★7月18日以降の東京金60分足では、雲の上下限が抵抗帯となりもみ合う展開となっている。ただ、寄付き後は雲の厚みが薄くなることから、上抜けまたは下抜けする展開となる。夜間取引では、雲のネジレがあり反転や加速など相場の節目となりやすい。前日の雲のネジレでは反転する展開となった。26期間先の先行スパンでは、先行スパン1が先行スパン2の上方に位置していることから、上昇基調となっている。
NY金先物市場は、7月独・仏・ユーロ圏製造業PMI速報値がさえない結果となり、欧州景気の先行き懸念の高まりに時間外からNY金先物は強含んだ。NY勢参入後も、弱い米経済指標を受けて上値を伸ばした。もっとも為替相場でドルが下げ渋ると、ドル建ての金先物も上げ幅を縮めた。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を再び上抜けした。現状では、売り方・買い方の損益分岐点近辺で推移しているため、新規の売買が増えてくるかが焦点となる。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを上抜けしてきていることで、弱いながらも上昇基調が継続している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も%DがSlow%Dを上抜け両線とも上向きとなっていることから、戻り基調が継続している。
東京金日足では、10日SMAの4,919円がサポートとなり、5日SMAの4,941円を回復してきていることから短期的な上昇基調は継続している。再び7月19日の高値4,983円を目指す動きとなっている。NY金は、欧米の経済指標が悪化傾向にあり、リスク回避の金買いにつながりやすい。日米欧の金融政策も金融緩和方向にあることも金の下支えとなる。為替市場では、108円台で底堅い展開となっており、東京金の下支えとなっている。7月16日付けCFTCの投機筋の対ドル持ち高でも、差し引き円ショート(円売り・ドル買い)となっており、▲11,380枚と2週連続増加した。
本日の注目点では、5日SMAを回復したことから、再び5,000円の節目トライとなるかが注目される。
★欧州市場朝方の取引では、独7月製造業PMI速報値の下振れを受け、独10年債が急低下し米長期金利も低下幅を広げる中、ユーロ/円を中心に円買いが強まった。なお、欧州株は高安まちまちで取引を開始した。NYダウ先物が反落、日経先物も軟調に推移する中、ドルは軟調の流れが持続した。市場では行使期限を迎える108.00円をストライクとする40億ドル超のオプションがあるため、ドル/円の動きが抑制された。『ECBの緩和強化で円高進行なら、日銀は追加策模索の可能性』との一部報道を受けて108.16円付近まで上昇したが、観測記事に過ぎず押し戻された。ボーイングとキャタピラーの冴えない決算を受けてNYダウ先物が120ドル超下落したことで上値を抑えた。
米7月製造業PMI速報値や米6月新築住宅販売件数が予想を下回ったことで、米長期金利が低下幅を拡大しドル売りが強まった。しかし、前日の安値107.83円がサポートとなり底堅さが意識されるとショートカバーが入りドルの買い戻しが強まった。低調な5年債入札後に若干ながらも、米長期金利が下げ幅を縮小したことがドルの下支えとなった。ムニューシン米財務長官はCNBCのインタビューで『長期的に強いドルは重要』『短期的なドル安を支持しない』などと述べたこともドルの下支えとなった。
★欧米主要経済指標
・英・6月銀行協会住宅ローン承認件数:42653件(予想:42700件、5月:42407件←42384件)
・米・6月新築住宅販売件数:64.6万戸(予想:65.8万戸、5月:60.4万戸←62.6万戸)
・米・7月製造業PMI速報値:50.0 (予想:51.0、6月:50.6)
・米・7月サービス業PMI速報値:52.2(予想:51.8、6月:51.5)
・米・7月総合PMI速報値:51.6(6月:51.5)
★欧米市場のポイント
・107.92-108.25円のレンジ相場
・新英首相の就任を前にポンドのショートカバー
・独・仏製造業PMIが予想を下回り域内の景気減速懸念
・ECB定例理事会を前に利下げ観測高まる
・米7月製造業PMIは約10年ぶりの低水準
・ボーイングとキャタピラーの決算がNYダウの重石
・VIX指数は12.61から12.07へ低下
★日経225の日足では、本日も上値の重い展開となったが、260日SMA(茶線)の21,755円がレジスタンスとして意識さられている。
260日SMAは、1年間(365日)から土曜日(52日)と日曜日(52日)さらに正月(1日)を差し引いた主要国市場の営業日数となる。
ただ、5日SMA(赤線)が上向きとなってきており、短期的な上昇の勢いは継続している。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜け下落基調となっていたが、再び%DがSlow%Dを上抜けしてきたことから、再び戻り基調となってきる。
明日は260日SMAだけでなく、7月2日の直近高値21,784円を上抜け出来るかも注目される。一旦価格で上抜けしてもストキャスティクスが前回高値を上抜け出来ないと、再びダイバージェンスが発生したことになり、下落の前兆として嫌気されやすい。
そのため、日経225の先行きを予測する上で、明日は重要ポイント日となる。
★トルコリラ/円の日足では、単純移動平均線(SMA)に素直に反応しやすい特徴がある。7月に入ってから下向きの100日SMA(黒線)がレジスタンスとなり、上値の重い展開が続いている。一方で上向きの25日SMA(青線)がサポートラインとして下値を切り上げてきた。
そのため、100日SMAと25日SMA値幅が縮小してきたことから、トルコリラ/円の値動きも小幅になってきている。
昨日5日SAM(赤線)と10日SMA(黄線)を下抜けしてきたことで、やや下押し圧力が強まってきた。何とか25日SMAがサポートとしているが、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることから、下押す可能性が高い。
25日SMAを下抜けると75日SMA(緑線)の18.683円がサポートラインとして意識されるが、一転上値では25日SMAがレジスタンスとして意識されやすい。
近日中に、これらの抵抗帯を上下に放れそうな様相となっている。これだけもみ合い相場がつづいていたことから、上下に放れるとやや大きめの値動きになる可能性もあるので注意が必要となる。
★東京ゴムRSS3の日足では、25日SMA(青線)の187.27円が昨日レジスタンスとして意識されている。また、6月7日高値207.90円と7月16日安値174.0円を結んだフィビナッチ・リトレースメントでは、38.2%押し186.9円がレジスタンスとなりやや軟調推移となっている。
一方で、下値では5日SMA(赤線)185.32円がサポートラインとなり、下支えしている。さらに、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを上抜け両線とも上向きを維持していることから、戻り基調は継続している。
ちょうど相場の節目に差し掛かっており、レジスタンスを上抜けできるのか、それとも上値の重さから再び下押しするか節目となっている。そのため、一旦は『様子見スタンス』としたい。
強い相場ならば今のレジスタンスを一気に上抜けし、75日SMA(緑線)の190.78円、50.0%戻しの190.9円、100日SMA(黒線)191.83円が一旦の上値目処となりやすい。一方で、上昇後の下落調整局面を向かえるなら23.6%戻りの182.00円、200日SMA(紫線)の181.50円、10日SMA(黄線)の181.52円までの下押しの可能性もある。
このまま、上昇基調が継続するのか、一旦調整的な下落基調となるのかの節目となっていることから、慎重に市場を見ていく必要がありそうだ。
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