★欧州市場朝方の取引では、中国株の大幅反発を受け、欧州株も堅調に推移する中、前日比小幅高の109.78円前後で推移した。米国による対中関税引き上げ発動にも欧州市場ではリスク回避の局面に至らず、欧州株は堅調推移し、米長期金利も2.45%台まで上昇したことで小幅ながら水準を切り上げた。NYダウ先物が下落するなかで、ドル/円は小幅もみ合いが続いた。その後、トランプ大統領がツイッターで『中国との交渉は急ぐ必要は無い』とツイートすると、ドルの上値が重くなった。NYダウ先物が170ドル超下落したほか、米4月CPI(消費者物価指数)が予想を下回り、改めてインフレの抑制が確認され、全般ドル安に振れた。
NYダウは一時350ドル安となり、米長期金利は2.46%から2.43%まで低下したことでドル売りが継続された。トランプ大統領がツイッターで『残りの3250億ドル分にも25%の追加関税を課す作業が始まった』とツイートしたことで投資家心理が悪化し株安と円高に振れた。ムニューシン米財務長官は協議が『建設的だった』と指摘すると、NYダウは下げ幅を縮小、米長期金利も上昇しドルの買い戻しにつながった。劉中国副首相の『米国との通商交渉は非常に順調だった』との発言も伝わった。米国と中国は北京で通商協議を継続することで合意との報道が伝わると米国株の買い戻しとドル買いが強まった。しかし、米財務長官が現時点では中国との貿易協議の予定はないと発言したことでドルは失速した。
★欧米市場のポイント
・109.44-110.04円のレンジ相場
・米中要人発言で相場は乱高下
・NYダウは350ドル超下げから一時190ドル超上げ
・米中協議継続でリスク回避の動き後退
・VIX指数は19.10から16.04へ低下
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