(約660兆円)に上り、既に資産規模は世界で約6兆ドル(約660兆円)とヘッジファンドの約3.6兆ドル(約396兆円)やベンチャーキャピタルの約1.36兆ドル(約50兆円)を遥かに凌ぐ巨大ブラックボックスと化している。ヘッジファンドを凌駕する巨大『影の銀行』ファミリーオフィスの膨張とその膨れ上がる高リスク資産への過剰流動性の横溢は、コロナ危機に伴い世界の中央銀行が実施する未曾有の大規模QE(量的緩和)を背景としていることは言うまでもない。『高圧経済』に向かう米経済にあって米長期金利が一段跳ね上がれば第2、第3のアルケゴスが局地金融危機となって資産バブル調整の『蟻の一穴』となりかねない。

 

米国小売の高水準持続は不可能:今後は緩やか伸びに転じる可能性強い

米商務省が発表した3月小売売上高は前月比+9.8%と、2月-2.7%からプラスに改善した。伸びは予想の2倍近くとなり、過去最大の伸びを記録した昨年5月来で最大となった。パンデミックで激しく落ち込んだ昨年3月に比べ+27.7%。ワクチンの普及が奏功し、経済活動の再開に伴いバーやレストランでの売り上げは前月比+13.4%。スポーツ用品:+23.5%、衣服・アクセサリー:+18.3%、自動車・自動車販売:+15.1%だった。変動の激しい自動車を除いた小売も前月比+8.4%と、2月-2.5%からプラスに改善し、予想を上回った。 経済活動の再開が進んだことに加えて、期待されていたとおり、政府の国民への直接資金供給や中小企業支援を含めた経済対策が大きく貢献した。支給された現金の用途では、41.6%が貯蓄、24.7%が消費。2020年春の第1弾経済支援策では、34.5%が貯蓄、29.2%が消費に充てられた。一度きりの直接資金供給が奏功した10%近くの小売りの伸びを今後も、持続的に維持することは困難である。引き続きワクチン普及で経済活動の再開が進み、経済がパンデミック前の状況に回復する軌道にあるものの、今後の小売りは、緩やかな伸びに転じる可能性が強い。

 

欧米市場イベント

○15:30   3月スイス生産者輸入価格
○18:00   カンリフ英中銀(BOE)副総裁、講演
○18:00   2月ユーロ圏貿易収支(予想:季節調整前なし/季節調整済220億ユーロの黒字)
○18:00   3月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比1.3%)
○18:00   3月ユーロ圏HICPコア改定値(予想:前年比0.9%)
○21:15   3月カナダ住宅着工件数(予想:25.00万件)
○21:30   2月対カナダ証券投資
○21:30   2月カナダ卸売売上高(予想:前月比▲0.4%)
○21:30   3月米住宅着工件数(予想:161.1万件、前月比13.4%)
         建設許可件数(予想:175.0万件、前月比1.7%)
○23:00   4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:89.6)
○23:45   カプラン米ダラス連銀総裁、講演
○日米首脳会談(ワシントン)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2021/04/15/15:14:23

日経平均株価:様子見ムード広がり上値の重い展開

寄り付きでは続落スタートとなったものの、その後急速に下げ幅を縮小しプラス転換した。しかし、来週の主力企業の決算発表をにらみ様子見ムードが広がり、指数は上げ幅を縮小した。昼休み中に、新型コロナウイルス感染がさらに拡大した場合の東京五輪開催について『とても無理というならやめないといけない』と自民党の二階幹事長が発言したと報じられたが、株価の反応は薄かった。中国・上海市場や香港市場の株安も重荷となり上値の重い展開になった。結局、前営業日比21円高の2万9642円と小幅に反発して終了した。

 

