FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2018/04/03/15:11:05

豪準備銀行(RBA)政策金利発表:予想通りの現状維持

オーストラリア準備銀行は、政策金利を現行の1.50%に据え置くことを決めたと発表した。市場の予想通りの結果となったほか、声明文も前回から大きな変更がなかったため、相場への影響は限られた。

 

日経平均株価:押し目買いで下落幅縮小

朝方は米中貿易戦争の懸念に、前日米国株がハイテク株中心に急落した影響から330円超下落して始まったが、市場では『本邦機関投資家の買いが観測された』との指摘があり下げ幅を縮小した。後場になると国内機関投資家の新年度入りに伴うディフェンシブ銘柄への押し目買いに一時下げ幅を71円安まで下げ渋った。しかし、戻り売り待ちの売り押されて再び下げ幅を広げた。結局、前日比96円安の2万1292円と続落して終了した。

 

東京外国為替市場:過度なリスク回避の動きが和らぎ円買い後退

ドル/円は、米中貿易摩擦の激化が懸念される中、リスク回避のドル売り・円買いが優勢となり、105.70円台まで下げた。日経平均株価の下げ幅が一時300円を超えたことも円買いを誘った。ただ、前日のNY市場でつけた安値105.66円が意識されると、ドルの下げは一服した。その後は国内の輸入企業や期間投資家などがドル買い・円売りを持ち込み、105.90円付近へ値を戻した。午後は日経平均株価の下げ幅を縮小で過度なリスク回避姿勢が和らぐと、106.04円まで持ち直した。しかし、ドル買いは続かず105.90円でのもい合い相場となった。ユーロ/ドルは、イースター休暇明けとなる欧州勢待ちの様相となり、1.2310ドル前後で方向感を欠いた値動きとなった。

 

新年度入りはドルやユーロの押し目買い要因

日本では年明け以降にドル安・円高加速を受けて、3月の年度末決算対策による輸出企業のドル売り・円買いの手当てや機関投資家による米国債処分が増大してきた。しかし、3月決算の終了とともに、期末円高の圧力は一服した。今度は機関投資家による新年度資金配分と新規外債投資が、ドルやユーロの押し目買い要因として注目される。ただし、3月日銀短観によると、大企業・製造業の想定為替レートは2018年度通期で1ドル=109.66円となった。当面は109.66円方向にかけて、国内輸出企業などによる『やれやれ』的なドル戻り売り圧力が意識される。

 

米金利上昇のなかクレジット支出も増加傾向:返済リスクが増加

米国人は好況時に多額の負債を抱え、返済期限を迎えると支払いに追われるというサイクルを繰り返してきた。ただ、米金融当局が政策金利の引き上げを続ける中で、消費者が自らを危険にさらしつつある兆候が台頭している。業界ニュースレターのニルソン・リポートによれば、一般的用途のクレジットカードを使った支出は昨年9.4%増えている。また、連邦準備制度によると、昨年10-12月(第4四半期)の家計債務は2007年以来最も急速な伸びを示した。

 

米国株は半導体関連株関連株安が重石に

2日の米株式市場では、S&P500の半導体・半導体製造装置株指数が4.4%安と、2月8日以来の大幅安となった。アップルがコンピューター『Mac(マック)』の半導体を早ければ2020年から現在のインテル製に代わり自社製を搭載する計画だと報じられたことで下げが加速した。指数に採用の15銘柄全てが2.6%以上下落した。特にインテル株6.1%安と、2016年1月以来の下落率を記録した。

 

欧米イベント

○15:00   2月独小売売上高指数(予想:前月比0.7%)
○16:00   3月トルコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.90%)
○16:15   2月スイス小売売上高
○16:30   3月スイスSVME購買部協会景気指数(予想:64.3)
○16:50   3月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値(予想:53.6)
○16:55   3月独製造業PMI改定値(予想:58.4)
○17:00   3月ユーロ圏製造業PMI改定値(予想:56.6)
○17:30   3月英製造業PMI(予想:54.7)
○4日05:30   ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○米・バルト3国首脳会談(ワシントン)

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欧米タイム直前市場コメント!

