★2月21日以降の東京金60分足では、引けにかけてじわりと雲の上限を上抜けして終了した。ロウソク足では、『陽の大引け坊主』となっていることから、先行観の強いロウソク足となった。寄付き後も雲の上限を維持できるかが焦点となる。120時間SMA(赤線)が下向きとなっていることからレジスタンスとして意識されやすい。
NY金先物市場は一時1314.10ドルまで売られた。米朝首脳会談が合意に至らなかったことで朝鮮半島の地政学リスクが意識され、安全資産とされる金には買いが先行した。しかし、昨日の高値手前で上値を抑えられた。米経済指標を好感したドル高が進み、ドル建ての金先物は売りに転じ、そのまま弱含みに推移した。 1320ドル割れでストップロスの売りが執行されたとの指摘があった。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯をにわかに上抜けしてきたことから、買い方からの『やれやれ売り』を吸収しながらの上昇となっている。
MACD(パラメータ:12、26、9)はゼロラインがレジスタンスとして意識され上抜け出来ないでいたが、MACDが上向きとなっておりゼロラインを確り上抜け出来るかが注目される。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)%Kが%Dを上抜けしてきており、戻り基調を示している。
東京金の日足では、戻り基調となっているものの、5日SMA4,707円と10日SMA4,717円がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。本日上抜け出来るのか、それとも上値を抑えられるのかが注目される。NY金は米経済指標が良好な結果となったことで総じてドル高が強まったことで、売りが優勢となった。為替市場では、米長期金利の上昇から200日SMAの111.32円を上抜けしてきており、維持できるかが注目される。また、260日SMAは111.40円に位置しており、レジスタンスとして意識される。東京金が上昇した要因は円安・ドル高が主因となっていることから、本日は為替市場の動向が注視される。
★欧州市場朝方の取引では、米長期金利が2.65%台へ低下し、NYダウ先物が100ドル超の下落となったことで、110.60円台までじり安となった。なお、欧州株は軟調に取引を開始した。欧州株が下げ渋り、日経先物も40円安に下げ幅縮小する中、ドルがやや持ち直しの展開となった。欧州市場入り後の上下動からNY勢待ちの様相となり、110.75円付近でこう着推移となった。
米10-12月期のGDP速報値が前年比年率2.6%と予想の2.2%を上回ったうえ、米10-12月期コアPCE速報値が1.7%と予想の1.6%を上回ったことで円売り・ドル買いが強まった。その後の米2月シカゴ購買部協会景気指数が64.7と予想の57.5を上回ったことで円売り・ドル買いが継続した。米長期金利が2.71%前半へ一時上昇し、ドルの下支えとなった。米長期金利の上昇が止まると111.30円台での推移となり、昨年12月21日の高値111.46円も抵抗水準として意識された。米長期金利が2.72%後半まで上昇するとドル/円も再び強含んだ。
★欧米主要経済指標
・米・先週分新規失業保険申請件数:22.5.万件(予想:22.0万件、前回:21.7万件←21.6万件)
・米・失業保険継続受給者数:180.5万人(予想:173.7万人、前回:172.6万人←172.5万人)
・米・10-12月期GDP速報値:前期比年率+2.6%(予想:+2.2%、7-9月期:+3.4%)
・米・10-12月期個人消費速報値:前期比年率+2.8%(予想:+3.0%、7-9月期:+3.5%)
・米・10-12月期GDP価格指数:前期比+1.8%(予想+1.7%、7-9月期:+1.8%)
・米・2月シカゴ購買部協会景気指数:64.7(予想:57.5、1月:56.7)
・米・2月カンザスシティ連銀製造業活動:1(予想6、1月5)
★欧米市場のポイント
・110.61-111.49円のレンジ相場
・米朝首脳会談の合意見送りで一時ドル売り優勢
・英国のユースティス農相がメイ首相に反対し辞任
・好調な米経済指標受け米長期金利上昇でドル買い
・200日SMAの111.33円を上抜けたことで底堅く推移
・VIX指数は14.70から14.78へ上昇
★日経225の日足では、100日SMA(黒線)で4日間上値を抑えられる展開となっている。辛うじて10日SMA(黄線)の21,373円がサポートとなっているものの、徐々に下値を切り下げる展開となっている。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%K:90.1、%D:91.42と買われ過ぎ過熱感が出ており、%Kが%Dを下抜けしてきたことから徐々に上値が重くなってきている。
100日SMAを中々上抜けできないことから上値の重さが意識されると、下押し圧力が強まりやすい。また、ストキャスティクスでも買われ過ぎ過熱感があることも下押し勢力が強まる可能性がある。
下値では75日SMA(緑線)の21,136円や25日SMA(青線)の21,014円がサポートとして意識されやすい。
★トルコリラ/円のボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1σ、±2σ、±3σ)日足では、これ以上バンド幅が縮小できないほどのスクイーズとなっている。
来週早々にも一目均衡表の雲のネジレがあり、相場の反転や加速などの節目となりやすい。そのため、週明けは注意が必要となる。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、もみ合い相場に強いと言われているが、%Kと%Dはほぼ横ばいとなっており、はっきりとした方向感は出ていない。
何時上下に大きく振れても不思議ではない状態となっているものの、方向感が出ていないことから、上下どちらに振れるか分かり難い。ただ、雲の上限に位置しているものの、21日SMAを下回っていることやストキャスティクスが上値・下値を切り下げていることから、下落リスクの方が高そうだ。しかし、見切り発車するよりも、これだけスクイーズしていることから、上下に振れる動きになってから順張りでついて行くのがリスクは少ないと思われる。来週の雲のネジレが節目となる可能性があるので注目したい。
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