東京外国為替市場:手掛かり材料難から108円台後半で小動き

ドル/円は、オセアニア通貨や資源国通貨を中心としたドル安の流れがドル/円に波及し、108.81円付近まで小幅に下落した。ただ、仲値発表後にはドルの巻き戻しも入ったことで、108.90円台へと押し戻され下げ幅を消した。午後のドル/円は、新規の手掛かり材料難から、積極的な売り買いは目立たず、108円台後半で小動きとなった。4月の日銀地域経済報告(さくらレポート)が公表された。9地域のうち、北海道と東北の2地域の景気判断を下方修正、残る7地域は据え置きとした。全体としては『持ち直し基調にある』などとしたが、ドル/円相場への影響は限定的だった。ユーロ/ドルは、デンマークがアストラゼネカ製ワクチンの使用を完全に中止する方針を打ち出すなど、欧州の新型コロナウイルスを巡る先行き不透明感もあり、欧州勢の動向を見極めようとの向きから、1.19ドル台後半で小動きとなった。

 

トルコ中銀の金融政策が注目:大方の予想は金利据え置き

カブジュオール氏がトルコ中銀総裁に就任して初となる会合では、主要政策金利である1週間レポレートは現行19%で据え置かれるというのが大方の予想である。一時警戒感が高まった早期緩和が避けられるのであれば、リラ相場にとっては安心材料とはなりやすい。ただ問題は、エルドアン大統領に解任されたアーバル・前総裁の下、タカ派姿勢を鮮明にしてきた声明内容を維持することができるかである。前回3月の前倒し利上げ(予想100ベーシスポイントのところ200ベーシスポイント引き上げ)を決定した会合でも、『金融引き締めのスタンスは断固として維持』『必要に応じて、追加の金融引き締めを行う』と述べていた。足もとのインフレが依然として上昇傾向を強めているにもかかわらず、もし中銀が引き締めスタンスを少しでも緩めてしまえば、市場に失望感を与えてしまう。一方、声明文言に大きな変更がなければ、新総裁に対する警戒感も後退するかもしれない。ただ、『エルドアン大統領に睨まれている金融政策委員会は、いずれ緩和策に転じざるを得ない』という市場の見方を変えるのは難しい 。

 

南アは物価指標次第では利上げ期待によるランド買いの可能性も

昨日南アフリカ準備銀行(SARB)は『水道・電気料金がインフレ予測の上方リスクを示している』『南アは高インフレ経済のままであり、中期的に消費者物価指数(CPI)が上昇すると南ア特有のリスク認識が高まり、徐々に高い金利につながる』とも発表している。2月の南アCPIは2.9%増で、SARBの目標バンド3-6%を下回るものだったので早急な利上げは考えにくい。しかしながら、前回のSARB金融政策委員会(MPC)では今まで利下げを主張していた2人が据え置きに転じたこともあり、今後の指標次第では利上げ期待も出てくる可能性もあり、ランド買いにつながりやすい。

 

メキシコの回復はバイデン米政権による大規模経済政策の恩恵

メキシコ銀行(中央銀行)のディアスデレオン総裁は『景気の回復は様々セクターで不均一であり、メキシコは新たな課題に直面する』と言及した。昨年後半の景気回復は『外需と輸出が中心となり、消費や投資といった部門を遥かに上回った』と述べた。今後の回復についても輸出関連企業が先導するとしており、バイデン米政権による大規模経済政策の恩恵を受けられるメキシコは、内需に弱みを抱えつつも他国と比較して景気回復ペースが早まる可能性もあある。

 

米イラン間接協議は15日に再開:中東和平につながるか注目

サキ米大統領報道官は14日の記者会見で、イラン核合意をめぐるイランとの協議について『間接的な形だが、15日ウィーンで再開する』と明らかにした。その上で『長期のプロセスになるのは分かっているが、(協議再開は)前向きなサインだ』と述べた。米国の核合意復帰とイランの合意違反停止を話し合う協議は、合意当事国の英仏独中ロとイランの間で6日にウィーンで開かれ、米国は欧州が仲介する間接交渉の形で参加する。今週中に再開する方針だった。しかしその後、イラン中部ナタンツのウラン濃縮施設でトラブルが発生し、イランは『テロ行為』と非難した。同国のアラグチ外務次官が13日、濃縮度を60%に高めた高濃縮ウランの製造着手を表明するなど、態度を硬化させていた。サキ氏は会見で、ナタンツの施設でのトラブルに関し『追加的な見解は持ち合わせていない』と述べ、米国の関与を改めて否定した。