2018/04/02/15:16:13

日本3月新車販売台数:前年比で新車販売台数は減少

日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した3月の新車販売台数(軽自動車を除く)は438,084台、前年比▲4.9%となった。2月は296,665台、前年比▲4.9%だった。また、全国軽自動車協会連合会(全軽自連)が発表した3月の軽自動車新車販売台数は229,191台、前年比▲0.7%となった。2月は177,213台、前年比+2.6%だった。

 

3月日銀短観:企業セインチメントは悪化傾向

日銀短観では、大企業・製造業DIは8四半期ぶりの悪化となった。大企業・非製造業DIは6四半期振りの悪化となり、市場予想より若干弱めとなった。足もと3月の数字は中堅・中小にはセンチメント悪化の波はまだ及んでいない。しかし先行き6月の数字は、規模・製造、非製造に関係なく全てで悪化した。設備投資については、初回の2018年度のため、弱めの見立てのスタートとなるが、中小の弱めの設定が目立つものの、規模に関係なく、製造業は比較的しっかり目の数字となった。また、大企業・製造業の事業計画想定為替レートは、2017年度通年で110.67円であり、現在の106円台かあすると円高の織り込みが弱い。さらに2018年度は通年で109.66円であり、こちらも読み込みが弱い。

 

日経平均株価:上値の重さを嫌気した売りで引けにかけて下落

日銀短観で大企業全産業の設備投資計画が前年度比2.3%増となり、市場予想の1.0%増を上回ったことが好感された。市場では『本邦機関投資家から新年度の新規資金が持ち込まれた』との指摘もあり底堅い展開となった。後場に上値の重さが嫌気した個人投資家などの利益確定売りが優勢となり、大引けにかけて下げに転じた。結局、前週末比65円安の2万1388円と反落して終了した。25日線を維持出来ず安値引けとなった。

 

東京外国為替市場:日経平均株価が下落に転じると円買い優勢に

ドル/円は、106.35円前後でしばらく方向感が出なかったが、日経平均株価が140円超高から下げに展示、60円超安の安値引けとなると106.29円付近まで小幅に下げた。ユーロ/ドルは、先週末高値の1.2331ドル手前で上値の重さを確認すると、次第に上値を切り下げ、一時1.2313ドルまで弱含んだ。

 

4月はNYダウは上昇する傾向が強い

べスポーク・インベストメント・グループが過去100年の相場を分析したことろ、NYダウは月別で3番目に高い月である。3分の2の確率で上昇し、平均上昇率は1.3%高だった。また、フォーブスも4月は株式が高いと解説している。1950年以降、上昇した年は47、下がった年は27だった。今週3日にNY証券取引所にIPO(新規株式公開)するSpotifyが注目されている。音楽ストリーミング・サービスの大手だが、証券取引所に直接上昇する。幹事証券会社が割り当てを投資家に配分する一般的なIPOではないため、初値と初日の株価動向が注目を集めている。

 

中国が米国に報復関税を発表:チキンゲームの始まり

トランプ政権は鉄鋼・アルミニウムの輸入関税に加え、米国の知的財産権が広く侵害されているとして中国製品約500億ドル相当への関税賦課計画も3月に発表した。中国は米国による輸入関税に対抗し、特定の果物や豚肉製品を中心に米国からの輸入品100品目余りに対する関税の扱いを2日付で変更した。ただ、中国は米国からの輸入額のごく一部にとどまり、中国に大量に輸入される大豆などの農産物はこれまでのところ対象に入っていない。しかし、中国側は関税賦課計画が進められれば、追加策を講じる構えを示している。

 

米国市場では3月ISM製造業景況指数が公表

2月実績は60.8に改善した。景況指数は2016年1月の47.8で底打ちしたが、60超の水準を長く維持することは難しいと見られる。新規受注、輸出などの項目は2月実績を下回る可能性があり、市場予想60.0に届かない場合、利上げペース加速の思惑は後退し、ドル売り材料となりやすい。

 

欧米イベント

○23:00   2月米建設支出(予想:前月比0.4%)
○23:00   3月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数(予想:60.0)
○2-7日   3月ブラジル貿易収支
○ドイツ、スイス、フランス、英国(以上、イースターマンデー)、南アフリカ(ファミリーデー)、休場

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欧米タイム直前市場コメント!

