FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2021/11/01/03:01:42

米国株式市場は上昇:押し目買い意欲強く史上最高値更新

NYダウは89.08ドル高の35819.56ドル、ナスダックは50.27ポイント高の15498.39ポイントで取引は終了した。9月個人消費支出(PCE)デフレーターや7-9月期の雇用コスト指数の上昇で、インフレ懸念が重石となり寄り付き後は下落した。昨日引け後に発表された携帯端末アップル(AAPL)やオンライン小売のアマゾン(AMZN)の決算が予想に満たず失望感から両社株が売られ全体指数を一時押し下げた。しかし、押し目買い意欲も強く、引けにかけて回復した。下げを消し主要株式指数は史上最高値を更新し終了した。VIX指数は16.53から16.26へ低下した。

 

NY外国為替市場:月末ロンドンフィキシングに掛けてドル強含む

ユーロ/ドルは、10月米シカゴ購買部協会景気指数や10月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値が予想を上回ったことを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが先行した。市場では『月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだユーロ売りのフローが観測された』との声も聞かれ、一時1.1535ドルと約2週間ぶりの安値を更新した。前日のラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁発言後の上昇分をすべて吐き出した格好だ。 

 

ドル/円は、米10年債利回りが低下に転じたタイミングで一時113.72円付近まで売られたものの、下押しは限定的だった。対ユーロ中心にドル高が進んだ流れに沿ったほか、月末のロンドン・フィキシングではドル買いのフローも観測されて一時114.09円まで値を上げた。なお、9月米個人消費支出(PCE)で米連邦準備理事会(FRB)が重要視するPCEコアデフレーターは前年同月比3.6%上昇と予想の3.7%上昇を若干下回ったが、伸びは8月と同水準となり高止まりが続いた。また、7-9月期米雇用コスト指数は前期比1.3%上昇と予想の0.9%上昇を上回り、2001年以降で最大の上昇率となった。FRBは来週11月2-3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和縮小(テーパリング)の開始を正式に決めるとみられている。市場関係者からは『注目はインフレの現状判断。高止まり長期化を認めて警戒を強めていることを示す一方、一過性の文言は残し、長期のインフレ期待の低位安定を新たに指摘して、インフレ鈍化がなおメインシナリオであることを確認する内容になるだろう』との声が聞かれた。 

 

NY原油先物市場は小幅に続伸:需給ひっ迫懸念解消されず

NY原油先物市場は84.41ドル-83.74ドルのレンジ相場となった。イランの原油供給再開の思惑もあって、強い動きではなかった。しかし、週前半に約7年ぶりの85ドル台へ達し伸び悩んだ後、昨日の81ドル割れまで急速に調整を進めた動きは一服した。反動もあって、本日は83.74ドルまで戻す場面も見られた。アジア市場で83.29ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の中盤にかけて81.41ドルまで反落した。石油輸入国などが主要産油国に対して増産を要請しているとの見方が広がり、原油先物は一時下落したが、需給ひっ迫の懸念は解消されず、通常取引終了後の時間外取引で83.74ドルまで戻している。 米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比1基増加の444基になった。

 

NY金先物市場は3日ぶりに大幅反落:ドル高を意識した売り優勢

NY金先物市場は1772.40-1802.90ドルのレンジ相場となった。ユーロなど他通貨に対するドル高が幅広く進み、ドル建て金価格の割高感につながった。国際的に決済に使われるドルの代替資産との見方もある金の相対的な価値低下も意識された。金の取引時間中に米主要株価指数が軒並み続伸していたことも、安全資産とされる金の価格を押し下げる要因となった。アジア市場の取引開始後に1802.90ドルまで買われたが、ユーロ高ドル安が一服したことや米長期金利の反転を受けて、ニューヨーク市場の序盤にかけて1772.40ドルまで売られた。ニューヨーク市場で米長期金利は伸び悩んだことから、通常取引終了後の時間外取引で金先物は1785.10ドルまで戻したが、米国株高を嫌って上値は重いままだった。 

 

米国債券市場はまちまち:長期ゾーンにポジション調整の買い

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.49%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.55%で終了した。月末を迎えて、機関投資家が保有する債券の平均残存年限を長期化するための買いが入った。また来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、ポジション調整目的の買いも入った。

