★トルコリラは戻り基調となっている。米FOMCによる利上げ決定後も対ドル主導でのリラ安にならなった。米債券市場で利上げ加速観測が後退したことや、前週に発表された中期経済計画と米国人牧師の解放に向けた動きが進んでいることなどが好材料として受け止められている。また、トルコ中銀がエルドアン大統領の横やりにもかかわらず大幅な利上げを決めたことで、物価や通貨安を止める姿勢を鮮明にした。さらに、トルコ政府が20日に発表した中期経済計画で、新規のインフラ開発を事実上停止するなど財政規律を重視した。ただ、トルコは、高インフレ、高経常赤字といったファンダメンタルズに対する懸念が払拭されておらず、改善には時間がかかることが想定され、基調的なリラの回復には時間がかかりそうである。
ボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1σ、±2σ、±3σ)はバンドが縮小するスクイーズからわずかにバンド幅が拡張し始めている。バンド幅の伸縮を示現するボリンジャー%B(パラメータ:21、3、5)は低位からわずかにボリンジャー%Bがシグナルを上抜けしてきていることから、バンド幅が広がり始めていることを示している。ただ、上値では一目均衡表の雲の下限が9月24日以降レジスタンスとして意識されており、上値の重さが意識されている。
戻り基調ながらも、雲の下限でもみ合いが続くと上値の重さが嫌気され下落基調となりやすいので、注意刷る必要がある。
★欧州市場朝方の取引では、欧州株が小幅安で推移、米長期金利上昇も一服する中、ドル/円は狭い値幅ながら112.83円付近でドルが上げ渋りの展開となった。欧州序盤からのクロス円を中心とした円買い圧力が後退し、ドル/円は小幅ながら水準を切り上げた。欧州市場では米FOMC結果公表に注目が集まる中、ドルは全般小幅な値動きとなった。ドル/円は112.70円の底堅さを確認すると、ショートカバーが入りじり高が継続した。
ポジション調整のドル買いの流れから一時113.00円台を付けたが、本邦輸出勢の売り意欲が強いこともあり、上値の重い展開となった。FOMC結果公表を前に一本調整で上昇する展開にはならなかった。FOMCの結果公表後に一時ドル売り振れたが、パウエル米FRB議長の発言を受けて113.13円まで高値を更新した。ただ、その後は米長期金利が低下し、米国株が失速したことで再び112円台後半に押し戻された。
★欧米経済指標
・英・8月銀行協会住宅ローン承認件数:39402件(予想:39559件、7月:39619件←39584件)
・米・8月新築住宅販売件数:62.9万戸(予想:63.0万戸、7月:60.8万戸←62.7万戸)
【金融政策】
・米連邦公開市場委員会(FOMC)
・政策金利(フェデラルファンドFF金利の誘導目標)を、0.25ポイント引き上げ2.00-2.25%に決定
★欧米市場のポイント
・112.59-113.13円のレンジ相場
・前半はFOMC控え様子見ムード
・FOMCでは今年3回目の利上げ
・パウエル米FRB議長発言でドル下落
・米長期金利低下、米国株が失速
★NYダウの日足では、200日線(緑線)がサポートラインとなり上昇基調を継続していた。グランビルの法則の買いの法則であるロウソク足が上昇する移動平均線の上にあって、移動平均線に向けて下落するもクロスしないで再び上昇した場合を買いとしている。ただ、NYダウでは200日線が移動平均線とタッチした後、サポートラインとなり上昇してきた。
再び下落基調となった場合は、200日線に注目である。
ところで、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、価格は上昇しているものの、ストキャスティクス・スローは上値を切り下げる『ダイバージェンス』となっている。また、%K:87.04が%D:89.41を下抜けしてきており、下落調整場面となってきた。ただ、下値を切り上げる動きとなっていることから調整局面で下値を切り上げる展開となるか注視される。
ダイバージェンスとなっているからと言って、必ず下落するというわけではないが、警戒しておく必要はありそうだ。また、買われ過ぎ過熱感から%Kと%Dが下向きであることも注意しておきたい。もし、大幅な下落調整となった場合は、200日線近辺での値動きに注意!
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