2018/03/30/15:21:41

欧米タイムでグッドフライデーの休場国

インド、イタリア、スイス、ドイツ、フランス、南アフリカ、英国、カナダ、米国、メキシコ、ブラジルが休場となる。

欧米市場では参加者が急減することから、大きく振れる可能性もあるので十分注意する必要がある。

 

日経平均株価:後場上げも25日線上抜け終了出来ず

前日の米国株式市場の上昇を背景に240円超高まで買いが先行したが、海外主要市場がグッドフライデーで休場とあって追随する動きは見られず、次第に方向感が出なくなった。午後になると、市場参加者が少ないなか、年度末に週末も重なり、先物売り方による手仕舞い目的の買戻しが上げの弾みを付けた。結局、前日比295円高の2万1454円と続伸して終了した。残念ながら25日線の2万1512円を上抜け終了することが出来ずだった。

 

東京外国為替市場:一部中東勢からドル売りの指摘も

ドル/円は、日経平均株価の350円超高をながめ一時106.45円まで反発したが、日経平均株価が伸び悩むと売りが再開した。市場では『一部中東勢などからドル売りが出た』との指摘もあり、一時106.10円台まで下げた。雨宮日銀副総裁が『国債購入額の変動は、テーパリングとは全く異なる』『実質金利は下がっており、金融緩和は強化されている』などと発言したものの、市場お反応は限定的だった。ユーロ/ドルはグッドフライデー休暇を迎えて海外勢の流動性が低下しており、1.23ドル台前半で小幅な値動きに終始した。

 

ドル/円の4月相場:陰線になりやすい

ドル/円の4月相場だが、1995年以降の月足で始値と終値で勝ち(陽線・円安)、負け(陰線・円高)とした場合9勝14敗となる。3月は決算期明けとなり、新年度入りとなる新規投資が活発化することで円安傾向が強まるような印象がある。しかし、実際には4月の始値に対して陰線引けしやすい。4月前半は新規投資も入りやすいが、月末にかけて割高となったドルに対して売りが入りやすい。直近10年では3勝7敗と圧倒的に陰線引けとなっている。

 

ユーロ/ドル4月相場:陽線になりやすい

上記と同様の手法で勝ち(陽線:ユーロ高)、負け(陰線:ユーロ安)とした場合、ユーロ/ドルの4月相場は11勝7敗となりユーロ高となりやすい。ここ5年間は連続して陽線引けとなっている。ドル/円と合わせてみると、どちらもドル安となっていることから、4月はドル安になりやすい月と言うことになる。

 

日経225の4月相場:陽線引けとなりやすい

上記と同様の手法で勝ち(陽線:上昇)、負け(陰線:下落)とした場合、東京金の4月相場は14勝9敗となり陽線引けとなりやすい。2009年から陽線と陰線が1年おきとなっている。そのため、昨年は陽線だったことから、今年は陰線となりやすい。ただ、4月はドル/円で陰線となりやすいにも関わらず、日経225は上昇していることから円高・株安のシナリオは成り立たない月となっている。

 

東京金4月相場:陰線引けになりやすい

上記と同様の手法で1986年以降の勝敗では、13勝19敗と陰線引けが多くなっている。ユーロ/ドルではユーロ高になりやすく金にとっては買い材料となりやすい。一方で、ドル/円で円高になりやすいことから東京金では為替要因がポイントとなる。また、日経225が陽線となりやすいことから、リスク選好の金売りとなっている可能性も残る。ここ10年間では4勝6敗と若干陰線が多くなっている。

 

欧米イベント

○15:45   2月仏卸売物価指数(PPI)
○15:45   2月仏消費支出(予想:前月比2.2%)
○15:45   3月仏CPI速報値(予想:前月比0.8%)
○16:00   2月トルコ貿易収支(予想:57億ドルの赤字)
○聖金曜日の祝日(グッドフライデー)でオーストラリア、NZ、香港、シンガポール、インド、ドイツ、スイス、南アフリカ、英国、カナダなど休場。米国は株式・債券・商品市場が休場。

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欧米タイム直前市場コメント!