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2021/10/29/07:35:46

米国株式市場は上昇:良好な企業決算を材料とした買い継続

NYダウは239.89ドル高の35730.48ドル、ナスダックは212.28ポイント高の15448.12ポイントで取引を終了した。主要ハイテク企業を中心に良好な企業決算を材料に寄り付き後は上昇した。バイデン政権が1.75兆ドル規模の経済対策枠組みを発表したが、増税規模が想定内に留まり、買いが継続した。特に、長期金利の上昇が一段落したためハイテク株に引き続き買いが向かいナスダック総合指数は史上最高値を更新し終了した。VIX指数は16.98から16.53へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国株高からリスク選好のドル売りやや優勢

ユーロ/ドルは、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は定例理事会後の記者会見で『経済リスクは概ね均衡』『インフレ圧力は2022年中に後退するはず』『PEPPは2022年3月で終了する予定』『PEPPの3月終了を信じる十分な根拠がある』などと述べた一方、『インフレ高進の時期が予想より長く続く』として供給不足やエネルギー価格の上昇が長引いて景気減速や一段の物価上昇が進むリスクへの警戒を示唆した。市場では『想定よりもタカ派的な内容だった』と受け止められ、全般ユーロ買いが広がった。米国株相場の上昇に伴うリスク選好のドル売りも優勢となり、一時1.1692ドルと9月28日以来1カ月ぶりの高値を付けた。

 

ドル/円は、ユーロドルの上昇をきっかけに円買い・ドル売りが先行した。米国株高に伴うリスク選好のドル売りも出て、前日の安値113.39円を下抜けると一時113.26円と14日以来約2週間ぶりの安値を付けた。市場では『7-9月期米国内総生産(GDP)速報値が予想を下回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)の早期利上げ観測がやや後退し、ドルの重石となった』との声も聞かれた。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開になった。ユーロ/円などクロス円の上昇につれた円売り・ドル買いが出たほか、米長期金利の上昇に伴う買いが入り113.60円付近まで下げ幅を縮めた。なお、米10年債利回りは米7年債入札後に一時1.5817%前後まで上昇した。 

 

NY原油先物市場は小幅に反発:米国株高とドル安が下支え

NY原油先物市場は80.58ドル-83.21ドルのレンジ相場となった。昨日の米エネルギー省(EIA)週間石油在庫で原油在庫が積み増しへ転じたことによる売りの流れは勢いを緩めた。しかし、イランと欧州連合(EU)の核合意再建へ向けた動きが、イラン原油の供給再開への期待を高め、原油相場の戻りを重くした。ただ、ドル相場の軟化は、ドル建て原油相場の下支え要因となり、売り圧力を緩和した。終盤に前日比プラス圏を回復して取引を終えた。アジア市場で80.58ドルまで下げたが、まもなく反転し、ロンドン市場の序盤にかけて82.43ドルまで戻した。その後、80.79ドルまで下げたが、米国株高を意識して再度反発し、通常取引終了後の時間外取引で83.21ドルまで買われている。

 

NY金先物市場は続伸:1,800ドルを挟んでもみ合い相場

NY金先物市場は1793.10-1812.70ドルのレンジ相場となった。米金利の低下が先行した。欧州中央銀行(ECB)理事会の内容が事前の見通しほどハト派ではなかったとの見方でユーロが上昇したこともドル相場を圧迫した。ドル建て金相場の押し上げに寄与した。取引時間中の米金利が総じて低位で推移していたことも、金利を生まない資産である金の相対的な価値押し上げ要因になった。ニューヨーク市場の序盤にかけて1812.70ドルまで買われたが、利食い売りが増えたことで1793.10ドルまで反落した。その後は、1800ドルを挟んだ水準でのもみ合いが続いた。通常取引終了後の時間外取引で1804.00ドルまで買われたが、株高を受けて1800ドルを再び下回った。

 