 

米国ではインフレの脅威はなく金融緩和の維持を正当化

米労働統計局が発表した3月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.6%と、伸びは2月+0.4%から予想以上に拡大し2012年8月来で最大。特に米連邦準備制度理事会(FRB)が注視している変動の激しい燃料や食料品を除いたコアCPIは前年比で+1.6%と、伸びは、2月+1.3%から予想を上回り12月来で最大となったものの、依然FRBの目標である2%を下回った。また、内訳では、ガソリン価格の上昇やパンデミックの影響を受けて需要が増えた中古車価格、車やトラックのレンタル価格の大幅上昇が目立ち、全体指数を押し上げたことがわかっており、FRBが指摘したとおり、インフレが一時的にとどまる可能性もある。現状でインフレの脅威を示すような結果ではなく、経済が最大雇用に達するには程遠いことを考えると、FRBの長期にわたる大規模金融緩和の維持は正当化される。

 

米国市場では3月小売売上高が公表

2月実績は、強い寒波に見舞われた地域があったことから、前月比▲3.0%の落ち込みとなった。オンライン販売の反動減も影響した。3月については、2月に減少した自動車、外食、電気製品のセールスが持ち直すと予想されており、高い伸びとなる可能性がある。

 

欧米イベント

○15:00   3月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.5%/前年比1.7%)
○15:30   3月インド卸売物価指数(WPI、予想:前年比5.90%)
○15:45   3月仏CPI改定値(予想:前月比0.6%/前年比1.1%)
○20:00   トルコ中銀、政策金利発表(予想:19.00%に据え置き)
○21:30   2月カナダ製造業出荷(予想:前月比▲1.0%)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:70.0万件/370.0万人)
○21:30   4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数(予想:42.0)
○21:30   4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:19.5)
○21:30   3月米小売売上高(予想:前月比5.9%/自動車を除く前月比5.0%)
○22:15   3月米鉱工業生産指数(予想:前月比2.8%)
        設備稼働率(予想:75.7%)
○23:00   2月米企業在庫(予想:前月比0.5%)
○23:00   4月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数(予想:83)
○16日00:30   ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○16日01:00   3月ロシア鉱工業生産(予想:前年比▲1.0%)
○16日03:00   デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○16日05:00   メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
○16日05:00   2月対米証券投資動向

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欧米タイム直前市場コメント!

2021/04/13/15:13:33

日経平均株価:企業業績改善を期待した買い先行

手掛かり材料難の中で値ごろ感からの押し目買いが入り、底堅く推移した。米国株が小反落に留まり景気回復を背景とした企業業績改善を期待した買いが先行した。また、台湾や香港などアジア株式相場の堅調を受け買い安心感が広がり上げ幅を一時300円超に広げた。半面、戻り待ちの売りが出やすかった。米国株先物が午後になって軟調に推移したことも上値を抑えた。結局、前営業日比212円高の2万9751円で終了した。

 

東京外国為替市場:米長期金利の上昇からドル買いやや優勢

ドル/円は、米長期金利が上昇に転じたことで、日米金利差拡大を意識したドル買い・円売りとなり、109.53円付近まで上昇した。さらに、仲値発表前後にかけて国内輸入企業などのドル買い・円売りが持ち込まれ、109.62円付近まで上昇した。その後は、日経平均株価やアジア主要株価を睨みながら、109円台半ばで小幅な値動きとなった。午後は、米長期金利が1.69%台へじり高に推移した流れに沿って、109.75円付近まで上昇を続けた。バイデン米大統領が、雇用計画を進展させるために超党派の議員グループと協議したと報道されたことも、ドル買いを後押しした。ただ、昨日東京市場の高値109.77円が上値の目処として意識されると、上げは一服した。その後は、ポジション調整や利益確定のドル売り・円買いも見られ109.70円付近まで上げ幅を縮めた。ユーロ/ドルは、ドル/円に連れてドル買い・ユーロ売りが優勢になり、1.190ドル付近から1.188ドル台へじり安となった。