2018/03/29/15:15:47

3月18-24日分の対外及び対内証券売買契約等の状況

国内投資家は対外中長期債は7901億円の買い越しとなり、買い越しは3週連続となった。対外株式は4482億円の売り越しとなり、売り越しは3週連続となった。また、海外投資家は対内株式は2兆1616億円の売り越しとなり、売り越しは5週連続となった。対内中長期債は2兆1741億円の売り越しとなり、売り越しは2週連続となった。国内短期債は4103億円の売り越しとなり、売り腰は3週ぶりのとなった。

 

国内投資家は対外株式から対外債券へシフトしている動きとなった。一方海外投資家は対内株式を大量に売り越しており、週を追うごとに売り越し額も増えている。株式だけでなく国内債券も大量に売り越していることから、日本の市場から資金がシフトしていると思われる。ただ、4月は海外投資家は17年連続の対内株式を買い越しており、今年も同様の動きとなるか市場は注目している。

 

日経平均株価:決算年度の変わり目で終日不安定な展開

前場は北朝鮮を巡る緊張緩和や1ドル=106円台後半の円安を好感して海外投資家の買戻しが入り一時上げ幅は200円を超えたが、米中貿易摩擦激化への警戒感が重石となり上値は重かった。30日以降の週末にかけて主要欧米市場が連休入りとなることや、決算年度の変わり目でもあり、市場売買エネルギーが低下する中での不安定な地合いが続いた。結局、前日比127円高の2万1159円と反発して終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は決算絡みの動きもあり不安定に推移

ドル/円は、北朝鮮を巡る懸念の後退で、リスク選好の円売りが先行した。しかし、107円台乗せに失敗すると、利食いなどに押される展開となり106円台半ばまで下げた。月末に絡む国内輸出企業のドル売り・円買いも観測された。午後も日経平均株価の失速を眺めてさらにドル売り・円買いが進み、106.40円近辺までじり安となった。ただ、前日に発表された米経済指標の改善で、米景気先行きに対する楽観的な見方が浮上していることからドルの下げは一服した、ユーロ/ドルは、昨日の下落に対する買戻しが引き続き散見され1.23ドル台前半で小動きとなった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

米国経済の成長率加速期待:利上げペースの加速の可能性も

米商務省が発表した10-12月期国内総生産(GDP)確定値は前期比年率+2.9%となった。伸びは改定値+2.5%から上方修正され市場予想+2.7%も上回った。個人消費が上方修正されたほか、在庫のマイナス寄与度が小幅改善した。小売り売上高の低調な伸びにもかかわらず、個人消費確定値は前期比年率+4.0%と3年ぶり最大の伸びを記録した。 2017年の通年の成長率は2.6%と、2016年の1.8%から伸びが大幅に拡大した。2018年には個人消費や企業の設備投資が一段と強まると見られ、成長率が2.8%程度にさらに拡大すると期待されている。FRBメンバーは3月のFOMCで2018年の見通しを2.7%と、12月時点の2.5%から引き上げた。経済が見通し通りに展開した場合、2018年4回の利上げの確率が上昇し、ドルを一段と押し上げる可能性もある。

 

欧州市場では独3月消費者物価指数が公表

2月実績は前年比+1.4%で1月の+1.6%から鈍化した。3月については製造業、サービス業PMIの数値が2月実績を下回っているものの、エネルギー価格の動向を考慮するとインフレ率がさらに鈍化する可能性は低いと見られる。

 

米国市場では2月PCEコア指数が公表

1月実績は前年比+1.5%となり、市場予想通りとなった。ただ、より正確なインフレ率は12月の前年比+1.5266%に対して1月は+1.5152%とわずかに下回っている。2月についてはインフレ率上昇につながる要因が少ないことから、1月実績と同水準と予想されるが、インフレ加速を示唆する内容ではないとみられる。

 

欧米イベント

○15:00   3月英ネーションワイド住宅価格指数(予想:前月比0.2%)
○15:00   2月南アフリカマネーサプライM3(予想:前年比6.00%)
○16:00   3月スイスKOF景気先行指数(予想:107.2)
○16:00   10-12月期トルコ国内総生産(GDP、予想:前年比6.7%)
○16:55   3月独雇用統計(予想:失業率5.3%/失業者数変化▲1万5000人)
○17:30   2月英消費者信用残高(予想:14億ポンド)
○17:30   2月英マネーサプライM4
○17:30   10-12月期英経常収支(予想:240億ポンドの赤字)
○17:30   10-12月期英GDP確定値(予想:前期比0.4%/前年比1.4%)
○18:30   2月南アフリカ卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.5%/前年比5.0%)
○21:00   2月南アフリカ貿易収支(予想:10億ランドの黒字)
○21:00   3月独消費者物価指数(CPI)速報値(予想:前月比0.5%)
○21:30   1月カナダGDP(予想:前月比0.1%)
○21:30   2月カナダ鉱工業製品価格
○21:30   2月カナダ原料価格指数
○21:30   2月米個人消費支出(PCE、予想:前月比0.2%)
個人所得(予想:前月比0.4%)
PCEコアデフレータ(予想:前月比0.2%)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数(予想:23万件)
○22:45   3月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:62.0)
○23:00   3月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:102.0)
○30日02:00   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○米債券市場が短縮取引(グッドフライデーの前日)

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欧米タイム直前市場コメント!