米国債券市場はまちまち:欧州債相場の下落に連れて売り優勢

米国債券市場で中期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)0.48%で終了した。また、長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は上昇)1.58%で終了した。欧州中央銀行(ECB)の早期金融引き締め観測を背景に欧州債相場が下落した。米国債にも売りが波及した。米国株相場の上昇で相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た面もあった。 

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2021/10/28/07:36:48

米国株式市場はまちまち:利益確定売りに終日軟調推移

NYダウは266.19ドル安の35490.69ドル、ナスダックは0.13ポイント高の15235.84ポイントで取引が終了した。NYダウは連日で史上最高値を更新していただけに、利益確定の売りに、寄り付き後は下落した。四半期決算で業績予想が嫌気されたクレジットカードのビザが7%近く急落し、1銘柄でダウ平均を98ドル程度押し下げた。米長期金利の大幅低下で、利ざや悪化の懸念からゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株も売られた。戻り乏しく終日軟調推移となり、引けにかけて下げ幅を拡大した。VIX指数は15.98から16.98へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下がドルの重石に

ドル/円は、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.51%台まで低下したことを受けて円買い・ドル売りが先行した。欧米株価の下落に伴う売りも出て、一時113.35円と約2週間ぶりの安値を付けた。日経平均先物が軟調に推移したことも相場の重石となった。ただ、売り一巡後は113.87円付近まで下げ渋った。米国株安や商品価格の下落を背景に、対資源国通貨中心にリスク回避のドル買いが入った影響を受けた。

 

ユーロ/ドルは、NY市場に限れば大きな方向感は出なかった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1626ドルと日通し高値を付けたものの、前日高値との面合わせに終わると次第に弱含む展開になった。欧米株価の下落に伴うリスク回避のドル買いが入り、1.1588ドル付近まで下押しした。その後の戻りも1.1616ドル付近にとどまった。明日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に大きな方向感が出にくい面があった。なお、市場では『ECBは政策金利を現行水準に維持し、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を巡る決定を次回12月に先送りすると見られる』との声が聞かれた。

 

カナダドルは上昇した。カナダ銀行(BOC)はこの日、政策金利を0.25%のまま据え置くことを決めたと発表した。市場の予想通りとなった。ただ、声明で量的緩和(QE)の終了を表明し、利上げ開始時期を前回の2022年後半から22年半ば(第2四半期または第3四半期)に前倒しするとカナダドル買いが優勢になった。対米ドルでは一時1.2301カナダドル、対ユーロでは1.4294カナダドル、対円では92.48円まで大きく値を上げた。ただ、引けにかけては伸び悩んだ。WTI原油先物価格が大幅に下落したため、産油国通貨とされるカナダドルに売りが出た。

 

NY原油先物市場は反落:需要増加の思惑の後退で売り優勢

NY原油先物市場は82.02ドル-84.51ドルのレンジ相場となった。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(2021/10/22時点)の発表後、NY原油先物は84ドル台へ一時小戻しとなる場面もあった。しかし、原油在庫積み増しの影響が徐々に効いてきたようで、下落幅を広げる動きとなった。アジア市場で84.51ドルまで買われたが、戻り売りが強まり、上値は重くなった。米国株安を意識した売りも観測されており、ニューヨーク市場で84.26ドルまで戻す場面もあったが、需要増加の思惑は後退し、通常取引終了後の時間外取引で82.01ドルまで下落している。

 

NY金先物市場は反発:米長期金利の低下を好感した買い

NY金先物市場は1784.30-1801.00ドルのレンジ相場となった。米国株の反落を受け、リスク逃避先資産とされる金を買う動きとなった。米金利の低下によるドル相場の切り下がりも、ドル建て金価格の押し上げにつながった。金利低下は、金利を生まない資産である金の相対的な価値押し上げ要因にもなった。ロンドン市場の序盤にかけて1784.30ドルまで売られたが、ニューヨーク市場の序盤にかけて下げ幅は縮小。通常取引終了後の時間外取引で1801.00ドルまで戻した。

 

米国債券市場はまちまち:欧州債券買いに連れて長期ゾーンは買い優勢

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)0.49%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.07%低い(価格は上昇)1.54%で終了した。欧州債相場の上昇につれたほか、米国株相場の下落に伴う買いが入った。好調な5年債入札も債券買いを誘った面がある。