 

15日のトルコ中銀による金融政策会合結果待ちの状態

15日は、カブジュオール氏がトルコ中銀総裁に就任後、初の会合となる。低金利を望むエルドアン大統領から指名されたとはいえ、インフレ上昇が顕著な中で新総裁は現状の引き締め策を引き継がざるを得ない、というのが市場の大方の見方である。警戒された早期緩和はひとまず避けられそうであり、声明文などで会合結果を見極めるまでは下値を試す動きも強まり難いのではないか。 一方、昨日発表された2月トルコ経常収支は前年同月比89%も赤字が拡大したことが示しているように、トルコからの資金流出増がリラ相場の重しとなっている。トルコは観光収入や外国からの直接投資などで赤字を補う必要がある。しかしながら新型コロナ感染拡大の加速で観光セクターの回復は大きく遅れ、エルドアン大統領の中銀人事介入で今後の金融政策の不透明感が高まり、外国からの資金流入も細っている。

 

南アの観光業は甚大な被害

商品価格の上昇、財政が予想以上の税収増で良かったこと、またバイデン米大統領のインフラ再興計画での工業用金属の上昇などもランド買い要因となっている。 しかしながら、南アはいまだに多くの国との空の便での交流がない状況が続いている。変異株問題が解決するまでは南アの空の便は厳しい状態が続き、同時に観光業界などは甚大な被害を広げたままになっている。

 

本格化する米国企業の決算後の相場に注意

14日前後から本格化する米国企業の1-3月期決算発表だ。リフィニティブがまとめたアナリスト予想によると、S&P構成銘柄企業の同期利益は前年同期比+25%増と、2018年以来の好業績となる見通しとなっている。一方で米国株は昨年11月以降、今年の1-3月期決算を含めた企業収益の大幅改善を織り込む形で大幅高となってきた。その意味で4月後半にかけて続く決算発表では、良好でも一旦の好材料出尽くしや最良期の先行きピークアウト懸念、悪ければ過剰期待の反動失望などにより、短期的な米株安が警戒される。米国株の季節アノマリーとしても、4-5月は調整下落となるパターンが目立っている。米国株が調整下落となる場合、為替相場では安全逃避通貨であるドルや円の買いが優勢となる。

 

中国を為替操作国に認定しない方針:新たな対立を回避

イエレン米財務長官は就任後初の為替報告書で中国を為替操作国に認定しない方針である。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。米中の新たな対立は避けられる見通しとなっている。議会に半期に一度提出する同報告書はまだ策定中で15日が公表期限だが、財務省がいつ公表するかは明らかになっていない。財務省報道官はコメントを控えた。トランプ前政権時代、財務省は通常の公表時期でない2019年半ばに突如、中国を為替操作国に認定したが、そのわずか5カ月後、米中貿易交渉で譲歩を引き出すため認定を解除した。為替報告書を政治化していると批判された。
関係者らによると、イエレン長官のチームは、競争上優位に立つため為替を操作していると認定するハードルを引き下げたトランプ政権の19年の決定を覆す可能性を議論している。この協議が非公表だとして関係者らは匿名で語った。決定が覆された場合、為替報告書の対象国のうち、警戒が必要な監視対象国・地域の数はほぼ半減する可能性がある。

 

パウエル米FRB議長はアルケゴスの問題を注視

パウエル米FRB議長は、米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントを巡る巨額損失問題に関連し、状況を注視するとともに、国内外の規制当局とも協力しながら真相の解明に努めると表明した。1人の顧客によって銀行が大きな損失を被ったことは『懸念される』と指摘した。その上で、『各行ともそれぞれのリスクを認識しながら、それを管理するためのシステムを備えていることを徹底したい』と語った。

 

米国市場では3月消費者コア指数が公表

2月実績は前年比+1.3%にとどまった。衣料品、航空運賃などの値下がりが影響した。3月については、順調なワクチン接種計画を背景に経済活動が段階的に再開されていることから、コアインフレ率は上昇するとみられている。