2018/03/28/15:19:16

日経平均株価:引けにかけて買戻し強まる

前日にNYダウが344ドル超安でハイテク株が売り込まれた影響から、半導体関連株中心に売りが先行した。約160円の配当権利落ち分も含め、540円を超す下げ幅となった。市場では権利落ち日の今日に入る配当再投資分のうち、前場に執行されたのは4分の1程度で、後場に残りの4分の3が執行されるという観測が指摘されていた。引けにかけて急速に買い戻しが入り下げ幅を縮小した。結局、前日比286円安の2万1031円で反落して終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は実需の買いで底堅い展開

ドル/円は、月末・期末に絡む国内輸入企業などのドル買い・円売りに支えられ、一時105.67円まで上昇した。金正恩委員長が中国の習金平主席と会談し、『朝鮮半島の非核化は可能』と発言したことも、引き続き円売り要因となった。しかし、トランプ米政権の保護主義的な通商政策に対する根強い懸念から上値では利食いも散見された。午後は105.50円台でもみ合いの展開となった。本邦実需筋の売り買いが一巡したこともあり商いは薄くなった。ユーロ/ドルは、1.24ドル台で小動きとなり欧州勢待ちの様相となっている。

 

グッドフライデーの前後の株価動向:前日は全てがプラス

1980年以降の平均では、NYダウ、ナスダック指数、S&P500、ラッセル2000の全てがグッドフライデーの前日にプラスだったが、翌日は全てマイナスとなった。しかし、2~3日後は全指数がプラスとなっていた。そのため、29日に上昇するのか注目される。また、イースター直後の4月2日に弱含んだとしてもアノマリー通りなら3~4日にかけて復活が期待される。

 

韓国の自国通貨の安値誘導の禁止を代償にFTA再交渉

トランプ米政権は、韓国との自由貿易協定(FTA)再交渉で、輸出増に向けた自国通貨の安値誘導を禁止することで合意したと発表した。韓国は自国通貨のウォンを売りドルなどの買う為替介入が極めて難しくなる見通しとなった。韓国に対する貿易赤字削減を目指すトランプ大統領の以降を強く反映した。そのため、米国と貿易で巨額の黒字を稼ぐ日本にも、輸入制限の除外を取引材料に通貨安誘導禁止を要求する可能性がある。米韓は通貨安誘導禁止をFTAの付属文書に明記する方向となっている。トランプ政権はFTA再交渉が大筋合意に達したことも発表した。

 

ECB理事会メンバーのタカ派発言がユーロ下支え

ECb理事会メンバーのバシリアウスカス・リトアニア中銀総裁は27日、ECBの利上げは来年上半期との市場予想に違和感はないとの認識を示した。『市場では2019年上期の金利変更を予想している。現時点での見通しではおそらく市場の予想に同意できる』と語った。ドイツ連銀のワイドマン総裁とエストニアのハンソン総裁も最近同様の発言をしている。

 

米国では10-12月期国内総生産確報値が公表

改定値は前期比年率+2.5%だった。設備投資と政府支出は速報値から下方修正されたことが要因だった。確報値では大幅に修正される項目はないとみられるが、政府支出や設備投資などの一部項目はわずかに上方修正される可能性があるため、確報値は改定値を若干上回る可能性は残されている。

 

欧米イベント

○15:00   4月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:10.7)
○15:45   3月仏消費者信頼感指数(予想:100)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:30   10-12月期米国内総生産(GDP)確報値(予想:前期比年率2.7%)
○23:00   2月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比2.0%)
○未定   南アフリカ準備銀行(SARB)、政策金利発表(予想:6.50%に引き下げ)
○23:30   EIA週間在庫統計
○29日01:00   ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○29日02:00   米財務省、7年債(290億ドル)入札

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