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2021/10/27/07:41:47

米国株式市場は上昇:業績期待からの買い優勢も上値重い

NYダウは15.73ドル高の35756.88ドル、ナスダックは9ポイント高の15235.71ポイントで取引を終了した。予想を上回る米主要企業の決算が相次ぐ中、業績期待からの買いが優勢となった。その後、ソーシャル・ネットワーキング・サイト運営のフェイスブック(FB)の下落が全体指数を押し下げる局面もあった。しかし、押し目からは10月消費者信頼感指数の改善で、第4四半期の景気回復を期待した買いも強く、底堅く推移。NYダウ株価は連日史上最高値を更新して引けた。ただ、連日で史上最高値を更新していることもあり、利益確定の売りも出やすく上値は重かった。VIX指数は15.24から15.98へ上昇した。

 

NY外国為替市場:日米金利差拡大の思惑広がりドル買い優勢に

ドル/円は、9月米新築住宅販売件数や10月米消費者信頼感指数、10月米リッチモンド連銀製造業景気指数など良好な米経済指標が相次いだことを受けて、円売り・ドル買いが先行した。市場では『来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)ではテーパリングが打ち出されるとの観測が強まる一方、今週の日銀金融政策決定会合では金融政策の現状維持が予想されており、日米金利差拡大の思惑が広がった』との声も聞かれ、一時114.31円と日通し高値を更新した。ただ、買い一巡後は伸び悩んだ。21日の高値114.41円や20日の高値114.70円がレジスタンスとして意識されたほか、米2年債入札後に米長期金利が低下すると114.09円付近まで下押しした。 

 

ユーロ/ドルは、ポンド/ドルの上昇につれたユーロ買い・ドル売りが入り、一時1.1626ドルと日通し高値を付けたものの、良好な米経済指標を受けてドル買い戻しが強まると1.1585ドルと日通し安値を更新した。28日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前にポジション調整目的の売りも出た。ポンド/ドルは行って来いの展開だった。来週の英中銀金融政策委員会(MPC)での利上げが織り込まれる中、全般ポンド買いが先行し、一時1.3830ドルと日通し高値を更新した。ただ、良好な米経済指標が相次いだことでドル買い戻しが強まると、一時1.3758ドル付近まで押し戻された。

 

南アフリカランドは軟調だった。南ア電力会社エスコムによる電力供給削減の再開に加えて、金やプラチナなど同国の主要輸出品目でもある貴金属の価格下落がランド売りを誘った。対ドルでは一時14.8685ランド、対円では7.68円まで値を下げた。

 

NY原油先物市場は上昇:供給力不足の懸念が引き続き買い支え

NY原油先物市場は82.97ドル-84.88ドルのレンジ相場となった。昨日、約7年ぶりの85ドル台へ達したところで伸び悩んだものの、底堅さを失うことなく上昇の流れへ回帰しつつある。エネルギー需要が高まる冬期入りへ向かうなか、供給力不足となっている状況をにらんだ先高観が引き続き支配的だった。ニューヨーク市場の中盤にかけて84.88ドルまで買われた。需要増加の思惑が強まり、原油先物は底堅い動きを見せた。通常取引終了後の時間外取引では主に84ドル台半ばで推移した。

 

NY金先物市場は3営業日ぶりに反落:リスク選好から売りがやや優勢

NY金先物市場は1783.00-1809.80ドルのレンジ相場となった。買い先行の欧米株式市場の動向をにらみ、安全資産とされる金を売る動きが進んだ。これまでの堅調な流れに対する反動の売りが優位で、NYダウが一時マイナスへ転じるなど株価が重い動きとなる場面もあったが金相場の戻りは鈍かった。アジア市場の序盤で1809.80ドルまで買われたが、その後はドル高や株高を意識して伸び悩んだ。ニューヨーク市場の序盤にかけて1783.00ドルまで下落した。ただ、長期金利の伸び悩みを受けてポジション調整的な売りはニューヨーク市場の中盤までに一巡し、通常取引終了後の時間外取引で1796.30ドルまで戻す場面があった。 

 

