★南アランド/円の日足では、7月31日高値と8月28日高値を結んだトレンドラインと上抜けしたところから加速的に戻り基調となった。その後、75日MA(緑線)を上抜けしたことでサポートとして意識されている。5日MA(赤線)、10日MA(黄線)、25日MA(青線)が上向きとなっており、戻り基調は継続している。
ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%K:94.26、%D:93.73とかなり過熱感が出ていることから、何時調整的な下落しても不思議ではない状況となっている。
8円台を回復したことで、短期的な達成感が強まる可能性が高く、やや上昇基調に過熱感も出ていることから、調整的な動きになる可能性もある。また、米中貿易摩擦問題などは依然解決の目処は見られず、上値の重石となりやすい。さらに、大統領の景気刺激策に対する期待感も薄れつつあり、経済のファンダメンタルズの悪化に対する懸念も強い状況となっている。
★9月21日以降の東京金60分足では、9月21日安値4307円を上抜けすると加速的に上昇基調が強まり、一気に各異動平均線や雲の上限を上抜けする強い展開となった。しかし、引けにかけて上値が重くなり、上昇の勢いも一服となった。引けにかけて上値を切り下げる展開となったものの、引けは高値引けとなった。
NY金先物市場は一時1198.00ドルまで買われた。イタリアの債務問題に対する警戒感が高まっていることや短期筋のポジション調整に絡んだ買いが入った。また、前日に約1ヵ月半ぶりの安値水準まで下落した反動買いも入った。週末、月末、期末も重なり、調整の買戻しも入りやすかった。ただ、ユーロが対ドルで売られたことで、やや上げ渋る展開となった。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を上抜けしたことで、売り方からの買戻しも入り、加速的な上昇となった。出来高の多い価格帯を上抜けしたことで、買い方からの『やれやれ売り』は吸収した。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、シグナルとのかい離幅を若干縮小していることから、上昇の勢いは鈍化している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、買われ過ぎ域から%Kと%Dが下向きとなり調整的な動きとなっている。
東京金日足では、25日SMAと一目均衡表の基準線がサポートとなり反転し、5日線、10日線、転換線9日を上抜けた。ただ、75日線の4361円がレジスタンスとして意識されており、再び上抜け出来るかが焦点となる。イタリアの財政問題懸念が浮上したこともあるが、週末・月末・期末が重なったことでポジション調整的な買戻しが入ったとの見方もあり、週明け以降も買いが継続するかは懐疑的である。為替市場では、イタリア財政問題が残りユーロが売られやすい地合いとなっている。一方で、ドル/円は週末引けにかけてドル買い・円売りが強まり年初来高値を更新する113.71円まで円安が進行しており、東京金の支援材料となりやすい。日米貿易協議や日米首脳会談で円安けん制が出なかったことも円売りを支援している。
★欧州市場朝方の取引では、ユーロ/ドルを中心にドル高の流れが持続、ドル/円でもドルの下押しは浅く113.40円前後で推移した。欧州株安などを受けユーロ/ドルが一段安となり、ドルを小幅に押し上げた。イタリア株が前日比3%超に下げ幅を拡大する中、リスク回避の動きにより米長期金利が低下しドルの上昇も一服した。イタリアの財政問題への懸念やユーロ圏の消費者物価コア指数の伸び縮小を受けてユーロ/円の売りに押されて軟調気味となった。
米8月PCEコアデフレータが予想を下回る結果となったものの下値が限られたため、短期的なショートを買い戻す動きにつながった。小安く始まった米国株がプラス圏を回復すると徐々に強含んだ。ただ、113.60円台での上値の重さから、売買が交錯の商状で仕切り直しとなった。その後は、113.67円を頭に年初来高値更新の動きは一服するも113円半ばでしっかりとなった。引けにかけてカナダ/ドルなど資源国のクロス円が上昇した影響も受けて一字113.71円と昨年12月12日以来の高値を更新した。
★欧米主要経済指標
・英・4-6月期GDP改定値:前年比+1.2%(予想:+1.3%、速報値:+1.3%)
・英・4-6月期経常収支:-203億ポンド(予想:-194億ポンド、1-3月期:-157億ポンド←-177億ポンド)
・ユーロ圏・9月消費者物価指数速報値:前年比+2.1%(予想:+2.1%、8月:+2.0%)
・ユーロ圏・9月消費者物価コア指数速報値:前年比+0.9%(予想:+1.1%、8月:+1.0%)
・米・9月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:100.1(予想:100.5、速報値:100.8)
・米・9月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:2,7%(速報値:2.8%)
・米・9月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値:2.5%(速報値:2.4%)
・米・9月シカゴ購買部協会景気指数:60.4(予想:62.0、8月:63.6)
・米・8月コアPCE価格指数:前年比+2.0%(予想:+2.0%、7月:+2.0%)
・米・8月個人所得:前月比+0.3%(予想:+0.4%、7月:+0.3%)
・米・8月個人消費支出:前月比+0.3%(予想:+0.3%、7月:+0.4%)
★欧米市場のポイント
・113.29-71円のレンジ相場
・イタリアの財政問題への懸念
・米経済指標は市場予想を下回る結果が多い
・ドル/円は引けにかけて12月12日以来の113.71円
★ドル/円の一目均衡表日足では、転換線5日(茶線:オリジナル線)と転換線9日(赤線)がサポートとなり、上昇基調を継続している。また、相場の方向性を示す基準線(青線)が上向きとなっていることから、押し目は転換線が限界と言われている。調整下落があっても転換線がサポートしやすいことを示している。
また、52期間の高低の中心値となる先行スパン2当日線(灰色線)も上向きとなっていることから、中長期的なトレンドも中心値を引き上げてきている。
9月7日安値と9月27日の安値を結んだトレンドラインを下抜けするまでは、上昇トレンドが継続する可能性がある。
ただ、RSI(パラメータ:14)は、70%を目前に横ばいとなっており、一旦上昇の勢いが鈍化してきている。
現在のところでは、基準線が上向きとなっており、転換線がサポートとして意識されていることから、上昇トレンドは継続している。RSIでも過熱感は出ていないことから、もう一段の円安の可能性もある。そのため、逆張り戦略よりも順張り戦略の方が良さそうだ。
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