 

欧米市場イベント

○15:00   3月独卸売物価指数(WPI)
○15:00   2月英国内総生産(GDP、予想:前月比0.5%)
○15:00   2月英鉱工業生産指数(予想:前月比0.5%/前年比▲4.5%)
○15:00   2月英製造業生産高(予想:前月比0.5%)
○15:00   2月英商品貿易収支/英貿易収支(予想:105.00億ポンドの赤字/24.00億ポンドの赤字)
○16:00   2月トルコ鉱工業生産(予想:前月比横ばい)
○18:00   4月独ZEW景況感指数(予想:79.5)
○18:00   4月ユーロ圏ZEW景況感指数
○21:00   2月ブラジル小売売上高指数(予想:前年同月比▲3.6%)
○21:30   3月米消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.5%/前年比2.5%)
       エネルギーと食品を除くコア指数(予想:前月比0.2%/前年比1.5%)
○23:30   ビルロワ・フランス中銀総裁、講演
○14日01:00   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○14日01:00   デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、討議に参加
○14日01:00   バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○14日02:00   米財務省、30年債入札
○14日05:00   ボスティック米アトランタ連銀総裁、メスター米クリーブランド連銀総裁、ローゼングレン米ボストン連銀総裁、討議に参加

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2021/04/12/15:12:51

日経平均株価:様子見ムード強まり利益確定売り優勢

寄り付きの日経平均は米国株高を好感し続伸スタートとなったものの、その後急速に上げ幅を縮小しマイナス圏に転落した。9日に決算を発表した安川電機が一時8%超安と大幅に下落したことなどが嫌気された。ドル/円は円高傾向も重石となり、日経平均は前引けにかけて下げ幅を拡大する展開になった。市場では、『日経平均は3万円を回復すると利益確定売りに押される。週内で米国株が大きく上昇となると日経平均も再び3万円台を回復する可能性はあるが、日米ともに企業決算の本格化を控え、様子見ムードが強まりやすい、3万円台定着はなかなか難しいのではないか』との声が聞かれた。結局、前営業日比229円安の2万9538円で終了した。

 

東京外国為替市場:米長期金利低下からドル半ばまで急落

ドル/円は、日経平均株価や米長期金利を睨みながら、しばらくは109.70円台で小動きだった。仲値も売り買いに大きな偏りもなく無難に通過した。しかし、米長期金利がやや低下したことを切っ掛けに、日米金利差縮小を意識したドル売り・円買いが持ち込まれ、109.48円まで急速に下落した。アジア株安や日経平均株価が下げ幅を拡大したことで、リスク回避の円買いが進んだことも重石になった。午後のドル/円は、夕方から参入してくる欧州勢の動向を見極めようとの向きから様子見ムードとなり、109円台半ばで小幅な値動きに終始した。ユーロ/ドルは、バネッタECB専務理事が週末に一部スペイン紙のインタビューで、ユーロ圏の景気回復が思うように進んでいないとの発言も伝わっており、これに対する市場動向を見極めてたいなど、欧州勢待ちの様相となり、1.18ドル台後半で小幅な値動きに終始した。

 

EUでワクチン接種に好転の兆し:EUの正常化期待でユーロ下支え

新型コロナウイルスワクチンの接種で英米に大きく出遅れていた欧州連合(EU)諸国が転機を迎えつつある。ワクチンの供給に支障が生じないことが前提だが、年央までに事態が好転する兆しが出てきた。英アストラゼネカ製ワクチンの安全性を巡る懸念など、足かせとなる要因はなお残る。だが、社会的および政治的な圧力が強まる中で、欧州の政策担当者やアナリストからは、夏には潮目が変わるとの慎重ながらも楽観的な見方が出ている。ワクチンメーカーも生産を加速させており、秋までには経済再開を実現できるだけの十分な量を供給できると話している。専門家の分析では、7月下旬までにEUの成人の50%以上がワクチンを接種すれば、正常化への道が開けると推定されている。ただこれは、複数のメーカーからの供給が途絶えることなく、当初接種ペースを遅らせていた物流や行政手続きなどの制約を克服できるかにかかっている。