米国債券市場はまちまち:重要イベント控え様子見気分の強い展開

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.44%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.61%で終了した。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを控えて、全体的に様子見気分が強かったが、堅調な2年債入札を受けて買いが強まった。 

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2021/10/26/07:30:26

米国株式市場は上昇:良好な米主要企業の決算受け買い継続

NYダウは64.13ドル高の35741.15ドル、ナスダックは136.51ポイント高の15226.71ポイントで取引は終了した。主要ハイテク企業の決算を控えて、寄り付き後は上昇した。良好な米主要企業の決算が相次ぐ中、買いが優勢となったものの、短期的な過熱感から利食い売りなどが強まると下げに転じる場面もあった。 歳出案を巡り、規模が大き過ぎるとして今まで反対姿勢を示していた民主党の穏健派マンチン上院議員が今週中の合意の可能性に言及したため期待感から終日堅調に推移した。NYダウは史上最高値を更新して終了した。VIX指数は15.43から15.24へ低下した。

 

NY外国為替市場:重要イベント控え様子見気分強く方向感出ず

ユーロ/ドルは、欧州市場では10月独Ifo企業景況感指数が予想を下回ったことや、独連銀が月報で『独経済成長は第4四半期に大幅に減速』などとハト派的な見解を示したことを受けて全般ユーロ売りが進行した。NY市場でもこの流れを引き継いで、一時1.1591ドルと約1週間ぶりの安値を付けた。28日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前にポジション調整目的の売りも出た。ただ、米長期金利の指標である米10年債利回りが低下に転じた場面では買い戻しが入り1.1617ドル付近まで下げ渋った。

 

ドル/円は、対ユーロ中心にドル買いが強まった影響で、一時113.92円と本日高値を付けたものの、大きな方向感は出なかった。28日の7-9月期米国内総生産(GDP)速報値や日銀金融政策決定会合、来週11月2-3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)などを控えて、全体的に様子見気分が強かった。 

 

トルコリラは反発した。エルドアン大統領が米独仏などの駐トルコ10大使の追放を警告した問題を巡り、米国大使館などは『トルコの内政に干渉しない』との見解を発表した。その後、エルドアン氏も『大使らは我が国と司法への中傷を撤回した』と表明したことで、市場では追放劇が回避されたとの見方が広がり、トルコリラを買い戻す動きが広がった。リラは週明け早朝に付けた史上最安値1ドル=9.8500リラから9.5464リラまで一転上昇した。リラ円も11.46円の過去最安値から11.90円まで反発した。

 

NY原油先物市場は横ばい:利益確定の動きが強まり上昇幅を帳消し

NY原油先物市場は83.39ドル-85.41ドルのレンジ相場となった。ポストコロナのエネルギー需要拡大や、供給問題による先高観を後押しに、85.41ドルまで上振れた。取引の中心となる期近限月として7年ぶりとなる85ドル台では利益確定の動きが強まり、上昇幅を帳消しにして取引を終えた。ニューヨーク市場の中盤にかけて85.41ドルまで一段高となったが、需給ひっ迫の思惑はやや後退し、ドル高の相場展開となったことから、通常取引終了後の時間外取引で83.39ドルまで弱含みとなった。 

 

NY金先物市場は続伸:インフレ回避資産として買い優勢

NY金先物市場は1793.00-1811.50ドルのレンジ相場となった。原油ほかエネルギー関連相場が上昇するなど、インフレ高進を懸念した状態が継続した。インフレ回避資産とされる金に買いが集まった。終盤は米長期金利の低下が、金利を生まない資産である金の相対的な価値押し上げにも寄与し、終値ベースで9月14日以来の1800ドル台で引けた。アジア市場で1793.00ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1811.50ドルまで買われた。その後は上げ渋り、株高を意識して1806.50ドルまで売られる場面があった。通常取引終了後の時間外取引では1807ドルから1810ドル近辺で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:重要イベント控え全般様子見

米国債券市場で中期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.43%で終了した。また、長期ゾーンは横ばいだった。米10年物国債利回りは前日と同じ1.63%で終了した。28日の7-9月期米国内総生産(GDP)速報値や来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを控えて、全体的に様子見気分が強かった。

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