FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2019/09/10/07:52:34

米国株式市場はまちまち:様子見ムード広がり上げ幅縮小

NYダウは38.05ドル高の26835.51、ナスダックは15.64ポイント安の8087.44で取引を終了した。米中が10月初旬にワシントンで開催する閣僚級の通商交渉が進展するとの期待からキャタピラーなど中国関連銘柄中心に買いが入った。米長期金利の上昇で利ざや悪化懸念が後退したゴールドマン・サックスなど金融株も堅調だった。半面、ボーイングやビザなどは売られ、指数の重しとなった。 また、12日に開催予定である欧州中央銀行(ECB)理事会での金融政策発表を見極めたいとの思惑が広がり、上げ幅を縮小して揉み合う展開となった。VIX指数は15.00から15.27へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利が上昇したことでドル買い優勢

ドル/円は、ポンド/円や資源国のクロス円の上昇につれた買いが入ったほか、米長期金利が1.6472%前後まで上昇したことなどを手掛かりに円売り・ドル買いが優勢となった。前週末の高値107.10円や5日の高値107.23円を上抜けて一時107.27円と8月2日以来の高値まで値を上げた。ムニューシン米財務長官が『米経済がリセッションに陥る恐れはない』『(米中通商協議について)中国は良好な取引を目指している』と述べたことも好感された。一時は100ドル超上昇したNYダウが下げに転じるとドル/円にも売りが出て106.93円付近まで下押しする場面もあったが、下押しは限定的だった。NYダウも引けにかけては持ち直した。

ユーロ/ドルは、「独政府は厳格な財政ルールが定めた上限を上回る公共投資を可能にする『影の予算』創設を検討」との報道を受けて、ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。前週末の高値1.1057ドルを上抜けて、一時本日高値となる1.1068ドルまで値を上げた。ただ、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出ると終盤伸び悩んだ。 

 

NY原油先物市場は大幅続伸:サウジは原油生産の抑制を維持を好感

NY原油先物市場は56.58ドルー58.16ドルのレンジ相場となった。サウジアラビアの新エネルギー相が原油生産を抑制する同国の政策を維持する姿勢を示したことや、中国の景気拡大策を強化したことなどが、原油相場の支えとなった。また、為替相場でドル安・ユーロ高が進んだことも、ドル建ての原油の買いを後押しした。 

 

NY金先物市場は小幅続落:米中対立解消への期待からポジション調整売り

NY金先物市場は1506.50-1523.80ドルのレジ相場となった。米中貿易摩擦の激化懸念が後退したことや、中国が景気支援策を強化したことを背景に、安全資産の金は売りが優勢となった。米長期金利の上昇も金の上値を圧迫した。ポジション調整的な売りが増えた。

 

米国債券市場は下落:米中貿易摩擦の激化懸念の後退で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)1.64%で終了した。米中貿易摩擦の激化懸念が後退したことや中国が景気支援策を強化したことを背景に、安全資産とされる米国債に売りが出た。 

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2019/09/09/03:01:10

米国株式市場はまちまち:米中貿易協議の進展期待が相場をけん引

NYダウは69.31ドル高の26797.46、ナスダックは13.75ポイント安の8103.07で取引を終了した。8月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を下振れたものの、平均時給の伸びが加速したため、寄り付き後から揉み合う展開となった。ただ、米中貿易協議が進展するとの期待が引き続き買いを促したほか、中国人民銀行が預金準備率(RRR)を引き下げたことが好感された。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が『景気拡大を維持するため、適切に行動する』と再表明したことも相場の支援材料となり、一時130ドル超上げた。 VIX指数は16.27から15.00へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円はほぼ行って来いの相場展開

ドル/円は、米労働省が発表した8月米雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比13万人増と予想の前月比15万8000人増を下回ったことが分かると円買い・ドル売りが先行した。同時に発表された平均時給は前月比/前年比ともに予想を上回ったものの、一時106.62円と日通し安値を付けた。ただ、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がスイス・チューリッヒでの討論会で『景気見通しに著しいリスクがある』『FRBは景気拡大を維持するため適切に行動する』としながらも『米経済は良い状態にあり、インフレも目標の2%に戻っていくだろう』『リセッションは予想しない』などと述べると全般ドル買いで反応し、一時106.94円付近まで持ち直した。市場では『追加利下げの可能性を示唆したものの、17-18日のFOMCで利下げを決断するかは明言を避けた』との声が聞かれた。

