FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで4月14日の米国株市場を先取り!

2020/04/14/12:07:32

 

NY株式市場では、三指数はまちまちの展開となり、米長期金利が上昇したことで、イールドスプレッドは前日比でNYダウとS&P500は拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割安)したが、NASDAQは縮小する展開となった。NYダウとS&P500は、イールドスプレッドが拡大したことで、割安感は強まった。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国による『OPECプラス』が大規模減産で合意したにもかかわらず、原油先物価格が下落したため、投資家心理が悪化し株式市場でも売りが優勢となった。今週から始まる1-3月期の米企業決算への警戒感も相場の重しとなり、一時620ドル超下げた。

 

今回のリスク回避の動きは新型コロナウイルスの感染拡大や原油急落にある。そのため、利下げや量的緩和、財政政策などを実施しても市場の不安は一時的なものになりやすい。まずは、感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチンが開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続く。また、景気後退は避けられないほか、どの程度速やかに救済資金が消費者や企業に供給されるかなどに不透明感もあるため、一方的な戻りにもなり難い。VIX指数は41.67から41.17へ低下した。徐々にVIX指数が落ち着いてきており、一時の過度なリスク回避の動きは後退してきている。ただ、まだVIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。今後の米経済指標は悪化の一途となることから、経済指標発表時の動きには注意が必要となる。

 

NYダウは、上向きの5SMAの23,176ドルがサポートとなり下げ渋る展開となった。5日SMA10SMA25SMA21,825ドルを上抜けするゴールデンクロスする展開となっている。また、5SMA10SMAが上向きを維持していることで、短期的な戻り基調が継続している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14532080)は、 %DSlow%Dが上向きとなっているが、やや過熱感が出てきた。現在は、リスク回避の動きが強くネガティブな材料に強く反応しやすい地合いとなっている。一方、好材料が出てくると、割安感が強いだけに一気に上昇基調となり上下に大きく振れやすい地合いが継続している。5SMA10SMAがサポートラインとなり戻り基調の継続が期待される。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P5003.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P5003.8%~4.0%台、NASDAQ2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.711%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048

                20/01/17‐▲3.018

NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%20/3/23-6.017%

NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

49日:▲4.267413日:予想▲4.296

 

4月13日のNYダウが反落した一方で、米長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比で僅かに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.711%から▲0.415%と平均値よりかい離していることで割高になっている。19年1月3日の大底▲4.226%を+0.070%上回っている。19年8月5日の大底▲4.102%を+0.194%上回っている。20年2月28日の大底▲4.541%と▲0.245%かい離した。20年3月23日の6.017%から▲1.721%かい離した。NYダウが反落したことで株式益利回りは上昇した。一方、米長期金利は上昇したがイールドスプレッドは前日比で僅かに拡大した。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国による『OPECプラス』が大規模減産で合意したにもかかわらず、原油先物価格が下落したため、投資家心理が悪化し株式市場でも売りが優勢となった。今週から始まる1-3月期の米企業決算への警戒感も相場の重しとなり、一時620ドル超下げた。 VIX指数は41.67から41.17へ低下した。

 

10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲4.114%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%19/8/5-▲4.002%

                19/8/15-▲4.179%20/2/28-4.499

               20/3/23-▲6.222%

49日:▲4.361413日予想▲4.371

 

S&P500は反落した一方で、米長期金利は上昇したがイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.114%から+0.257%とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を+0.502%上回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を+0.369%上回った。19年8月15日の▲4.179%を+0.192%上回った。20年2月28日の大底▲4.499%まで▲0.128%かい離した。20年3月23日の6.222%から▲1.851%かい離した。

 

10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.711%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%19/8/15-▲2.383%

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094

49日:▲2.984413日予想▲2.924

 

NASDAQは上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.711%から+0.213%とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.745%上回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して+0.541%上回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して+0.426%上回った。20年2月28日の大底2.803%まで+0.121%上回った。20年3月16日の▲4.094%から▲1.170%かい離した。

 

NASDAQは、上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは縮小した。過去のイールドスプレッドを上回っていることで、割安感は残っているが過度な割安感は払しょくされてきた。しかし、新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き急速な戻り基調となりやすい。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数はまちまちの展開となり、米長期金利は上昇したもののNYダウとS&P500は前日で拡大した。一方、NASDAQは縮小する展開となった。 今後も新型コロナウイルスによる景気後退懸念が根強いことから、先行き経済指標に株価や米長期債金利が上下に振れる展開が予想される。ウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続いている。米国企業の1-3月期決算結果への警戒感も強い。そのため、決算内容で上下に振れやすい。

 

PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では高値更新で出来高膨らむかが焦点!

