★欧州市場朝方の取引では、ドルは概ね前日比小幅高水準で底堅く推移した。欧州株は高安まちまち、日経先物は小幅高となった。
トルコリラの底堅い値動きを背景にユーロの上昇基調が鮮明となり、ユーロ/ドルが節目の1.16ドル付近に水準を切り上げたことを受け、ドルに下押し圧力がかかった。米株先物は下落し、米長期金利回は2.82%台で推移した。
その後、昨日のトランプ米大統領から犯罪行為の指示を受けたと長年の個人弁護士が法廷で証言したことや2016年大統領選のトランプ陣営選対本部長に有罪評決が下されたことへの警戒感からドルが失速し弱含んだ。ただ、小安く始まった米国株相場がプラス圏を回復すると徐々にドルの買い戻しが強まった。ドル売りが一服すると、ポジション調整と思われるドル買いが優勢となったものの、依然として110.50円台ではドル売りが持ち込まれた。
米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月31-8月1日分)では、早期利上げについて言及されるも、利上げペースの速まりを示唆するものではなく、米長期金利が2.81%半ばへ低下し、為替はドル売りにやや傾いた。しかし、弱含むも直ぐに反発、110.50円台でじり高となった。
FOMC議事要旨では、経済の力強さに対応するために近い将来利上げを実施する可能性について討議された一方、経済に打撃を与える貿易戦争の可能性について懸念を示したことが分かった。楽観と警戒が入り混じる内容となったため相場の反応は限られた。
★欧米市場のポイント
・110.20-61円のレンジ相場
・110.50円超ではドル売り圧力も強い
・米7月中古住宅販売件数は予想を下回る
・FIMC議事要旨の影響は一時的
・NY時間中盤以降は110円台半ばでもみ合い
★日経225の日足では、上値を200線(紫線)22,403円が抑え、下値を260日線(茶線)21,909円が支持する『鳥かご』相場の様相となっている。
ロウソク足は、短期線である5日線(赤線)と10日線(黄線)を上抜けしてきている。また、5日線は上向きとなっていることで短期的な上昇基調となってきた。ただ、上値では200日線のほか25日線(青線)や75日線(緑線)が上値に位置しており、レジスタンスとして意識されやすい。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%Kと%Dはほぼ横ばいとなり、トレンドレスの状況となっている。RSI(パラメータ:14)では、49.75%まで戻してきていることから、14期間の上げ幅と下げ幅がほぼ同金額となってきていることを示している。ただ、RSIの場合50%ラインがレジスタンスになることも多いので今後の動きには注意が必要。
もし、上抜けするようなら、7月13日のように窓を空けて勢いよく上抜けするような状況にならないと、上値の重い展開が続きそうだ。一方、260日線を下抜けしてしまうと、7月5日の直近安値となる21,462円が視界に入ってくる。
いつまでも、この鳥かご相場のようなレンジ相場は継続しないことから、近日中に上抜け・下抜けする可能性が高い。
★ドル/円の一目均衡表日足では、雲の下限を下抜けしたことから、昨日も雲の下限110.61円がレジスタンスとして意識された。また、転換線5日(茶線:オリジナル線)の110.43円と転換線9日(赤線)110.59円もレジスタンスとして意識される。
相場の方向性を示す基準線(青線)は横ばいとなっていることから、下向きとなると下落基調が強まる可能性があるので注意が必要となる。
26期間先の先行スパンでは、先行スパン2が先行スパン1を上回ったことから、下落基調となってきている。また、26期間遅行する遅行線(緑線)もロウソク足を下抜けしていることで『逆転』していることからも弱い相場となっている。
RSI(パラメータ:14)は上値を切り下げ50%を下抜けしていることから、下落基調が継続していることを示している。
一目均衡表でのドル/円相場では、110円台半ばにレジスタンスがあり、上値の重い展開となっている。基準線が下向きになると相場が下落基調であることを示す。また、RSIでも50%を下回っていることから、値下がりの日が多くなっており下向きとなっていることから戻り売り目線となる。
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