ユーロ/ドルは、来週12日の欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げをはじめとした緩和策への期待が根強い中、一時1.1020ドルと日通し安値を付けたが、前日の安値1.1017ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢になった。8月米雇用者数が予想を下回ったことが分かるとユーロ買い・ドル売りが強まり一時1.1057ドルと日通し高値を更新した。もっとも、パウエルFRB議長の発言後にドル買い戻しが進むと1.1025ドル付近まで押し戻された。なお、ユーロドルは今日一日を通じて方向感に乏しい展開だった。値幅も0.0037ドル程度と小さい。 

 

NY原油先物市場は続伸:米リグ稼動数減少で供給ひっ迫懸念で買い優勢

8月米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想から下振れし、エネルギー需要への懸念の高まりに原油先物は売りが強まった。しかしながら株式市場が底堅い動きとなったことや、全米の石油掘削装置の稼働が21カ月ぶりの低水準となったため、供給ひっ迫懸念を受けた買いが優勢となった。利益確定の売りに押される場面もあったが、56ドル半ばでは下げ渋った。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週比4基減少の738基となった。

 

NY金先物市場は続落:リスク回避の動きが後退し売り優勢

NY金先物市場は1510.70-1536.20ドルのレンジ相場となった。中国の金融緩和による景気下支え策や米中対立の緩和期待などで安全資産の金は売りが先行した。しかし、8月米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったことが分かると、金先物にも買い戻しが入り、一時は前日比で約10ドル高まで反発した。もっともその後、為替相場でドルが対欧州通貨で強含むと、ドル建ての金先物は割高感から売りが出やすくなり、週末を控えてのポジション調整も重石に軟調なまま引けた。 

 

米国債券市場は横ばい:週末のポジション調整売りで値を消す

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日比と同じ1.56%で終了した。8月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を下回ると債券買いが先行したものの、週末を控えたポジション調整目的の売りが出ると値を消した。

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2019/09/06/07:48:16

米国株式市場は上昇:米中貿易摩擦緩和への期待から買い優勢

NYダウは372.68ドル高の26728.15、ナスダックは139.95ポイント高の8116.83で取引を終了した。米中両政府の閣僚が5日に電話協議し、10月上旬の貿易協議開催で合意したと伝わった。米中貿易摩擦緩和への期待が広がると、中国市場に依存度の比較的高い銘柄を中心に買いが集まり一時480ドル超上げた。この日発表された8月ADP雇用統計が予想を上振れたほか、米長期金利も上昇し、投資家心理の改善から終日上昇となった。VIX指数は17.33から16.27へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好の円売り・ドル買い優勢

ドル/円は、米中両国が閣僚級の貿易協議を10月初めにワシントンで開催することで合意したと伝わると、米中貿易摩擦が和らぐとの期待が広がり、世界的に株価が上昇した。投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが優勢となった。また、8月ADP全米雇用報告では非農業部門雇用者数が前月比19万5000人増と予想の14万9000人程度増を上回ったほか、8月米ISM非製造業指数は56.4と予想の54.0より強い内容となった。米景気の先行きに対する懸念が後退すると、米長期金利が1.5891%前後まで上昇し全般ドル買いを促した。ドル円は一時107.23円と8月2日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。ただ、107円台では戻りを売りたい向きも多く滞空時間は短かった。

ユーロ/ドルは、ユーロ/円の上昇につれたユーロ買い・ドル売りが先行し一時1.1085ドルと日通し高値を付けたものの、良好な米経済指標が相次ぎ、米長期金利が大幅に上昇すると一転ドル買いが優勢となった。来週12日の欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げをはじめとした緩和策への期待も根強く、一時1.1032ドル付近まで押し戻された。市場では『一目均衡表基準線が位置する1.1088ドルや21日移動平均線1.1093ドル付近が目先上値の目処として意識される』との指摘もあった。

 