2020/04/14/08:33:54

 

★4月7日以降の東京金60分足では、一目均衡表の雲の上限24時間SMA(緑線)がサポートとなり、高値圏でもみ合う展開が続いていたがNYタイムに入り上昇基調が強まった。2月25日高値5,913円を上抜け年初来高値5,942円を付けた。上値が重くなると買い方からの利益確定売りが入りやすい。

 

NY金先物市場は1724.20-1772.80ドルのレンジ相場となった。新型コロナの感染拡大を背景とした世界経済の先行き懸念が根強く、米国株の下落を眺めながら安全資産とされる金に買いが入った。米連邦準備制度理事会(FRB)の資金供給や各国の財政出動により、インフレ懸念が高まるとの思惑も、金の買いを後押しした。1750ドルを再び上回った後はポジション調整的な買いが入った。

 

価格帯別出来高では、高値引けとなったことで高値圏での出来高が少ない。そのため、出来高が膨らむかが注目点となる。5,850円前後で出来高が多いため、心理的な節目となる6,000円を上抜けすると、売り方の手仕舞い買い戻しと買い方からの利益確定売りが錯綜する可能性がある。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを目前に再び上昇基調となってきている。シグナルとかい離幅を広げて上向きとなっていることから、上昇の勢いが強いことを示している。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)では、高水準で横ばいとなってきており、買われ過ぎ過熱感が出ている。相反する動きとなっているが、明確なトレンドが発生していることから、ストキャスティクスはダマシが発生しやすいことから、MACDの動きがポイントとなる。

 

東京金の日足では、上向きの5日SMAがサポートラインとして支えられ上昇基調を強めている。中長期線も緩やかに上向きとなっており、今後も上昇トレンドが継続する展開となっている。しばらくは押し目買い狙いの動きとなる。NY金も1,700ドル台の値固めとなっとおり、今後も底堅く展開しそうだ。為替市場では、米政権の大規模財政策や米FRBの無制限のドル貸付など市場に大量にドルが供給されている。そのため、市場が落ち着いてくるとドルの余剰感が意識されやすく、ドルの上値の重石となる。そのため、東京金の上値の重石となりやすい。

本日の注目点は、高値圏を維持できるかにある。そのためには、出来高が膨らんでくるかが焦点となる。

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5分足で分かるドル/円欧米市場動向 株安のなか全般ドル売り優勢!

2020/04/14/07:15:30

 

★欧州市場序盤ではの取引では、欧州市場がイースターマンデーの祝日で休場のため、薄商いの中先週からのドル全面安の流れが一服した。NYダウ先物が軟調に推移、日経先物も30円安に小幅続落となる中、クロス円での円高圧力がドルの重石となり、108円前後でドルが伸び悩み推移となった。米FRBの措置に伴うドルひっ迫懸念の後退でドル売りに振れやすいが、材料が乏しく様子見ムードが広がった。108円台で戻りの鈍さを確認するとドルはじり安となった。

 

NYダウが一時490ドル下落したことなどを受けてリスク回避の円買い・ドル売りが進んだ。新型ウイルスが経済や企業収益に害を与えるとの懸念が根強くNYダウが下げ幅を広げる中、円買いが引き続き優勢になった。米国株安を受けたリスク回避の円買いの流れが継続した。株安を背景としたリスク回避の円買いは一服するも、次第に資源国通貨を中心にドル売りが優勢となり、107.50円近辺まで安値を更新した。米政府とFRBによる異例の経済対策が米景気を支えるとの見方から、引けにかけては米国株が下げ渋ったため、ドル/円も下値が堅くなった。

 

★欧米主要経済指標

特になし

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は107.47-108.07円のレンジ

・欧州主要市場がイースターマンデーの祝日

・マクロン仏大統領は外出制限を5月11日まで延長と発表

・世界経済の先行き懸念が根強い中リスク回避の円買い

・NY市場に入り対資源国通貨中心にドル安が進展

・VIX指数は41.67から41.17へ低下

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東京ゴムRSS3は5日SMAで耐え忍ぶ展開!

2020/04/13/10:52:01

 

★東京ゴムRSS3の日足では、上向きの5日SMA(赤線)の151.96円を一旦下抜けしたものの再び持ち直している。一方で、一時下向きの25日SMA(青線)の152.94円を上抜けしたものの、再び下押しされる展開となっている。

要するに上向きの5日SMAと下向きの25日SMAに挟まれる展開となっており、相場の節目で攻防を繰りひろげている。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DとSlow%Dの両線がかい離幅を広げながら上向きとなっていることから、上向きバイアスが強いことを示している。

まとめると、上向きバイアスは強いものの、25日SMAのレジスタンスとして抑えこまれていることで、上下どちらに抜けるかが重要ポイントとなる。今日・明日にも答えが出そうなので、投資判断は結果が判明するまでは『様子見』となる。

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日経225はネックラインを越えられるか?

2020/04/13/08:51:10

 

★日経225の日足では、ロウソク足は上向きの5日SMA(赤線)の上方に位置している。さらに、5日SMAが10日SMA(黄線)25日SMA(青線)を上抜けるゴールデンクロスしており、戻り基調が継続している。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)も%DがSlow%Dを上抜け両線ともかい離幅を広げながら上向きとなっている。そのため、上向きバイアスが強いことを示している。

下値を切り上げるダブルボトムとなっていることから、3月25日高値19,564円のネックラインを上抜け出来るかが最大の注目点となる。

ネックライン近辺では、利益確定売りが入りやすく上値を抑えることが多い。そのため、上抜け出来るのか、それとも再び下値模索の動きになるのかが焦点となる。

その際は、3月19日の安値16,358円を起点として4月3日の安値17,647円を結んだトレンドライン(S1)を維持出来るかが重要なポイントとなる。

本日はダブルボトムのネックラインを上抜けできるのか、それとも一旦利益確定売りから下落調整となるのかが注目点となる。上抜け出来るようなら、心理的な節目となる2万円が次の上値目途となりやすい。

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