 

イラン核施設で配電網を巡る事故:中東情勢悪化リスクも

イランのメディアによると、原子力庁報道官は11日、ウラン濃縮活動を行っている中部ナタンツの核施設で配電網をめぐる事故が起きたと明らかにした。詳しい原因は不明だが、同庁のサレヒ長官は『テロ行為』との見方を示した。負傷者や大気への汚染はないという。時事通信が伝えた。サレヒ氏は、国際社会や国際原子力機関(IAEA)が対応策を取るよう要求した。『実行犯に対して行動する権利がある』と述べ、何らかの報復を行う可能性も示唆した。イスラエル当局はコメントしていないが、同国のメディアでも『イスラエルによるサイバー攻撃』を疑う声が出ている。

 

15日のトルコ中銀金融政策決定会合が最大の注目

先週発表されたトルコ物価指標では、インフレ改善の兆候は全くみられない。現状では、カブジュオール・トルコ中銀総裁の就任後に警戒感が高まった『早期緩和』は避けられそうである。。ただし、引き締めスタンスが維持されるにしても、その声明には何等かの変更がみられるかもしれない。また、先週トルコ中銀が発表した2日時点の外貨準備高は前週比で5.5%減少していた。(既に準備高減が危惧されていた)1年前と比較しても、17.4%減の落ち込みである。昨年を振り返っても、金融当局による為替介入の効果は薄いだろうことは想像できる。逆に、リラ水準を無理やり上げたことで相場にただ売り場を与えるだけになってしまうかもしれない。

 

南アの経済が回復傾向にあることはランドの支え

先週発表された国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しで、南アの成長見通しが2.8%から3.1%へ上方修正された。南ア準備銀行(SARB)は今年3.8%成長、財務相は3.3%成長と見込んでいる。また、世界銀行は3.0%予測で、国内より海外のほうが南アの回復にはまだ厳しい意見が多いが、徐々に南アが回復傾向にあることはランドの支えとなる。

 

メキシコの3月CPIは中銀のインフレ目標を5カ月ぶりに上回る

3月メキシコ消費者物価指数(CPI)は市場予想通りの結果となり、前年比では4.67%の上昇とメキシコ銀行(中央銀行)のインフレ目標(2.0-4.0%)上限を5カ月ぶりに上回った。一方、前回分(3月25日)の金融政策決定会合議事要旨では、同日の金利据え置きは一時的な措置であって緩和サイクルが終了したことを意味するものではないことが強調されている。インフレについても以前の予想より高くなる可能性を指摘しつつも、今後はコアインフレ率も含めて低下していくとの見方が堅持された。

 

米国VIX指数急低下はその後の短期株安が警戒される

米国株は昨年11月以降、1-3月期決算を含めた企業収益のV字回復を織り込む形で大幅高となっている。その意味で4月14日にかけて続く決算発表のシーズンでは、良好でも一旦の好材料出尽くしや最良期の先行きピークアウト懸念、悪ければ過剰期待の反動失望などにより、短期的な米株安が警戒される。しかも米国株市場では、リスク回避の尺度であり、米株投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE) ボラティリティー(VIX)指数が、4月8日の終値で16.95となった。直近の日中最高である3月4日の31.90から大きく低下し、昨年2月以来、約14カ月ぶりの低水準となっている(リスク選好)。過去実績として『1年スパンのレンジ下限下抜け』となるようなVIX指数急低下は、その後に揺り戻し的なVIX上昇と短期株安が警戒されやすい。

 

欧米市場イベント

○16:00   2月トルコ経常収支(予想:25.0億ドルの赤字)
○16:00   2月トルコ失業率
○18:00   2月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比1.7%/前年比▲5.3%)
○21:00   2月インド鉱工業生産(予想:前年同月比▲3.0%)
○22:00   テンレイロ英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○13日00:30   米財務省、3年債入札
○13日02:00   米財務省、10年債入札
○13日03:00   3月米月次財政収支(予想:6580億ドルの赤字)

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