NY原油先物市場は小幅に続伸:利益確定売りが上値の重石

NY原油先物市場は55.75ドル-57.76ドルのレンジ相場となった。米中が通商協議の再開で合意との報道を受けてリスク選好地合いが強まり、リスク資産の原油の支持となった。為替相場でドルが欧州通貨に対して軟調となり、ドル建ての原油先物は時間外から強含みとなった。米エネルギー省による週間在庫統計の発表後に上昇力が高まり(原油在庫は477.1万バレルの取り崩し)となり、一時57.76ドル台と1カ月以上ぶりの高値を更新した。もっともその後、ドルがユーロに対して買い戻されると原油相場も利益確定売りに動き、上昇幅を縮小して終えた。 

 

NY金先物市場は大幅反落:米中協議再開と米長期上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1514.30-1561.90ドルのレンジ相場となった。米中閣僚級の通商協議がワシントンにて10月初めに開催と伝わり、経済大国同士の対立緩和が期待されてリスク選好の動きが強まった。好調な米経済指標もリスクセンチメントの改善につながり、安全資産の金には売りが集まった。米長期金利の上昇やドル高を嫌気した売りも観測され、一時1514ドル台と約2週間ぶりの安値まで下落し、その後の戻りも限定的だった。

 

米国債券市場は大幅に続落:リスク選好の動き強まり売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.10%高い(価格は下落)1.56%で終了した。米中貿易交渉の進展期待を背景に安全資産とされる米国債に売りが出たほか、良好な米経済指標が相次いだことが相場の重石となった。 

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2019/09/05/07:34:01

米国株式市場は上昇:リスク選好材料が重なり買い優勢

NYダウは237.45ドル高の26355.47、ナスダックは102.72ポイント高の7976.88で取引を終了した。中国人民銀行が近く預金準備率の引き下げを実施すると報じられたことや、香港政府が『逃亡犯条例』改正案を撤回し、大規模デモが収束に向かうとの期待が広がった。さらに、英国の欧州連合(EU)からの『合意なき離脱』が避けられるとの観測が出て買いを促した。米債券市場で米10年債利回りが2年債利回りを下回る『長短金利の逆転現象(逆イールド)』がひとまず解消したことも投資家心理の改善につながった。 VIX指数は19.66から17.33へ大幅低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好の動きからドル売り・円売り優勢

ドル/円は、香港政府はこの日、『逃亡犯条例』改正案を撤回すると正式に表明した。また、イタリアでは左派『五つ星運動』と中道左派『民主党』などによる連立政権が発足したほか、英国では下院で欧州連合(EU)からの『合意なき離脱』を阻止する離脱延期法案が可決した。英伊の政局リスク後退や香港情勢の好転で投資家心理が改善し、円売り・ドル買いが出やすい地合いとなった。前日の高値106.39円や2日の高値106.40円を上抜けて一時106.44円まで値を上げた。なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は『先行きを注視し、適切に行動する用意がある』と述べた一方、『今のところ米経済は良好な状態にある』との認識を示したが、相場の反応は限られた。 

ユーロ/ドルは、英伊の政局リスク後退や香港情勢の好転で投資家心理が改善し、ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。対カナダドル中心に米ドル売りが進んだ影響も受けて、一時1.1038ドルと日通し高値を更新した。

 

NY原油先物市場は大幅反発:ドル安で買い戻し強まる

NY原油先物市場は、先週高値から昨日の安値までの下落幅は7%弱となり、その反動で時間外から底堅く推移した。為替相場でドルがユーロに対して弱含んだことも、ドル建ての原油先物にとっては支持要因となった。香港情勢の好転やイタリア政局リスクの後退、英議会による『合意なきブレグジット阻止』の動きなどでリスク回避ムードが後退。リスク資産の原油には買いが強まり、目立った戻り売りもなく一時56ドル半ばまで上昇した。 

 

NY金先物市場は小幅高:ドル安や米国金利見通しを巡る思惑で買い優勢

NY金先物市場は1542.60-1566.20ドルのレンジ相場となった。香港では、大規模な抗議運動のきっかけとなった『逃亡犯条例』改正案が撤回された。情勢の沈静化期待でリスク回避ムードが後退し、安全資産の金は売りが先行。もっとも、為替相場でドルが欧州通貨に対して軟調になると、ドル建ての金先物は割安感から買い戻しの動きとなった。米金利が再び低下傾向となったことも金利が付かない金の支えとなり、買い優勢のまま引けた。さらに、グリーンスパン元米連邦準備制度理事会(FRB)議長が「米国にもマイナス金利が及ぶのは時間の問題」との見方を示したことから、米国株式の反発にもかかわらず、安全逃避の買いが入った。

