FITS エコノミックレポート

★豪ドル/円の日足では、5日線（赤線）82.00円、10日線（黄線）82.13円を上抜けしてきたことで、短期的な戻り基調となっている。また、ロウソク足では、前日ロウソク足に対して上値・下値を切り上げてきており、戻り基調が継続していることになる。

さらに、ストキャスティクス・スロー（パラメータ：14、3、3、20、80）は、％Kと％Dがかい離幅を広げ、両線とも上向きとなっていることで、勢いのある上昇基調を示している。

ただ、25日線（青線）82.59円が真上に位置しており、レジスタンスとして意識されやすい。25日線を上抜けすると75日線（緑線）83.29円が次の目標値となる。4月13日の高値84.07円を上抜けできると、ダブルボトムを確認することになり、さらに豪ドル高に進みやすい。

★日経225の日足では、逆三尊底のネックラインとなる2月27日高値22,502円の攻防も8営業日目となる。寄り付きからネックラインを上抜けた。このまま引けまで維持することが出来ると強い上昇基調となる。ただ、2月6日に空けた窓閉めとなる22,659円が位置する。窓を閉めると一旦の達成感から下落基調となりやすいので、注意が必要となる。

ただ、5日線（赤線）22,514円が逆三尊底ネックラインを上抜けしてきたことで、強い上昇基調なりやすい。

一方で、ストキャスティクス・スロー（パラメータ：14、3、3、20、80）は、％K:88.62、％D:87.53と買われ過ぎ過熱感は継続している。

いよいよ逆三尊底を確り上抜けしてきたことから、23,000円が視界に入ってきている。あとは円安という支援材料が必要となってくる。

★欧州市場朝方の取引では、原油価格の上昇を受けて資源国のクロス円の上昇につれ、一時110.02円と2日以来の高値を更新した。110円台での滞空時間が短く上値の重さが嫌気されたほか、米長期金利が再び低下したことも重石となりドル売りが優勢となった。米長期金利低下幅拡大とともにドル売りが継続した。その後、BOEが政策金利を据え置いたことでポンド/円売りを受け、109円台半ばへ下落した。米4月消費者物価指数（ＣＰＩ）が前月比0.2％上昇、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が前月比0.1％上昇といずれも予想を下回ったため全般ドル売りが先行し、109.30円付近まで下落した。ただ、前週分の新規失業保険申請件数は強い結果となった。その後、対ポンドや対ユーロを中心にドル高が加速した影響からドルの買い戻しが入り109.60円付近まで持ち直した。30年債入札後にやや債券買いが強まり金利の低下に伴い全般ドル売りが優勢となった。全般ドル売りが進んだ流れに沿って109.30円台と本日安値圏まで下げ、その後はもみ合いの展開となった。

市場予想を下回った米4月CPIコア指数や米30年債入札結果が堅調であったことを受けて、米長期金利が低下し、ドル売り・円買いが優勢となった。110円台の上値の重さが確認される展開となった。一方で、ドルの下値も109.30円台では底堅い展開となった。全般的には109.30-70円のレンジ相場となっている。本日も突発的なことが起きなければ、レンジ内での値動きが予想される。