FITS エコノミックレポート

★NYダウは389ドル高と大幅反発して終了し、5日線（赤線）23,897ドルを上抜けしたものの、10日線（黄線）24,059ドルが上値抵抗ラインとなった。

3月27日以降10日線がレジスタンスとして意識され、押し戻される展開が継続している。この10日線が下向きとなっていることで、上値を切り下げる展開が続いている。

また、三尊天井のネックラインとなる24,217ドルを下抜けしていることから、不安定な市場動向が継続しそうである。

ストキャスティクス・スロー（パラメータ：14、3、3、20、80）では、％Kが％Dを上抜けしており、緩やかに上昇基調を維持している。ただ、上値・下値を切り下げる展開となっていることから、3月21日％Kの直近高値35.78を上抜けするまでは下落トレンドは継続する。

昨日は米中貿易摩擦への警戒感が広がる中、米3月新車販売台数が好調だったことや、『米ホワイトハウスがアマゾンに対する措置について議論していない』との一部報道を好感してNYダウが買われた。しかし、米通商代表部（ＵＳＴＲ）は、米国の知的財産権を侵害する中国への対抗措置として課す25％の追加関税について、対象とする中国製品の品目案を公表した。約1300品目を候補に挙げた。一方で、中国の新華社は中国の輸入関税に関して、米製品への同規模の相互措置を計画していると報じている。米中貿易戦争の拡大懸念も再び浮上しそうで、しばらく乱高下する可能性が高い。