 

米国債券市場は反落:英伊の政局リスク後退と香港情勢改善で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.46%で終了した。英国とイタリアの政局リスク後退や香港情勢の好転が安全資産とされる米国債の売りを誘った。半面、米利下げ観測の高まりを背景に債券を買う動きも見られたため、下値は堅かった。 

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2019/09/04/07:45:58

米国株式市場は下落:8月米ISM製造業景気指数が50割れで売り優勢

NYダウは285.26ドル安の26118.02、ナスダックは88.72ポイント安の787.16で取引を終了した。8月米ISM製造業景気指数が49.1と予想より弱い内容となり、好況・不況の判断の分かれ目となる基準値の50を下回ったため、投資家心理が悪化し売りが広がった。米中貿易摩擦の激化・長期化懸念や英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感も強く、ダウ平均は一時420ドル超下げた。 VIX指数は18.98から19.66へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドル売り優勢

ユーロ/ドルは、欧州市場では一時1.0926ドルと2017年5月以来約2年4カ月ぶりの安値を付けたものの、NYの取引時間帯に入ると買い戻しが優勢となった。8月米ISM製造業景気指数が49.1と予想の51.1より弱い内容となり、好況・不況の判断の分かれ目となる基準値の50を下回ったため全般ドル売りが先行した。米長期金利が一時1.4272%前後と16年7月以来の低水準を付けたこともユーロ買い・ドル売りを促し一時1.0979ドルまで値を上げた。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのミュラー・エストニア中銀総裁が『債券買い入れ再開の強い論拠ない』と述べたことも意識された。ただ、ECBが金融緩和姿勢を強めるとの見方は根強く、買い戻しが一巡すると伸び悩んだ。一部通信社は関係者の話として『ECBは12日に開く定例理事会で、利下げや金利の階層化、フォワードガイダンス強化など包括的な刺激策を決定する方向に傾いている』など報じた。 

 

ドル/円は、一時106.31円付近まで買われる場面もあったが、8月米ISM製造業景気指数が低調な内容だったことが明らかになると円買い・ドル売りが優勢になった。NYダウが420ドル超下落し、米長期金利が低下幅を拡大したことも相場の重しとなり、一時105.74円と日通し安値を付けた。もっとも、米10年債利回りが1.47%台まで低下幅を縮めるとドル円にも買い戻しが入り106円台を回復する場面があった。 

 

NY原油先物市場は続落:増産報道を嫌気した売り優勢

NY原油先物市場は52.84ドル-55.24ドルのレンジ相場となった。8月産油量についての報道で『石油輸出国機構(OPEC)加盟国は前月から増加や、ロシアが協調減産の公約水準を上回った』などが原油相場の重石となった。米中貿易摩擦の激化懸念や弱い米経済指標を受けてリスク回避地合いが強まり、リスク資産の原油も軟調になった。また、米国株式の下落が嫌気された。さらに、通商問題などを巡って米中の対立が続いていることは原油先物の反発を抑える一因となっている。

 

NY金先物市場は反発:リスク回避の金買い優勢

NY金先物市場は1528.00-1558.90ドルのレンジ相場となった。米中の制裁関税合戦が継続され、通商交渉も難航する様相が高まり、安全資産の金は底堅く推移した。8月米ISM製造業景気指数が2016年1月以来の水準まで低下したことが明らかになるとリスクオフ地合いが一気に強まり、金先物には買いが集まった。また、米国株式の大幅下落を受けてリスク回避の買いが活発となった。

 

米国債券市場は上昇:米国景気鈍化懸念から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)1.45%で終了した。8月米ISM製造業景気指数が予想を下回ったことで安全資産とされる米国債に買いが集まった。米国株相場の下落も相場の支援材料となり、利回りは一時1.4272%前後と2016年7月以来の低水準を付ける場面があった。 

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